災害時の養生法 その4 肝の手当て | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


庭の草取りをしました。先週、抜くには抜いたけど、取り除き損ねてた草があって、根の大半が土の上に出てたのに、どっこい負けずに生きてました。すご~い。雑草の力強さ、見習いたいもんです。


災害時の養生法シリーズ、「その1 背中をほぐそう」「その2 腎の手当て」「その3 肺の手当て」 とお届けしました。今回は、ふだんのストレス対策としても役立つ、肝の手当てです。


驚愕や恐怖が過ぎ、悲しみに沈んでばかりはいられないと動き出したとき、私たちが感じるのは怒りでしょうか。「なぜ、こんな大災害が…」「なぜ、私たちが…」「原発は…」「政府は…」「東電は…」、あるいはもっと身近なことまで、怒りのもとはさまざま。


大きな怒りあるいは蓄積した怒りが影響をおよぼすのは、東洋医学講座のNo.10No.30 にあるように、五臓の疏泄(そせつ)です。ところが、実はですね、肝の疏泄に影響するのは、怒りだけじゃないんです。


「東洋医学にみるストレスと健康の関係」 にあるように、大きな感情の動きはすべて、情志要因(ストレス)となって、肝の疏泄機能を停滞させちゃうんです。今回のような大災害では、ストレスの持続時間も長いので、ほとんどの人が、大なり小なり影響を受けてるはず。


肝の不調があると、

・背中(肩甲骨の下あたり)のコリや痛み

・目が疲れやすい、充血する、乾く

・のどや胸に何かがつまったような感覚(梅核気

・胃の動きが悪く、胃がはって苦しい

・わき腹がはって痛い

・ゲップやオナラが出やすい

・便秘、下痢、あるいは便秘と下痢を繰り返す

・足が冷えて顔がほてる

・立ちくらみ、めまい

・片頭痛

・こむらがえり

・筋肉痛を起こしやすい

・爪が割れやすい

・月経不順、月経痛

・ワケもなくイライラする、あるいは精神的抑うつ

などを生じます。「肝が不調になるとどうなるか?」 や東洋医学講座No.46 もご参考にどうぞ。


もともと気滞タイプ さんは、より顕著に出ます。日頃から血圧が高めの方は、脳卒中リスクが高まるので、要注意です。気虚タイプ さんなら脾胃の状態が悪くなり、血虚タイプ さんは貧血症状が悪化します。早め早めの手当てが肝腎ですよ。


1 肝を助ける食材

レバー、青背の魚、アサリ、シジミ、ホタテ、カキ、菜の花、春キャベツ、ニンジン、トマト、エンドウマメ、セリ、ウド、フキ、ワラビ、タラの芽、タケノコ、ミョウガ、かんきつ類、イチゴ、ゴマ、梅干し、ソバ、菊花茶など、

解毒作用のあるもの、血を補うもの、酸味のもの、苦味のものなどがよいとされていますが、「ストレス解消に甘いもの?辛いもの?」 で解説したように、イライラが強いときは辛味あるいは甘味を足すのも有効です。食養生の基本 を忘れずに。


2 肝をととのえるツボ

肝兪太衝、期門合谷内関だん中百会 など、「ツボの上手なみつけ方と刺激のしかた」 も参考にして、手当てしてくださいね。


3 肝をととのえる養生法

① 腹式呼吸 (丹田呼吸)

② 青竹踏み

③ 足湯

④ ウォーキング、軽い体操

⑤ 背中を緩める(うで振り体操肩甲骨寄せ背中ほぐし など)、背中を温める、背中をさする

⑥ 肋骨の下(期門のあたり)や胸骨(だん中のあたり)を温めたスプーン でさする

⑦ 気のめぐりをよくする指もみ

⑧ 必要なら自律訓練法アロマケア の助けを借りて、睡眠を十分にとる


一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


春月の『ちょこっと健康術』

マンサク

東洋医学講座の目次→満月
ツボの目次→やや欠け月
リフレクソロジーの目次→半月
妊娠・産後・授乳・子どものケアの目次→三日月
アロマセラピーの目次→新月
『養生訓』の目次→星空
体操とストレッチの目次→夜の街
からだのしくみ・食・栄養の目次→打ち上げ花火
からだの不調と対処法の目次→お月見
養生法・漢方薬・薬草・ハーブの目次→桜
ブログの目的・利用法・楽しみ方の目次→観覧車

東日本大震災 関連記事の目次→富士山