北海道マラソンの前哨戦として選んだのは、7月末に行われている釧路湿原マラソンです。この大会は30km、10km、5km、3kmという種目で行なわれています。この30kmの部は1ヶ月後の北海道マラソンに向けた調整としては最適の大会と思い、北海道マラソンのエントリーを決めたときから、この大会で最後のシミュレーションを行おうと思っていました。
最初に考えていたペースは5分/kmです。サブフォーを狙って走っているときは、5分30秒/kmくらいのペースを目標にしています。でもこのペースならば、洞爺湖マラソンのときのようにちょっと失速しただけで関門に引っかかってしまいます。
北海道マラソンの厳しい関門をクリアするためには、5分/kmのペースで行けるところまで行って貯金を作り、後半はできるだけペースダウンを抑えてその貯金を活かしていこうという作戦でした。そのために5分/kmでどのくらいの距離まで走れるかを試してみたいと思っていたのです。
この大会でも数名の仲間と会うことができました。その中に同じようなペース設定という仲間がいましたので、一緒にスタートすることにしました。彼は若いランナーですが、これまで何度も北海道マラソンを完走しています。そこで北海道マラソン初挑戦の私のために、ペースメーカーを買って出てくれたのです。
どの大会もそうですが、スタート直後は混雑していますからなかなかペースが上がりません。でも5km地点に到着する頃は集団もばらけて自分のペースで走れるようになっています。ところが5km通過タイムを見ると、私が設定していたペースよりも遅い27分台でした。ちょっと不安になりました。でも仲間がペースメイクをしてくれているのですから、彼を信頼してここはじっと我慢をします。
我慢をした効果が現れました。折り返してから、ペースも少し上がりました。ペースが落ちてきた周りのランナーを面白いように抜いていけます。しかも26分~27分台/5kmのペースはすごく楽に感じます。
私たちは25kmまではイーブンで走りましたが、25kmを過ぎてから、彼は一気にペースを上げました。私もついていこうとしましたが、彼のスピードは私とは全然違いました。でも私もそんな彼の背中を見てラストスパートをして、ペースを上げることができました。
バックナンバー
1.無言の抗議
2.思い上がり
3.初フルでの挫折
4.ホームページ開設