さぁ、神木隆之介の肋骨を増やす。夢から醒めた夢でございます。
本日は『FRIENDS3』の公開日です!
ブッフォイ!!!
…先日、思い出した万能な言葉「ブッフォイ!!!」を果敢に使っていく。笑
前回、『イチハチじゃんけん』に柳が負けてしまったという事で、いよいよ本格的に命を懸けたゲームに参加を強制させられる事になったH.S.S.Y.Yの5人…。
今回行われるゲームは…、『自給自足ゲーム』でございます。
そして、ここへ来て新たな登場人物…。
しかし、どうしてこんな状況になっているかはしっかり把握していないと置いて行かれる事になりますので、このタイミングで今一度 復習をどうぞ!
『FRIENDS3』第1話はこちら!
FRIENDS3 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)
『FRIENDS3』第2話はこちら!
FRIENDS3 第2話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)
…準備はいいですか?
『FRIENDS3』第3話…、スタートです!
桐山「今回やるゲームは…『自給自足ゲーム』!」
今藤「『自給自足ゲーム』…?」
桐山「ディーラーさん。説明してあげて。」
ディーラー「かしこまりました。皆様には5対5に分かれて2時間の間 釣りを行って頂きます。」
吉田「釣り…?」
ディーラー「そして、釣った魚をあちらにある米沢社長の別荘の中に運び、調理場で料理して食べて頂きます。」
今藤「…え…。」
吉田「…マジで…?」
芳賀「本当にそれがゲームのルール!?」
桐山「そうだよ。釣って、料理して、食べる。だから『自給自足ゲーム』。簡単だろう?」
柳「…。」
三上「ゲームの勝敗はどうやって決めるんですか…?」
ディーラー「今回のゲームは至ってシンプルです。釣った魚1匹につき1ポイント、食べた魚1匹につき2ポイント。ゲーム終了時に合計ポイントの高いチームの勝利となります。」
三上「魚を食べた方が釣るよりもポイントが高い…?」
桐山「そう。仮に魚を釣ったとしても、運んで調理して食べるまでに時間と労力がかかるからね。だから食べた時のポイントは多めに設定しているんだよ。」
吉田「え、ちょっと待って?それぞれスコアはどうやって管理するの?釣り場の池と調理場だったらスコアや状況を共有出来なくない?電光掲示板とか…、一目でスコアを確認出来るものは無いの?」
桐山「あのさ~…。さっきの『イチハチじゃんけん』もそうだけど、この『自給自足ゲーム』も僕が暇潰しに適当に考えたゲームなんだよ?このゲーム用の電光掲示板なんてある訳ないでしょ。それ以前に…、君達は暗算も出来ないのかい?」
吉田「くっ…。」
柳「…。」
桐山「でも大丈夫。釣り堀、調理場、食事スペースには高性能のAIカメラが設置してあるから、何匹釣って何匹食べたかは機械で正確に管理してある。最後の結果発表の時には100%正確な得点が分かるよ。」
柳「…そうか…。」
ディーラー「次にポジションの説明です。今回は5対5のゲームになりますが、釣りを行う人が2人、釣り池から調理場まで魚を運ぶ人間が1人、調理場で料理&食べる人が2人でポジション取りをして頂きます。」
今藤「釣る人が2人、運び人が1人、調理と食べる人が2人…。」
ディーラー「これらのポジションは、途中で入れ替わる事を禁止致します。」
芳賀「最初のポジション決めが勝敗を大きく左右するって訳か…。」
ディーラー「その他、違反のルールについてですが、①相手チームが釣った魚を逃がす行為は禁止。②相手の魚を奪い取る行為も禁止。③相手が魚を食べるのを妨害する行為も禁止。…とします。」
柳「…ふ~ん…。」
ディーラー「制限時間は2時間となります。スコアの途中経過報告は無く、ゲーム終了後に得点発表となります。」
桐山「…これでルール説明は以上だよ?何か質問はある?」
柳「そのディーラーは中立なのか?」
桐山「もちろん。平等じゃないディーラーが仕切るゲームなんて…、見ている僕がつまらない。」
柳「…という事は、田畑のチームの人間が仮に不正を働いたとして、このディーラーはそれを知らないフリをする事は無い…って事でいいんだな?」
桐山「もちろんだよ?」
柳「そうか…。なら、いい…。」
桐山「他に質問が無いようなら、早速ポジション決めをしてもらおうか。」
田畑「俺達のチームはもう決まっているよぉ~?俺は「釣り役」をやるよぉ~?」
釣本「私も「釣り役」を担当します。プロですから。」
速水「私は自慢の脚力で迅速に魚を運びます。「運び役」はお任せ下さい。」
作田「「調理役&食べる役」は任せて下さい。皆さんが何匹釣っても飽きの来ない魚料理をご提供致します。」
太田「「食べる役」は任せて下さいッス!生魚だろうとエンドレスで食べてやるッス!」
芳賀「料理人と食べる奴のスタンスが違い過ぎるだろ!こだわった魚料理を振舞おうとしている奴と生魚を爆食いしようとしている奴!」
田畑「君達はどうするぅ~?」
芳賀「え~っと…、どうしようか?」
吉田「俺は釣りとかやった事無いなぁ…。」
三上「ウチも無い…。」
今藤「結衣は料理上手だったよね?」
芳賀「あ、確かに!結衣メッチャ料理上手かった!」
吉田「じゃあ、俺が調理場で食べる役をやるよ!俺、結衣ちゃんの手料理なら何tでも食べられるよ!」
芳賀「そんな訳ねぇだろ!物理的に無理だわ!」
柳「調理場は吉田と三上で大丈夫か?」
三上「でも、調理場は料理と食べる役を兼ねてるんだよね…?ウチ魚介類 食べられないんだけど…。」
吉田「それは大丈夫!結衣ちゃんが作ってくれたものなら俺が全部食べるから!」
今藤「…だってさ。」
柳「じゃあ…、釣り役2人と運び役1人は、俺と芳賀と今藤でどう分担する?」
今藤「ウチが運び役やろうかな。ウチ短気だから、あまりにも釣れないと釣竿をへし折っちゃいそうだから。」
芳賀「どんだけ短気なんだよ!そんな奴と一緒に釣り出来ねぇよ!」
柳「なら、今藤には運び役を頼もう。俺と芳賀が釣り役だ。」
今藤「うっしゃあ!」
芳賀「その気合の入れ方 何だよ!何でそんな男気溢れる気合の入れ方をしてるんだよ!」
柳「やりますわよ、芳賀さん。」
芳賀「お前は何で女々しくなったんだよ!お前そういうキャラじゃねぇだろ!」
柳「うふ…うふふふふ…!」
芳賀「いや、気持ち悪いんだよ!じゃんけん後のサザエさんの笑い方じゃねぇか!」
吉田「よし!チームワークはバッチリだ!この布陣でいこう!」
芳賀「どこがチームワークがバッチリなんだよ!柳がバグってんだぞ!」
桐山「ポジションが決まったようだね。柳くんのチームは釣り役が柳くん・芳賀くん、運び役が今藤さん、調理場に吉田くん・三上さん。対する田畑くんのチームは釣り役が田畑くん・釣本くん、運び役に速水くん、調理場に作田くん・太田くん。…これでいいかい?」
柳「あぁ。」
田畑「いいよぉ~。」
桐山「ちなみに、さっきは負けても即爆破行きじゃなかったけど、今回は負けた瞬間にやまみ小学校へ移動して爆死してもらうからね?」
柳「勝ったら?」
桐山「次のゲームに進んでもらうだけだよ。君達は勝ち続けないといけないんだ。」
今藤「そんな…。」
桐山「それでは始めよう。『自給自足ゲーム』スタートだ。僕や米沢社長達…ゲームに関係の無い人間はいったんこの場を離れるから、あとはディーラーと上手くやってよ。」
ディーラー「それでは、『自給自足ゲーム』スタートです。」
田畑「始まったねぇ~!釣本くん・速水くん・作田くん・太田くん。このゲームに負けたら…分かってるよねぇ~?」
釣本「はい…。」
速水「分かってます…。」
作田「…。」
太田「分かってるっス…。」
柳「…。」
田畑「よし、じゃあみんな持ち場についてぇ~。作田くんと太田くんは調理場、速水くんは魚を運ぶバケツを用意して来てぇ~。」
作田「はい!」
太田「了解っス!」
速水「かしこまりました。」
田畑「釣本くんは俺と一緒に早速釣りを始めるよぉ~!既に2時間のカウントダウンは始まってるからねぇ~。」
釣本「はい!準備を始めます!」
今藤「田畑チームは5人とも持ち場に向かってるよ!?ウチらも早く移動しないと!」
柳「田畑はともかく、釣りのプロ釣本が釣り担当…、足の速い速水が運び役…、料理人の作田が調理役…、大食いの太田が食べる役…。これ…無理だ…。勝てない…。」
芳賀「諦めんなよ!俺達 命が懸かってるんだぞ!?」
柳「あいつら…名前が専門的過ぎる…。」
芳賀「名前に負けんな!…っていうか、田畑達 もう釣りの準備始めてるぞ!?俺達も早く準備しないと!」
三上「そうだよ、修斗くん!みんな持ち場につかないと あっという間に負けちゃうよ!?」
柳「どのみち無理だ…。釣りのプロが相手にいる以上、魚の数で勝てる訳が無い…。」
吉田「いや、それでも諦めるには早過ぎるんじゃない?」
柳「「諦める」?さっきから何を言ってんだ お前ら?」
吉田「…え?」
柳「諦める訳ないだろ。もちろん勝ちに行く。」
芳賀「いや、だとしたら早く行かないと…。」
柳「俺は、「普通に勝負しても勝てない」って言ってるんだ。」
今藤「うん…、どういう事…?」
柳「”2つの交渉”をするんだよ。」
今藤「”2つの交渉”…?」
~10分経過(残り110分)~
~廊下~
吉田「調理場はこっちだよね?」
三上「うん…。そのはずだけど…。」
速水「おや、君達 まだ調理場に行っていなかったのかい?」
吉田「あ…、はい…。」
速水「…っていうか、君達 元H.S.S.Y.Yだろう?これは何かテレビの企画なのかい?」
吉田「…え、何でこのゲームをやってるのか知らないんですか…?」
速水「うん…。「各々の特技を活かせるゲームだから」って、召集されたんだけど…。…え、違うの…?」
三上「………。」
~20分経過(残り100分)~
~調理場~
太田「やっぱり作田さんの作る料理は美味しいっス!」
作田「恐縮です。」
ガチャッ
吉田「あ、ヤバッ。もう既に相手チーム食べてるじゃん。」
三上「本当だ…。」
作田「君達やっと来たのかい?もうゲーム開始から20分が経過してるよ?このままだと君達の負けは確定…」
三上「お願いがありますっ!」
作田「え?」
三上「魚を半分譲って頂けませんか?」
作田「「魚を半分くれ」って!?」
三上「お願いします!このゲーム、倍以上のスコアで私達が負けると田畑さんに酷い事されるんです!」
作田「「酷い事」って…?」
三上「それは…聞かれたくない事です…」
作田「そっ…、そうだよね!…え、でも…魚を半分もあげたりなんかしたら…」
三上「そちらのチームには釣りのプロ・釣本さんがいます。現に私達のチームは魚が1匹も釣れていないのに対して、作田さん達のチームは既に魚を何匹も釣って、調理して食べる所までいっていますよね?」
作田「うん…。まぁね…。」
三上「それに、釣った魚を”半分だけ”提供してもらう分には、私達の負けは変わらないんです。」
作田「…ん?」
三上「このゲームは魚を1匹釣ったら1ポイント、1匹食べたら2ポイントですよね?」
作田「うん…。そうだね。」
三上「つまり、作田さん達のチームが10匹釣ったとしたらその時点で10ポイント、私達に魚を半分渡して食べるのが5匹になっても、食べた分で10ポイント。作田さん達のチームが10匹の魚で20ポイント得られるのに対し、私達のチームは5匹の魚を食べるだけで10ポイント…。勝つ事なんて夢のまた夢なんです…。」
作田「まぁ…、確かにそうか…。」
三上「お願い…出来ませんか…?」
作田「…ごめん。無理なんだ。このゲーム、勝てばあの田畑って男から報酬として100万円もらえる事になってるんだけど、負けたら僕達が1人100万円 田畑に支払わなきゃいけないって契約を結ばされてるんだ。」
吉田「…え、何でそんな事…!」
作田「あの田畑って男…、理由は分からないけど、何としてでもこのゲームに勝ちたいらしい…。君達に魚を提供した事が原因で万が一にも負ける事があれば、僕達がマズいんだよ…。」
吉田「…。」
三上「…だったら大丈夫です。私達のチームが釣った分の魚をお返しすれば、ポイントが倍ギリギリの状態はキープ出来ますから。」
作田「う~ん…。」
三上「私達は負ける事自体は構いません!でも、倍以上のスコアで負ける事だけは絶対に避けたいんです!」
作田「…分かったよ。半分以上のスコア差がつかなければいいんだね?だったら、ここからスコアが倍未満になるように調整していこう。」
三上「ありがとうございます!」
太田「俺は反対っス!」
吉田「え、何で!?」
太田「作田さんの料理は絶品っス!1匹でも多く俺が食いたいっス!」
吉田「そこ!?いや、でもね。結衣ちゃんの料理も絶品だよ!食べた事無いけど!」
三上「ちょっと!作田さんは料理人だよ?さすがに勝てないって!」
作田「はははっ!じゃあ、魚もシェアしつつ…お互いの魚料理を振舞い合いながら進めていこうか。」
太田「だからダメっスよ!俺の取り分が減るっス!」
作田「まぁまぁ、太田さん。僕の料理は店に来て頂ければいくらでも堪能頂けます。ですが、元トップアイドルの三上さんの手料理を食べる機会なんて、この先二度と無いと思いますよ?」
吉田「そうだよ?俺なんて小学校の時から結衣ちゃんと友達なのに、手料理食べさせてもらった事1回も無いんだから!」
太田「うぅ…。分かったっス…。」
作田「よし、交渉成立!」
三上「本当にごめんなさい…。ご迷惑をお掛けします…。」
作田「はははっ!いいって、いいって!僕達はゲームに勝つ必要がある。君達は倍未満のスコア差なら負けても構わない。…なら、お互いがハッピーになる結果にしようよ。」
三上「ありがとうございます…。作田さんは…優しいんですね。」
作田「…君こそ さすがアイドルだね。人の心を掴むのが上手い。」
三上「そんな事ないです…。あ、でも魚を持ってきた速水さんには内緒にしてもらってもいいですか?」
作田「うん…。いいけど…何で?」
三上「速水さんに作田さん達が魚を私達のチームに流している事を知られて、田畑さんにそれが伝わったら…私…。」
作田「あ、そうだよね。分かったよ。あくまでもこの場にいる僕と太田さんと三上さんと吉田さんの4人の秘密って事で!」
三上「ありがとうございます!お願いします!」
ガチャッ
速水「田畑さんと釣本さんがまた釣ってくれましたよ~!」
作田「あ、は~い!そこに置いといてもらっていいですか!」
速水「分かりました!また溜まってきたら持って来ますね!」
バタン
作田「さて…と!電光掲示板が無いから数字の証拠こそ無いけど、まだゲーム序盤だしウチのチームが食べた魚の数は把握してるよ。既に食べてポイント計上されている分を加味して、君達に魚を譲るよ。」
三上「ありがとうございます!」
~60分経過(残り60分)~
~釣り堀~
釣本「よし!また釣れました!」
田畑「さすが釣本くんだねぇ~!やっぱり声を掛けてよかったよぉ~!」
芳賀「…釣れねぇ~っ!何なんだよ!マジで1匹も釣れないんだけど!柳は?」
柳「全くだ…。三上と吉田が調理場で魚を半分提供してもらう交渉をしてるはずだから、上手くいっていればスコア差は半分になっているはずだ。残り半分は…俺達の釣りで埋める必要がある…。」
芳賀「だな…。んで?お前はさっき「2つの交渉」って言ってたけど、もう一つはどうするんだ?」
柳「…まぁ…、そのうち分かるよ。」
芳賀「出たよ、お前の秘密にする作戦!俺ら仲間だろうが!」
柳「…今はまだ言う時じゃない…。」
芳賀「あっそう!お前といる この4年間 教えてくれない事ばっかりだよ!」
柳「ところで釣れたか?」
芳賀「釣れねぇよ!見事に1匹も釣れねぇよ!」
柳「使えねぇメスゴリラだな。」
芳賀「せめて「オス」だろ!…っていうか、お前だって釣れてねぇだろ!」
柳「でも、俺は頑張ってるし。」
芳賀「俺だって頑張ってるよ!何その「お前とは違う」みたいな言い方!」
田畑「くっくっくっ…!俺達の勝ちは確定だねぇ~!」
柳「………。」
田畑「また『イチハチじゃんけん』の時みたいにコールドゲームにするかい?なんなら、既にえげつないポイント差がついているし、降参してもいいよぉ~?」
柳「…芳賀…、どうする…?」
芳賀「いや、しねぇよ!絶対に降参しねぇよ!お前、『イチハチじゃんけん』の話される度に弱気になるのやめてくれない!?」
柳「俺って…、生きてて大丈夫?」
芳賀「しっかりしろ!」
~80分経過(残り40分)~
~調理場~
吉田「うまっ!美味いよ!作田さんも結衣ちゃんもどっちの料理も絶品!」
太田「本当に美味いっす!三上さん達に魚を提供して良かったっス!」
作田「ご満足頂けて光栄です。確かに三上さんの料理もとても美味しい。味付けの仕方がプロレベルだよ。」
三上「そんな事無いです…。ごめんなさい、せっかくの作田さんの料理も頂きたいんですけど、私 魚介類が苦手で…。」
作田「全然大丈夫だよ。でも、吉田さんが1人で食べているのは大変だね。」
吉田「いいえ!これだけ美味しかったらいくらでも食べられますよ!」
太田「俺、感動したっス!将来は三上さんみたいな料理の上手な女性と結婚したいっス!」
吉田「ちょっ…何プロポーズしてんの!?結衣ちゃんは俺と付き合うんだから!」
三上「どちらも…ごめんなさい…。」
吉田「とうとうハッキリ フラれた…。」
作田「…それにしても、やっぱり釣りって難しいんだなぁ…。」
三上「…え?」
作田「…いや、田畑さんと釣本さん達の魚を釣って来る量が期待していた量の半分くらいだからさ。やっぱり素人が考えるより釣りって難しいんだなぁって。」
三上「…それを言ったら、こっちのチームなんて1匹も釣れていませんよ…。」
作田「…まぁ、確かにね。」
~90分経過(残り30分)~
~釣り堀~
釣本「また釣れましたよ、田畑さん!」
田畑「大量だねぇ~、さすがだよぉ~!」
芳賀「やべぇぞ…。あいつら釣り過ぎだろ…。」
柳「それに対して俺達は1匹も釣れない…。これはマズい…。」
芳賀「柳、どうすんだよ!このままじゃマジで負けるぞ!?」
柳「黙れよ、実写版ディディーコングが。」
芳賀「誰が実写版ディディーコングなんだよ!!似てねぇだろ!」
柳「…ここらで、やっとくか。」
芳賀「…は?」
柳「なぁ、ディーラー。この釣り堀って、平均どれくらいのサイズの魚が釣れるんだ?」
ディーラー「…まぁ…、ピンキリですが…、6~7cmくらいの小魚がメインですかね。」
柳「そうか…。…って事は、30cmの魚なんて釣ったら、ほぼ奇跡か?」
ディーラー「あり得なくはありませんが…、まぁ ほぼ無理でしょうね。」
柳「なるほどな…。なぁ、田畑。俺から一つ提案があるんだけど?」
芳賀「これか!?柳の言うもう一つの”交渉”って!」
田畑「何だよぉ~?」
柳「これからお互いに30cm以上の魚を釣ったら50ポイントっていうのはどうだ?」
田畑「ダメ~!そっちは追いつくための足掛かりになるけど、こっちはそこのリスクを背負ってまで欲しいポイントじゃないもん。既に勝ちが確定しているくらいのポイント差だし。」
柳「今、釣りの波は完全にお前のチームに来ている。俺達も1匹も釣れていない以上、こんな提案をしたところで更にポイント差をつけられる可能性の方が大きい。それでも…、希望くらい持たせて欲しいんだ…。食べた時のポイントは通常通り2ポイントで構わない。…頼む。」
田畑「ふん。確かに今のお前らじゃ30cmの魚どころじゃないもんねぇ~。分かった、いいよぉ~。ただし、これ以上の追加ルールは無しだからねぇ~。」
柳「サンキュー。おい、ディーラー。今の聞いてたか?」
ディーラー「はい。それではただいまより「30cm以上の魚を釣ったチームには50ポイント」というルールが追加されます。」
柳「ありがとうな、田畑。」
田畑「そんな夢みたいな追加ルールを設けたところで、所詮釣れなきゃ意味無いんだよぉ~。」
柳「釣れるさ。…いいか、田畑。今の追加ルールをお前が認めてくれたおかげで、俺達の勝ちは確定したんだよ。」
田畑「何言ってるのぉ~?釣れる訳無いじゃん。残り30分しか無いんだよぉ~?」
柳「お前らは今まで通り淡々と小魚だけ釣っていればいいだろ。このゲーム…、勝つのは俺達だ。」
田畑「…。」
釣本「田畑さん…。柳さんの言っている事って…。」
田畑「あいつは常に俺達の一つ上をいく人間…。何か作戦がある事は間違いないよぉ~…。」
釣本「…って事は、本当に30cm以上の魚を釣る策があるんじゃ…?」
田畑「何だ…?何が狙いなのぉ~…?」
~100分経過(残り20分)~
~廊下~
今藤「…やっぱり、釣本さんの釣りの技術ってすごいんだね。すごい大量に釣ってるし。」
速水「うん、すごいね。君達は本当に1匹も釣れていないみたいだけど…、大丈夫?」
今藤「…大丈夫。全ては上手くいっているはず…。」
速水「?」
~110分経過(残り10分)~
~釣り堀~
田畑「正直、何か策があるんだと思って不安な気持ちにもなったけど、どうやら柳くんの勝利宣言はただのハッタリだったようだねぇ~!あれからも1匹も釣れてないじゃん!」
柳「…。」
芳賀「あっ!柳、釣れた!見て!釣れたよ!やっと1匹釣れた!」
柳「貸してみろ。」
芳賀「おぅ!」
柳「小魚じゃねぇかよ。話にならない。」
ボチャン
芳賀「ちょっ…何してんだ お前!バカかよ!何でやっと釣った魚を逃がすんだよ!」
柳「バカはお前だ。俺達の得点差を分かってるのか?こんな雑魚1匹釣ったところで何にもならないんだよ。」
芳賀「だからって逃がす事ねぇだろうが!俺 今 脳内大パニックなんですけど!?」
柳「俺達が狙うのは30cm以上の巨大魚のみだ。」
芳賀「まず、そんなもん釣れねぇって!」
田畑「くっくっくっ…!血迷っているねぇ~柳くん。」
芳賀「俺も血迷ってると思う!こいつの行動、意味分からなさ過ぎる!」
柳「…でも、芳賀の1匹はこのゲームで俺達に勝利をもたらす貴重な1匹だった。」
芳賀「…うん、じゃあ逃がすなよ!お前、本当に何がしたいんだよ?」
今藤「ねぇ、柳!まだ釣れないの!?もうすぐゲーム終了しちゃうよ!?」
芳賀「いや、俺釣ったのに、こいつ逃がしたんだよ!」
今藤「はぁ!?」
柳「…そんな事はどうだっていい…。カギを握るのはゲーム終盤のこの時…。全ては吉田に懸かっている…。」
芳賀「…え、何言ってんの?」
柳「今藤…。そろそろ吉田の所へ行ってやれ。」
今藤「分かった!」
芳賀「行ったって持って行く魚が無いんだから意味無いだろ!それより、でっかい魚を釣るんだろ!?」
柳「まぁ…、無理だろうな…。」
芳賀「はぁ!?ルールの追加までさせて今更何言い出してんだよ!?」
柳「4年前のやまみ小学校の時も、1年前の記者会見の時も、俺1人の力で勝ってきた訳じゃない。この5人の力が合わさって初めて勝ったんだ。」
芳賀「…どういう事…?」
柳「このゲーム…、俺だけに注目していると全体像が一切掴めない仕組みにしてある。」
芳賀「待って待って、何を言ってるのかマジで分からないんだけど!」
柳「この『自給自足ゲーム』において、鍵を握っているのは俺じゃない。吉田・三上・今藤の3人だ。」
芳賀「…え、あっちの3人が…?」
ディーラー「120分が経過しました。ただいまをもちまして、『自給自足ゲーム』は終了です。」
パァァァァッ
ディーラー「それでは、結果発表に移ります。皆さんは釣り堀まで集合して下さい。」
芳賀「…それにしても、俺達の負けだろ…?結衣が交渉したおかげでスコア差は半分にまで縮めたけど、残りの半分を俺達の釣りで埋められなかった…。勝てた訳無いだろ…?」
柳「………。」
速水「お疲れ様でした!田畑さん・釣本さん。大量でしたね!」
釣本「釣りの事ならお任せ下さい!」
田畑「運ぶ作業だけじゃなくて戻って来るのも速いねぇ~!俺だって、ちゃんと釣ったよ~?」
作田「お疲れ様でした…。」
太田「お疲れ様でしたっス…。」
田畑「どうしたのぉ~?」
作田「いえ…、何でもありません…。」
柳「こっちのチームの3人が戻って来ないな…。」
芳賀「本当だな…。…あ、戻って来た!吉田~!」
吉田「うっぷ…。オェェェェッ!」
三上「吉田くん、大丈夫!?」
芳賀「何あの状況!?」
今藤「柳…、お疲れ。」
柳「あぁ。」
田畑「何で1匹も食べていないはずの吉田くんがあんなに吐いてるのぉ~?」
ディーラー「それでは全員揃いましたので、結果発表を行います。今回勝利したのは……………」
…はい、第3話はここまで!
謎まみれですね。笑
何が起きてるんでしょう、一体。笑
柳が意味深な事を言っておりましたが…、う~ん…どういう事でしょうね。
実はこのゲームは仕掛けから決め、それに合うルールを考えて作りました。
こうなるとこうなる…という結末は瞬時に出来上がったのですが、それをやるためのルールやそれを悟らせない話の運び方にメチャメチャ苦労しました…。
簡単に暴かれたらショックですね。笑
まぁ、でも容赦なくどうぞ。
他の人のコメントに捕らわれず、ご自身の感想と考察をお願いします!
いや~…、全文全行にヒントが散りばめられており、今回も本当にあまり語れないですね…。
多くを語ると、知らず知らずのうちに自分で答えに類する事柄を口走ったりしてしまうから。笑
内容については、今回はあまり触れないようにしますが…、とりあえず これ凄くない?笑
この図よ。笑
クッソ分かりやすいやろ。笑
KSKはパソコンのExcel.で罫線や図形を用いて絵を作るのが超得意でして。
どういう位置関係かが、これでバッチリ分かりますでしょう?
テキストストーリーのデメリットである「背景が伝わりにくい」事を持ち前のスキルで埋めてやりました。笑
しかし、この先…もっともっとKSKが作るイラスト・図が光を放つ瞬間が訪れます!
皆様…、『FRIENDS3』の世界観…、ゲームのルールをしっかりと熟知して臨んで下さい!
いくら小ネタを見破ろうが、現時点では誰一人 核の部分に気付けていませんから!
…って事で、次回の第4話が気になりますよね?
これは謎解きのヒントになってしまうなぁ~。
しかし、予告編をどうぞ!
今藤「”2つの交渉”…?」
柳「「どうして」って…。魚を半分もらっただけじゃ俺達は負けるからな。」
三上「そんな事 出来るの…?」
吉田「オエェェェッ!」
三上「ねぇ…、吉田くん死んじゃうよ…。」
柳「芳賀…、開始から数分間、誰も持ち場に就かなかったら怪しまれるだろ。これはな芳賀…、お前にしか出来ない仕事だ。」
今藤「返事しなさいよ!」
柳「あぁ…、それは…芳賀に聞いてくれ。」
-『自給自足ゲーム』の結末は…!?H.S.S.Y.Yチームと田畑チーム…、勝利したのはどちらか!?-
今藤「…で?何の交渉をするの?」
柳「相手から魚を半分貰う。」
今藤「はぁ!?そんな事出来る訳なくない!?」
三上「違うんです…。このゲーム…、2倍以上のポイント差で負けた場合、私が田畑さんに酷い事をされるんです…。」
作田「でも、三上さんは「負ける事自体は構わない」と…!」
吉田「確かに!それじゃ勝てないじゃん!」
三上「ごめん…吉田くん…。」
-両チームの思惑とは…?お互いのチームの作戦が明らかになる!-
柳「何となく…。その可能性は低い気がする…。」
田畑「ダメじゃん柳くん。そんな話 他人にしちゃぁ~!」
今藤「「膠着状態」…?」
吉田「その命令マジ!?それ友達から友達への命令で合ってる!?」
太田「そうっスよ!もっと食べたいっス!」
柳「そんな訳ないだろ。負けたら俺達は爆死させられるんだから。」
芳賀「…って事は、柳が言ってた”2つの交渉”の意味って…!?」
作田「えぇ…。あれは確かゲーム終了3分前の話です。」
-『自給自足ゲーム』の全貌を知り…、あなたは自分の無力さを思い知る!-
芳賀「お前が「行って来い」って言ったんだよ!」
芳賀「大嘘ついてんじゃねぇよ!ゴキゲンな量 吐きやがって!」
芳賀「大地に還すなよ!せめて水の中に還すんだよ!」
芳賀「ググれカス!俺、令和になって「ググれカス」っていう日が来るとは思わなかったわ!」
芳賀「ゲロをかけられるのOKな奴あんまりいねぇんだよ!」
-芳賀のツッコミも健在!-
桐山「はいはい、そこまでだよ。」
柳「桐山…。」
芳賀「え、何か分かったのか!?」
柳「あぁ…。桐山が言った言葉の”意味”はな…。」
桐山「前にも言ったけど、君は…つまらない。」
-『自給自足ゲーム』決着!このゲームの結末を…あなたは予測出来たか?-
…次回もどうぞよろしくお願い致します!
タフォーーー!!!