アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-タイトル  明日行きたくなる美術展情報をあなたに

星星星(3ツ星)
  ・内藤礼 生まれておいで 生きておいで  東京国立博物館(~9/24)
  ・シン・東洋陶磁―MOCOコレクション  大阪市立東洋陶磁美術館(~9/29)
  ・フィリップ・パレーノ:この場所、あの空  ポーラ美術館(~12/1)
  ・生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界  東京都庭園美術館(~8/25)
  ・カルダー:そよぐ、感じる、日本  麻布台ヒルズギャラリー(~9/6)
  ・TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション  東京国立近代美術館(~8/25)
  ・デ・キリコ展  東京都美術館(~8/29)
  
星星(2ツ星)
NEW巨大恐竜展2024  パシフィコ横浜(~9/13)
  ・「オバケ?」展 ~史上初のオバケ万博へようこそ  PLAY! MUSEUM(~9/29)
  ・江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展  千葉市美術館(~8/25)
  ・岡本秋暉  百花百鳥に挑んだ江戸の絵師  千葉市美術館(~8/25)
  ・フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線  SOMPO美術館(~9/23)
  ・生誕120周年 サルバドール・ダリ —天才の秘密―  諸橋近代美術館(~9/1)
  ・北斎 グレートウェーブ・インパクト  すみだ北斎美術館(~8/25)
  ・浜口陽三と波多野華涯 ―匂い立つ黒と黒―  ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション(~8/18)
  ・N's YARD
  ・開創1150年記念 醍醐寺 国宝展  大阪中之島美術館(~8/25)
もうすぐ…石川九楊大全  上野の森美術館(~7/28)
もうすぐ…カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展  東京国立博物館表慶館(~7/28)
  ・魔法の文学館
  ・シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝  森美術館(~9/1)
  ・平山郁夫―仏教伝来と旅の軌跡  平山郁夫シルクロード美術館(~9/9)
  ・走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代  菊池寛実記念 智美術館(~9/1)
  ・村上隆 もののけ 京都  京都市京セラ美術館(~9/1)

星(1ツ星)
NEWエンジョイ!アートファーム!!  八戸市美術館(~9/1)
NEW尾角典子 #拡散  space(~9/8)
NEW野良になる  十和田市現代美術館(~11/17)
NEW2024イタリア・ボローニャ国際絵本原画展  板橋区立美術館(~8/12)
  ・没後30年 木下佳通代  大阪中之島美術館(~8/18)
  ・今森光彦 にっぽんの里山  東京都写真美術館(~9/29)
  ・UESHIMA MUSEUM
  ・「オドル ココロ」 資生堂のクリエイティブワーク  資生堂ギャラリー(~8/4)
  ・内藤コレクション 写本—いとも優雅なる中世の小宇宙  国立西洋美術館(~8/25)
  ・三鷹市美術ギャラリー収蔵作品展Ⅴ  三鷹市美術ギャラリー(~8/18)
  ・コレって広告?!展 -拡張する21世紀の広告クリエイティブ-  アドミュージアム東京(~8/31)
  ・お茶の文化創造博物館・お~いお茶ミュージアム
  ・伊藤潤二展 誘惑  世田谷文学館(~9/1)
  ・梅津庸一|エキシビション メーカー  ワタリウム美術館(~8/4)
  ・未来のかけら: 科学とデザインの実験室  21_21 DESIGN SIGHT(~8/12)
  ・旅するピーナッツ。  スヌーピーミュージアム(~9/1)

いがらし寒月、大川七瀬、猫井、もこなの4人からなる創作集団CLAMP。

その史上最大規模となる原画展“CLAMP展”が、

いよいよこの夏、国立新美術館にて開幕しました!

 

 

 

出展数は、驚異の約800点(前後期合わせて)!

1989年に商業誌デビューを果たした『聖伝-RG VEDA-』から、

今年4月に完結したばかりの『カードキャプターさくら クリアカード編』まで。

全23作品の原画が展示されています。

 

 

 

原画展というと、原画がただ並べてあるだけ、

例えば、年代順に並べてあるだけのものが多いですが。

本展は、CLAMPのユニット名にちなんで、

「LOVE」や「ADVENTURE」といった具合に、

頭文字をベースに、テーマ別に紹介されています。

 

 

 

また、史上最大規模のCLAMPの展覧会だけあって、

会場の隅々まで、世界観が作り込まれているのも見どころ。

CLAMPの作品世界、脳内世界に没入したような気分になれること請け合いです。

 

 

 

そうそう、作り込みと言えば!

個人的にもっとも感心したのが、

CLAMPの約35年の活動を記した年表のコーナーでした。

 

 

 

ただ、文字や資料を記載するのではなく、

実際に刊行された本を並べるというアイディアは秀逸。

このスタイルは、今後のスタンダードになりそうな予感がしました。

 

さてさて、もちろん『xxxHOLiC』や、

『魔法騎士レイアース』の存在は知っていましたが。

 

 

 

正直なところ、CLAMPの漫画を、

今日の今日まで、読んだことはありませんでした。

本展を通じて初めて、ちゃんと観たわけですが、

何よりも彼女らに驚かされたのが、その引き出しの多さ。

大人向けの漫画もあれば、少女向けの漫画もあり、

さらには、『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』のように少年漫画もあり。

しかも、作品の世界観に合わせて、絵のタッチや画材まで変えているという。

そのこだわりが詰まった原画は、まさに芸術品。

漫画の原画展というレベルは軽く超えていました。

今年観るべき美術展の一つといっても過言ではありません。

星星

 

これほどのクオリティの仕事を、35年間休むことなく、

それも、アシスタント無しで、4人だけで続けてきただなんて。

もし、何かしらの企画の一環で、

「史上最強の4人組は?」とアンケートを取ったとしたら、

1位に輝くのは、ビートルズかCLAMPなのではないでしょうか。

 

・・・とそれはさておき。

展覧会のラストでは、本展のために、

CLAMPが描き下ろしたカラーイラスト原画が展示されていました。

 

 

 

この作品を展示するための空間は、こんな感じでした↓

 

 

 

まさしく、この1点のためだけの豪華な展示空間。

フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》や、

ブリューゲルの《バベルの塔》級の扱いです。

原画の展示史上もっとも豪華な展示といえましょう。

 

 

ちなみに。

本展のもう一つの見どころは、

やはり何と言っても、オリジナルグッズです。

 

 

 

展覧会場の約4分の1のスペースを使って、

ここでしか買えないオリジナルグッズが多数並べられています。

中でも個人的に気になったのが、こちらのグッズ↓

 

 

 

一見すると、カードキャプターさくらの夢の杖に思えますが。

なんとハンディファンになっているのだとか!

これがあれば、暑い今年の夏も乗り切れますね。

リアルに夢の杖です。

 

 

 

 

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