冬の日/cali≠gari
1. カリ≠ガリのコマーシャル〝17〟
2. 冬の日
3. 月に吼えるまでもなく
4. 冬の日 -うたごえ喫茶篇-
5. 冬の日 -No Synthesizer ver.-
6. 冬の日 (カラオケ)
7. 月に吼えるまでもなく (カラオケ)
8. 冬の日 -うたごえ喫茶篇- (カラオケ)
流通盤としては2024年第一弾となるcali≠gariのシングル。
「第5実験室」に収録されてから、およそ25年。
2024年1月20日に日比谷野外大音楽堂にて開催された「青春の抜け殻」にて、「冬の日」が現体制でリメイクされました。
もともとは、「野音記念盤」として会場限定での販売となっていましたが、新曲やおまけを追加して、2月29日に流通開始。
シングルとしては、1~3トラックが本編で、4,5は【Bonus Track】、6~8は【特別教材1週間でマスター!ボーカリスト養成講座 】と題されてのパッケージとなっています。
予告版の位置づけもあるのか、アルバムのコマーシャルを挟んで送り出される表題曲。
イントロのフレーズから差し替えられていて、Vo.石井秀仁さんの加入前となるオリジナルはもとより、「再教育」等で収録されていたヴァージョンと比較しても、変化は見て取りやすいのではないでしょうか。
慣れもあるため、アレンジの変更は賛否あってしかりですが、演奏のまとまりは、さすがの一言。
素朴なメロディは、案外表現が難しいところではあるものの、Cメロのタメなど、感情がより強く乗せられているように感じます。
7分超の尺にも関わらず、長さを感じさせない1曲。
流通盤に追加された「月に吼えるまでもなく」は、石井さんが作曲を担当したポップチューン。
意外にも、バンドサウンドが主体となっていて、ビートが活きたナンバーとなっています。
グラマラスなテイストは、実に石井さんらしさを感じますが、ここまでデジタルを排除するか、と驚かざるを得ませんでしたよ。
もっとも、しっかりcali≠gariの世界観に染まっていて、違和感はなし。
「冬の日」とのコンビネーションとしては、ばっちりの選曲、およびアレンジでした。
ボーナストラック扱いとなるのが、「冬の日 -うたごえ喫茶篇-」、「冬の日 -No Synthesizer ver.-」。
前者は、アコースティックヴァージョンと言い換えても良いのかな。
ただし、シンプルにアンプラグドで、ということでもなく、ハーモニカなどレトロ風のサウンドを織り交ぜて、雰囲気作りをしています。
ともすれば、こちらのほうが生演奏の雰囲気を感じられるのでは。
後者も、骨太なバンドサウンドのみで構築しており、"うたごえ喫茶篇"とは別アプローチで生演奏感を演出していると言えそうですね。
"No Synthesizer"という表現そのものにもニヤリとさせられますが、オフヴォーカルではなく、オフ同期というのは、案外珍しいかもしれません。
カラオケまで入って、実質2曲と言いながら、充実の8トラック。
"うたごえ喫茶篇"のカラオケまであるのが、まさにコンセプト通りでニクい演出だな、と。
コスパは決して悪くないので、生まれ変わった「冬の日」、必聴です。