今回のシリーズ「片頭痛とミトコンドリア」を作成する前のシリーズでは、なぜ「片頭痛が治らないのか」を以下の記事で明らかにしました。
西洋医学は、頭痛診療に役立つのか
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12284254397.html
片頭痛がなぜ治らないのか?
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12284535633.html
結局、「片頭痛が治らない」のは、資本主義社会の産物でしかないということです。
片頭痛医療とは、資本家が、金儲けのために、一般労働者を極度の労働に駆り立て、一般大衆に「規則正しい生活」・「健康的な生活」を送ることができなくさせた産物であり、これが家族にまで影響を及ぼしているということです。
そして、頭痛研究者は、国際頭痛学会という隠れ蓑を傘にして、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典とさせ、診療および研究を取り仕切った結果として、片頭痛が原因不明の不思議で・神秘的な”遺伝的疾患”とされたままとなり、このような世界には世の常として、製薬メーカーによって作り上げ・祭り上げられた「カリスマ医師」が蔓延り、日本全国の片頭痛患者さんは挙って、こうした「カリスマ医師」のもとに信者として参詣し、神薬としてトリプタン製剤が授けられます。
そして、日本全国の医師会の研究会には、こうした「カリスマ医師」が招聘され、仰々しく”ご託宣”を拝聴する構図が生まれてくることになります。
このようにして、「カリスマ医師」は、信者である患者さんおよび一般の医師(さらに頭痛専門医)までの信仰対象となっています。
このような日本の頭痛医療の実態は以下で述べました。
従来の「臨床頭痛学」とは http://taku1902.jp/sub534.pdf
さらに、頭痛研究では、脳のなかに異常のない慢性頭痛を「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて、緊張型頭痛、片頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(ここに群発頭痛が含まれます)、その他の一次性頭痛に分類され、これら4群の頭痛を個々の頭痛に分けて個別に研究すべきとされ、頭痛研究の大半は、片頭痛が中心となり、殆どはトリプタン製剤の作用機転からしか論じられることはなく、緊張型頭痛に関する研究は微々たるものであり、群発頭痛に至っては殆ど行われることはありません。
そして、こうした「国際頭痛分類 第3版β版」は定期的に改訂され、専門家は、これらが改訂されるたびに、個々の頭痛の定義論争に終始し、本質論が論議されることはありません。
ということは、脳のなかに異常のない慢性頭痛とは、ひっくるめてどのようなものなのかが考えられることはありません。このため、「国際頭痛分類 第3版β版」がすべてであり、この枠を超えた論議はいまだ嘗てなされることはありません。
このようにして、片頭痛が 原因不明の不思議で・神秘的な”遺伝的疾患”とされたままとなっています。
このことは、トリプタン製薬メーカーにとっては申し分ないことになっています。
片頭痛が、後天性ミトコンドリア病と考えられて、かなり年月が経過しました。
すなわち、片頭痛はミトコンドリアの機能の低下による頭痛です。
今回のシリーズ「片頭痛とミトコンドリア」は、これを確認することを目的としたものです。
片頭痛とミトコンドリア その1 ミトコンドリアは「生命エネルギーの製造工場」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285119402.html
片頭痛とミトコンドリア その2 エネルギー制御はどのように・・
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285306514.html
片頭痛とミトコンドリア その3 いろいろな食事の摂り方
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285335273.html
片頭痛とミトコンドリア その4 生活習慣病との関連
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285377352.html
片頭痛とミトコンドリア その5 マグネシウムの役割
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285395272.html
片頭痛とミトコンドリア その6 鉄分の役割
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285401263.html
片頭痛とミトコンドリア その7 脂質の役割
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285407939.html
片頭痛とミトコンドリア その8 バランスのよい食事
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285566328.html
片頭痛とミトコンドリア その9 規則正しい生活
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285583148.html
片頭痛とミトコンドリア その10 ミトコンドリアの起源
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285594713.html
片頭痛とミトコンドリア その11 遺伝情報としてのミトコンドリア
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285609849.html
片頭痛とミトコンドリア その12 活性酸素
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285620853.html
片頭痛とミトコンドリア その13 有害物質
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285871310.html
片頭痛とミトコンドリア その14 腸内環境
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285877233.html
片頭痛とミトコンドリア その15 セロトニン神経系
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285884169.html
片頭痛とミトコンドリア その16 姿勢
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285891189.html
片頭痛とミトコンドリア その17 慢性頭痛とは・・
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285901721.html
片頭痛とミトコンドリア その18 片頭痛とは・・
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12285904653.html
このように考えさえすれば、私達が日常的に感じる極く軽度の頭痛を起点として、片頭痛へと進展していくことが明らかになっています。
ですから、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して”適切に”対処すれば、片頭痛にまでは移行しないということです。
このようなことは、トリプタン製薬メーカーが容認することはないことは、誰でも理解できることです。
そうなれば、現在の頭痛の専門家は、果たして真の研究者といえるかどうか甚だ疑問となり、何のために研究をしているのか、ということになってきます。
結局、日本の専門家は、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成する「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典とする以上は、今後とも、何の進展もみられることはないということです。
この改訂のたびに、定義論争をするしか能がないことになります。
こうしたことから、いつまでもトリプタン製薬メーカー・トリプタン御用学者・カリスマ医師は安泰ということです。
ですから、私達、慢性頭痛とくに片頭痛で苦しまれる方々は、専門家の研究の成果をいくら期待しようとも何も期待できないということです。
その証拠に、日本にトリプタン製剤が導入されて以降、過去16年間で、慢性頭痛の研究は進歩したのでしょうか。
進歩したと自画自賛されるのは、トリプタン製剤を日本に導入した専門家だけであり、どなたも進歩したなどと思う人間は誰ひとりとしていません。
こういったことから、現在、頭痛の専門家以外の方々の最新の医学的進歩をもとに新たな臨床頭痛学を構築していくしかないようです。
とくに、現在では、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われていることから、こうした考え方をもとにミトコンドリア学の進歩に注目し、さらに現代栄養学にも配慮していくべきと思われます。
こういったことから、新たな臨床頭痛学は、ミトコンドリア学の進歩によって、今後とも進展していくことになります。ですから、「国際頭痛分類 第3版β版」が幾度改訂されようとも、新たな臨床頭痛学には寄与するものは何もないということです。