片頭痛は「病気」です??? | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 通常の脳の検査では異常がない


 片頭痛などで頭痛の辛さに悩んでいる人が病院を受診しても、脳のMRIやCT検査で異常が見られないと「原因不明」あるいは「心配のない頭痛」として片付けられてしまうことが未だにあります。脳の検査で異常がないと、脳に異常がないとされるだけでなく、精神的なものと考えられやすく、実際に精神科や心療内科を受診して、パニック障害、うつ病、適応障害などの診断を受け、その治療を受けることもあります。片頭痛の診断と治療にたどり着くのに遠回りする人が少なくないのが現状です


片頭痛の原因が解明されてきた


 片頭痛を起こす脳のメカニズムが明らかになったのは最近です。からだの痛みをコントロールしているセロトニン、サブスタンスPなどの脳内物質に異常が起こっていることもわかってきました。片頭痛が脳の様々な変化で起こることがわかった結果、片頭痛のメカニズムに有効な治療薬も開発され、片頭痛人生が変わった人も増えています。
 片頭痛は脳の一部で細胞の活動が高まり、頭痛発作の震源地となります。そのからの脳の興奮が周囲に拡がり、脳の機能に様々な影響を及ぼし、脳の血管が拡張して激しい痛みを生じたり、吐き気とともに光・音過敏状態にもなります。


片頭痛脳の検査の進歩


 片頭痛のときに起こる脳の変化は、PET、MRI(BOLD法)といった脳の新しい方法で、脳の病気が画像として確認されました。片頭痛発作中にはかなり激しい脳の変化がおこりますが、発作が治まると脳も完全に正常な状態に戻ることもわりました。すなわち、片頭痛は発作性に頭痛が起こるたびに脳に病気が起こる。ただ、頭痛のないときには脳は全く正常で、本人もケロッとしているというわけです。


片頭痛の治療


 片頭痛の治療は、発作のメカニズムを治療することが可能になりました。セロトニンのレセプターを活性化するトリプタン系の薬剤が使われます。病気としての片頭痛のメカニズムが徐々に解明され、また病気の火元を治療することが可能となってきたのです。


片頭痛のメカニズム・・トリプタン製剤はなぜ効くのか


 トリプタン製剤が片頭痛に効果があるのは、頭痛が起きる仕組みの根幹部分に作用しているためです。片頭痛にはセロトニンという物質が大きくかかわっています。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、感情のバランスを安定させる役割を持ち、血管を収縮させます。”ストレスなど何らかの理由”でセロトニンが分泌され、収縮した血管は、役割を果たして減少するにつれて今度は拡張します。
 血管が拡張することによって血管に絡みついた三叉神経が刺激され、頭痛が起きる、というのが一つ。
 さらに、三叉神経が刺激されると、サブスタンスPやCGRPなど炎症を起こす物質が分泌され、血管を刺激して痛みが出てくる、というのが一つ。
 この二つが片頭痛が起きるメカニズムです。
 このように血管の収縮と拡張に大きく影響しているセロトニンですが、トリプタンという薬は、セロトニンと同じような作用を持っています。そのためセロトニンの代わりに血管を収縮させ、拡張によって三叉神経が刺激されるのを防ぎます。
 さらにセロトニンは三叉神経に取りついて、痛み物質のサブスタンスPなどが分泌されるのを抑制する役割がありますが、ここでもセロトニンの代わりにトリプタンが三叉神経に取りつき、サブスタンスPなどの分泌を抑制して痛みが出るのを防ぎます。
 このようにトリプタンは脳の中でセロトニンとして働き、血管を収縮させ、サブスタンスPなどの分泌を抑制する、という2つの役割を果たすことにより、片頭痛の起きる原因そのものを排除します。つまりトリプタンは、片頭痛という病気のより本質に近いところに作用して痛みを取るため、効果が高いというわけです。


 片頭痛発作時には、「脳内セロトニン」が不足した状態にあります。トリプタンという薬は、脳内セロトニンと同じよりに、血管には1Bという鍵穴があり、トリプタンはこの鍵穴に作用して、血管を収縮させ、拡張によって三叉神経が刺激されるのを防ぎます。
 さらに血管の周囲から「痛み物質」が、シャワーのように血管に降り注いで、血管の拡張と炎症が起こっており、シャワーには1Dという鍵穴があって、トリプタンはこの鍵穴に作用して、「痛み物質」の放出をとめます。ここでもセロトニンの代わりにトリプタンが三叉神経に取りつき、サブスタンスPなどの分泌を抑制して痛みが出るのを防ぎます。


 基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップしています。

 

 こういったことから、現在、専門家は片頭痛は「脳の病気」と考えています。さらに、上記のように片頭痛のメカニズムをトリプタン製剤の作用機序の面から説明してきたことから諸々の問題点が浮上してきたことから、片頭痛発生器なるものを脳幹部付近に想定することによって、片頭痛が「脳の病気」とされるに至っています。

 このように、本来、片頭痛が慢性頭痛のなかの一つ、すなわち、脳の中に異常のない頭痛であるという基本的な定義すら、覆すまでになっており、まさに支離滅裂な考えに至っていることすら認識されていません。


 このように、日本にトリプタン製剤が導入された段階から、専門家によって説明され、「片頭痛は病気です。病気ですから、医療機関を受診して、片頭痛を治療して、治しましょう」と言って片頭痛患者さんに医療機関への受診を勧め、生活の質QOLを高めて、健康寿命を長くさせましようと、しきりにマスコミを通じて、片頭痛患者さんを病院に誘導し、さらに患者団体まで巻き込んで「なお、片頭痛の恩恵に浴していない片頭痛患者さんが多くいる」といって啓蒙活動を勧めてきました。

 このように啓蒙活動を行いながらも、片頭痛は原因不明の不思議な・神秘的な”遺伝的疾患”とされ、片頭痛の引き金となるものを取り除きながら、一生にわたってトリプタン製剤のお世話になりながら、お付き合いしましようとされています。

 このように、トリプタン製剤の売り込みしか念頭にありません。


 このようにして、トリプタン製剤が開発されて以来、トリプタン製剤によって、片頭痛という辛い頭痛が劇的に緩和されるようになったことから、いつの間にか、「病気」とされてしまいました。


  一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものです。
 片頭痛が原因不明とされることから、いかにトリプタン製剤の鎮痛作用が優れているにしても、対症療法にすぎないものです。

 

 このような西洋医学の考え方をもう一度、おさらいしておきましょう。

 

 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12284254397.html


 西洋医学のスタート、それは「資本主義」のスタートと ほとんど同じで、西洋医学は「資本家がお金を儲ける為に作られた」ものです。
 今世界で主流となっている西洋医学のスタート、 これは20世紀初頭のアメリカです。
 お金持ちにとって労働者は「部品」でしかなかったのです。 しかし、過酷な労働のせいで労働者が身体を壊してしまう事が最も問題になりました。
 労働者をできる限り安く、 最大限に働かせるために、如何に素早く、壊れた労働者というパーツを素早く 労働力として復活させるのか、をポイントにして、そんなお金持ち達の希望を叶える為に発達した技術、 それが日本中の医者が大学で学ぶ医学、つまり 『現代西洋医学』なのです。ですから、治すなんてまどろっこしい事には興味がありません 。
 西洋医学は労働者を限界まで働かせる為にスタート したのですが、 当時のお金持ちは、『病気を治す振りをすればずっとお金が入ってくる』という事に気付きました。
  病気の原因は取り除かず痛みだけを取れば、その場では 治ったように感じても、また痛くなり戻ってきます。 麻薬と一緒です。
 使ったその瞬間は気持ちが良くても、長期的には どんどん身体が壊れていきます。
  問題が増えれば増えるほど出せる薬が増え、 もっともっとお金が入ってくるのですから。
 労働者を働かせる為に利用した手法が『医療』の名の下に 合法的な麻薬として成立してしまいました。
  結果、大きな利益を生み出す『現代西洋医学』は 優先的に研究費が回り、国から優遇され、世界の医学の中心となりました。
 例え一時的だったとしても、痛みを取ってくれるのですから、 多くの人が現代西洋医学を求め、認めてしまったのです。
 『今、この瞬間、すぐに痛みをとってほしい』その欲求を満たして欲しい人達とそれを満たせばお金が物凄く儲かる人達、 それが組み合わさってしまった結果が金儲け主義医療です。
  このように、西洋医学は病気を治す為に存在していません。西洋医学には、歴史的にみても、そもそも治す気がまったくありません。
 この時代のアメリカの西洋医学は、ロバート・メンデルソンの「こうして医者は嘘をつく」http://taku1902.jp/sub534.pdfで克明に記載されていたことです。
 これが、西洋医学の根本的な・基本的な考え方であることを忘れてはなりません。


 このような考え方に基づいて、トリプタン製剤が片頭痛治療の世界に導入され、寝込む程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛は「病気」 と考えられるようになりました。
  しかし、そもそも治す気がまったくなく、『今、この瞬間、すぐに痛みをとってほしい』その欲求を満たして欲しい人達(片頭痛患者さん)とそれを満たせばお金が物凄く儲かる人達(製薬メーカー)、 それが組み合わさってしまった結果が”金儲け主義”の片頭痛医療となってしまったのです。
 寝込んで、仕事を休むことなく、労働力が確保できるようになり、経済的損失は少なくなり、さらに片頭痛を根本的に治さないために、お金が物凄く儲かる人達にとっては申し分のないことになっています。

 結局、端的に言えば、片頭痛発作が起きても、トリプタン製剤を服用して、仕事を休むことなく会社に貢献しましょう、ということです。 
 こういったことから、国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」を作成し、全世界にこれを普及させることによって、片頭痛にはトリプタン製剤で対処させる基盤を作ったということです。


 このように、本来の「国際頭痛分類 第3版β版」の目的とするところは、片頭痛を明確に定義することによって、間違いなく、片頭痛に対してトリプタン製剤を処方させるためのものです。
 このため、”片頭痛と明確に定義された”「国際頭痛分類 第3版β版」の基準に合致しないものが緊張型頭痛とされ、いわば緊張型頭痛は”ゴミダメ”的な性格の強い頭痛とされ、専門家の間では、極めて”取るに足らない頭痛”とされています。このように全く無視されています。


 脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)は、国際頭痛分類第3版では、緊張型頭痛、片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(ここに群発頭痛が含まれます)、その他の一次性頭痛に分類されています。
 頭痛研究を行う場面では、これまで専門家は、このように4つに大別された頭痛群をさらに、個々の頭痛を別個に独立させて研究すべきとされてきました。
 このように、片頭痛だけは特別扱い(神格化)され、緊張型頭痛をはじめとした他の慢性頭痛とはまったく切り離して・別個のものと考えてきました。


 このように、日本の頭痛の専門家は、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典とまでされてきました。


 このため、どのような頭痛の研究をするに際しても、すべて「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいた研究でなければ研究でないとまでされています。
  脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)を、緊張型頭痛、片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(ここに群発頭痛が含まれます)、その他の一次性頭痛にわけて個別に研究してきたことによって、頭痛研究は、日本にトリプタン製剤が導入されたことによってまったくストップしてしまうことになりました。
 その原因は、頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典とした「国際頭痛分類 第3版β版」にあります。この基準はトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成したものであるという、生い立ちを考えれば、この至極当然のことです。
 それは、片頭痛の原因が解明され、片頭痛が治るようになれば、メーカーにとっては大打撃になってしまいます。これまでの開発費、プロモーシヨンマネーを考えれば、これらの資金が回収不能となります。こうなっては困るわけです。このことは皆さんも理解されるはずです。


今後、私達はどのように考えるべきでしょうか?


 片頭痛は、約3割が自然に治癒し、約4割が症状は変わらず、残りの3割が慢性化して増悪してくると言われています。


 これをどのように解釈すべきなのでしょうか?


 自然治癒した3割は、ホメオスターシス、すなわち”恒常性を維持するための「環境に対する適応力」により治癒したものです。
  4割の方々は、「ホメオスターシスの三角形」を構成する自律神経、内分泌系、免疫系のいずれかに問題があって”歪み”が継続されるため、症状が変わらない状態(発作がいつまでも繰り返される)が持続することになります。
 「ホメオスターシスの三角形」を構成する要因が全て”完成・障害”されてしまえばこの”ホメオスターシスの三角が崩壊”することになってしまいます。 このため、2~3割の方々が慢性化・増悪することに至ってきます。

 

 このようにホメオスターシス(自然治癒力)の観点から捉えるべきであり、このことは冒頭で述べたように、発作が治まればケロっとしている、すなわち、ホメオスターシス(生体の維持機構)により正常に戻るのです。


 さらに枠を拡げて考えれば、専門家が絶対的な教義・教典とされる「国際頭痛分類 第3版β版」には、人間が経験するありとあらゆる頭痛、すなわち、脳のなかに異常のある二次性頭痛と脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)が記載されています。
 ということは、脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)から 脳のなかに異常のある二次性頭痛へと進展していくものと考えるべきものです。このように推測され、こうした観点から研究されるべきです。

 

(例えば、クモ幕下出血と一次性雷鳴性頭痛(入浴頭痛)との関連からです)

 

  入浴関連頭痛・・先程の”クモ膜下出血”に関連して・
       
https://ameblo.jp/yoyamono/theme-10086424635.html

 

 このように、「国際頭痛分類 第3版β版」で記載されている頭痛すべて連続したものと考えるべきものです。これまで、専門家は、これらはすべて、全く別個のものと考えてきました。

 

 最低限、現段階では、脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)と 脳のなかに異常のある二次性頭痛は、画像検査によって厳然と区別できますが、脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)は一括して、一括りで考えるべきです。


 こういったことから、単純に、脳のなかに異常のない一次性頭痛(慢性頭痛)・・緊張型頭痛、片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(ここに群発頭痛が含まれます)、その他の一次性頭痛・・これらはすべて連続したものと考えれば理解しやすくなります。


 このように、日常的に感じる極く軽度の頭痛、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、薬物乱用頭痛、慢性片頭痛はすべて、連続した一連のものであり、生活習慣の問題点から引き起こされ、これによって上記のような各種のタイプの慢性頭痛に進展していくものと思われます。
  ところが先述のように、”片頭痛と明確に定義された”「国際頭痛分類 第3版β版」の基準に合致しないものが緊張型頭痛とされ、いわば緊張型頭痛は”ゴミダメ”的な性格の強い頭痛とされ、専門家の間では、極めて”取るに足らない頭痛”とされています。

 そして、緊張型頭痛と片頭痛は、このようにまったく別の範疇の頭痛とされていることは忘れてはなりません。

 しかし、慢性頭痛そのものを一連の連続したものと考える限りは、片頭痛も緊張型頭痛も一連のものと考えなくてはならないことになります。こうしたことは、これまで以下の記事で述べてきたことです。


  ”総論”なき現代の「臨床頭痛学」
     
https://ameblo.jp/yoyamono/theme-10086045076.html

 

 
それでは、慢性頭痛とはどのように考えるべきでしょうか


 私達は、仕事が忙しかったり、ストレスが重なりますと日常的に「体調不良」を感じます。このような「体調不良」は、具体的には、疲れやすい、胃腸の調子がよくない、身体が冷える、身体がだるい、疲れがとれない、よくめまいを起こす、肩こりがひどい、食欲がない、よく眠れない、頭が重い・頭が痛い、足がつる、耳鳴りがする、夢をよくみる、喉のつかえ、むくみやすい、風邪をひきやすい、顔色が悪い、気分が落ち込む・すぐれない、活力がでない、元気がでない、何となく調子が悪い、寝起きが悪い、等々の訴えです。
 このように頭痛とは、「体調不良」のなかの訴えの一つにすぎないものです。


 このような体調不良の訴えは、東洋医学では、本来、”未病”ともいうべき範疇にあるものです。
 このような”未病”とされる病態は、本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気へと進展するものと東洋医学では考えられています。
 ということは”養生”次第では、”未病”は治るものです。
 このように考えれば、”未病”の段階にある、このような体調不良の訴えとは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があるということです。
 このため「体調不良」を改善させるためには「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”を改善することが重要になってきます。


 このように、”脳のなかに異常のない”「慢性頭痛(一次性頭痛)」は、東洋医学でいう”未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気・難治性の頭痛へと進展するものです。
 このような意味合いから、”未病”の段階にある、慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があります。

 ということは、片頭痛は”未病”の領域にあり、ミトコンドリアの活性低下という”遺伝素因”を基にして、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛を起点として、さまざまな生活習慣の問題点が重なることによって「いろいろな段階の片頭痛」へと進行し最終的に「慢性片頭痛」という難治な段階に至ることになります。このように進行性疾患です。


 「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。


 現在では、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われ、さらに、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
 ミトコンドリアがエネルギーを産生する際に必然的に生み出されるのが活性酸素です。
 「後天性ミトコンドリア病」とは、馴染みのない病名ですが、これは”ミトコンドリアの機能が低下する病気”です。
 今までは、先天性の病気”遺伝的疾患”として考えられていましたが、現在では後天的な発症や、薬による副作用で発症することが証明されています。


 そして、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な差異は、ミトコンドリアの活性低下という”遺伝素因”の有無でしかありません。しかし、遺伝病ではありません。


 片頭痛の患者さんでは、緊張型頭痛の場合と異なって、遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在することから、ミトコンドリアの働きを悪くし、セロトニン神経を弱らせる要因の影響を、とくに受けやすいことになります。
 ところが片頭痛のように遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在しなくても、生活習慣の問題によってミトコンドリアの働きが極端に悪くなり、さらに「脳内セロトニンが枯渇」してくれば、片頭痛と同様の難治性の頭痛を引き起こしてくることになります。


 このため、「日常的に感じる極く軽度の頭痛」に対して、日常的にテレビで宣伝される通りに、市販の鎮痛薬を服用し、これまで述べてきましたような慢性頭痛の要因を念頭におくことなく、お茶を濁しておれば、必然的に、頭痛は着実に増悪の”みちすじ”を辿ることになります。
 ここに、ご家族に片頭痛持ちの方がいらっしゃれば、確実に「片頭痛」へと移行していくことになってしまいます。
 すなわち、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛から、ミトコンドリアの働きの悪さという”遺伝素因”を基盤として、これまで述べてきましたような「健康的な生活」を送ることを阻害する生活環境および生活習慣が次々に追加されることによって、最終的に「酸化ストレス・炎症体質」が形成されることによって、片頭痛へと進展していくものです。

  このような「酸化ストレス・炎症体質」はこれまで述べましたように、長い間の生活習慣などにより起こるため、特効薬を飲んだからといって直ぐに治るようなものではありませんし、特効薬などはありません。

 このようなことから、専門家は緊張型頭痛をまったく問題にすることなく、無視されることから、本来、緊張型頭痛から片頭痛へと移行するものでありながら、この間が抜けているために、あたかも突如として片頭痛が発症することになり、片頭痛が予防できないことになっています。


 以上のように、慢性頭痛は、東洋医学でいう”未病”の観点からトータルで考えるべきものであり、さらに片頭痛そのものは自然治癒力の面から捉えられるべきものです。
 ということは、ミトコンドリアの観点から考えるべきものです。


 西洋医学では健康と病気を二律背反的に捉える傾向があります。
 つまり、病気がなければ健康、健康でなければ病気というように絶対的に評価しがちです。「病気」そのものを治療の対象と考える西洋医学では、病気と健康の間のどこかで線を引かないと治療を開始できないと考えるからです。
 しかし、現実の患者さんを診療する場面では、「国際頭痛分類 第3版β版」に従って診断を下す場合、未だ片頭痛まで移行していない片頭痛の疑いの段階にある方々が多数おられます。西洋医学を信じる方々は放置され、片頭痛に移行するまで無視されますが、東洋医学を信じる方々は適切に対処され、片頭痛まで移行させないように指導されます。
 このように、西洋医学では、トリプタン製薬メーカーにとっては好都合のように対処することになっています。このようにまったく正反対の対処の仕方がなされます。


 こういったことから、今回の「片頭痛とミトコンドリア」を企画しました。
  これをもとに、さらに片頭痛とはどのような頭痛なのかを理解を深めて下さい。

 

 

片頭痛とミトコンドリア その1 ミトコンドリアは「生命エネルギーの製造工場」
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285119402.html


片頭痛とミトコンドリア その2 エネルギー制御はどのように・・
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285306514.html


片頭痛とミトコンドリア その3 いろいろな食事の摂り方
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285335273.html


片頭痛とミトコンドリア その4 生活習慣病との関連
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285377352.html


片頭痛とミトコンドリア その5 マグネシウムの役割
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285395272.html


片頭痛とミトコンドリア その6 鉄分の役割
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285401263.html


片頭痛とミトコンドリア その7 脂質の役割
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285407939.html


片頭痛とミトコンドリア その8 バランスのよい食事
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285566328.html


片頭痛とミトコンドリア その9 規則正しい生活
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285583148.html

 

片頭痛とミトコンドリア その10 ミトコンドリアの起源
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285594713.html


片頭痛とミトコンドリア その11 遺伝情報としてのミトコンドリア
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285609849.html


片頭痛とミトコンドリア その12 活性酸素
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285620853.html


片頭痛とミトコンドリア その13 有害物質
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285871310.html


片頭痛とミトコンドリア その14 腸内環境
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285877233.html


片頭痛とミトコンドリア その15 セロトニン神経系
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285884169.html


片頭痛とミトコンドリア その16 姿勢
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285891189.html


片頭痛とミトコンドリア その17 慢性頭痛とは・・
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285901721.html


片頭痛とミトコンドリア その18 片頭痛とは・・
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285904653.html

 

片頭痛とミトコンドリア その19 頭痛相談
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285958551.html


片頭痛とミトコンドリア その20 おわりに
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285979860.html

 

 

 ただ、片頭痛が、後天的なミトコンドリア病であるという考え方は、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の利益を守るために隠蔽されてきました。今後も、このような考え方は容認されることはありません。


 以上のように、専門家はトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典とされ、片頭痛患者さんの立場から考える方々は、後天性ミトコンドリア病、すなわち、ミトコンドリアの観点から考えるようになっています。
 このように利害が全く相反することになり、永久に、この溝は埋まることはありません。

 

  今回の記事では、「片頭痛とミトコンドリア」の目的がどこにあるのかを明確にさせるためであり、片頭痛が決して原因不明で、遺伝的疾患ではなく、後天的ミトコンドリア病、すなわち、ミトコンドリアの機能の低下による頭痛であることをきちんと理解して頂くためのものです。

 


 これらをまとめたものが「慢性頭痛治療のガイドライン」です。

 

 

   慢性頭痛治療のガイドライン・・・最新版


     前編・慢性頭痛の基礎
           
http://taku1902.jp/sub543.pdf
     

     後編・片頭痛治療のてびき
            
http://taku1902.jp/sub544.pdf
     

     生活習慣改善のポイント
            
http://taku1902.jp/sub545.pdf

 


 専門家の作成される「慢性頭痛診療のガイドライン 市民版」は「国際頭痛分類 第3版β版」を踏襲した形で作成されていますので、片頭痛をどのようにして治していくのかが記載されていません。

 ただ、片頭痛発作急性期にはトリプタン製剤を、発作回数が多ければ、片頭痛発作間歇期には各種の予防薬の服用が記載され、すべて薬物療法だけです。
 最も必要とされる「生活習慣の問題点」をどのように改善すべきかは記載されていません。


 医療ジャーナリストの船瀬俊介さんによれば、「医者が投薬・治療の“カンニング・ペーパー”としている『ガイドライン』(指示書)は、厚生省・医師・製薬会社の3者が作成する建前となっており、実際はほとんどが製薬会社が作成していて、医師は名義貸しのようなものとされます。
 こういったことから、今後ともガイドラインが改訂されても、従来のものとほとんど変わりがなく、期待できないことになります。


 私の作成した「慢性頭痛治療のガイドライン」では、日常的に感じる極く軽度の頭痛の段階・緊張型頭痛の段階から、どのように対処し、片頭痛まで移行させないようにするかを述べたものです。
 さらに、既に片頭痛まで移行していても、どのようにして改善までもっていくのかを明らかにしています。子供さん、女性の慢性頭痛にどのように向き合うべきかについて言及しています。これらをご覧頂ければ、専門家との考え方の相違が明らかになるはずです。

 

 

         子供と慢性頭痛
          
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282125961.html


         女性と慢性頭痛
          
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282184528.html

 

 

 とくに女性の場合は、初潮の始まる13歳前後に発症するのが一般的で、以後、徐々に増悪してくることは目に見えていることですので、発症早期から対処すべきです。対処が遅れれば・遅れるだけ改善までの道のりは遠のくばかりです。このことは、私が敢えて申し上げるまでもなく、皆さん自身がよくご存じのはずです。
 片頭痛に悩まれる皆さんの子供さんが頭痛を訴えた場合は、真っ先に、医療機関で二次性頭痛を否定した上で、片頭痛予備軍として、この段階から対処して下さい。二度と、あなたと同じ苦しみを子供さんに味あわせないように努めていくのが、私達の責務です。


 これまで、自分で片頭痛を克服しようとされ創意工夫を凝らされた方々がすべて片頭痛を根治させている事実を私達は忘れてはなりません。
 このことは、片頭痛が後天性ミトコンドリア病であることを示しています。


 さらに、このようなことは文献的にも、Welch KMA, Ramadan NM 、下村登規夫、小谷和彦、村上文代先生らによって、日本にトリプタン製剤が導入される以前の段階から明らかにされていました。

 当時は下村登規夫先生によって「MBT療法」が提唱され、この治療成績は9割前後の片頭痛の方々が改善に導かれるとされていました。


  こうしたことから、「片頭痛が後天性ミトコンドリア病である」という考えが決して、一般開業医の戯れ言ではないということです。
 

 最近では、私の「慢性頭痛治療のガイドライン」を作成するに当たって、監修して頂いた分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は、独自に「3つの約束」を提唱され、実績を積まれていることも忘れてはなりません。

 

           片頭痛体質改善のための3つの約束
              
http://taku1902.jp/sub415.pdf

 

 

 このように、「片頭痛は病気です。しかし、治ることはありません。一生、お付き合いしましょう」と諭されるのは、専門家だけです。
 さらに、「片頭痛の適切な治療は、発作時に毎回、トリプタン製剤を服用することです。そうすれば、片頭痛はいずれ治ります」 と言うのは、トリプタン製薬メーカーにマインド・コントロールされた方々だけです。
 このように、同じ専門家と言えども申されることに違いがあることを忘れないで下さい。

 こういったことから、ネット上からの情報収集には気をつけなくてはなりません。

 


          未だに、ネット上で幅をきかす脳過敏症候群
           
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12281301551.html

 

     デパケンとミトコンドリア
             
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12283371687.html

 

 

 

 さらに、製薬メーカーの役割・本質を理解しておかなくてはなりません。

 

  健康を維持するためには・・ その6 製薬業界は一般大衆を欺いている


    http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280445527.html
    http://www4.dr-rath-foundation.org/japan/chemnitzprogramme/chemnitz08.html

 

 

  このように、私達自身は、知識を深め、ネット上の間違った情報に惑わされてはなりません。

  そして、頭痛の専門家は、「国際頭痛分類 第3版β版」という極めて限られた枠内でしか慢性頭痛を考えていないことを認識しておく必要があります。