女子ーズ　（評価：★★★☆）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2014』の掲載にあたって」

続編もしくはTVドラマ化希望

★★★☆

（2014年／日本／97分）

【　脚本・監督　】
福田雄一

【　出演　】
桐谷美玲
藤井美菜
高畑充希
有村架純
山本美月
大東駿介
安田顕
岡田義徳
黄川田将也
皆川猿時
きたろう
佐藤二朗

【あらすじ】

　世界征服を企む怪人を倒すため、名字に色が入っているだけでヒーロー戦隊“女子―ズ”に任命された5人。集められたのは、生真面目な建設会社員の赤木直子、ギャルな青田美佳、いくつもアルバイトを掛け持ちしている貧乏人の黄川田ゆり、女優を夢見る劇団員の緑川かのこ、超お金持ちお嬢様の紺野すみれ。
　そんな5人の女子たちは、世界平和のため次々と現れる怪人たちを倒していくが、女子であるが故の理由でなかなか揃わない。果たして彼女らは世界の平和を守ることができるのだろうか―

【コメント】

　予告編を観て前々から期待値が上がっていた本作『女子ーズ』。
　僕が唱える“お笑い映画は多くの観客と楽しもう”の信条のもと、本作を観るために新宿まで繰り出して鑑賞した次第です。
　本作の監督でもある福田雄一は、『HK/変態仮面』や『俺はまだ本気出してないだけ』、TVドラマでは「勇者ヨシヒコ」シリーズなど、バカバカしさ満点の作品を作らせたら今ピカイチの人物でして、本作は予告編だけで笑えたもんだから楽しみでしょうがなかったんです。
　心なしか、館内は10代くらいの女子ーズたちが溢れ返っていて、オッサンひとり肩身狭いな～と微妙に感じつつも、なんとか気持ちを同化させて鑑賞に挑みました。

　いやいや笑った笑った。最高。今年度のくだらなさナンバーワンに輝く作品でした。
　全体的なゆる～い空気もさることながら、映像のシュールさも混じって、劇場内は終始笑いに包まれていて、「こういう雰囲気こそお笑い映画の醍醐味だな～」と感じつつ、僕自身も大笑いして観ていました。
　映画自体も、作り込んで作ったというよりもその場の空気をうまく映像に取り込んだバラエティ感覚の撮り方で、懸命な映画ファンは「ふざけてんじゃねーぞ！」と怒るかもしれませんが、この空気が大好きな人はハマることうけあいでしょう。特に司令官役の佐藤二朗はアドリブに次ぐアドリブの連発で、その自由奔放さがまた笑いを誘うわけです。
　女子ーズのメンバーも個性派揃いで、レッドの桐谷美鈴は凛々しい顔してなかなかのボケ具合だったし、イエローの高畑充希のボソッと言うツッコミもまた面白い。女子に振り回される怪人の悲哀ともとれるシーンもまた格別で、とにかく、登場する者全員がボケにボケまくっていて最高に笑えたひとときでした。