【若紫145-3】古文単語「心とまる」☆
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、現代の語義でわかる連語☆
【今回の源氏物語】
「山水に心とまりはべりぬれど、内裏よりもおぼつかながらせたまへるも、かしこければなむ。
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今回出てきた古文単語
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■【山水(さんすい)】…山川の風景
■【に】…場所の格助詞
■【心とまる】…心惹かれる
■【はべり】…丁寧の補助動詞(光源氏⇒僧都)
■【ぬれ】…完了の助動詞「ぬ」已然形
■【ど】…逆接の接続助詞
■【内裏(うち)】…宮中
■【より】…起点の格助詞
■【も】…強意の係助詞
■【おぼつかながら】…ラ行四段動詞「おぼつかながる」未然形
※【おぼつかながる】…待ち遠しく思う。会いたいと思う
■【せたまへる】…~ていらっしゃる
※【せ】…尊敬の助動詞「す」連用形
※【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(光源氏⇒帝)
※【る】…完了(存続)の助動詞「り」連体形
■【も】…強意の係助詞
■【かしこけれ】…ク活用形容詞「かしこし」已然形
※【かしこし】…恐れ多い
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【なむ】…強意の係助詞(結びの省略)
◇ 今回は「なむ」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「心とまる」☆
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「山水に心とまりはべりぬれど、内裏よりもおぼつかながらせたまへるも、かしこければなむ。…」
問)傍線部の説明として最も適当なものを1つ選べ。
1.山や川の自然に紛れてこのまま出家したいけれど
2.山川の風景に心が惹かれてやまないけれど
3.山寺にいる若紫にもう一度逢いたいけれど
4.山水に囲まれた寺で過ごしたいのは山々だけれど
5.山水の美しさに心が救われたけれど
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
「心」が「とまる」
ですよね~!
一語一語のイメージで確認していくのが
連語のイディオムの勉強法です。
【答え】…2
「山水に心とまりはべりぬれど、内裏よりもおぼつかながらせたまへるも、かしこければなむ。
● 過去記事リンク
■心とどむ
■はべり
■も
■せたまふ
■たまふ
■たまへり
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