名前を剥奪された男と女の行く末 | 35歳から婚活14年・アラフィフで結婚しました

35歳から婚活14年・アラフィフで結婚しました

アラフォーからでも妥協せず、理想の彼と溺愛婚♥️

 

 

 

 

刺激の強い映画やドラマを観るのを

これまで避けてきた。

もともと小さい頃から見ないよう

親に言われてきたこともあるが

感受性が強いのでうっかり観ると

引きずってしまうからである。

刑事ものや殺人事件のドラマが

好きな人も結構いると思うが

私は一切、観られない。

例えば、ホラーが好きだという人と

結婚したりお付き合いするのは

絶対に無理だっただろう。

 

 

 

 

 

そんな私から見てどう考えても

相当ヤバい内容だというのに

フェミニズムを扱う観点から

これはどうしても観たいと思い

つい観てしまって案の定、

ガクブル((((;゚Д゚))))ってしまい

怖くて眠れなくなったドラマが

侍女の物語(The Handmaid's Tale)

である。衝撃すぎる内容。

 

 

 

 

原作はこちらである

 

 

以下、Amazonのデータからあらすじ引用

“侍女のオブフレッドは、司令官の子供を産むために支給された道具にすぎなかった。彼女は監視と処刑の恐怖に怯えながらも、禁じられた読み書きや化粧など、女性らしい習慣を捨てきれない。反体制派や再会した親友の存在に勇気づけられ、かつて生き別れた娘に会うため順従を装いながら恋人とともに逃亡の機会をうかがうが…男性優位の近未来社会で虐げられ生と自由を求めてもがく女性を描いた、カナダ総督文学賞受賞作”

 

 

 

出産できる女性がほぼいない世界で

女性がどう扱われるか?というと

ヒエラエルキーによる分断化である。

この物語の女性差別の残虐性が

あまりにエグすぎるんだけど

恐ろしいことに「歴史上本当に

あったこと」しか書いていないと

著者はおっしゃっているのね。

いやー、確かに女性器切除とか

アフリカでいまだありますしね。

 

 

 

 

 

なぜ、この話について綴ろうと

今、思ったかというと

NHKドラマ版が絶好調の

よしながふみの「大奥」と

この物語の構造に共通点があると

気づいたからである。

そういえば本物の「大奥」って

「侍女の物語」リアル版に近い。

 

 

 

 

 

よしながふみ先生の「大奥」は

それをさらに反転させてる世界で

男子が女子の1/4の数になったため

主な労働は全て女子が担っており

貴重な男子は働かず、子供が欲しい

女性に体を売る(者も往々にいる)

というパラレルな設定である。

「大奥」は将軍家を絶やさぬため

国家存続のために性を管理される

男性を描いているとも言える。

女性ではないのがミソだ

 

 

 

 

 

先日、ドラマの第2話を観ていて

原作にない台詞だったのだけど

かつて僧侶だった万里小路有功が

囚われの身となった大奥で

男装した少女・徳川家光に

彼女の本当の名前を尋ねるシーンが

ものすごく「侍女の物語」の構造を

思い起こさせられた。

さすが分かってらっしゃるびっくり

 

 

 

 

 

「侍女の物語」においても

妊娠能力がある限られた女性は

その稀少性ゆえに

もともとの名前や仕事を剥奪され

権力のある男性に振り分けられており

「of ○○(仕える男性の名前)」と

してしか呼ばれない存在である。

 

 

 

 

 

「大奥」でも、万里小路有功は

家光に本来の名前を剥奪されて

「お万」と名付けられている。

 

 

 

 

 

福士蒼汰が演じる万里小路有功は

典雅で優美なその美貌ゆえ

「家光が気に入るかも」と

踏んだ春日局に脅迫され無理矢理

還俗させられて大奥に入れられる。

いわば子孫存続のバリエーションの

一つとして選ばれたに過ぎない

ちなみに有功はbe系男子と踏む

 

 

 

 

 

本来、意志も能力もあった男性が

種の保存が最優先される非常事態では

性の持つ意味自体が変わっていく様、

(可能性の矮小化とでも言おうか)

然るべき環境と役割を付与されることで

政事の才覚を発揮する女性たちを

「大奥」では描いていると思うが

それを置き換えて考えてみると、

これまで、歴史上の女性たちに

与えられてきた環境について

改めて感じいってしまう悲しい

とはいえ、よしなが先生は

男社会ひどい!と言ってる訳では

全くない。

 

 

 

 

 

管理されてるのは男性だけではなく

何がなんでも絶対にお世継ぎを

産まないとならない女性将軍たちも

その点では同じだと思う。

「大奥」の女将軍が誕生する経緯は

漫画では家光からとされている。

徳川家の唯一の血縁者だからと

後継ぎを出産する目的で幽閉された

彼女は男装を余儀なくされており

やはり、女性名を剥奪されているが

怜悧な頭脳を持ち、有功と愛し合う

ようになってから才覚を発揮する。

 

 

 

 

 

人生を深く考えさせられる物語は好きだ。

描きたいテーマでの必要性が高いなら

残酷なシーンも受け入れられる。

 

 

 

 

 

私の拙い文章では意図が伝わらない

危惧がどうしてもあるので

同い年・よしなが先生のインタビューも

併せてリンクを貼っておく。

ストーリーテリングの才の凄さよ。

 

 

 

 

 

全くテイストが異なる

こちらもまた、大名作

 

 

 

 

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