こんにちは
あいです。
イラスト訳で逐語訳とイメージを押さえた上で、
少しずつ重要古語も入れていってくださいね~♪
(o^-')b
帚木239番目のイラスト訳はこちら→
【今回の古文単語】
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■【時々】…時々、たまに
■【に】…断定の助動詞「なり」の連用形
■【さる所】…しかるべき場所
※【さる】…相応な、しかるべき
■【にて】…~として(資格を表す格助詞)
■【ぬ】…打消の助動詞「ず」の連体形
■【よすが】…身を寄せる所、伴侶
■【たまふ(下二段)】…謙譲の補助動詞
■【む】…仮定の助動詞「む」の連体形
■【頼もしげなし】…信頼がおけそうにない
■【さし過ぐいたり】…度が過ぎている
※【さし過ぐす】…度が過ぎる
※【たり】…存続の助動詞「たり」の終止形
■【心おく】…遠慮する、気が引ける
■【れ】…自発の助動詞「る」の連用形
■【ことつく】…口実とする、かこつける
■【こそ】…強調の係助詞
■【まかり~】…~参る(謙譲の補助動詞)
■【絶ゆ(たゆ)】…途絶える
■【に】…完了の助動詞「ぬ」の連用形
■【しか】…過去の助動詞「き」の已然形
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今日の古語詳解は、「にて」の識別☆
では行ってみよ~♪
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「にて」なんて、「~で」と訳せばいいんでしょ。
カンタンカンタン!!
( ̄▽+ ̄*)
と、こんなふうに、なんとなく捉えてる受験生が、
次のような問題に正答できずに得点が下がってるんです;
ヽ(゚◇゚ )ノ
時々①にても、さる所②にて忘れぬよすがと思ひたまへむには、頼もしげなくさし過ぐいたりと心おかれて、その夜のこと③にことつけてこそ、まかり絶え④にしか
問)傍線部①~④の「に」の文法的説明の組み合わせとして正しいものを、次の中から選べ。
ア、①断定の助動詞 ②格助詞の一部 ③格助詞 ④完了の助動詞
イ、①形容動詞の活用語尾 ②格助詞 ③格助詞の一部 ④断定の助動詞
ウ、①格助詞 ②断定の助動詞 ③断定の助動詞 ④断定の助動詞
エ、①形容動詞の活用語尾 ②格助詞の一部 ③形容動詞の活用語尾 ④格助詞
オ、①断定の助動詞 ②完了の助動詞 ③格助詞 ④完了の助動詞
「に」の識別問題やん!
川・ε・川
そう思ってまとめて勉強してしまうから、
ごちゃごちゃするんですよね^^;
①②を見くらべて見てください。
●時々①にても
●さる所②にて
↑
これ、「にて」の識別なんですよね!!
Σ(・ω・;|||
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【「にて」の識別】
・断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」
…体言に接続。「~であって」と訳すことができる。
・形容動詞「~なり」の連用形活用語尾+接続助詞「て」
…断定の場合と同じく「~であって」という訳になるが、
様態を表す語(「あはれ」「~か」「~げ」など)に接続。
直前に「とても~」などをつけて意味が通ればこれ。
・格助詞「にて」
…体言に接続。 場所・時間・手段・原因などを表す。
「~で」「~によって」「~のために」「~として」などと訳す。
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●時々①にても
↑
この「にて」は、体言「時々」に接続し、
「時々であっても」と訳して意味が自然に通ります。
よって、断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」
●さる所②にて忘れぬよすがと思ひたまへむには
↑
この「にて」は、体言「所」に接続し、
「相応な所であって忘れぬ伴侶と思っております場合には」
「相応な所として忘れぬ伴侶と思っております場合には」
なんか…どっちでもよさそうな気がしますが^^;;
直前とのつながりを考えると、格助詞のほうでとらえたほうが無難ですよね。
(;゚;∀;゚;)
こんなふうに、
組み合わせの選択肢の中には曖昧なものもあります。
判断がつかなければ、すぐに決めず保留にしておき、
絶対に違う選択肢のみを消去していくこと!
イ、②格助詞× ③格助詞の一部× ④断定の助動詞×
ウ、①格助詞× ④断定の助動詞×
エ、③形容動詞の活用語尾× ④格助詞×
オ、②完了の助動詞×
「にしか」の「に」を完了の助動詞「ぬ」の連用形と気づけば、
ほとんどの選択肢が消去していけますね!
(*^m^*)
あとは、文脈に該当の用法をあてはめて、
問題がないかどうか、確かめてみましょう♪
「に」の識別については、こちらの記事もご参照ください。
正解は…ア

よろしくどうぞ☆
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木239(原文)
「…時々にても、さる所にて忘れぬよすがと思ひたまへむには、頼もしげなくさし過ぐいたりと心おかれて、その夜のことにことつけてこそ、まかり絶えにしか。…」

自力での現代語訳が難しい場合は、
下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■に(識別)
■さる
■に(助詞)
■ぬ(「ず」「ぬ」の識別)
■よすが
■たまふ たまふ②
■む(助動詞)
■頼もし・頼もしげなし
■過ぐす
■たり(助動詞) たり②
■心置く
■れ・られ
■係り結びの法則
■まかり~(複合語)
■「に」の識別
■き(助動詞)
■「しか」の識別
あいでした
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月…イラスト訳
火…イラスト解釈
水…重要古語
木…イラスト訳
金…イラスト解釈
土…重要古語
日…アメンバー記事
この更新になるよう、努力しています☆
σ(^_^;)
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■【帚木239-1】イラスト訳
■【帚木239-2】イラスト解釈
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