このコラムでは私の趣味としてのヴォーカルや朗読を中心に綴ってきたが、自らの創造性を発揮する手段として退職を機に絵も描き始めることとし、「図画がアリなら工作も」と先日は折紙も折ってみた。そこで思い出したのが子供の頃に夢中になった「プラモデル」、これこそ「口先小手先男」の面目躍如でもある。

 

プラモデルというと説明書通りに組み立てるのでクリエイティブじゃないと思われるかも知れないか、いやいやどうして、プラカラーでどんな色をどう塗るか、ラッカーや艶消しなどでテクスチュア(材質感)をどう出すか、また貼るシールや周囲のディスプレイをどうアレンジするか等、けっこう創造性が発揮できる遊びでもあるのだ。

 

私より少し上の世代はベーゴマやメンコが主だが、我々昭和30年代の小学生のお小遣いの殆どは駄菓子屋とプラモデル屋に消えた。通常買うのは150円~500円くらいの1/36~1/24スケールのクルマ、これをマブチモーターと乾電池で走らせて遊ぶ。だから千円以上する大型のプラモは眺めるだけの憧れの存在だった。

その最たるものが今井科学の「サンダーバード秘密基地」!TVで観る国際救助隊「サンダーバード」自体がまだCGではなく人形と模型だった頃なので、本当に作ってみたかったが、これはもう“夢のまた夢”だった。今はもう跡形も無い近所のプラモデル屋のショーケースの最上部にいつも飾ってあった記憶しかない

ところがオトナになると、当たり前だが自分の小遣いでも買える。長男の3歳の誕生プレゼントを口実に購入して本気で作ったのが、えーと、彼は今年30歳だからもう27年前か…。当時もTVで何度目かの再放送をしていたので長男も喜んだが子供はすぐ飽きる。そこで私が引き取って補修してケースに入れて今も飾ってある

 

【アクリルは高価なのでビニルケースをユザワヤで買って収納】

この作品についても、山を土の茶色や草の緑ではなく岩山っぽく鉄鉱色にした事、4号(潜水艇)のウィンドシールド(フロントガラス)を青ではなくブロンズ色にした事等は説明書にない私独自のアイデアだし、プールサイドにタイル地のプラ板を、また鉄道模型用の人形や樹々や砂を用いてリアリティが増したと思っている。

 
【箱側面に描かれた完成イメージ】

【箱絵よりもリアルでしょ?】

【会心作は一番好きな4号↑】

【タイル地のプラ板に鉄道模型用の小道具↑】

【↑22年前にデジカメで作ったポストカード】

特別サイトで配布している画像↑】

 

あ、そういえばこの秘密基地を作ってあげた長男から数年前、「親父はプラモ好きだったよな」と私の誕生プレゼントに映画「スター・ウォーズ」のミレニアム・ファルコン号のプラモデルを贈ってもらったままだった。よし、これから時間をかけてサンダーバードにも負けないスターウォーズの世界観を表現してみるか!

 

 

Saigottimo