今年(2023年)4月から毎週金曜に地元の高齢者対象講座「やさしいヨーガ」に通っていることは以前の記事(*1)に書いた通り。講座名にあるように初めてヨガをやる初心者も多いので、講師の先生も気を遣ってか、ポーズ名称など専門的な用語は出来るだけ使わずに指導してくれる

また、私の様に胡坐をかいて座れない(後ろに転がってしまう)ほど酷くないまでも身体が硬い人や腰等に痛みがある人にも配慮して「腕が上がらない人は下ろしたままでも大丈夫」「腰が痛い人は膝を曲げてもいいですよ」などと言ってくれるので無理をしてポーズを作ろうとしないで済む

     【ヨガ講師の先生のWebより】

前の記事(*1)でも書いたが、何より大切なのは自然な呼吸であって「呼吸止まってませんか?」「自然な呼吸が出来る範囲までポーズを緩めて下さいね」と、ポーズよりも呼吸を大事にするよう指導してくれる。そして先生が「頑張らなくていいですよ」とよく仰るのでホッとして力が抜けるのだ

そのくらい、私を含め生徒はどうしても、みな「頑張ってしまう」のだ。我々は小さい頃から「頑張れ!」と言われ続け、自分でも「どんな事でも取り組む以上は頑張らなければならない」と思ってきた。今回の場合、生徒は皆私と同じく高齢者だけにこの考え方が長く沁みついている。

ただ、“人は否定的な指示には対応出来ない”そうだ。例えば「今から言う事柄は絶対に想像するな!」と念を押して「ピンクの象だけは絶対に想像するな!」と言われた人は必ずピンクの象を想像してしまう。ゴルフでも「左はOBだから絶対に左はダメ!」と思うと何故か左に打ってしまう

「左はダメ!」は左に意識が向くので左に打つらしい。ならば「右はOK!」とか「xxを想像しろ!」と“肯定的な指示”に変換すればよい。では「頑張るな」を肯定的に変換すると?日本人は応援する際は必ず「頑張れ!」と言うが、欧米では応援ではなんと「Relax!」と声をかけるらしい。

確かにテニスでも歌でも朗読でも皮肉なもので頑張ってリキめばリキむほど逆に力は伝わらないし、上級者ほど“力が抜けている”ものだ。力を抜いた(リラックスした)方がミスも減り、スピードもパワーもコントロールも良くなるのだが、何故かそれはなかなか意識しても出来ないのである。

では何故、今回、ヨガ講師の先生の「頑張らなくていい」という否定的な指示が利くのか?。例えば座って両手を組んで上に伸ばし身体を右に曲げる際「頑張らなくていいですよ」の後に「両方のお尻が地面に着いていて左側が伸びていれば」と必ず補足コメントがあるということに気が付いた。

つまり否定的な指示(この場合は「(手を伸ばして右に曲げようと)頑張るな」)と一緒に、肯定的な指示(この場合は「呼吸をせよ」「両方のお尻を地面に付けろ」「左の体側を伸ばせ」等)があるので、肯定的な指示に意識を向ける事が出来るからだろうと思ったのだ。そっか、今後も頑張ろう!ん?
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*1:以前のヨガに関するブログ記事は下記。
ヨガは気持良く自分と会う時間 | Saigottimoのブログ

Saigottimo