FRIENDS2 第1話 | 夢から醒めた夢

夢から醒めた夢

ありそうで無いコントのような物語『シチュエーションネタ』を中心に更新しています!
是非読んで下さい♪

 

 

 

 

 

さぁ、新垣結衣にホームランを打たれて泣く夢を見たい。夢から醒めた夢でございます。

 

 

 

 

遂に『FRIENDS2』が公開になります!

 

ここまで皆さんを激しく煽ってしまった事…、申し訳無くも思いますが、前作『FRIENDS』以上にたくさんの方に読んで欲しいと思うが故の行動です。

 

今回の力の入れ方は自分でも異常だと思うほどで、既に何十回も載せていますが、動画ver.の予告編も作成してしまいました。

まだ見た事が無い方は、是非どうぞ。

 

 

 

 

そして、昨日の公開記念スペシャルにて書き下ろしの5人のわちゃわちゃトークが読めますので、是非ご覧下さい!

 

『FRIENDS2』公開記念スペシャル! | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

 

また、これから始まる『FRIENDS2』は『FRIENDS』と違う世界観のようにも感じるかもしれませんが、あのやまみ小学校の一件の後の物語なんです。

『FRIENDS』でわざと残した違和感をこの『FRIENDS2』で解消したりもしますので、まだ読んだ事が無い方は、是非読んで頂けると嬉しいです!

 

 

【前作『FRIENDS』】

 

『FRIENDS』第1話はこちら!

FRIENDS 第1話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第2話はこちら!

FRIENDS 第2話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第3話はこちら!

FRIENDS 第3話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第4話はこちら!

FRIENDS 第4話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第5話はこちら!

FRIENDS 第5話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

『FRIENDS』第6話はこちら!

FRIENDS 第6話 | 夢から醒めた夢 (ameblo.jp)

 

 

 

 

…さて、PRはここまでにしておきましょう。

 

それでは、『FRIENDS2』第1話スタートです!

 

 

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司会「それでは男女混合のパフォーマンスグループH.S.S.Y.Yの三上 結衣による記者会見を始めたいと思います。」

 

パシャッ パシャッ パシャッ

 

三上「…。三上…結衣です…。」

 

パシャッ パシャッ パシャッ

 

三上「この度は…メンバーの柳 修斗の暴行事件………。………………。」

 

司会「…三上さん…?大丈夫ですか…?」

 

三上「は、はい!すみません!本日は柳 修斗の暴行事件の真実を伝えたくて この場を設けさせて頂きました。まず、皆さんは勘違いしています。柳が暴行事件を起こしたのは、決して挑発に乗せられたからではありません。私を救うためなんです。」

 

司会「…どういう事でしょう?」

 

三上「私は「ダークレイク」という集団に赤田倉庫に監禁されました。刃物を突きつけられて脅されて…。殺されるかもしれないと思った時に駆けつけてくれたのがメンバーの柳でした。柳は私を救うために刃物を持ったダークレイクと闘ってくれたんです。なので、柳は暴行事件を起こした加害者ではなく…。」 

 

司会「…。」

 

三上「…。」

 

ピッピッピッピッピッ

 

記者「…あの…何をしているんですか?」

 

三上「私のマイク、皆さんに声は届いていますか?」

 

記者「はい…。普通に届いていますが…。」

 

三上「それなら良かったです!私、普段の声が小さいので…。」

 

司会「お話を続けて頂いてもよろしいでしょうか?」

 

三上「はい…。あくまでも柳は加害者ではなく、むしろ巻き込まれた被害者なんです…。柳は責められるべき人間ではありません!」

 

司会「他に何か伝えたい事はありますか?」

 

三上「いえ、これが全てです。」

 

司会「それでは、記者の方達からの質問に移りたいと思います。」

 

三上「分かりました!」

 

司会「質問のある方は挙手をお願いします。」

 

記者「はい。」

 

司会「そちらのウォーリーみたいな服の方、どうぞ。」

 

記者「なぜ三上さんはダークレイクに狙われたんですか?」

 

三上「はい。恐らく”ある事”を知ってしまったからだと思います。ダークレイクは口封じのために私を襲ったんです…。」

 

記者「”ある事”というのは…?」

 

三上「それは…言えません…。仮に「秘密A」としましょう。もしかしたら後でお話しする事になるかもしれません。」

 

記者「「秘密A」という事は…他にもまだあるんですか!?」

 

三上「さぁ…、私は”仮に”として置き換えただけです。」

 

司会「それでは他にご質問のある方はいらっしゃいますでしょうか?」

 

記者「はい。」

 

司会「そちらのパーカー・ジーンズの方。」

 

記者「なぜ柳さんだけが その場に駆けつけたんでしょうか?他のメンバーには知らされなかったのですか?」

 

三上「それは…。………………………。」

 

司会「あの…三上さん…?」

 

三上「……………………あ、録画してあったんです!」

 

司会「えっと…、何がですか!?」

 

三上「あ、いえ、ダークレイクが持っていた携帯に、柳の電話番号が登録がされていたんです!」

 

司会「あ、「登…録が」…!あぁ!なるほど!」

 

三上「すみません…、私 声が小さいので、前半丸々聞こえなかったみたいで…。」

 

司会「本当に声小さいんですね…。」

 

三上「ダークレイクは柳に1人で来るように言いました。だから、柳が他のメンバーを連れて行く事が無かったんです。」

 

司会「他に何かご質問はありますでしょうか?」

 

記者「はい。」

 

司会「では、そちらの赤い髪の人どうぞ。」

 

記者「三上さんは足を怪我されているようですが、それもダークレイクの仕業なのでしょうか?」

 

三上「それは…。……………………。」

 

記者「あの~、さっきから沈黙が長くないですか?あなたが開いた会見ですよね?」

 

三上「…す…、すみません…。……………………。これは…ダークレイクからの暴力などではなく、事務所の先輩に負わされた怪我なんです…。」

 

記者「ほぅ。」

 

三上「私、事務所の先輩グループのMAGICの秋元 鈴菜さん達にいじめられていたんです…。H.S.S.Y.Yの人気が出てきた頃に「調子に乗るな」って言われて…。」

 

司会「あの…すみません…。今回の会見とは関連の無い内容ですので、この辺で…。」

 

三上「いえ、回答させて下さい。この怪我は先日、秋元さんに押し倒された時に捻ってしまいました…。その日に限らず、MAGICの秋元さん・星山さん・松井さんには会う度に冷たい言葉を投げかけられていました。」

 

記者「その3人を恨んでいますか?」

 

司会「あの…質問は1人1つずつまででお願いします。」

 

三上「…いえ、恨んではいません。ただ、その事実を知ってもらえればと思ってお話しさせて頂きました。………こんな回答でよろしいでしょうか?」

 

記者「はい。ありがとうございます。」

 

司会「それでは、他の方でご質問のある人は?」

 

記者「はい。」

 

司会「そちらの女性の方。」

 

記者「先ほどの”いじめ”の件ですが、三上さんがお話しした事で、MAGICの3名はニュース等で取り上げられる事となると思いますが、それについてはどう思いますか?」

 

三上「………………………。正直…、許せません。ここでは言えないような酷い事もたくさんされたし、きっと他の人にも同じような事をしています。そういう人が今後出ないように…自分達がした事を反省してもらえたらと思います。」

 

司会「え~、基本的に今回の会見に沿った内容の質問のみでお願い致します。他に質問のある方は?」

 

記者「はい。」

 

司会「では、そちらのメイドコスプレの男性の方。」

 

記者「柳さんの暴行現場に他の3人がいなかった事は分かりました。それを踏まえた上で、今日の会見にその3人がいないのはどういう理由なんでしょう?」

 

三上「現場にいなかったメンバーが会見に出ても真実をお伝えする事が出来ないからです。本日は柳の無実を確実に証明するために、私1人でこちらに立たせて頂いております。」

 

記者「今回の事件でメンバー間に亀裂など生じてはいないのでしょうか?」

 

三上「…………………。…え…あ…。」

 

司会「三上さん…。大丈夫ですか?」

 

三上「あ…、はい…。メンバー間に亀裂など生まれていません。むしろ今まで以上に、柳を救おうとメンバー同士の絆が深まっていると思っています。」

 

記者「今日の会見の際、三上さんに他のメンバーからのエールやアドバイスなどはありましたか?」

 

三上「はい、柳を救うために嘘一つ無い真実のみの会見を行うよう言われております。」

 

司会「他に質問はありますか?」

 

記者「はい。」

 

司会「そちらの馬鹿そうな方どうぞ。」

 

記者「今回の件が原因で、柳さんの脱退はあり得るのでしょうか?」

 

三上「……………………。…そうならないように、この会見を開かせて頂いています。柳は絶対に守ります。」

 

司会「え~…、お時間も近づいて参りましたので、最後の質問とさせて頂きたいと思いますが…、何かございますでしょうか?」

 

会場「…………………。」

 

司会「無いようでしたら、締めさせて頂きたいと思います。」

 

記者「あっ、すみません。」

 

司会「はい、そちらの赤い髪の方どうぞ。」

 

記者「今、情報が入ってきたのですが、柳 修斗さんと三上 結衣さんの事務所との契約解除が発表されたようです。」

 

記者「…え…?」

 

記者「マジか…。」

 

ザワザワザワザワ………

 

記者「…それについて、三上さんは何か思うところはありますか?」

 

三上「…え…、…そんな…何で…。」

 

司会「…。」

 

三上「このタイミングで…!修斗くんは悪くないのに…!」

 

記者「追加情報が入ってきました。メンバーの吉田 勇人さん、芳賀 啓介さん、今藤 忍さんも退所を申し出たそうです。また同時に、H.S.S.Y.Yの解散が決まったそうです。」

 

三上「え…、あ…。嘘…。何でそんな事…。もう…5人で歌えないんだ…。ごめん、みんな…。負けちゃった…。」

 

司会「それでは、お時間となりましたので、会見を終了させて頂きたいと思います。」

 

~~~~会見の2年前~~~~

 

柳「ん~、やっぱソフトクリームうまっ。でも、やっぱり去年 やまみ小学校 一般開放の帰りに5人で食べたソフトクリームが1番美味かったな。」

 

謎の女性「あの…、柳 修斗さんですか…?」

 

柳「…あ、はい。…え、どうして俺を?」

 

謎の女性「”ある筋”から…。」

 

柳「…”ある筋”…ねぇ…。」

 

謎の女性「ちょうど すぐそこに喫茶店があります。お時間ありますか?」

 

柳「無い。」

 

謎の女性「えぇ!?メッチャ暇そうじゃん!」

 

柳「ソフトクリーム舐めるので忙しいんで。」

 

謎の女性「ソフトクリームを優先しないで!?大事な話だから!食べ終わってからでいいから時間を作って頂けないでしょうか?」

 

柳「先に内容だけ聞かせてくれ。内容によっては顔を蹴って逃げる。」

 

謎の女性「何でそこまでするの!?普通に断れば良くない!?」

 

柳「話の内容は?」

 

謎の女性「横宮 愛さんの事なんだけど。」

 

柳「!?」

 

謎の女性「お時間…あります?」

 

柳「…ある。」

 

謎の女性「じゃ、喫茶店に入りましょうか。」

 

~~~~会見の1年11か月前~~~~

 

柳「…という訳で、俺達 アイドルになるぞ。」

 

芳賀「いや、どういう訳だよ!」

 

柳「そういう訳だよ。」

 

芳賀「どういう訳だよ!俺達まだ喫茶店に入ったところまでしか聞かされてねぇんだよ!何でアイドルになるのかの説明をしろよ!」

 

柳「それは…、なってから説明する…。」

 

今藤「何か考えがあるの…?」

 

柳「…。」

 

三上「愛がどうかしたの…?」

 

柳「…。」

 

吉田「その一緒に喫茶店に行った女性って綺麗だった?」

 

芳賀「お前だけ質問の角度が違うんだよ!今 絶対そこじゃないだろ!」

 

柳「そこそこ綺麗だった。」

 

芳賀「お前も何でそれだけ答えるんだよ!他の質問は全シカトだったくせに!」

 

柳「…という事で、各自 今の仕事を辞めてくれ。以上だ。解散!」

 

芳賀「待て待て待て!何なのお前!?すげぇ勝手だな!」

 

柳「芳賀。そんなに褒めるな。」

 

芳賀「1ミリも褒めてねぇよ!どの言葉がどう聞こえたんだよ!」

 

柳「俺がなぜ、やまみ小学校を卒業して、閉校が決まってから最後の学校開放日にしか会っていないお前らにこんな事を言っているか分かるか?」

 

芳賀「あぁ、そうか。そういえば あれ以来だったか。」

 

柳「俺達は去年、14年前にリュウを殺した犯人・田畑 光明を逮捕した。警察にも出来なかった事を俺達はやったんだ。そして今回、もう一度お前たちに協力してほしい事が出来た。」

 

三上「…みんな仕事をやめてアイドルにならなきゃいけないような内容なの?」

 

柳「…今の俺にはそれしか思いつかない…。」

 

芳賀「内容にもよるよなぁ…。自分の人生をリセットしてまで、協力すべき内容なのかがハッキリしないと…。」

 

柳「お前ってホント冷たいよな。」

 

芳賀「いや、俺のセリフ めっちゃ正論だと思うよ!?」

 

柳「悪い…。内容については、協力してくれる人間にしか話せない。」

 

今藤「何で?そんなに深刻な内容なの?」

 

柳「内容も深刻だが、何より…俺達は国民そのものを取り込む必要がある…。」

 

芳賀「そんなスケールのでかい話なの!?ちょっと荷が重くない!?」

 

柳「強制じゃない…。協力してもらえなくても咎めるつもりは一切ない。そういう奴にもう用は無いから出て行ってくれ。」

 

芳賀「咎めなくても恨んでるじゃねぇか、その言い方!」

 

柳「帰り道 4tダンプに轢かれろ…。」

 

芳賀「恨みが強いんだよ!お前ホント友達によくそこまで酷い事を言えるよな!」

 

柳「まぁ、今のは冗談だが、あくまでみんなの人生を最優先にしてもらって構わない。急に呼び出して重たい話をして申し訳なかった。ここからは協力してくれる人間だけ残ってくれ。」

 

吉田「柳…。アイドルになったら俺 モテるかなぁ?」

 

柳「え、知らんし。」

 

吉田「えぇ!?」

 

芳賀「出た!柳の「え、知らんし。」!懐かしいな!お前、小学生の頃からメッチャ言ってたもんな!」

 

柳「え、知らんし。」

 

芳賀「また言った!柳もアイドルになるなら「え、知らんし。」を売りにしていけば(笑)!?っていうか、このサバサバした柳がアイドルってイメージ沸かねぇ~!(笑)」

 

柳「おい、芳賀。お前もう帰れ。」

 

芳賀「ごめんなさい。」

 

柳「んで、帰り道 6tダンプに轢かれろ。」

 

芳賀「さっきより重量 増してる!悪かったって!」

 

吉田「柳!俺やるよ!ほら、去年やまみ小学校で言ったろ?「毎日作詞作曲してる」って!」

 

柳「あぁ、そこは是非 吉田にお願いしたいと思っていた。」

 

吉田「柳…!」

 

柳「協力…してくれるか?」

 

吉田「はい、喜んで~っ!」

 

芳賀「どこの居酒屋店員なんだよ!」

 

吉田「はい、しゃっしゃっせ~!」

 

芳賀「もういいよ!何県にある居酒屋店員なんだよ!」

 

今藤「じゃ、ウチもやってみようかなぁ。」

 

吉田「おぅ!やろうぜやろうぜ!」

 

芳賀「マジで!?今藤もやるの!?」

 

今藤「センターの座はウチが頂くわ!」

 

芳賀「いや、無理だよ!文章じゃ伝わりにくいけど、お前みたいに太ったブスじゃセンターは無理!アイドルとして存続する事だって危ういぞ!?」

 

今藤「はぁ?誰が太ったブスなの!」

 

芳賀「お前だよ!自分の顔 鏡で見てみろよ!」

 

今藤「ウチ、鏡の見方 分かんないもん。」

 

芳賀「そんな奴いる!?鏡の見方 分かんない奴!?見るだけだぜ!?」

 

柳「まぁまぁ、今藤。俺も何事にも物怖じしない姿を見て、センターは今藤にお願いするつもりだった。」

 

今藤「本当!?」

 

柳「やってくれるか?」

 

今藤「はい、「やってくれるか?」入りましたぁ~っ!」

 

芳賀「何で柳に頼まれた奴は居酒屋店員風になっていくんだよ!」

 

今藤「いらっしゃいませ~!」

 

芳賀「今ハッキリと「いらっしゃいませ」って言ったぞ こいつ!」

 

今藤「こちらサービスのオニオンバジルサワーでぇ~す!」

 

芳賀「迷惑なサービス!何だよ「オニオンバジルサワー」って!超マズそうじゃねぇか!」

 

三上「…あの…ウチは…その…。」

 

柳「三上、無理はしなくていい。三上の性格上、人前に出て歌ったり踊ったりするのが苦手な事は十分分かってる。」

 

三上「…。確かに苦手だけど…。でも…、修斗くんに協力したい…!」

 

柳「そうか。ルックスも笑った顔も可愛い三上がアイドルになってくれたら、俺の計画も上手くいきやすくなると思う。」

 

吉田「そうだね!結衣ちゃんがアイドルになったら絶対に売れるよ!一緒にやろうよ!」

 

三上「大丈夫?ウチ…、小学生の時 図書委員だったのに…?」

 

芳賀「まだ言ってんのか、それ!去年も言ってたろ!」

 

吉田「関係ないさ。」

 

三上「あだ名が…「図書委員」だったのに…?」

 

吉田「関係ないさ。」

 

三上「前世が…図書委員だったのに…?」

 

芳賀「何か可哀想だな お前!」

 

吉田「もちろん…関係ないさ。」

 

柳「三上…。どうだ?」

 

三上「うん…。やってみる…。足引っ張っちゃったらごめんね…。」

 

柳「大丈夫だ。よし、これで全員揃ったな。4人で頑張るぞ。」

 

芳賀「待て待て待て!えっ!?俺は!?」

 

柳「あ、お前もやる?」

 

芳賀「ここまでみんなやる気になったんなら、俺だってやるよ!ハブるなよ!」

 

柳「よし、それなら5人で頑張ろう。みんな、人生を懸けて一緒にやってくれる事を感謝する。」

 

芳賀「それで?柳の考える計画って何だよ?」

 

柳「だから、さっき言っただろ。「アイドルになってから話す」って。」

 

芳賀「え、まだ教えてくれねぇの!?」

 

柳「まずは、事務所に所属してメジャーデビューしないと話にならない。俺達がやるべき事は世間の注目を最大限集める事。そこで初めてスタートラインに立つんだ。」

 

芳賀「えぇ…?メチャメチャ先の長い話じゃん…。」

 

柳「いや。俺のイメージしている通りみんなが協力してくれれば、普通のアイドルが経験しているような下積み時代を省略出来る。相当早く計画を実行出来るはずだ。」

 

今藤「まず事務所に所属するって…、アテはあるの…?」

 

柳「あぁ、俺達が目標にする事務所はただ一つ。米沢プロダクションだ。」

 

今藤「米沢プロダクション…?どこかで聞いたような記憶が…。」

 

三上「あ!去年やまみ小学校で会った時に言ってた 愛が所属している芸能事務所!」

 

柳「そうだ。俺達はそこの事務所に入る必要がある。」

 

三上「じゃあ、愛と一緒に仕事が出来るんだ!」

 

柳「………そうだな…。」

 

三上「?」

 

芳賀「でも、難しいだろ。普通にオーディションを受けても5人全員が事務所に入れるとは限らないし、入ったところで別のグループに振り分けられる可能性もあるだろ?」

 

柳「いや、そうならないように俺達は既に”5人組”としてグループ化した状態で、オーディションをすっ飛ばして直接契約にこじつけるんだ。」

 

吉田「なるほどね!それなら事務所もその”グループ”を所属させるかさせないかの2択になるんだ!」

 

柳「そういう事だ。」

 

今藤「でも、歌もダンスも素人なウチらが事務所に入っても、柳の言うメジャーデビューまでにも時間がかかるんじゃない?」

 

柳「そう。だから、お前らに頼んだんだよ。俺達は事務所に所属こそするが、基本的に楽曲作成・イベントの段取り・スケジュール管理、その他諸々 全て自分たちで行うセルフプロデュース型のアイドルとして売り込むんだ。」

 

今藤「そんなの成立するの…?」

 

柳「あぁ、要はシンガーソングライターの延長上だ。パッと出てきたグループを事務所が売り込みにくいのは理解出来る。だが、メジャーデビューに必要な楽曲を自分達で作って自分たちで売り込んで話題になれば、事務所もあっという間にメジャーデビューまでのレールを敷いてくれるっていう算段だ。」

 

今藤「なるほど…。でも、そんなに上手くいくかなぁ…。」

 

芳賀「んで?そのメジャーデビューに必要な楽曲は俺達の中で誰が作るんだよ?」

 

柳「だからなぁ、お前…。さっきの話聞いてなかったのかよ。もう脱退してくれよ。」

 

芳賀「言い過ぎだよ!せっかくさっき加入したのに、デビュー前に脱退とか嫌だ!」

 

柳「楽曲制作は吉田にお願いしたい。毎日やってるんだろ?」

 

吉田「やるやる!なんなら既に200曲ぐらい出来てる!」

 

芳賀「そんなに作ってんの!?」

 

柳「それを期待してた。つまり極端な話、その曲を俺達が習得出来次第、契約のアクションを起こせるって訳だ。」

 

今藤「すご~い!」

 

芳賀「…っていうか、吉田。200曲ぐらいって、その中の自信作って何曲くらいあるの?」

 

吉田「全部だよ。」

 

芳賀「うん、柳!何となく良い曲1曲も無さそうな予感がすごい!これ多分厳しいぞ?」

 

柳「大丈夫だ。一応 楽曲制作は吉田にお願いするとして、振り付けは俺がやるよ。運動神経も良いしイケメンだし、適材だろ?」

 

芳賀「出たよ こいつの腹立つ部分!振り付けにイケメンの要素関係ねぇから!まぁ、でもそうだよな…。セルフプロデュースっていうんなら振り付けだって自分たちでやらなきゃいけないよな…。俺は何か出来る事ある?」

 

今藤「ラップは?」

 

芳賀「ラップ!?」

 

今藤「ほら、芳賀ってツッコミのワードセンスとか良いし、ラップの歌詞とか良いの書けるんじゃない?」

 

芳賀「えぇ…?そうかな…。え、柳どう思う?」

 

柳「…あ、何?ちょっとこの後の事を考えてて聞いてなかった。」

 

芳賀「いや、だから!俺、ラップ担当になった方がいいのかなって!」

 

柳「………あ、悪い。普通に今ボーっとしてた。」

 

芳賀「おい!ふざけんなよ お前!」

 

柳「まぁ、そうだな。ラップは楽曲のエッセンスになる。芳賀、頼むよ。」

 

芳賀「お、おぉ…。柳が人に物を頼むなんて珍しいよな…。そんなにやり遂げないといけない事なのか?」

 

柳「…あぁ…。」

 

芳賀「…そっか。分かった。もう理由は聞かない。でも、話せるタイミングが来たら、なるべく早く説明してくれ。」

 

柳「分かった…。芳賀、ありがとうな。」

 

芳賀「本当にどうしたんだよ お前?…あぁ…、聞かないって約束したばかりだもんな。悪かった。」

 

今藤「ところで、グループ名はどうする?結構大事じゃない?」

 

吉田「『吉田カンパニー』とか どう?」

 

芳賀「どうもこうもねぇよ!死ねよ お前!そのセンスでお前が良い曲を作れる訳ねぇだろ!」

 

今藤「『TA☆BA☆KO』とかは?」

 

芳賀「「タバコ」じゃねぇか!イメージがアイドルと真逆だぞ!?」

 

今藤「…って事は…?アリか無しかで言うと~…?」

 

芳賀「無しだよ!この話の流れで何で分かんねぇんだよ!」

 

今藤「…と、言いつつも~?」

 

芳賀「無しだよ!」

 

今藤「からの~?」

 

芳賀「無しだよ!煽ってんじゃねぇよ!」

 

柳「グループ名についてだが、俺に考えがある。『H.S.S.Y.Y(ハーシー)』だ。」

 

吉田「『H.S.S.Y.Y』?由来は?」

 

柳「よくあるやつだよ。みんなの名前から頭文字を取ったグループ名だ。芳賀啓介の「芳賀」のH、今藤忍の「忍」のS、柳修斗の「修斗」のS、三上結衣の「結衣」のY、吉田勇人のどっちから取ってもY。これで『H.S.S.Y.Y』だ。」

 

吉田「「どっちから取っても」って何!?」

 

柳「苗字から取っても下の名前から取っても”Y”だろ。つまんねぇ名前だな。」

 

吉田「ホント酷いな お前!」

 

芳賀「…っていうか、俺は俺で何で最初から苗字設定なんだよ!みんな下の名前だろうが!」

 

柳「グループ名に取り込まれただけいいだろ!」

 

芳賀「何そのキレ方!?”H”すら入らない可能性あったの!?」

 

柳「もっと言えば、お前はグループに入らないと思ってた。」

 

芳賀「じゃあ何で呼んだんだよ!」

 

柳「じゃあ吉田勇人の”Y”は、苗字で「吉田」の”Y”。これでいいだろ?」

 

芳賀「吉田を臨機応変に使うな!まぁいいよ!分かったよ!」

 

柳「それじゃ、本日をもって『H.S.S.Y.Y』を結成する。みんなよろしく頼む。」

 

吉田「よろしく!」

 

今藤「楽しもうね!」

 

三上「よろしくお願いします!」

 

芳賀「頑張ろう!」

 

柳「待ってろよ…。米沢…。」

 

 

 

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…はい!

第1話はここまで!

 

何やら訳の分からない記者会見でしたね。

しかし、この記者会見の内容をしっかり押さえておかないと、この物語に置いて行かれます。

 

例によって、この第1話は伏線の宝庫ですから。

気になった事はもちろんの事…、皆さんが気付いていないちょっとした部分にもたくさんの伏線が張られていたりもします。

この先…、鬼のように伏線が回収されていく瞬間がありますので、是非読み進めて頂ければと思います。

 

そして、前回とは違って 柳修斗がみんなに"計画"への協力の依頼をしていましたね。

柳の考える"計画"って一体何なんでしょうか?

気になるところですね。

 

そして、前作『FRIENDS』にも登場した「横宮 愛」の名前も出てきました。

彼女はこの物語でどう関わってくるのでしょうか?

そこも見どころの一つかもしれませんね。

 

 

 

さて…、アメンバーの皆様については、「読んだ」事の意思表示として、この『FRIENDS2 第1話』の記事にいいね または コメントをして頂きます。

『FRIENDS2』を読んでいないと判断された現アメンバーの方は、こちらで解除させて頂きますので、ご了承願います。

まぁ、過去にもその内容はお知らせしてあるので、「知らない」「聞いてない」とはならないとは思いますが。

 

 

『FRIENDS2』は走り出しました。

もう止まりません。

最終回の第7話まで、是非皆様にもお付き合い頂けたらと思います!

 

 

さてさて…、第1話をまともに読んで頂いた方からしたら、次の展開が気になるのではないでしょうか?

…という事で、次回第2話の予告編をどうぞ!

 

 

 

米沢「おぉ~!あんたらがウチに所属したい言う期待の新星かいな!」

 

柳「はい、H.S.S.Y.Y(ハーシー)といいます。5人の名前の頭文字を取ってH.S.S.Y.Yです。」

 

米沢「セルフプロデュースの低コストグループねぇ~!それは事務所としては非常に助かるわ!でも、頼る時はしっかり頼りぃや!そん時はちゃんとフォローしたる!」

 

今藤「ありがとうございます!」

 

-米沢プロダクションに所属が決定するH.S.S.Y.Y!とうとう物語が動き出す!-

 

芳賀「え、本当にこの後 リハーサルとかやるの…?」

 

今藤「ちょっと柳…。ダンスの事になるとスパルタ過ぎない…?」

 

柳「当たり前だ。来月にはライブとイベントが決まってるんだぞ。現時点で素人レベルの俺達がたった1ヶ月で客を呼び込めるだけのレベルになるには、死ぬ気で練習するしかないんだよ。」

 

吉田「いや、そりゃそうだけどさ…。」

 

柳「…っていうか、吉田。まともな曲は出来たか?」

 

吉田「え、この前USBで音源渡したじゃん。」

 

柳「あれは全部ボツだよ。「まともな曲」を作れって言ってんだよ。」

 

-柳のスパルタ指導に困惑する4人-

 

柳「まだ全然足りない…。」

 

芳賀「…なぁ…柳…、お前にどんな計画があるのか知らないけど、そんなに焦るなよ…。すぐに注目を浴びるグループになれない事なんて最初から分かってただろ?」

 

柳「俺がやりたい事は…長期戦になる事は覚悟していたが、なるべく早くに実行しないとどんどん意味が無くなっていくんだよ…。何も知らない奴が口を挟むな!」

 

-柳は何を焦っているのか?-

 

今藤「ウチも若干気になってたんだよね。アイドルなのにグループ内恋愛してていいのかなって。」

 

三上「えっ、私ですか?」

 

吉田「くっそ~…。あ、それなら逆に結衣ちゃんの身体から生まれてみたいからワンチャン輪廻転生に賭けて死んでみようかな!」

 

芳賀「やめとけ!どんな確率だと思ってんだよ!付き合える確率の方がまだ高いぞ!?」

 

柳「え、知らんし。」

 

-5人のアイドルとしての資質が試される-

 

芳賀「誰が「ハゲ雑巾」なんだよ!」

 

芳賀「例文を変えろよ!何で全く同じ例えで挑んできたんだよ!」

 

芳賀「見えてるよ!何だよ その「死んでるから見えてない説」!」

 

芳賀「じゃあボケろよ!」

 

芳賀「何でだよ!せめてダメ出ししてから罵声を浴びせろよ!」

 

-芳賀のツッコミも健在!-

 

今藤「もう…後戻り出来ないんだね。」

 

柳「大丈夫だ。そこは心配ない。」

 

三上「ね!早く会いたいなぁ~!」

 

吉田「それ、大丈夫…?」

 

芳賀「えっ、「話す」って…、柳の計画の事?」

 

柳「あぁ…。俺が何のためにお前らをアイドルに誘ったのか、その先で何をしたいのか。そろそろ話してもいい頃だろ…。」

 

-遂にアイドルになった理由を語る柳。第2話ラストの発言に衝撃を受ける!-

 

 

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…はい!

ここまで読んで頂いてありがとうございました!

 

第2話も是非よろしくお願い致します!

 

 

 

 

 

 

 

タフォーーー!!!