- ジェネオン エンタテインメント
- 炎のメモリアル プレミアム・エディション
LADDER 49
アメリカ 2004年
ホアキン・フェニックス、ジョン・トラボルタ、ジャシンダ・バレット、ロバート・パトリック、モリス・チェスナット、ビリー・バーグ、
監督:ジェイ・ラッセル 『マイ・ドック・スキップ』
脚本:ルイス・コリック 『遠い空の向こうに』
【ストーリー】
ボルティモアの消防署に勤務するベテラン消防士ジャック・モリソン(ホアキン・フェニックス)は、ラダー49隊(ハシゴ車隊)に所属している。彼の任務は、真っ先に炎の中に飛び込み生存者を救出すること。ある日、穀物倉庫で発生した火災現場に駆けつけた彼は、取り残された一人の男性を窓からロープで脱出させた直後、爆発に巻き込まれ負傷し、自力での脱出が不可能になってしまう。駆けつけた署長のマイク(ジョン・トラボルタ)は、救出状況と不明者の名前を聞き愕然とする。必ずジャックを助けると無線で伝え、消防士仲間たちもジャック救出のため燃えさかる炎の中に入っていく。一方、彼らの到着を待つジャックの脳裏には、先輩からの強烈な“洗礼”を受け、ボルティモア消防署に温かく迎え入れられた初出勤の日、ポンプ隊としての初出動の日、そしてその日一目ぼれしたリンダとの日々、家族や仲間たちに囲まれたこれまでのことだた・・・・。
始まって最初に火事現場に突入し救助をするジャックの姿
なんとか無事に救出できた・・・と思ったその瞬間に爆発が・・・
噴出す炎の中で、落盤するフロア、そして落下するジャック
ここまでは、『バックドラフト』を思い出していました
けれども、この作品は火事の中で活躍する消防士というよりも
彼らの勇気と仲間たちの結びつき
そして家族の愛と悲しみを描いていて
9.11で多くの命を落とした消防士たちへの鎮魂歌だと思いました
救助を待つジャックが思い出す形で
新人の頃から今までの彼の人生が映し出されていくのですが
「規則正しい人間じゃないと勤まらないゾ・・」と言いながら
酒を飲み、ズボンを履いていない署長の姿
「?」と思っているジャックに向かって
「署長はりっぱな人間だ」という先輩
まさに強烈な洗礼を受ける初出勤の日
そして、見るからに素敵な仲間たちが登場して
こんな男の世界っていいなぁ~と思ってしまいました
ポンプ隊のジャックがいつも一緒にいたはしご隊のデニスが
現場で亡くなったあとのジャックの悲しみ(もちろん仲間たちも)
命の危険と隣り合わせの仕事であることを思い知らされ
赤い車が、家の前に止まることを恐れて
日々、夫が無事に帰ってくることを願う
でも、この仕事を愛している夫を誇りに思っているのも事実・・・
命を掛けて炎の中に入っていく仲間たちは、どの人もすばらしくて
子供たちの誕生会のシーンは素敵です
その結束力が町を守っているんだなとつくづく感じてしまいます
意外に、子守が上手な署長もいるし・・・
そんな仲間の中で、少し意地悪なレニーに
ジャックは突っかかっていくことも多いのだけれど
少女を助けた後、炎に囲まれたジャックを迎えにきたのはレニー
そして、ジャックを救出に行くはしご隊の先頭にいたのもレニー
炎のことを誰よりも知っている男たちだから
署長の苦渋の決断に文句を言う人はいない・・・
けれど、誰の心も悔しさと深い悲しみに包まれたはず
主役はホアキン・フェニックスです
『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』で見直したのだけど
この作品でも良かったです~♪
消防士を心から愛して、勇気と誇りを持っているジャック
シャイでまっすぐな彼は、仲間たちからも愛されていました
息子のニッキーに「怪我をしないで・・」と言われたときの
ジャックの表情・・・ホアキン・フェニックスはすばらしいなと思いました
最初にジャケットを見たときにはジョン・トラボルタが
熱い消防士を演じているんだろうなぁ~と思いましたが
抑えていましたね・・・
彼はこういう演技もできるんですね!
重みのある脇役というか、脇を固める重鎮という感じで
なかなか良いのではないかな~と思いました!
(いつも言ってるけれど、我が弟に似ているので変にウレシイ)
新人時代から、ちょっと引き締める先輩という感じのレニーには
ロバート・パトリック
ターミネーターの何にでも変身できる新しいロボットでしたが
もうすっかり、そのイメージも薄れてきましたね・・いい役者さんです
あ、そういえば・・『ウォーク・ザ・ライン』ではホアキンの父親役でしたネ
それから、美しい妻のリンダ役はジャシンダ・バレット
そう、『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12ヶ月』で
マーク・ダーシーの秘書で、ブリジットに恋していた彼女です
笑顔がとても素敵なリンダを好演していました
ストーリー的には、決して目新しいわけではなく
新人としてやってきたジャックが仲間たちとともに成長し
仲間を失ったり、怪我をした仲間の思いやり、家族のために悩む姿を
必要以上にドラマティックにではなく
さらりと描いているところが、すばらしい作品でした!