だから京都は嫌いです/cali≠gari
1. だから京都は嫌いです
2. 桜井青の朗読 「だから京都は嫌いです」
3. 石井秀仁と歌えるコーラス入りカラオケ 「だから京都は嫌いです」
「cali≠gari TOUR Re:15 -ジュウゴじゃない(^-^)-」の京都公演から販売が開始されたコンセプトシングル。
24年ぶりの上洛記念。
活動していなかった期間があったとはいえ、そんなに間が空いたのか、といったところで、衝撃的なタイトルは、自嘲的な意味合いもありそうですね。
Gt.桜井青さんが作詞・作曲を手掛けた表題曲と、その朗読ヴァージョン、カラオケヴァージョンを収録。
「だから京都は嫌いです」のフレーズとは裏腹、京都への思い入れがたっぷり詰まった作品と言えるでしょう。
Ba.村井研次郎さんの歌うように軽やかなベースラインに、浮遊感のあるシンセサイザーのサウンドが印象的に絡みつく。
そんな「だから京都は嫌いです」は、ノスタルジックな香り漂うミディアムチューンでした。
どことなくシティポップを連想させるサウンドではあるものの、都会的というよりも、風情や情緒を楽しみながらゆったりと散歩しているような長閑さを感じるから面白いな、と。
少し昔の京都を疑似体験しているかのごとく、紡がれる音や言葉の中に風景を浮かび上がらせるリアリティがある。
シンプルなメロディに、たくさんの感情が詰め込まれていて、簡単そうに見えて表現しようと思うと難しい楽曲。
それを、やはり簡単そうに歌い上げてしまうVo.石井秀仁さんの歌唱スキルの高さも相まって、聴けば聴くほど味わいが濃くなり、解像度も上がっていくのです。
何度だって好きになる。
何度だって好きになれる。
だから京都は嫌いだと繋げる言葉の選び方が、青さんのセンスの良さであり、この歌詞の肝。
ストレートに京都が好きだ、と歌うよりも何倍も思い入れが強く聴こえてくるから不思議です。
これを名曲と言わず、何を名曲だと言おうか。
限定リリースだったことが惜しまれる1枚。
<過去のcali≠gariに関するレビュー>
憧憬、睡蓮と向日葵
12
2
1
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11
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続、冷たい雨
9-踏-編
「第2実験室」 改訂予告版