【夕顔148-3】古文単語「かしかまし」
源氏物語イラスト訳の重要古語です
【古文単語の主なパターン】
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…高校生がほぼ使わない死語?
【今回の源氏物語】
ごほごほと鳴る神よりもおどろおどろしく、踏み轟かす唐臼の音も枕上とおぼゆる。「あな、耳かしかまし」と、これにぞ思さるる。
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今回出てきた古文単語
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■【ごほごほ(と)】…ごろごろと
■【鳴る】…ラ行四段動詞「鳴る」連体形
■【神(かみ)】…雷(かみなり)
■【より】…比較の格助詞
■【も】…強意の係助詞
■【おどろおどろしく】…シク活用形容詞「おどろおどろし」連用形
※【おどろおどろし】…仰々しい
■【踏み轟(とどろ)かす】…大きな音で踏み鳴らす
■【唐臼(からうす)】…臼を地面に埋め、杵(きね)を付けた長い柄(え)の一端を足で踏んで、杵を上下させてつく仕掛け
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【音(ね)】…おと
■【も】…強意の係助詞
■【枕上(まくらがみ)】…枕元(まくらもと)
■【と】…~のように(比喩の格助詞)
■【おぼゆる】…ヤ行下二段動詞「おぼゆ」連体形
※【おぼゆ】…思われる
■【あな】…ああ(感動詞)
■【耳かしまし】…耳にやかましい
※【かしまし】…やかましい
■【と】…引用の格助詞
■【これ】…指示語。ここでは唐臼の音のこと
■【に】…対象の格助詞
■【ぞ】…強意の係助詞
■【思さ】…サ行四段動詞「思す」未然形
※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【るる】…自発の助動詞「る」連体形
◇ 今回は「と」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「かしまし」 ☆
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ごほごほと鳴る神よりもおどろおどろしく、踏み轟かす唐臼の音も枕上とおぼゆる。「あな、耳かしかまし」と、これにぞ思さるる。
問)傍線部の意味として最も適当なものを選べ。
1.おお、耳がいたい
2.おお、耳に恐ろしい
3.ああ、耳がかゆい
4.ああ、耳にやかましい
5.ああ、耳に心地よい
【かしかまし】
【形容詞:シク活用】
…やかましい。うるさい
※「かしまし」とも
*Weblio古語辞典より
…昔は、
「かしまし娘」…なんて
うるさいトリオがいたので、
すぐに、意味が分かったんですけどね~;
(;゚;∀;゚;)
かしましい世の中ですね;;
正解…4
ごほごほと鳴る神よりもおどろおどろしく、踏み轟かす唐臼の音も枕上とおぼゆる。「あな、耳かしかまし」と、これにぞ思さるる。
● 過去記事リンク
■より
■も
■あな
■ぞ・ぞや
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