いやいや、横地さんは隙あらば回文を作って飛ばしてくるのでとても油断は出来ない。御子柴さんのダジャレなら聴いてからでも「あはは」と笑ってゆる~く流せるが回文が飛んでくると左脳が勝手にフル回転させられメッチャ消耗するので、つい防護姿勢で身構えてしまう。ところが… 【十河さん(pf)、岩渕さん(ds)、横地さん(ts)、萬造寺さん(b)、本多さん(tp)】 インスト(歌無し)で「Off Season」「Everybody’s Song But My Own」「Wabash」と3曲演奏したところで「ではここでヴォーカル行きましょう『It Don't Mean a Thing』は誰ですか?」「え、ここで? あ、はい!」すっかり2nd.setだと思って油断していて不意を突かれた。いかん!
私は先月に続きマッキーとDuetで「スイングしなけりゃ意味ないよ (It Don’t Mean a Thing)」を初演するのだが回文に気を取られて急に出番となり慌てて録音を忘れてしまった。だから「上出来だった」と書いても分からないが、正直言うとマッキーは磐石だったものの私はう~んだった。 【パニクる私と余裕のマッキー】 私はここ1か月この曲だけを練習し、さらにトニー・ベネットとレディ・ガガのDuet分担を歌詞カードにして見ているのにちゃんと歌えない。でもマッキーはこの曲以外にも数曲の新曲を抱えていて「歌詞も全く頭に入っておらず雰囲気だけで歌った」と言うから、やっぱり実力がレべチなんだネ。
続く大津晃子さんは「Stars Feld on Alabama (アラバマに星堕ちて)」。この曲はメロディが美しく、正に古き佳き時代の名曲で私も大好きだ。私が“MCの師匠”と仰ぐ彼女は、1930年代にアラバマ州に“しし座流星群“が降り注いだことがこの曲の由来になっているとMCで教えてくれた。 ここで突然、回文砲が炸裂した「夜アラバマまばら有るよ(よるあらばままばらあるよ)」うわーっ、直撃弾喰らったー!!1金ライブはスケジュールに「セッション」とも謳っているので、この日はピアニストにトランペッターも参加して「I Hear a Rhapsody」「Billie’s Bounce」で1st.set終了。
すると休憩時に回文王が「(ステージの)奥には何故か風が来るんだよねー」と言うが早いか「風流れ誰が何故か(かぜながれだれがなぜか)」とまたもや回文砲が飛んできた。でも何とか事前に空気の流れ(コンテキスト)を読んで身構えていたので不意の直撃被弾は免れた。フーッ、危ねぇ~怖ぇ~ そして2nd.setはヴォーカルタイムからスタート。トップは中村美津子さん「Lullaby of Birdland (バードランドの子守唄)」。2番手は今度はソロでマッキーが「On a Clear Day」。そしてトリは“1金の美空ひばり”こと益田伸子さん登場…とその時、中村美津子さんから声がかかった。 ♪Happy Birthday to You!♪の歌声と共に中村さんからバースデーケーキとお客様から花束が渡され「うわぁ、嬉しいー!」と喜ぶ翌日が誕生日の益田伸子さんは「When You Wish Upon a Star (星に願いを)」を歌う。ここでまた回文砲炸裂!「伸子は祝い運ぶの(のぶこはいわいはこぶの)」
しかし問題は野球用語における和製英語の氾濫だ。例えば前の打席が四球なら表記は「BB」。これは「四球はフォア・ボール(Four Ball)ではなくBase on Balls (つまりBB)」だからだが殆どの日本人は理解できないだろう。また「死球はデッド・ボール(Dead Ball)ではなくHit by Pitch」だ。
2024年6月14日(金)、渋谷・SEABIRD第二金曜(2金)ライブ。今回のテーマは「雨の日に聞きたいジャズ」。そしてこの日は出雲井さんの前任者で初代2金ディーバの瑛子さんがカナダから訪日していて参戦してくれた。久しぶりにお会いするが彼女のチャーミングさは相変わらず健在だ(*1)。 【中川さとし(Pf)、小島幸三(Ds)、岩井千尋バンマス(Tp)、榎本任弘(B)、加藤求実(Ts)】 PROGRAM(各曲名⇒けいちゃん限定公開動画にリンク) 1st.set 1 Are You Real (千尋&求実) 2 Solar (山内恵英&求実) 瑛子さんはカナダではライブで歌う機会がなく専らカラオケで歌っているとの事。そして「All the Things You Are」はそのカラオケでのコンテストで1位になったとの事。そりゃそうだろうなあ、と納得させられる歌唱である。 3 All the Things You Are (瑛子&求実) 4 I Wanna Be Around (瑛子) 前任者に敬意を表してか「瑛子さんと違って私はいつまで経っても色気が無くて・・・」と色気の無さを自虐ネタでウリにするこの日の出雲井さんだが雨モノをしっかり聴かせてくれる。タイプは異なるものの、やはりディーバはディーバでありその輝きは流石だ。 5 Rain (裕美&千尋) 6 Here's That Rainy Day (千尋&求実) 7 No Problem (千尋&求実) 2nd. set 1 Nostalgia (恵英&杉山尚子) 2 Mambo Inn (千尋&尚子) 私はライブで歌うのは15年ぶりとなる「Over the Rainbow (虹の彼方に)」にした。虹(rainbow)は雨(rain)が降った後で空にかかる弓(bow)を意味するらしい。ノブ高橋さん(as)に「一緒に演ってもいいですか?」と聞かれたので、バンマスのご了解の下にシットインしてもらうことにした。 この曲は言わずと知れたMGM映画「オズの魔法使い」(1939年)で少女ドロシー役のジュディ・ガーランドが歌うためにハロルド・アーレンが作曲して、知り合いの作詞家アイラ・ガーシュイン(作曲家ジョージ・ガーシュインの兄)に相談し、最終的にイップ・ハーバーグが作詞した(*2)。 原詞は専門サイトを見て戴くとして今回朗読するためにナンチャッテ和訳して気付いた事がある。それは少女の夢に託した“ユダヤ人の祖国に対する悲願と希望“である。この曲が出来たのはイスラエル建国(1948年)以前であり、アーレンもハーバーグもガーシュインも祖国なきユダヤ人である。 ーーーーーーーーーー 虹の彼方のどこか遠いところ とても高いところに、かつて子守歌で聞いた、あの国がある
「雨」はジリオラ・チンクエッティのかなと思ったら本多バンマスが奥様のアイデアから三善英史の演歌を秀逸にjazzに編曲したものの再演だ。今月も本多バンマスの後輩で阪大バンドの岸本晃司さん(ds)と同級生のお2人も来てくれたので、早速、岸本さんにはシットインで参加してもらうことに…。 2nd setのヴォーカルタイムは先ずシットインで中村美津子さんが「But Not for Me」をヴァース(前歌)から達者に歌う。この曲のヴァースは初めて聴いたが美しい!私はヴァースから歌える曲はあまり多くないのだが「やはりヴォーカルはヴァースから歌うべきだなあ」と改めて思った。
そしてヴォーカルタイムのトリは(今月も1金の美空ひばりこと益田さん欠場でもあり)1金の三波春夫こと“お祭り男“の柳田勝史さんがABBAの「Dancing Queen」の再演だ。彼のイメージはABBAよりブラジルのダニエル・ボアベンチュラだが、本多バンマスの2管アンサンブルアレンジも素敵だ。 近所にお住まいで食堂代わりにSEABIRDを利用している滝澤さん(b)にシットインしてもらって「Candy」を演奏し、最後はレギュラーメンバーに戻って「Each Time I Think of You」でお被楽喜となった。来月は本多バンマスは欠場で弟さんが、御子柴さんも欠場で回文王が降臨するとのこと。