熊野あゆさん(ロック所属)の、2019年11月中の大阪東洋ショー劇場における公演模様を、1周年作「魔法にかけられて」を題材に、「くまあゆはストリップ界のディズニープリンセスだ」という題名で語りたい。

 

 

 

前作(3作目)「アリスインワンダーランド」に続き、ディズニーものになる。私は2007年作品である映画「魔法にかけられて」を観たことがなかったので、さっそくツタヤでレンタルして観てみた。さすがにディズニーものはよくできていて内容も面白い。最近のディズニー映画は過去のアニメ作品を実写化しているものが多い(「シンデレラ」「美女と野獣」「ダンボ」等)が、この映画「魔法にかけられて」に登場する主役のジゼル姫は9年ぶりのディズニープリンセスであると同時に、実写でスクリーンに登場する初のディズニープリンセスであると報道されている。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると次のように紹介されている。・・『魔法にかけられて』(原題:Enchanted)は、2007年に公開されたディズニーのミュージカル映画。主演はエイミー・アダムス。 現実のニューヨークに迷い込んだ異世界のお姫様が巻き起こすドタバタ劇を、2Dアニメーションと実写で描き分けている。

あらすじはこうだ。・・・

おとぎ話の世界アンダレーシアに住むジゼル姫はエドワード王子と出逢ってその日のうちに婚約する。しかし、王子の継母である悪の魔女ナリッサは自分が女王の座を奪われることを危惧し、ジゼル姫を「永遠の幸せなど存在しない世界」現代都市のニューヨークに追放してしまう。

大都会で路頭に迷ったジゼル姫は仕事帰りの弁護士ロバートと娘のモーガンに助けられる。ロバートとモーガンは浮世離れしたジゼル姫の言動に困惑するが、天真爛漫な彼女の人柄に触れ、次第に家族のように打ち解けてゆく。一方、エドワード王子と勇敢なリスのピップはジゼル姫を救い出すため現実の世界へ駆けつけるが、女王の手先ナサニエルの妨害によってなかなかジゼル姫を見つけることができない。

やがてジゼル姫は現実の世界での恋愛の仕方と魔法の国での“永遠の愛”との違いを知り、また次第にロバートに惹かれつつある自分に気づき、戸惑いを隠せなくなっていくのであった。

 

 

 長い前段になりましたが、これを踏まえ、あゆくま一周年作品「魔法にかけられて」の内容を紹介する。

 あゆくまの最初のお姫様ドレスが圧巻である。映画の原題Enchantedとは、「(魔法にかけられたかのように)うっとりさせる」という意味だが、あゆくまのお姫様ドレスは完璧である。バゼル姫に相応しい。

  髪をうしろにひとつ結びして、銀のティアラを載せる。プラチナのイヤリングとネックレスがきらきら輝く。

 純白の白いドレス。ふわっとした半袖の肩パット。胸元の白いリボン。裾広がりのスカート。銀のハイヒールを履いて、音楽にのって踊る。

 二匹のリスを持って、話しかける。

 一曲目は、魔法にかけられてオリジナルサウンドトラックより「True Love's Kiss (真実の愛のキス)」。エイミー・アダムス、ジェームズ・マースデンが歌う。本作の冒頭、アニメーションでのシーン。アンダレーシアの森で狩りをしていたエドワード王子が美しい歌声に惹かれてジゼルと出会い、お互いの理想に叶って恋に落ちた二人が明日の朝には結婚式を挙げようと誓い合うシーンのミュージカルナンバー。

 一旦、お盆近くに来る。

 音楽が変わる。

 金の箒(ほうき)でお掃除。華麗にスキップ。

 二曲目は、魔法にかけられてオリジナルサウンドトラックより「Happy Working Song(歌ってお仕事)」。エイミー・アダムスが歌う。ロバートの家で一晩過ごしたジゼルが朝目覚め、窓外に向かって一声掛けると、街中のネズミや鳩、ゴキブリがリビングに大集結し、ジゼルの歌声と共に皆で掃除を始めるシーンのミュージカルナンバー。

 バスケットの中から、白いシャツを取り出す。そして、それに魔法をかけて、素敵な白いドレスに変える。

 音楽が変わり、袖に入って、さっきの白いドレスに着替えて登場。そのまま盆に移動。

 三曲目は、魔法にかけられてオリジナルサウンドトラックより、数々のディズニーの映画音楽を手掛けたアラン・メンケンのインスト曲「Girls Go Shopping(舞踏会の準備)」。   ジゼルが舞踏会に行くための衣装を、モーガンと一緒にショッピングするシーンに流れる曲。

 近くに来たのでアクセサリーを再確認。ティアラ、イヤリング、ネックレスがきらきら輝く。左手首に純金のブレスレット。左手の人差し指に大きなダイヤのリング。右手の人差し指と小指にリング。ブルーと銀のマニキュア。銀のハイヒールを履いたまま。

 ベッド曲は、ディズニープリンセスベストから、シャノン・サウンダースの『The Glow(ザ・グロウ)』。

 立ち上がり曲は、映画の主題歌であるキャリー・アンダーウッドの「Ever Ever After」。

エドワード王子がナンシーと結婚し、ジゼルがロバートと幸せに暮らす姿が紹介されるラストシーンから「THE END」に掛けて流れる楽曲。2007年にグラミー賞最優秀新人賞を受賞したアメリカのカントリーミュージシャン、 キャリー・アンダーウッド(Carrie Underwood)の歌うこの楽曲は、シングル盤としても発売され、ミュージック・ビデオは映画同様アニメーションと実写映像で構成されている。

 

 

 この物語の面白さは、おとぎの世界のファンタジーと現代社会のリアリティのギャップにある。

 ジゼルは「『いつまでも幸せに』なんていうことがどこにもない世界」(a place where there are no "happily ever after")へと飛ばされてしまう。それが現代のニューヨークというのが話のミソだ。おとぎの世界では「二人は永遠に幸せに暮らせる」が、現代社会は離婚なんて当たり前だ。バゼルは、この二つの世界の常識の違いに戸惑い、次第に「真実の愛」に対する考え方を変えていくようになる。

この映画は一見、おとぎの国から来たジゼルが現実世界の恋愛を学ぶという「ディズニーによるセルフパロディ」「夢と魔法の否定」「ファンタジーからリアリティーへの移行」に焦点が当たっているように見えるが、実はそうではない。

この映画の中では「出会って1日、2日で恋に落ちて結婚するなんておかしい」ということが何度も語られる。が、最終的にはジゼルとロバートは出会ってたった2日で恋に落ち、真実の愛のキスを交わし、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」(happily ever after)の結末へとつながっていく。

また、過去に愛していた妻に一方的に別れを告げられた経験から、「愛は幻想」「夢は叶うなんていうたわごと」("dreams come true"non sence.)と話すロバートに対して、ジゼルは「夢は本当に叶う」("But dreams DO come true.")と反論する。

つまり「魔法にかけられて」は、セルフパロディによる「夢と魔法の否定」に見せかけた、夢と魔法にあふれた映画なのです。

「想いを伝えて」("That's How You Know")のシーンではセントラル・パークにいるミュージシャンをはじめとした見知らぬ通行人が、ジゼルによって魅せられ(enchanted)、およそ現実世界とは思えないようなミュージカルシーンへと発展します。

また、私のお気に入りのシーン。弁護士のロバートが担当していた離婚裁判の当事者バンクス夫妻は、ジゼルの言葉によってお互いを見つめ直し、離婚を取りやめます。

純粋無垢に「真実の愛」や「夢は本当に叶う」ということを信じているジゼルによって、街が、名も知らぬ人々が、現実主義者のロバートが、魔法にかけられる("Enchanted"される)という映画なのです。

 

 

 最後に余談になりますが・・・

私はこの映画が面白くて二日続けて観ました。映画作品の面白さに感激したものの、正直言って、私としては主役のジゼル姫にはもっと若い娘を付けてほしかった。元々ディズニー側はより有名な女優を割り当てようとしたが、監督のケヴィン・リマはジゼルの役柄を引き立てるために映画への出演数が少ない女優を探して決めたようだ。

ジゼル姫を演じた主演のエイミー・アダムスはさすがに歌も上手で演技派ではあるが、2006年4月12日に映画のクランクイン時には既に31歳(1974年8月20日生まれ、現在45歳)になっていた。どうしてもディズニープリンセスは十代の若い娘のイメージがあることと、女優エイミー・アダムスが現役最年長の踊り子である星愛美さん(大阪晃生所属)に少し顔が似ているために、途中からイメージがダブってしまい私としては映画にのめり込めなくなってしまった。(笑)

ちなみに、ディズニー『魔法にかけられて』続編が進行中 ─「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」の10年後が舞台に、脚本完成済みらしい。タイトルはその名も"Disenchanted"。その原題の意味は『魔法がさめて』。10年の時を経て魔法が解ける!!笑

そしてエイミー・アダムス45歳。40歳のプリンセスかぁ~ 楽しみではあるが、当然、不安でもある 笑

私としては、あゆくまの方がバゼル役に相応しいと思っているよん。

 

 

さて、ストリップは、私にとって魔法にかけられる世界です。童話を書いてみますね。

 

 

2019年11月                          大阪東洋ショーにて

 

 

【熊野あゆさんからのコメント】

東洋ショーへお帰りなさい♪「魔法にかけられて」の映画はとっても素敵なので是非観て下さい♡

以下は、質問の答え。

1.テーマは自分で考えました!

今年の夏に一人でニューヨークに行く前にニューヨークが舞台の映画を何か観ようと思い、何となく手にしたのが「魔法にかけられて」でした。もう本当に感動して、更に主人公の好奇心旺盛に性格が私にとても似ていたので大好きになりました。周年作は是態にドレスを着たいと思っていたので、この演目に決めました。

2. 構成と選曲は、みおり舞姐さんと相談しながら一緒に決めました。

3. 衣装は私が決めました。姐さんにアドバイスを頂き、既製品のドレスとベッド着にキラキラを付け足しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                        2019年11月

『魔法の穴に落ちて』  

~熊野あゆさん(ロック所属)の1周年作「魔法にかけられて」&演目「アリスインワンダーランド」を記念して~

 

 

 ご存知、おとぎ話の世界アンダレーシアに住むジゼル姫は、エドワード王子の継母である悪の魔女ナリッサにより、井戸の穴に落とされてしまいます。

 ジゼルが行き着いた先は、現代のストリップ劇場でした。‘穴つながり’なのでしょうか!?

 ジゼルはそこで働くことにしました。そして、熊野あゆという芸名でデビューすることになります。ちなみに、あゆはジゼル姫だけでなく、アリスも演ずることになります。一人二役というか、人材が足りなかったのでしょうか。そういえば、アリスもうさぎの穴に落ちましたから、やはり‘穴つながり’なのですね。(笑)

 

 かわいらしい熊野あゆは一躍ストリップ界の人気アイドルになりました。得意の洋裁で手作りの素敵なドレスに身をつつみ、素敵な歌を唄います。

 すると、ネズミのような客、野鳩のような客、あらあらゴキブリのアンディ(アンディ、ゴキブリ役にして御免↓)まで集まりました。「変なお客さんが多いけど、みんな熱心に応援してくれるからいいわ」とあゆは思いました。(笑)

 ステージに立つあゆは、まさにディズニープリンセスのオーラを放ちました。あゆのヌードはビーナスの輝き。観客は魔法をかけられたようにうっとり♡

 ベッドショーでは、観客の視線がLOVEビームのように降り注ぎます。まるでLOVEキッスのシャワーです。

 あゆは思いました。「一人の王子様の真実のキスもいいけれど、踊り子として沢山のファンから受けるLOVEビームも真実の愛だわ。」

「私はここで生きよう!」あゆは強く決意しました。

 

                                    おしまい    

 

         

 

 

 

『ネバーランドの美人コンテスト』

 

 ネバーランドで、美人コンテストが催されることになりました。

 ネバーランドの住人は大騒ぎ。なぜなら、ネバーランドには、たくさんのお姫様が居ますが、美人№1を選ぶなんて信じられないことです。それぞれがみな美しくて選べないんじゃないかなと心配されます。

 それでも、ピーターパンとウェンディは忙しく開催の宣伝に回っていました。

 

 どんなお姫様が名乗りをあげてくるのでしょうか?

 

 ご存知、白雪姫が最初にエントリーしました。美人コンテストと聞いて、お供の七人の小人たちが黙っていられません。白雪姫は知名度では誰にも負けないと豪語しています。。

 

「美女と野獣」のベルも出演します。推薦者の野獣は「ベルが一番だ!」と大きな声で吠えています。

 

 アラブ世界からジャスミンも出場。推薦者はもちろんアラジン。「アラブから美人№1を出さないと先祖のクレオパトラ女王に顔向けができないよ」と言ってます。

 

 本命と目されていたシンデレラももちろん出演していましたが、評判が今ひとつ。

どうも継母とその姉妹が足を引っ張っているようです。相変わらず困ったものです。

 

 不思議な国からアリスも来ました。彼女はこのコンテストの趣旨が分からないと不思議そうな表情をしています。終わったら、トランプかチェスでもしよう!と言っています。

 

 眠りの森のオーロラ姫は、まだ眠っているのか、出演していません。

 

 なぜか、自由の女神が大きく手を上げています。「あなたはネバーランドの住人じゃないから出場できません!」とピーターパンが諭しています。

 

 だいたい出そろったでしょうか?

 おや、日本のストリップ界から踊り子代表として熊野あゆさんが出演しています。

 なんで出場できるのかって!? 自由の女神と同じじゃないかって!?

いやいや、ストリップは大人のネバーランドですもん。劇場の扉を開けると、そこには「音と光、愛と夢の世界」が広がっています。

いつかストリップのディズニー映画を製作してみたいものです。(笑)

 とにかく、私は熊野あゆさんに一票!

                                   おしまい

 

 

 

 

 

 

 

豊田愛菜さん(ロック所属)の、大阪東洋ショー劇場のH31(2019)年4月結におけるステージ模様を、演目「マナデレラ」を題材に、「ストリップ界のシンデレラ・ストーリーを歩む」という題名で語りたい。

 

 

 

 

さて、今週の出し物は、1,3回目は新作「マナデレラ」、2,4回目は演目「出逢い」。

初めて新作を拝見し、最初に随分ステキなドレス姿だなと感じたものの何をイメージしているのかは分からず、三曲目「世界に一人のシンデレラ feat. U」の歌詞で漸くシンデレラだと分かった。その後は定番とも云える召使姿で登場したので間違いないと確信した。

すぐポラタイムで「これ、シンデレラという演目なの?」と愛菜さんに尋ねたら、「マナデレラというの!」との返答。「愛菜+シンデレラ=マナデレラ」とはシャレてるね。曲名を教えて欲しいと頼んだらすぐに対応してくれた。お陰ですぐに内容を確認できた。

ディズニー映画『シンデレラ』(原題: Cinderella)がモチーフなんだね。ラストに使っている主題歌を始め、何曲かこの映画から使用されている。ケネス・ブラナー監督のこの映画は、2015年3月13日公開(日本公開は4月25日)のディズニーによる実写映画である。原作は、シャルル・ペローの童話『シンデレラ』。同作は1950年の同名映画の実写化である。短編アニメーション映画『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』が同時上映。

ネットでこの映画を検索していて是非この映画を観たくなった。今回の観劇レポートの後になってしまうけど観てみるね。

なにより素晴らしいのは主役のリリー・ジェームズの美しさ。あれっ!? 彼女のことをつい最近他の映画で目にしたばかりなのに気づく。DVD試写室で観た映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』とミュージカル映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』に出演していた!!! 超売れっ子女優なのにびっくりしちゃった。リリー・ジェームズ(Lily James、1989年4月5日 – 現在30歳)は、イギリスの女優。意外にベテランなんだね。ますます映画『シンデレラ』を観たくなっちゃう。

 

 

 

今回の作品「マナデレラ」を拝見して、豊田愛菜さんがストリップ界のシンデレラ・ストーリーを歩み始めたことをしっかり確信しました。

 

 

平成31年4月                         大阪東洋ショー劇場にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      H31.4東洋にて

『踊り子になったシンデレラ』  

~豊田愛菜さん(ロック所属)の演目「マナデレラ」を記念して~

 

 

 あの夜のお城の晩餐会の後、シンデレラは王子様がきっと自分のことを迎えに来てくれるものと期待していました。というのは、王子はダンスの最中にシンデレラの耳元で「一目であなたの美しさに魅了されました。今度、お城にご招待してもよろしいでしょうか?」と優しく囁いてくれました。

ところが待てども待てども王子様は現れません。「王子様は社交辞令であんなことを言ったのかしら?」

その間も、シンデレラは継母とその娘たちにいじわるな仕打ちをされ続けました。

 

気の優しいシンデレラも、とうとう我慢ができなくなり家を出ました。

 シンデレラは秋風が吹き抜ける街の中を彷徨いながら、「踊り子、募集! 踊りに興味がある方、容姿に自信のある方は是非!」という張り紙にふと目が留りました。シンデレラは決心して劇場の扉を叩きました。

 そこは、晩餐会とはまた違った華やかな世界が広がっていました。「ここで輝けるのなら本望だわ」

 

 シンデレラは、容姿端麗なうえに愛嬌たっぷりな仕草を振りまき、一躍、劇場の人気者になりました。

 シンデレラは観客を見ながら、あることに気づきました。シンデレラのダンスやヌードにはしゃぐ客が多い中に、静かにしかも真剣にステージを見つめる客がたくさんいました。シンデレラと目が合うと赤くなって俯いてしまう純情な青年もいます。中には、シンデレラが話しかけても何も答えず、黙って手紙を置いていく人もいました。心が淋しかったり、心が病んでいる人たちがたくさんいることを、ストリップを通じて気づいたのです。でも、彼らは単に暗いというのではなく、心はとてもピュアでした。手紙の内容を見てもそう感じましたし、なんと楽日にはいつも涙で字が滲んでいました。単にこれまで女性に縁がなかった人たちなのです。シンデレラはこういう人たちのために自分が少しでも役立っていることに幸せを感じました。そして、彼らのために一生懸命にステージを努めようと決意しました。

 

 ある日、驚くべき人が劇場に現れました。ふつうの庶民の恰好をしていましたが、それは紛れもなく、あのお城の王子様です。

 シンデレラの評判は、評判が評判を呼び、その噂はお城の王子様の耳に入ったのでした。シンデレラのステージを一目観て、王子様は完全にシンデレラの虜になりました。王子様は夜毎お城を抜け出し、お忍びで劇場に通いました。もちろん毎回たくさんの高価なプレゼントを持参しました。

 

 しばらくして、王子様はシンデレラに対して、自分が王子であることを告白し、是非ともお城に入って自分の側に仕えてほしいと懇願しました。

 しかし、シンデレラは首を縦に振りませんでした。

「私は、あなたが王子様であることは最初に来られたときから知っていました。あの晩餐会の夜以降、お迎えに来てくれないかと期待もしましたが、期待は見事に裏切られました。いや、それを期待した私がバカでした。あなたとの縁はそれで断ち切れたのです。もう、あなたのシンデレラにはなれません。

 いまの私は、みんなのシンデレラになりました。私にとって一人一人のお客様が王子様なのです。私のことを慕って応援してくれるファンのためにこれからも踊り続けるつもりです。」

 王子様はそれ以降劇場には現れなくなりました。

 

 シンデレラはたくさんのファンに囲まれて、ステージの上で、いつまでも華やかに輝き続けました。

 

                                    おしまい   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おまけ】

私は童話好きなので、「シンデレラ」の童話について少し調べてみました。ネットで調べたので披露しますね。よくある「本当は怖いシリーズ」です。

 

 

検証1: シンデレラ原作(グリム/ペロー)のルーツはどこに?

 

ヨーロッパに古くから伝わるこの「シンデレラ」のお話、

『ペロー童話』(1695)でも『グリム童話』(1812年初版~1857年第七版)でも語られているわけですが、ディズニー映画や日本の絵本の多くは、だいたい『ペロー』の方に近いお話になっています。つまりカボチャが仙女(魔女)の魔法で馬車にされて……というやつですね。

『グリム』では実はそれがなくて、2羽の白い鳩の導きで木を揺するとドレスや馬車が

現れるんですが、その木というのはシンデレラの死んだ実母の遺言にしたがって植えたものなんです。(『ペロー』にはこの経緯なし)

実はこのお話、『ペロー』以前にもイタリアの『ペンタメローネ』という本に出ているそうですが、「あらすじ」はだいたい同じ。

 

なお主人公の名は「灰かぶり」。「シンデレラ」はもともとそういう意味で、これがフランス語では「サンドリヨン」。

『ペロー』と『グリム』を読み合わせると『グリム』の方がずいぶん怖いというか、悪い継母やお姉さんへの懲罰が厳しいことがわかるんですが、それがいちばん強烈なのが王子のもってきた「ガラスの靴」を姉たちが頑張って穿こうとする場面。

上記「ちくま文庫」(1857年第五版から)池内紀訳で読んでみましょう。

 

母は娘にナイフをわたした。「足の指がなんだね。切っておしまい。お妃になれば、歩かずにすむ」

娘は、つま先を切りおとし、むりやり足をおしこんで、いたみをこらえながら王子の前に出た。

王子はこの娘を馬に乗せて城へ向かうのですが、途中で例の2羽の白い鳩が現れて叫びます。

ごらん 大足の女の靴は血まみれ ほんとうの花嫁は家にいる

王子は家へ引き返し、もうひとりの娘に靴を試させます。

母はこんどは「かかと」を切れといい、娘は言われるとおりにして、その後の展開はまったく同じ。(これが昔話の”リズム”ですね)

そして、その後の成り行きはみなさんご承知のとおり、シンデレラと王子のハッピーエンドというわけです。

 

初版はそれで終わりなんですが、その後の版ではさらに後日談として、結婚式の場面が書き加えられます。そこで彼女らはさらに苛酷な運命に見舞われるのです。

 

 例の2羽の鳩が現れて彼女らの両眼をつつきだしてしまい、第七版の最終行はこのとおり。

「いじわると、いつわりのばちがあたって、二人は生涯、目がみえない。」

いやー、きびしい。もともと道徳的なグリム兄弟、時代とともにさらに厳格になる……。

 

 

検証2: なぜ、シンデレラの靴だけ魔法から解けなかったのか?

 

普通、シンデレラというと、ディズニーのものが浮かび、もとはグリムという人が多いと思います。でもグリムに話を提供した人たちはフランスの人もいたようですし、フランスのお話というより、まとめ方の上手なグリムの話になってしまったのかもしれません。

 

グリムの普通の題名は灰かぶり、フランスの昔話では、サンドリヨン、灰だらけのおしり(キュ・サンドロン)というようです。サンドリヨンが英語読みになってシンデレラなのかもしれません。フランスのお話ということで書きこみます。

 

サンドリヨンが舞踏会に行きたいと知った名付け親の妖精が、ご存じのようにカボチャやネズミを使って馬車や馬や御者に変えます。これは魔法で変えますので、約束通りの時間になると魔法が解けて元の姿に戻ります。きれいなドレスもそうですね。

靴が何故、変わらなかったかと言えば、これは名付け親のプレゼントで、魔法で変えたものではないからです。

フランスのお話とすれば、一般に日本人の私たちより背も高く、大きな足じゃないかと思います。本の中には、グリムもサンドリヨンも靴のサイズは出てきませんので分かりませんが・・。

 

 追記:

グリムでは、階段に落として行った靴は、ガラスではなく「すっかり金でできていました」と書かれています。また、服や靴は、亡くなったお母さんのお墓に植えたハシバミの木に願い事をし、白い鳥が落としてくれるという形です。また、カボチャの馬車もネズミの馬も出てきません。多くの人が知っているディズニーのようなストーリーは、最初に書きましたようにサンドリヨンのお話の方だと思います。

 

 

検証3: なぜ、シンデレラの靴は小さかったのか、その理由

 

 女性器説、つまり小さい靴に小さい女性器をイメージし、シンデレラに処女性を求めた男性願望という説があります。

シンデレラはいいとこのお嬢さんで処女なので女性器が拡張していない(締まりが良い=穴が小さい)。一方、姉連中は合コンで男食いまくりだったため、女性器がガバガバ(ユルユルで締まりが良くない=穴がデカイ)となる。原典では、先ほど述べたように、義姉たちは、どうしてもガラスの靴を履きたいが為に長女はつま先を、次女は踵をナイフでそぎ落とすという描写が出てくる。

これが女性器であれば、今風なら黒くなったビラビラを切り取ってピンクにする女性器整形手術という事になるが、当時はそんな手術は無い。

また、靴が女性器を表すという事は、しかもそれが王子の手元にあるということは、舞踏会の影で王子と一発やっていた事を暗示し、王子はその夜のことが忘れられなくて、町中の女とヤリまくるという展開になり、これもまた今流行の「本当は○○の~」式の大人向けの本みたいになる。ちょっと無理な説ですね。

 

中国説というのもある。唐代(9世紀)の異聞雑記集『酉陽雑俎』に載っている「葉限(イェ・シエン)」という美少女と小さな金の履(くつ)の物語がシルクロード経由でヨーロッパに伝わったのが『シンデレラ』になったのではないかという説です。

こんなお話です。

葉限は呉という男の第一夫人の子だったが、母と父にあいついで死なれてから、意地悪な継母とその娘と暮らしている。

継母は葉限に辛い労働を強い、可愛がっていた魚も食べて、その骨も隠してしまう。そこへ蓬髪で粗衣を纏った人が天より降りてきて彼女を慰める。「魚を殺したのは継母で、骨は堆肥の下に隠してある。持ち帰って部屋に隠し、欲しいものがあったら、その骨に祈るといい」 葉限が言われた通りにすると、金も宝も衣装も望みのまま。

節句の祭で、継母と妹が葉限に留守番を言いつけて出かけた後、葉限も、翡翠の羽衣と金の履で着飾って出かける。 が、祭りで妹に見とがめられた葉限は慌てて引き返し、その際金の履を片方落としてしまう。

葉限の落とした履は隣国の陀汗国で売られて国主の手に。これを人にはかせると、足の

小さい者でもそれより一寸だけ小さくなり、国中のどの女性の足にも合わない。

やがて葉限が見いだされて御前に進み出ると、国主は天女のようなその美貌に惚れ、葉限と魚の骨を国へ連れ帰り、継母と妹は石打の刑に処す。以上

中国では、美人の条件である纏足(幼少時から足を小さい木靴に入れて足が小さいままになるようにした風習)があるので、これがもとになった話です。中国説の信憑性は明白ではありません。

なお、この「葉限」の物語、明治~昭和の大博物学者 南方熊楠が西洋に報告することで知られるようになったものですが、その後の学者たちの調査で、実はよく似た話がほとんど世界中に分布していることがわかってきた。ともかく、靴に足がぴったりはまるかでお嫁さんさがしをするという物語が、これだけ世界中に広まっているところを見ると、女性の「小足」への男の憧れは普遍的(だった)ということになるんでしょうかね。

 

ヨーロッパでの一般の通説では、継母はやはり下々の出でシンデレラの父親をたらし込んだ(=娼婦系)なので、その娘も労働者階級の種であり、当然踏ん張って働くために足がデカイ遺伝子が引き継がれて足がでかかった。つまり姉たちは下層の労働者階級の血統なので、足がデカい(態度も、悪徳もデカイ)、という解釈です。ヨーロッパの感覚では、上流階級はスマートな上品な靴を履き、大衆はドタ靴をはくというイメージが在るからです。

シンデレラの姉たちの「大足」があざけられることには、かなり深い意味を読むこともできて、彼女らの母親がもともと下層出身で、さらにいえば娼婦であったことへの当てこすり……なのかもしれない。グリムの懲罰が苛酷さを増していったのも、あるいはそういう部分にかかわるのかもしれません。

 

                                      以上

 

 

 

 

 

 

 ロックの踊り子・misakiさんについて、二周年作「PURE」を題材に、白雪姫の魔女について語ります。

 

 

H29年11月中のライブシアター栗橋の開館記念ロック大会で、misakiさんの二周年作「PURE」を拝見して感動した。引き続き、12月頭の大阪東洋ショー劇場でも拝見させて頂き、機が熟したところで今回レポートさせて頂きます。

 

今回のmisakiさんの演目は、白雪姫の魔女を演じている。白雪姫を演じている作品はこれまで沢山観てきたが、白雪姫の魔女をテーマにしたのは初めて。すごく新鮮で強いインパクトがあった。

本人から「ディズニーの白雪姫がモチーフ」と教えてもらう。最近では2012年公開のディズニー映画『白雪姫と鏡の女王』が記憶に新しいところ。名女優ジュリア・ロバーツが邪悪な女王にふんし、キャリア初の悪女を憎々しげに演じ切っている。

ただ、白雪姫ではなく魔女を演じているのに演目名が‘純粋に’という意味の「PURE」であることが不自然・不可思議に思えた。あえて反意語を使ったのか。以下その点を考えながら観ていきたい。

ステージ模様は次の通り。

 

最初に、東京ディズニーシーのショー「The Villains’World(ザ・ヴィランズ・ワールド)」のおどろおどろしい音楽が流れる。

狭い栗橋では盆の上からスタートしたが、広い東洋では花道の途中からスタート。できるだけ観客に近いところで最初に斬新な衣装を強くアピールしたい意図だろう。また広い東洋では、最初に舞台の上に置かれている椅子に括り付けられた鏡(垂れ幕されてる)とテーブルの上の毒りんごが舞台背景として映えている。

黒いマントを羽織って登場。黒いマントは刺繍入りの薄い生地なので、その下にある上下セパレートの黒地の衣装が透けて見える。頭にもフードをかぶる。黒地の衣装というものの、金銀の線に縁どられ、金の装飾が施され、豪華な渋みを漂わす。

裸足で踊る。

音楽がハードロックに変わる。VAMPS の曲「B.Y.O.B.」。VAMPS(ヴァンプス)は、私の好きなL'Arc〜en〜Cielのボーカリスト・hydeと、Oblivion Dustのギタリスト・K.A.Zにより結成された和製ロックユニット。この曲は最新アルバム「UNDERWORLD」に収録されており、このアルバムのコンセプトは、目に見える物質的な“表の世界"ではなく、ダークサイドとも言える“裏の世界"にこそVAMPSの本質がある、というもの。まさしく魔女に相応しい選曲である。

黒色と金色に毒付けられた怪しい赤い林檎を手に持っている。

マントを脱ぐと、下の衣装が現れる。上半身は、左肩からの黒い布と、右肩からの金と黒が混じった布とが、胸下でクロスして、その先は腰部に繋がりスカートを吊るしている。スカートには、黒地に金のポチポチ斑点と金の葉っぱが華やかに散りばめられている。

頭部はフードを取り、髪を後ろに結び、華やかなピンで留めている。羽付きの黒い花飾りを付けている。

アイラインがくっきり、魔女のごとく鋭い眼差し。

赤いライトが舞台を照らすと、同じくVAMPSの曲「BREAK FREE」に変わる。この曲も最新アルバム「UNDERWORLD」から。

椅子に座って、衣装を着替える。

パープル花柄のラグジュアリードレス。襟が銀線。胸元の黒いリボンと黒い裾。

暗転。

ここで音楽が、Lana Del Rey の「This Is What Makes Us Girls」に変わる。Lana Del Rey(ラナ・デル・レイ、1985年6月2日生 - 現在32歳) は、米ニューヨーク出身のシンガーソングライターである。本名はエリザベス・グラント。新たなファッションアイコンとしても注目されている。選曲が渋いね。

椅子に括り付けている鏡を椅子ごと持って盆に移動。金に縁取りされた大きな鏡を覗き込む。「鏡に直接唱えてはないけど、心の中で問いかけてるかなー」とのコメント。さて何と問いかけているのかなと気になる(笑)。

ベッドショーが始まる。黒い紐パンを取る。

さりげなくもアクセサリーが散りばめられている。右耳のインダストリアルピアスがきれい。両耳のリングが揺れる。細長く垂れるガラスのネックレス。右手首にガラスのブレスレット。左太ももに黒いキラキラバンド。そして、指先にはピンクのマニキュアがてかてか輝く。

立上りは、日本のヴィジュアル系ロックバンドthe GazettE(ガゼット)の曲「UNTITLED」(無題) で締める。

盆の上の椅子を倒して去る。最後に、舞台の上で毒りんごを掴んで倒れる。

 

 何度もステージを拝見し、渋めの音楽を聴いていると、misakiさんが演目名を「PURE」にした気持ちが伝わってくる気がする。人間の本性とは白雪姫ではなく魔女なのだ!と。

 

 グリム童話の原作を再読したくなった。

 我々が知っている白雪姫はかなりディズニーナイズされている。本当のグリム童話の白雪姫は、かなり残酷で猟奇的な内容である。以下に、相違点を列記してみる。

原作ではまず、継母ではなく、「実のお母さん」

 物語の設定は白雪姫がほんの7歳。だから、ディズニーの白雪姫では「継母」はけっこうな年増に描かれていますが、白雪姫の年齢を考えると、ヘタすると20歳代です。

なんと白雪姫は7歳にして実父と関係を持ってしまったのだ。近親者による性的虐待が物語の始まり。それを知った母(継母ではない)は白雪姫に嫉妬し猟師に殺すよう命ずるのである。

 昔の人は、女性の嫉妬心がいかに恐ろしいかをこうした物語にしていたんだなー。

女王の狂気性。

原作では女王は白雪姫を殺し肝臓をとってくるように命じます。白雪姫を不憫に思った猟師は彼女を殺せず、代わりに森の中に置き去りにしイノシシの肝臓を代わりします。一般の白雪姫ではイノシシの肝臓ではなく豚の心臓になっています。

すると王妃はその肝臓を塩茹にして食べたのです!自分の娘のものを。白雪姫の美しさを自分のものにするためである。

◆7人の小人について

初版は白雪姫を助けるのは7人の人殺しだったが、二版以降は7人の小人に変わった。人を殺した…というよりそもそもいわゆる「ならず者」で、そのため街中に住めず森に住むようになった人たちなんだとか。森に住む人たちというのはヨーロッパの社会になじめずに差別されたという人が多い。

女王の執拗性

白雪姫は、最初は黄と赤と青の絹で編まれた紐で絞殺されそうになり、次は毒の櫛を髪にさされて毒殺されそうになり、最後は毒りんごでやはり毒殺されそうになります。こうした度重なる殺人計画を鑑みると、女王の執拗性がよく分かりますね。

◆王子は死体愛好者。

初版のグリム童話では、なんでも「ネクロフィリア」(死体愛好)の性癖があったと書かれている。

白雪姫は10歳のときに毒りんごで死んでしまいます。王子様は10歳の少女の死体を見て一目ぼれをします。死体でもいいからと白雪姫をもらい受け、10歳の少女の死体にキスをします・・・・・ガラスの棺の白雪姫を王子が城に運んでも、ずっと眠ったままで、王子は四六時中、白雪姫を見つめていた期間があり、彼女が目覚めるまで時間がかかっている。

◆空恐ろしい原作のエンディング。

 白雪姫は王子と結婚します。その結婚式場に招待した母に復讐として焼けた鉄の靴をはかせて死ぬまで踊らせ、さらに死体を骨まで粉々にする。「鉄でつくったうわぐつをのせておきましたのが、まっ赤にやけてきましたので、それを火ばしでへやの中に持ってきて、わるい女王さまの前におきました。そして、むりやり女王さまに、そのまっ赤にやけたくつをはかせて、たおれて死ぬまでおどらせました。」

 

 原作に触れると、表現者であればあるほどに、白雪姫よりも魔女を演じたくなるmisakiさんの気持ちが伝わってくる。

 

 

平成29年12月                       大阪東洋ショー劇場にて

 

 

【misakiさんのコメント】

レポートめちゃ濃い! うれしい~♡ 

割とPUREの中身、どう捉えるかはお任せしてるけど、だいたいそんな感じ。

 

 

 

『魔女コンテスト』 

~misakiさんの演目「PURE」を記念して~

 

 

「鏡よ、鏡! この世で一番の魔女は誰だい?」

 白雪姫の女王は大きな魔法の鏡に尋ねました。

そして「今度、魔女コンテストを開催したいと思っている。私の対抗馬になる相手はいるかしら?」と付け加えました。

 

 魔法の鏡は、ディズニーの世界で考えられる候補を次々と並べました。・・・

 ディズニーに登場する悪役はたくさんいます。ディズニーは悪役がよくないと話は成功しません。

 悪役には男性もいます。すぐ思い浮かぶところでは、「アラジン」のジャファー、「ピーター・パン」のフック船長、「ヘラクレス」のハデス、「美女と野獣」のガストンかな。しかし、男性は悪役としての迫力が今ひとつ。ガストンなんか、ベルとどうしても結婚したいと願い、そのためならどんな卑怯な手でも使うという、ある意味一途な男。ベルに結婚を申し込んだが、あっさり断られ、かなり落ち込むという繊細な面を持つ一方、人々におだてられ、すぐ立ち直るという、単純な面も持つ。かわいいというか、情けない悪役だ。

 悪役といえば、人間以外もいます。「ライオンキング」のスカーや、「カーズ」のチック・ヒックスなど車までいます。この辺は問題外ですね。(笑)

 

 やはり、女性の魔女が最高です。迫力が違います。

すぐに挙げられるのが「眠れる森の美女」のマレフィセント。ディズニーでは、ディズニー・プリンセスに対抗しディズニー・ヴィランズ(悪役)軍団を売り出しているが、彼女はそこのオピニオンリーダーとされる魔女。あなたの考える魔女コンテストでは一番の対抗馬と言えましょう。しかし、「魔の山」の古城に住む彼女はあくまで幻想の世界に過ぎない。私が考える恐怖はもっと身近にある。

例えば「シンデレラ」のトレメイン夫人。彼女はシンデレラの継母で、自分の娘ドリゼラとアナスタシアと一緒になって、シンデレラの美しさを妬み、冷酷なまでに彼女を虐げる。

 やはり、女性の嫉妬心は恐ろしい。それが身近な肉親であればあるほど恐怖は増す。

 シンデレラも白雪姫も根強い人気があるのはプリンセスの相手が継母だから。いや「白雪姫」の母であるあなたは本当は実母ではありませんか。私は知ってますよ。わずか7歳で父親と性的関係をもった愛娘に対して、あなたは激しい嫉妬をもった。これが真実です。実の母親が実の娘を殺しにかかる。この世にこれほどの残虐な恐怖はありません。

 しかも、最初は紐で絞殺しようとして失敗、次は毒の櫛で毒殺しようとして失敗、最後は毒りんごで毒殺しようとします。度重なる殺人計画を鑑みると、やはり女王の執拗性が際立っていますね。あなたこそが一番の魔女だと思います。

 なお、相手が母親という点では「塔の上のラプンツェル」のマザー・ゴーテルも忘れてはいけません。彼女もラプンツェルの育ての親です。こちらも白雪姫やシンデレラと同じグリム童話ですね。昔の人は女性の嫉妬心がいかに恐ろしいかをたくさんの物語として残しています。

なお、「リトル・マーメイド」のアースラも有名。しかし、彼女は半分タコ。なにより、アリエルの人魚の尾ひれと美しい声とを交換条件に人間の足を与えた。あくまでGive&Take。本当の魔女ならGiveはない。徹底的に奪うのみ。まだまだ甘い。

 また、「101匹わんちゃん」のクルエラ・ド・ヴィルも悪女。彼女はディズニー・ヴィランズの中でも、特に抜群のファッションセンスの持ち主として注目株。

 ざっと、こんなところですかね。・・・

 白雪姫の女王は魔法の鏡の話を満足気に聞いていました。

 

 その後、魔法の鏡はひとりごとのようにつぶやいた。

 ストリップの世界には魔女はいるのかなぁ・・・

 踊り子はみな、自分の魅力で男性客を惑わそうとする。しかし騙そうとはしない。勝手に身を亡ぼす客もいるがそれは客の方が馬鹿なだけ。

 踊り子は小悪魔に過ぎない。本当の魔女には美貌とともに凛とした気品がある。さらに優しさがあるから男は狂う。ストリップ界では引退したロックの灘ジュンさんが一番悪魔に近かったかな。現役ではロックの伊沢千夏さんが一番近いかな。やはりピュアな美魔女を目指してほしいところ。

 

 先ほども話したが、嫉妬心ほど醜く恐ろしいものはないなぁ・・・

 嫉妬心といえば、ついつい女性の方を考えてしまう。たしかに嫁姑問題など男性には考えられない領域。男性にとっては、自分の生涯の伴侶である嫁も、自分を産んでくれた母親も、どちらも大事なのは言うまでもなく、そのどちらかを選べなんてナンセンスな問題なのである。

 ただ、男性の嫉妬心ほど情けないものもない。自分を高めることを放っておいて他人の悪口を述べる男は最低な輩。男として風上に置けない。ストリップでもネットなどで踊り子や他の客の悪口ばかり書く奴は最低の屑である。ストリップの楽しみ方を知らない奴らが今のストリップをダメにしている。

 

 いつの世も、嫉妬心から自分の子供を手に掛ける母親は鬼・・・

 自分の子供を虐待する親がいるという報道を聞くたびに身震いする。弱い者いじめは人間として最低の行為。しかも、その対象が我が子とは信じられない。親というのは自分を犠牲にしても子供を護るように作られているもの。それなのに、生まれてきた子供が自分の親から虐められたら、その子は誰を頼って生きていけばいいのか、生きた心地がしないだろう、この世の地獄である。

嫉妬心だけでなく、今や感情の高ぶりだけで簡単に子供を虐待したり殺害したりする母親がいるという話を聞くと、魔女コンテストで優勝できる候補者がたくさんいる気がしてきた。ぞっとする。

 

思えば、清純無垢というイメージの強い白雪姫も、この女王の遺伝子を引き継いでいるわけだから、いつ何時、魔女に化けるか分からない。

実際に、白雪姫の原文のラストシーンを思い出してみよう。

白雪姫と王子は結婚式をあげる。白雪姫はてっきり死んだと思い込んでいる悪い女王は、魔法の鏡に「若い女王様は、千倍も美しい」と言われ、その正体を確かめるために結婚式に参列する。

悪い女王は、その若い女王様が白雪姫であることに気づき、恐ろしさで立ち尽くす。人々は鉄でつくって火であぶった上靴を悪い女王に履かせて、倒れて死ぬまで踊らせる。

さて、この「悪い女王に火であぶった靴を履かせよう」という恐ろしい提案したのは誰だったんでしょう?

女王暗殺の黒幕は白雪姫と考えるのが自然でしょうね。もしかしたら王子との共謀かも。

なぜなら、王子と白雪姫は、その後退屈しのぎに、家臣を火あぶりにして楽しんだという事後談もあるくらいですからね。人の心とは分からないものです。

誰の心の中にも魔女になる資質があることを知ったうえで、自分を律していかなければならないということなのでしょう。

 

                                    おしまい 

 

 

 

 

 

ロックの踊り子・ショウコさんを「白雪姫は蘇る」と題して観劇レポートする。

 

 

二カ月程前になるか、あるスト仲間から、ショウコさんが踊り子を辞めるかもしれないと耳打ちされて腰を抜かした。ショウコさん自身は踊り子を続けたいようだが、事務所の問題が絡み大変らしい。そういえば周年の四月の新宿ニューアートから劇場にのっていない。

そうこうするうちに、仙台ロックの香盤にショウコさんの名前が登場。私はすぐに夜行バスの切符を予約した。仙台ロックの出演が決まった時点で、ショウコさんの休業or引退の話はなくなったらしい。

 

H26(2014)年9月7日に仙台ロックへ遠征。

今週は4人香盤だった。①空まこと、②ショウコ、③天河はるひ、④矢沢ようこ〔敬称略〕。全員がロック。

 仙台ロックに掲載されている手書きの香盤表を見たら、ショウコではなく翔子とある。事務所の関係で改名したらしい。でも本人はこれまで慣れたショウコのままでいいと言う。呼んだら同じだもんね。だからここではショウコさんと記載させてもらう。

 

 今回の出し物は4月に出した周年作「白雪姫」。

 ハイホー♪ ハイホー♪ の楽しい音楽にのって登場。7人の小人と一緒にお出掛けの風景かな。

 赤い頭巾をかぶる。半袖のピンクの上着に、膝丈の白いスカート。白いストッキングに金色のハイヒールを履く。手首と足首に赤いサポーターを巻いている。

 2曲目もディズニーっぽい楽しい音楽。

 今度は白雪姫の定番衣装。青い上着に黄色いスカート。白い襟を立て、赤いマントを羽織る。髪に赤いリボンを付ける。赤と青と黄色というのが白雪姫の定番カラー。まるで信号機みたい!?(笑)。これからは信号機を見るたびにショコたんのことを思い出すね。これなら毎日思い出せるもん♪

 私はステージを観ながら心の中で叫んでいた。

ぼくは君を失いたくない。一人でいなくなったりしたら嫌だからね~

ぼくでよかったらショコたんを守る王子様になりたいよー♡

ぼくもショコたんと一緒にメルヘンの世界に連れて行ってー!!

 

いまショウコさんが白雪姫になって蘇生した。

白雪姫は蘇生or再生の象徴。物語では、魔女からもらった毒の林檎を食べて一度は死ぬ。しかし王子の愛を受けて生き返る。

ショウコさんは事務所の関係で踊り子生命を一度は絶たれた。しかしストリップに対する熱い想いと我々ファンの愛から、こうやって私たちの前に戻ってくれた。私はしみじみとその幸せ感を味わっている。いま、この瞬間、なんて幸せなことか~♪

 

 

ステージの最後、白い刺繍入りのドレスで登場。赤い林檎をひとつ持ってくる。盆の上に置いたらころころ転がり盆から落ちそうになる。盆前のお客がすばやく林檎を受け止め盆に戻す。今度は椅子の上に置き直す。

ショウコさんは髪をおかっぱ調に垂らしている。かわいく決まっている。今回、白雪姫を演ずるに当たりショートヘアにしたらしい。

そのまま盆に移り、ベッドショーへ。

白いストッキングが見える。そして、ショウコさんの色白のヌードが現れる。ヘアがちょこんと上部に付いているだけで殆どパイパンに近い。キュートにかわいい。食べちゃいたいなぁ~、きっと林檎のように甘酸っぱいのかな、といけない想像をしちゃう。

この妄想に勢いづき、私は童話創作に走りだす。そして童話「青いりんごと赤いりんご」は完成した。

 

 

平成26年9月                          仙台ロックにて 

 

 

【事後談】

 実は童話の1ページ目はすぐ書けた。ところがなんか物足りない。私は一週間悩んだ。最終的に、りんごに徹底的にこだわってみた。結果、かなりエロい感じになった。レポートもこれに合わせて書き直した。

 ところが、一週間後に、いざショウコさんに渡す段になって、少しエロ過ぎたかなと考え始めた。ともあれ、このまま渡した。

 次のポラ時「りんごの話、すごく良かった。少しエロかったけど、ストリップだからこれくらいいいと思う。」と感想を頂き、私はホッとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『青いりんごと赤いりんご』 

~ショウコさんの周年作「白雪姫」を記念して~

 

 

 ハイホー♪ ハイホー♪

 小人たちが仕事から戻ってきました。山小屋の入口で白雪姫がにこっと笑顔で迎えます。その瞬間に小人たちは仕事の疲れが吹き飛ぶのを感じます。

 

 小人たちと楽しく過ごしていた白雪姫のもとに、魔女が訪ねてきました。

 山小屋から出てきた白雪姫に手土産のりんごを差し出して言いました。

「この籠には、青いりんごと赤いりんごが入っています。これから、あなたにどちらかを選んで食べて頂きます。

 赤いりんごには結婚という甘い蜜が入っています。王子様のお嫁さんになり、一生その彼に従って生きていかなければなりません。

 一方の青いりんごには甘い蜜が入っていません。つまり一生結婚しないで生きていかなければなりません。その代り、一人の男性に拘束されず、たくさんの男性に愛されることも可能です。

 絶世の美人に生まれたあなたには、そのいずれかを選ばなければならない運命があります。じっくり考えて下さい。どちらを選びますか?」

 魔女は籠を白雪姫の前に突き出して、答えを迫りました。

 

 白雪姫は少し考えて、青いりんごを手にしました。

 小人たちは驚きました。白雪姫は王子様と結婚して幸せに暮らすものと信じていました。

「白雪姫、青いりんごを選ぶのは間違いですよ」と小人の一人が叫びました。

 白雪姫は静かに答えました。「私はあなたたち七人の小人と暮らしてみて分かったの。私に七人のうち誰かを選べと言われても選べないわ。

 みんな、それぞれに良さがある。それが分かっていて選べというのは無理なこと。

 おそらく他の男性たちもみんな素敵なはず。

 私に美しさというものが天から与えられたのだったら、この美しさをたくさんの男性のために捧げたいと思うの。」

 

 青いりんごを食べた白雪姫は山を下りて街に出ました。

 ふと、ストリップ劇場の看板が目に入りました。

白雪姫はついに運命の扉を開きました。

劇場は白雪姫の美しさに感激しました。この娘はトップスターになると見込んで大々的に宣伝しました。デビューの当日は、美しい白雪姫を一目見ようと、劇場に入りきれないほどの客が集まりました。

 ステージに現れた白雪姫にはオーラがかかっていました。愛らしい笑顔を観客に投げます。ステージ前方で観ていた七人の小人たちは、ステージで輝く白雪姫を見て、彼女の選んだりんごが間違いないことを悟りました。

 

 白雪姫は、青いりんごを一個、ステージに持ってきました。そして、静かに椅子の上に置きました。

 白雪姫の衣装はとてもかわいい。青い上着に黄色いスカート。白い襟を立て、赤いマントを羽織る。髪に赤いリボンを付ける。衣装からのぞく肌は透き通るほど青白い。

 衣装をひとつひとつ脱いでいくにつれ、緊張感と羞恥心から頬をぽっと赤く染めました。すると、不思議なことに椅子の上のりんごが少し赤くなりました。

 そして、ベッドショーに移り、白雪姫がオナニーを始めました。白雪姫の口から甘くて柔らかい声が漏れます。ふっくらとしたあそこに赤みが差しました。すると、りんごは更に赤みを増しました。あそこはまるでりんごを真っ二つに割った芯の形をしています。あそこのお口が開き気味になり、愛液が溢れだしました。すると、りんごは完熟し甘酸っぱい香りを発酵し出しました。

場内はりんごの甘酸っぱい香りで充満し、観客は白雪姫と一体となり桃源郷を彷徨いました。

 

                                  おしまい     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ロックの踊り子・misakiさんについて、演目「キューティーハニー」を題材に語ります。

 

 

H29年6月結のライブシアター栗橋公演に顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①鶴見つばさ(ロック)、②花音芽(道劇)、③葵マコ(DX東寺)、④misaki(ロック)、⑤KAERA(TS) 〔敬称略〕。

 

 misakiさんとは、今年1月中のDX歌舞伎以来なので五カ月間のご無沙汰。

 久しぶりのmisakiさんはショートヘア(前さがりボブと言うらしい)がよく似合っていて、またまた可愛くなっていた。見た瞬間に胸がキュンとした。会うたびにイメージチェンジされている気がする。

 

 初日の演目は「キューティーハニー」。

 作品をご紹介する前に、『キューティーハニー』について語らせて下さい。

 話のスタートは漫画家の永井豪。1945年9月6日(現在71歳)。石川県輪島市出身。彼は斬新な発想と個性的なストーリーで日本の漫画界に多大なる功績を残した人です。彼の経歴を簡単に記す。「石ノ森章太郎のアシスタントを経て、1967年『目明しポリ吉』でデビュー。代表作に『ハレンチ学園』『あばしり一家』『デビルマン』『マジンガーZ』『キューティーハニー』など。少年漫画の世界に性やバイオレンスの表現を大胆に取り入れ、後続の漫画家に大きな影響を与えた。ナンセンスなギャグマンガからシリアスな劇画までシームレスにこなすという点でも異色の存在である。」Wikipediaより抜粋

 漫画少年であった私の少年時代、『デビルマン』『マジンガーZ』などの作品にどれほど心を躍らされたか分からない。

 正直に話すと、なんと言っても永井豪作品で一番興味をもったのは『ハレンチ学園』『あばしり一家』『けっこう仮面』というエロい作品群。この中でも、『けっこう仮面』こそが『キューティーハニー』につながる傑作と感じている。

 そして、私のストリップ趣味の原点は間違いなくここにある。三つ子の魂に近い(笑)

『けっこう仮面』は、『月刊少年ジャンプ』1974年9月号にもともと読み切りとして発表。ところが人気が出たため継続され1978年2月号にて全30話で完結した。

 どこの誰かは知らないけれど カラダはみんな知っている…♪。『けっこう仮面』は『月光仮面』のパロディで、テーマソングは「月光仮面は誰でしょう」の替え歌になっている。

武器はヌンチャクと己の裸体で、大股開きで敵の顔にめがけて飛びつき呼吸困難に陥らせる「おっぴろげジャンプ」が必殺技(けっこう仮面の股間に目を奪われてしまうので、男性には回避不能)。踊り子さんがOPショーでM字開脚をしてくれると私は条件反射的に「おっぴろげジャンプ」を思い出し悩殺されるんです。(笑)

 

 さて、話を肝心の『キューティーハニー』に進めます。

『キューティーハニー』は、1973年に永井豪とダイナミックプロによってメディアミックス企画としてリリースされた漫画とアニメの作品名。たくさん映画化もされている。永井先生は「映画は監督のもの、原作はお嫁に出したと思ってください」と言っている。

 あらすじを簡単に記しておきます。「ミッション系の全寮制高校『聖チャペル学園』に通う女子高生・如月ハニーは如月博士が作ったアンドロイド。彼女は体内に装着されている空中元素固定装置の力で女戦士キューティーハニーに変身し、空中元素固定装置を奪おうとする世界規模の犯罪組織パンサークローと戦う。」Wikipediaより抜粋

 

『キューティーハニー』を語る上で、曲を外せない。

「キューティーハニー」は、1973年から1974年に放送された日本のテレビアニメ『キューティーハニー』のオープニング主題歌である。クロード・Qの作詞、渡辺岳夫の作曲、小谷充の編曲で、前川陽子が歌った。オリジナルのシングルは、1973年10月に発売された。(作詞のクロード・Qは、広告代理店博報堂の社員・岩崎富士男のペンネームである。)

非常にインパクトのある強烈な主題歌で、少女アニメの枠を越え、日本アニメ史上最も有名な主題曲の一つとなっており、『キューティーハニー』を見たことがない層にも広く知られている。『キューティーハニー』は数多くのリメイクが作られているが、編曲や歌手を変えながらも、一貫してこの曲が歌われ続けている。(Wikipediaより抜粋)

  そのひとつが、倖田來未の「キューティーハニー」である。2004年5月26日、倖田來未11thシングル「LOVE & HONEY」をリリース。このシングルが、久々のトップ10入りのヒットを記録した。このシングルに収録された、本人も友情出演した映画『キューティーハニー』の主題歌でもあるアニメ「キューティーハニー」主題歌のカバー曲は、彼女の出世曲となった。この時PV撮影に当たり、「あまりにも太いので痩せないなら次のPVはアニメ化する」と言われたことから、8kgのダイエットに成功。「エロかっこいい」と形容される独自のスタイルを確立した。年末、「LOVE & HONEY」ヒットの勢いを駆って各局のTV番組に出演。セクシーな衣装とダンスで世間の注目を集めた。(Wikipediaより抜粋)

 

 前置きが長くなったが、今回の演目「キューティーハニー」は倖田來未の映画をモチーフにしている。また、曲も倖田來未オンリー、①キューティハ二―、②ECTASY、③Your Love、④Walkの四曲。

 最初に、赤いステージ衣装で現れる。襟付きの上着は赤いラメがキラキラ。短いスカートは白・赤・白のふわふわ三層。白いリボンと黒い羽根付の赤い帽子、赤い腕輪。黒いネックレス。黒いロングブーツを履いて、黒いステッキを振り回して「ハニー・フラッシュ」♪の曲にのって軽快に踊る。

 次に、「キューティーハニー」のトレードマークとも云えるセクシーなコスチュームで登場。刺繍入りの黒いブラ、そして肩紐からパンティにつながる大胆にカットされたラバーのランジェリー衣装。赤いのと黒いのと二種類がありステージ毎に変えている。ショートのヘアスタイルがキュート。黒いロングブーツを履いて倖田來未の曲「ECTASY」に乗ってセクシーに踊る。

misakiさんの身長160㎝、そして3サイズB83(B)W64H85というスタイルの良さが映える。色白で、大きくて形のいいヒップにそそられる。

 最後に、ベージュ系のナイトドレスで登場。薄いふわふわの生地。そのままベッドショーへ。倖田來未の曲でベッド入り「Your Love」、ベッド曲「Walk」に合わせて色白の綺麗なヌードを披露する。パイパンが眩しい。

 盆の近くでアクセサリーを目で追う。水晶のネックレス、同じく水晶のブレスレット二つが両腕にキラキラしている。また手の指のマニキュアが銀色にキラキラしていて、足の爪は青い。とても素敵なオシャレである。

 

 この作品、一目で魅了された。misakiさんによく似合っている。

 misakiさんの新しい作品ではあるが、ただ、どこかで見たような気がしていた。misakiさんがポラのときに「これ、美咲遥姐さんから借りている演目なの。」と言われて、ハッとした。そうか、misakiさんは時咲さくらさん(TS所属)と一緒に美咲遥さんのお店を手伝っていると聞いていたなぁ。一緒に店を切り盛りする仲なんだね。

そうだ!美咲遥さんで既に観ている!!!! どうしてすぐに気づかなかったのかな。それだけmisakiさんらしい作品に仕上がっていたのだろう。

 正直言って、ここだけの話、この作品はmisakiさんが演ずる方が好き。おしり好きの私にとってmisakiさんのヒップラインがキューティーハニーにとても適していると思える。たまらなくセクシーに感じちゃう♡

 また彼女の他の作品を拝見してmisakiさんのダンスセンスの良さに感心させられた。ダンスのレベルからもmisakiキューティーハニーのレベルの高さが窺える。

 今週は、美咲遥さんに内緒でmisakiキューティーハニーにとことん酔わしてもらうね。(^0^)

 

 

平成29年6月                        ライブシアター栗橋にて

 

 

 

 

 

MINAMIさん(まさご座所属)の、令和元(2019)年10月頭のまさご座における周年模様を、一周年作「(仮)タッチ」を題材に、「ストリップは青春、そしてMINAMIさんがヒロイン」という題名で語りたい。

 

 

2019年10月頭の岐阜まさご座に平日10/7(月)に顔を出す。

その週の香盤は次の通り。①橋口美奈(フリー)、②みと小鳥美(道劇)、③永瀬ゆら(栗橋)、④浅葱アゲハ(フリー)、⑤MINAMI(まさご座)〔敬称略〕。

 

 今週は、記念すべきMINAMIさんの一周年週。まさご座の看板娘の記念週とあって、客は平日というのにかなり多かった。10月からの消費税8→10%の影響で入場料がほぼ一律500円値上げしたが、客入り減には全く繋がっていない。

 今週の出し物は、周年作一本。アニメ「タッチ」をモチーフにした作品。MINAMIさんに題名を確認したら、「まだ正式に決めていないの。でも皆さん『タッチ』って呼んでいます。」とのこと。以下、作品名を「タッチ」と仮称させてもらうね。

 

 ステージを観た瞬間に、あだち充原作のアニメ「タッチ」だとすぐ分かった。ヒロインの浅倉南を演じていた。MINAMIさんが南を演ずるなんて、この語呂合い感が最高に面白い。これだけで気分が盛り上がる。

 というのも、私は大学時代に少年サンデーに連載された漫画「タッチ」をリアルタイムで読んでいた。和也が交通事故で死んだ時なんか、ショックが大きすぎて「タッチが急にシリアスになった!」とサークルの部室で大騒ぎになったほどだ。身近でそうなのだから、当然に全国のファンから「和也を死なせないで!」との大反響があったそうだ。

しかし、和也の死は当初からの予定であった。そもそも「タッチ」のタイトルには衝撃的な意味があり、バトンタッチという意味が込められている。タッチの中で弟和也の夢を兄達也が受け継いでいくという事を表していて和也の死は連載が始まる前から決められていたと後にあだち先生がインタビューで語っている。

こんなエピソードが知られています。当時の編集部はあだち先生を信頼していたので、三角関係が続くと思っており、担当編集者から報告が上がっても取り合いませんでした。担当編集者は人気のある和也を殺すなとあだち先生に言っていましたが、死なないように描かされる事を嫌がったあだち先生は原稿を置いて行方を眩ませました。入稿の翌日から2日間連絡がつかないという非常事態となったのです。初めから和也の死が決まっていた事に驚く人やら哀しむ人が大勢いました。

 まさしく、この漫画「タッチ」は我々世代の永遠の青春恋愛漫画の象徴となりました。そして、メインヒロインである浅倉南は永遠の憧れの君になりました。ネットを検索していたら、最新の2019年版「最も男心をかき乱したアニメヒロインランキング」でも『タッチ』のヒロイン、「浅倉南」が堂々の3位となりました。明るく前向きな性格で容姿も良く、料理もスポーツもできる彼女。成績優秀で努力家な和也の気持ちに気付いていながら、達也に対してもまんざらでもない態度をとるなど、あざとさを感じる場面が多数。そんな浅倉南の態度に心を揺さぶられた人が多いということです。

 

 さてさて、前置きはこのくらいにして、本作品のステージ内容をざっとおさらいしておきます。

 最初に、MINAMIさんが公立のセーラー服姿で登場。白い半袖ブラウスに紺の蝶ネクタイ。その上に、紺の制服と紺のスカート。ベルト部に金の輪が付いている。足元は、黒いソックスに白いズックを履く。

 音楽に合わせ、タッチの浅倉南を演ずる。

 一曲目は、岩崎良美の歌う「タッチ」。リリース当時24歳だった岩崎良美さんの透き通った歌声。どこか『タッチ』のヒロイン浅倉南とイメージが重なります。あだち充は良美のファンであることを公言しており、のちに『タッチ』の主題歌を良美が担当してから現在まで親交が続いている。作詞:康珍化 作曲:芹澤廣明。このコンピはチェッカーズの『ギザギザハートの子守唄』なども作ったヒットメーカー。

 音楽が変わり、一旦暗転し、着替える。

 赤いジャージ姿(体操着)になる。用具をたくさん持ってくる。中から布巾を取り出し、部室の窓ふき。野球のユニフォームを取り出し洗濯。日誌を付ける。まさに野球部のマネジャーとしての仕事だ。

 次に、ジャージを脱ぐと、下には新体操用のレオタード姿に。黒い長いストッキングを履いている。髪を後ろにひとつ結び。

 音楽に合わせ、黄色いリボンをもって新体操の演技を行う。

 二曲目は、あいみょんの「マリーゴールド」。あいみょんのメジャー5枚目のシングル。ワーナーミュージック・ジャパン内のレーベル「unBORDE」から 2018年8月8日に発売された。

 音楽が変わる。今度は一転スローテンポのバラード曲だ。

 三曲目は、Aimerの「蝶々結び」Aimerの11枚目のシングル。 2016年8月17日に発売された。作詞作曲は野田洋次郎(RADWIMPS)。

 そのまま、盆に移動し、盆の上で脱ぐ。そして、ベッドショーへ。

 立ち上がり曲は、LINDBERGの「-every little thing every precious(エヴリ・リトル・シング エヴリ・プレシャス・シング)」。1996年7月1日に発売されたLINDBERG通算25枚目のシングル。作詞:渡瀬マキ 作曲:川添智久 編曲:LINDBERG・神長弘一・井上龍仁・佐藤準(ストリングス・アレンジ)日本テレビ系『第16回全国高等学校クイズ選手権』エンディングテーマ曲。パナソニック(松下電器産業)「ハイビジョンヨコヅナ」CF曲。

LINDBERG(リンドバーグ)は、日本のロックバンド。1988年結成、1989年デビュー、2002年に解散。デビュー20周年となる2009年に1年間限定で再結成した後、2014年より活動を再開した。

元アイドルだった渡瀬麻紀(バンドでは渡瀬マキに改める)とそのバックバンドのメンバーのひとりだった平川達也、更に平川の音楽仲間であった川添智久、小柳昌法により結成。 バンド名は、飛行家チャールズ・リンドバーグに由来する(ちなみに、メンバーのほとんどが高所恐怖症である)。1989年にシングル『ROUTE 246』でデビューした。 結成当初はプロデューサーの井上龍仁や、多方面から楽曲提供のスタイルが多かったが、次第に作詞は渡瀬、作曲は平川、川添、小柳が手がけるようになる。楽曲にも偏りがなく平等に制作され、三人それぞれの楽曲はシングルとしてヒットしている。1997年10月16日、渡瀬マキと平川達也が結婚。

 

 最後に、独断と偏見に満ちた(?) 私の感想を述べさせてもらいます。

 よく「上杉達也と浅倉南は将来、結婚したのか?」という質問がネット上で囁かれています。結論としては、分からない!というところです。

あだち充先生原作の高校野球漫画「タッチ」は1986年に完結しました。テレビアニメスペシャルではタッチの原作にないその後の話が描かれました。大学に進学した達也と南を主軸にした物語と、もう一本は「和也を知らない世界」での達也自身としての野球を目指して渡米してマイナーリーグチームで投げる達也を主軸にした物語です。あだち先生は原案者として参加しています。更にタッチの世界から26年後の世界が舞台のあだち先生作者「MIX」の連載が始まりました。これも既に最終回が終わりましたが、上杉達也と浅倉南はあくまで回想として語られるだけで、その後どうなったかは一切触れられていません。あだち先生一流の「後のことは読者の想像にまかせる」ということのようです。

あだち 充(あだち みつる、本名:安達 充、1951年2月9日- 現在68歳)は、日本の漫画家。群馬県伊勢崎市出身の男性。群馬県立前橋商業高等学校卒。血液型はAB型。「MIX」は2012年より連載開始、みつる先生61歳のときなんだね。

 

 私の勝手な想像では、この二人は結ばれそうにないと思えました。

 ひとつは、主題歌である「タッチ」の歌詞から感じます。

この曲は、テンポが良い歌詞とメロディーなので一見そんな印象を与えないかもしれませんが、実は、悲しい恋のメロディです。勇気を出して告白したのに、ふられてしまった女の子が主人公という歌詞です。「そっと悲しみに こんにちわ♪」という結果になっています。

主題歌「タッチ」の作詞を担当したのは康珍化(かん ちんふぁ)さん。80年代に活躍された方で、小泉今日子さん、南野陽子さんなどアイドル歌謡曲を多く手がけました。1984年には高橋真梨子の「桃色吐息」で第26回日本レコード大賞作詞賞を受賞。1985年には中森明菜の「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」で第27回日本レコード大賞を受賞。

康 珍化(1953年6月24日 – 現在66歳)は、日本の作詞家。在日韓国人2である。森田 記(モリタ シルス)の名義でも山本譲二、南野陽子などのアーティストに作詞を提供している。 静岡県浜松市出身。静岡県立浜松西高等学校、早稲田大学文学部卒業。

この「タッチ」でも彼の作詞の才能が輝いています。一番脂の乗った時期でもあります。そんな彼が、主題歌を書くにあたり、原作者のあだち充先生に、ハッピーな内容にするのか、悲しい結末にするのかを確認していないはずがありません。

そして、一番の要因は二人の性格にあります。上杉達也と浅倉南は、小さい頃からの幼馴染で、憎まれ口をたたき合う関係です。お互いにいまさら素直にはなれない気がします。

 浅倉南は、なんでもできる女の子で、達也には強すぎます。隙がないのだから達也に取り入る余裕を与えません。いつでも上から目線で対応されては、達也もいたたまれません。南は達也のレベルに降りて相手をしないと、達也もつらいだけです。

一方の達也は優しすぎます。南のことが好きなくせに、弟の和也のことを優先し、南を譲ります。優しさは弱さに繋がります。強引に南を奪う気概がありません。

達也は運よく甲子園で優勝し、優勝投手になり、そのときに南に対して、愛を告白し受け入れられました。この時点で漸く南のレベルに達也が到達できたのです。ところが、達也は無理をしたため肩を壊していてプロからの誘いを断りました。更に、南と同じ大学を目指しましたが、受験に失敗しました。それ以後、達也は南と同じレベルには上がれない。

これでは二人は結びつきません。結果的に、主題歌のように「そっと悲しみに こんにちわ♪」になってしまいます。

結婚には「結びつく」ためのチャンス(縁)とタイミングが大事です。

上杉達也と浅倉南の二人には、幼馴染という最高の縁がありました。しかし、和也という存在を入れた三角関係で成り立っていたため、和也の死が二人の間でアザになってしまいました。そのため、タイミングが得られないのです。主題歌「タッチ」の中でも、「♪青春はネ 心のあざ 知りすぎてるあなたに 思いがからまわり」とある。

 

私は、今回のMINAMIさんの作品「タッチ」の裏テーマが「男女の結びつき」だと感じました。

たまたまですが、私は最近、映画「君の名は。」を観ました。感動してビデオを二度続けて観たほどです。MINAMIさんは、この映画を観たかな。

映画の内容を私なりに簡単に紹介します。主人公の瀧(たつ、男性)と三葉(みつは、女性)がお互いの夢の中で、身体がすり替わることになります。瀧は都会育ちの男子高生、三葉は都会に憧れるド田舎育ちの女子高生。二人には全く接点がありませんでした。ところが夢は現実の世界となり、二人は困惑します。そのうち二人は、お互いがすり替わることを認め合い、すり替わったときには相手になりきって生活するようになります。ところが、二人のすり替わりには三年の時間差がありました。だから、三葉は三歳年上であって、三葉が高校二年のときには瀧は中学二年だったのでした。高校二年になった瀧が三葉の田舎(飛騨の糸守町)を訪れたときに、三葉は彗星が落下した事故で既に三年前に死んでいたことを知ります。瀧は三葉を助けたくて、三年前の三葉に身体を入れ替わる行動を起こします。そして、三葉を助けることができました。

ところが、それ以降、二人にはそれまでの記憶がなくなってしまいます。お互いの名前すら忘れてしまいます。それでも、なぜか自分らには会いたい相手がいることを感じつつ、探し求めます。ある日、すれ違う電車の窓から、目が合った二人は、それがお互い探していた相手だと気づきます。すぐに下車して、相手を探して、ある神社の階段のところで対面します。二人は涙を流しながら、同時に「君の名は。」と叫びます。こうして運命の糸が結びつきました。

この映画の中で、組紐が二人を結びつける鍵になりました。まさしく運命の糸でした。

 

ところで、この映画を音楽でサポートしたのは日本の4人組ロックバンドRADWIMPS(ラッドウィンプス)。この映画に採用されたのは主題歌「前前前世」(ぜんぜんぜんせ)を含む4曲。すごく心に響いた。作詞作曲はすべてリーダーの野田洋次郎。

本作品「タッチ」の三曲目に、Aimerのバラード曲「蝶々結び」が流れたとき、私はやはり本作品の裏テーマは「結び」であることを強く意識した。そこで、この歌詞を丁寧に聞いてみた。恋愛のきっかけから両想いになるまで 2人が出会い、恋愛に至るまでが"蝶々結び"を通して、表現されている。蝶々結びという単純なものにこれだけの意味をもたせるなんて、すごい曲だと思った。Aimerの曲の中で「蝶々結び」が一番好きだという女子が多いのも納得する。更に調べていて驚いたのが、この楽曲を提供&プロデュースしたのがRADWIMPSの野田洋次郎だと分かったこと。こうして本作品「タッチ」は映画「君の名は。」と繋がり、感動が倍化した。

 

改めて、青春には爆発するエネルギーを感ずる。タッチでは、達也は高校野球で甲子園優勝投手になる。浅倉南は新体操でインターハイ優勝する。エネルギーが光り輝いている。

映画「君の名は。」では、三葉は瀧に会いたくて日帰りで飛騨から東京に向かう。瀧も三葉を救いたくて飛騨の山中に向かう。恋愛はすごいパワーとエネルギーを生む。

我々ストリップファンが遠征を苦にしないのは、踊り子さんへのピュアな恋愛エネルギーがあるからだ。私は「ストリップは踊り子さんに恋する場である」と常に考えている。であれば、このエネルギーがあるうちは、私は青春の真っただ中にいることになる。

今回のMIMAMIさんの作品を拝見して、改めて言おう。「ストリップは青春であり、そのヒロインの一人がMINAMIさんである」と。

 

 

最後に、いつもの癖で、創作童話を書きたくなった。

「タッチ」のその後を私なりにいじってみる。浅倉南をMINAMIという踊り子にしました。そして、どうしても上杉達也と結ばれるようにしちゃうんだ♪

一周年の記念に贈ります。

 

 

2019年10月                           まさご座にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                        2019年10月

『踊り子になった浅倉南 -タッチ、その後-』  

~MINAMIさん(まさご座所属)の1周年作「タッチ」を記念して~

 

 

Ⅰ. 原作「タッチ」の主な登場人物とストーリー

(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』等より抜粋)

 

上杉達也、上杉和也は双生児。スポーツにも勉強にも真剣に取り組む弟の和也に対して、何事にもいい加減な兄の達也。そして隣に住む同い年の浅倉南。3人は小さい時から一緒に行動している、いわば幼馴染だった。そして互いが互いを異性として意識し始める。

物語のスタート時、3人は中学3年生である。3人は微妙な三角関係のまま同じ高校へ進む。 「甲子園に連れて行って」という南の夢を叶えるため、1年生でありながら野球部のエースとして活躍する和也だったが、地区予選決勝に向かう途中に交通事故死する。

 

①上杉達也の紹介

タッチに登場する上杉達也は上杉和也の兄であり、浅倉南の幼なじみです。タッチに登場する明星学園中等部から明星学園高等部に進学しています。達也はものぐさでいい加減で面倒臭がりで、掴み所のない性格です。愛想はないものの、人から慕われており、常に男友達が周りにいて、人付き合いの良くない原田正平も達也を親友と認めています。繊細で人の気持ちに敏感で、考えすぎな面もあり、プレッシャーに弱いです。

和也と南の兄として接していて、南が喜ぶ顔を見る事、和也が褒められる事を自分の事以上に嬉しいと感じていて、二人の為に甘んじて引き立て役になり、周りから何を言われても気にしていません。和也と南の事になると譲らず、頑固な一面があります。和也と南の仲を取り持とうと躍起になりますが、南の気持ちが自分に向いてしまう事に戸惑い、南の事で競う覚悟を決めてすぐに和也が亡くなってしまいました。

和也の死後、亡き弟の夢を引き継ぎ、代わりに南を甲子園に連れて行く為、明青野球部に入部します。甲子園を目指す過程で、達也の取り巻く環境が大きく変わった事もあり、南の方が達也を遠くに感じるようになってしまいました。甲子園出場も決め、独り占めの状態に苦悩していた達也ですが、南が助けを求めた時に助けられるのも達也だけで、タッチの最終回でプレッシャーに押し潰されそうな南を励まし、想いを伝えました。

 

②浅倉南の紹介

タッチのメインヒロイン浅倉南は上杉達也、上杉和也の幼なじみです。高等部では野球部のマネージャーになりましたが、新体操部のキャプテンが大会直前に怪我をしてしまい、ピンチヒッターという形で競技会が終わるまでの間という約束で入部しました。その競技会でいきなり3位に入賞し、新体操界の期待の新星として世間から注目を浴びました。2年生まで野球部のマネージャーと新体操部を兼任していました。

3年生になると新監督の柏葉英二郎が就任し、野球部に籍は残されていますが、野球部のマネージャーを辞めさせられました。達也は南を野球部に戻す賭けを持ち掛けますが、失敗に終わってしまい、南は野球部に戻れませんでした。以降は新体操部で活躍し、最終回ではインターハイで個人優勝したことが明かされています。幼少期に母を亡くし、忙しい父を助ける為に家事をこなすようになりました。

父親は「南風」という喫茶店を経営していて、南も手伝っています。料理が特にうまく、達也と和也のお弁当を作る事も多くあります。野球部の合宿で大人数の食事を手際よく作れます。多くの人に好意を寄せられている事を自覚していますが、達也がほかの女子と話している所を見ると、嫉妬した表情を見せる事が多いです。一部の女子からは付き合っていた和也が死んで同じ顔の達也に乗り換えたとよく思われていません。

 

③上杉和也の紹介

タッチに登場する上杉達也の双子の弟であり、浅倉南の幼なじみです。和也は南の夢を叶えるため、野球部に入り、日夜練習に励んで名の知れたピッチャーになりました。中等部時代から野球部のエースとして何度もチームを勝利に導いています。野球部全員がかすりもしない球を投げていましたが、和也の球を初めて打ったのは達也でした。草野球でもまぐれとはいえ、ホームランを打たれてしまっています。

高等部に進学してからも野球部のエースとして活躍し、夏季甲子園予選準決勝で和也が決勝サヨナラタイムリーを打ち、チームを決勝に導きました。しかし、予選決勝の朝、球場へ行く途中に子供を庇ってトラックにはねられてしまい、病院に搬送されましたが、命を落としてしまいました。和也の死の影響は大きく、タッチの原作の中で和也の死後、達也と南、達也と孝太郎の間に大きな影を落とす事になりました。

達也が自分の為にわざと南を怒らせたり、子供っぽく振舞っている事を知っていて、達也の優しさを理解する一方で、南が小さい頃からひそかに達也に想いを寄せている事にも気付いていました。達也が南と和也をくっつけようとすればするほど、南の気持ちが達也に傾いてしまい、それに和也はジェラシーを感じていました。南への愛情表現はエスカレートし、決勝に勝ったら南の父に婚約を申し出るとまで言っていました。

 

達也は和也の「南の夢を叶える」という夢を継ぐために野球部に入るが、キャッチャーの松平孝太郎に嫌われ、相手にしてもらえない。しかし、南や周りのチームメイトに相手にするよう強く勧められ、遂に松平と達也はバッテリーを組む。

達也たちは2年生になる。達也は勢南高校の西村と須見工の新田と知り合い、ライバル意識を持つ。彼らとは野球においてのライバル意識のほか、浅倉南に共通して恋愛感情を抱き、4人の間で四角関係が築かれていく。西村はピッチャーで持ち球のカーブを駆使し、甲子園出場を期待されていた。一方、新田のポジションはサードで地区最強の打者だった。彼がいる限り須見工の甲子園出場は間違いなしと周囲で騒がれていた。2年生の甲子園の地方予選では、西村が所属する勢南高校と対戦して延長戦の末敗れる。

達也たちは3年生となる。 そして、いよいよ甲子園出場をかけて決勝戦に挑む明青学園。対戦相手は新田の所属する須見工だった。試合は延長に入り、明青は10回表に1点勝ち越し裏の守りにつく。そして、2アウト2塁でバッターは強打者の新田。新田はその前の打席でホームランを打っており、観客も須見工の監督もこの場面では新田を敬遠するだろう、と思っていた。しかし達也は、自分の力を最大限に引き出してくれるのは新田しかいないと考え、敬遠せず勝負する。新田はファウルで粘る。その力は互角、見ている人すべてが息をこらして勝負の行方を見つめる。その結果、新田は三振、達也は南と共に甲子園に行くことができた。

甲子園への出場が決まったのち、達也は電話で浅倉南に愛の告白をしている。

 

 

Ⅱ. タッチ、その後 (ここからは私の勝手な創作です)

 

1.   大学生になった二人

 

甲子園に出場した明星学園は、あれやあれやという間に決勝に残り、とうとう上杉達也は甲子園の優勝投手になってしまった。もちろん簡単になれたわけではない。達也は必死で投げ続けたが、投げ過ぎがたたり肩を壊していた。そのため、プロからの誘いも断り、大学進学を選んだ。

最初のうちは、甲子園優勝投手としてマスコミにも取り上げられた。しかし、彼は大学進学を選んでからは勉強に打ち込んだ。

ところが、浅倉南と一緒に行くつもりだった有名大学の入試に失敗。浪人する気もなく、滑り止めとして受けていた三流大学に進んだ。

浅倉南は、高校時代のインターハイ優勝選手として、引き続き大学では新体操界の希望の星として期待されていた。

だから、彼女である南と比較すると達也は自分が情けなくなった。新体操の練習に勤しむ南を横目に、次第に二人の距離は遠ざかる。

勉強とスポーツを両立させ素晴らしい成績を残している南と比べ、達也は目標を持たずにダラダラとした大学時代を過ごしていた。達也はほとんど大学の授業にも出なくなり、一人で繁華街をうろつくことが多くなった。

 

2.   二人のすれ違い

 

南は、そんな達也のことが心配だった。

ある日、南は達也を前にして「たっちゃん、何か目標をもって頑張らないとダメよ」と説教した。南は愛があるからこその強い口調だったが、それが逆に達也のプライドを傷つけた。

「オレはおまえとは違うんだ。おまえのように目標をもって常に努力し続けることができない男なんだ。こんなふうに上から目線で説教するのは止めてくれ。もうオレのことなんて、ほっといてくれ!」と達也は言い放った。

 達也は思った。「オレは最初から野球が好きで高校野球を始めたわけではない。弟の和也の代わりをしただけだ。甲子園で肩を壊してしまったが後悔はしていない。」 達也は野球に燃え尽きていた。

南は悲しかった。自分を甲子園まで連れていってくれた達也は輝いていた。野球を辞めてからの達也は人が変わったように見えた。しかし、南にはいまだに達也に対する恋心は残っていた。

南は悩んだ。

「私がこのまま新体操を頑張り続ける限り、達也はもう私のところには戻って来ない。達也とよりを戻すには、達也のレベルに自分を落とさないといけない。そうしなければ、達也はもう自分を見てくれない。」

「新体操、もう辞めようかしら。私はもともと怪我をした新体操部キャプテンの穴埋めで、頼まれて新体操を始めたのだから、本当に新体操が好きというわけじゃないし・・」 南に素質があったことは確かで、みるみるうちに頭角を示した。しかし、新体操としては遅咲きの花だった。小さい頃から鍛えられた選手がたくさんいる中で凌ぎを削っていくのは大変なことであった。努力家の南もさすがに疲れを覚え始めていた。一方、南のコーチは世界を目指していた。「日本の中だけで競うつもりはない。これからは世界を相手にして頑張ってもらわなければならない」とけし掛けた。「とてもコーチの求める高いレベルには付いていけない。これ以上、新体操を続けるのは辞めて、新しい道を見つけようかしら」と考え始めていたのだ。でも、その新しい道とは何かが分からないまま新体操の練習に汗を流していた。

 

3.   達也のストリップ通い

 

ある日、達也は繁華街の裏通りにあるストリップ劇場の看板が目につき、ふらりと中に入った。達也にとっては初めてのストリップ体験。

達也は一目でストリップの魅力にはまった。もともと達也は女好きだった。でも、和也のために、ずっと好きだった南とは距離を置いてきた。自分よりも、弟の和也と南のカップルの方がお似合いと考えていたからだ。達也は、こと女性については、遠慮がちというか、オクテなタイプだった。男仲間からは明るい性格と思われているが、こと女に関しては根暗に近かった。だからこそ、ストリップ客には向いていた。こそこそと劇場通いを始めることになる。達也は一応、甲子園優勝投手として顔が知られているので伊達メガネをかけて変装しており、やはり行動がこそこそしているように見えた。

 

達也は、初めてストリップ通いし出して、ひとりの踊り子に関心を示した。物憂げな表情をした、少し年配の女性だった。名前を優と言った。彼女は、達也が初めてのストリップに戸惑っていること、また変装してはいるが甲子園優勝投手の上杉達也であることを気付いていた。盆周りに座っておどおどしている達也に向かって、にこっと微笑んで、オープンショーでは彼の目の前まであそこを近づけてサービスした。達也はどぎまぎした。「女の人のあそこはこんなふうになっているんだ」 達也はまだ童貞だった。

優は無口だった。足繁く通ってくる達也のことを親し気に‘たっちゃん’と呼んだが、彼が有名人であることは誰にも口外しなかった。彼女自身、いろんな人生体験をしていたからだろうか、達也の心を見透かしたように見えたが、あえて何も言わなかった。そのことが、また達也の気を惹きつけた。南のように若さからガンガン自分をぶつけてくるタイプとは違い、黙って自分を受け入れてくれる優は達也には新鮮な魅力であり、大人の女性を感じさせた。

毎日、彼女目当てで通っているうちに、ポラサインに彼女の電話番号が記されてあった。「よかったら食事でもしない?」と書かれてあった。彼は優に誘われるまま、食事をして、その後に彼女のアパートに行き、彼女から男にしてもらった。

その後も、達也は優目当てで劇場に通ったが、身体の関係は二度となかった。

また、優も「ストリップには若い子が次々とデビューするから、私だけにこだわらずに、どんどん若い子を応援していいのよ。私はあなたのストリップの女房になってあげる。ストリップなんだから浮気はOKよ。たまには古女房に会いに来てね。」と話してくれた。優は粋な踊り子であった。達也はますますストリップにのめり込んだ。

ストリップにはまってからは、お気に入りの踊り子さんが出演するかどうかがもっぱらの関心事。一般の彼女とのデートなどで、相手に気を遣うのはうんざりしていた。自分の都合のいいときに、自分の好きな子を好きなだけ応援する。そんなストリップの自由感が達也には性に合っていた。

 

4.   南、達也を追ってストリップ劇場に入る

 

南は、ダラダラと学生生活を送っている達也のことが心配だった。

あるとき、彼の足取りを追った。そして彼がストリップ劇場に通っていることを知る。

劇場の看板には「性の殿堂」とけばけばしく描かれている。入場に一瞬躊躇した。しかし、南は意を決めて、ストリップ劇場の中に入っていった。大音響とスポットライトが照らす中、踊り子がステージ狭しと踊っていた。達也がかぶり席で拍手をしながらステージを観ていた。彼の楽しそうな笑顔が見えた。

最近は女子の間でもストリップが人気で、場内にはスト女(熱心なストリップ女子のこと)がけっこういた。だから特に、南の姿が注目されることはなかった。

南自身、ストリップの華やかさに目を見張った。最近、新体操に限界を感じていたこともあり、「ストリップだったら私の特技が活かせるかもしれない」と頭を過った。驚いたことに、踊り子の中には、もとバトントワリングで全日本に出場し入賞したことのある方、なんと現役のバレエ団所属のバレリーナーまでいた。踊りのレベルはピンからキリまである。新体操の経験がここで活かせるように思えた。

同時に、ストリップのステージの上に立つことで、疎遠になってしまった達也がもう一度私に興味を持ってくれるかもしれないと思った。これまでも心が折れそうになったときにはいつも達也がそばにいた。もう一度、達也と付き合いたいと思った。その際、好き合うカップル同士がストリップという同じ趣味を持つことはいいことだ。

そう思った南は、いても立ってもいられず、劇場関係者に向かって「私をストリップでデビューさせて下さい!」と叫んでいた。

劇場関係者は南を見て驚いた。こんな可愛いスタイルのいい娘がデビューしたら人気が出るかもしれない、これは大変な掘り出しものだ、と察知した。喜んでストリップ入りを歓迎した。

 

5.   南の踊り子デビュー

 

南は‘MINAMI’という芸名でデビューした。

南は外見の良さだけでなく、運動神経が抜群だったので、すぐにステージで頭角を現した。彼女には持って生まれた華があった。踊り子になるべくしてなった逸材であった。

 

南の姿をステージで初めて見た達也は腰が抜けるほど驚いた。と同時に、彼はストリップファンとして、眩しいばかりの南の裸体に一目で心を奪われた。思わず、かぶり席から、ベッドショー中の南に手を伸ばした。

達也は無意識のうちに南に触れようとした。「ダメよ! ストリップでは踊り子の衣装や身体に触ってはいけないの。」と南は慌てて達也に注意した。「おれたちはタッチの仲じゃないか。少しぐらいタッチしたっていいじゃん。」と達也は訳の分からないことを言う。「ダメと言ったらダメなの。そんなことをしたら50万円の罰金をとられ出禁処分にされるわよ。」と南は釘を刺した。達也にストリップ客として常軌を逸する行動に駆り立てるほどに南の色香は素晴らしかった。

 最初は、そんなことで始まった、踊り子と客としての二人だったが、達也は南に惚れ直し、熱烈なファンとして南を応援した。南のためのリボン専属にもなった。

 南は水を得た魚のようにステージの上を縦横無尽に動き回った。汗がきらきらと飛び散る。まるで若鮎のようだった。特に新体操で習得したリボン演技は素晴らしかった。

 ベッドショーも客の目をくぎ付けにした。南のヌードはビーナスの輝き。身体が柔軟なので見事なポーズを次々と決められた。客は固唾をのんで見つめ、そして拍手を惜しまなかった。

 南は思った。「新体操では途中で挫折してしまったけど、ストリップなら№1の踊り子になれるかもしれない。なにより、大好きな達也がいつも私の側にいてくれる。こんな幸せな空間はないわ。」

 

6.   二人のストリップ・ライフ

 

 南は、優と一緒の公演になった。

「優姐さん、おはようございます! 私はMINAMIと言います。デビューしたばかりで何も分からないので、よろしくお願いします。」

「こんにちは。あなたがMINAMIちゃんなのね。たっちゃんがあなたの専属リボンになったって聞いていたから、どんなお嬢さんかしらと気になっていたの。たっちゃんが夢中になるのがよく分かったわ。」と優姐さんは気さくに話してくれた。

 南は、達也から優姐さんにはお世話になって未だに応援している話は聞いていた。また、達也は優さんに「MINAMIのことをくれぐれもヨロシクお願いします」と頼んでいた。だから、南は優姐さんからポラ着をたくさんもらったり、いろいろと親切に指導してもらっていた。南もすぐに優姐さんを慕うようになる。

 

 新人の若い踊り子の中に、希という子がいた。希は野球ファンだったので、上杉達也のことをよく知っていた。だから、かぶり席に座っている達也に激しくモーションをかけてきた。

 楽屋で、希は「甲子園優勝投手の上杉達也が来ているわ」と話した。それを聞いた優は「お客さんのプライベートなことを話しちゃダメでしょ」と厳しく叱りつけた。優のきつい言葉に驚き、希は小さく首を引っ込めた。

 そして、優は希に「たっちゃんはMINAMIさんの客なんだから、あなたが手を出しちゃダメよ」と釘を刺した。

 そんなこともあったため、希はMINAMIに冷たく当たった。楽屋では一番の新人さんが雑用係と決まっていた。希は自分より少し後に入ったMINAMIに対して「ティシュがなくなったから早く買いに行きなさいよ」「楽屋のお掃除をしっかりやっておきなさいよ」等と言って、小間使いのように扱った。MINAMIは黙って従うしかなかった。

 

 南は、楽屋での出来事を達也に話した。ときに愚痴を言うこともあった。

 達也は「楽屋は女の世界だからね。十日間ずっと一緒だから、嫌なお姐さんがいると辛くなるよな。踊り子さんがストリップを辞める最大の要因はそこにあるらしい。南も大変と思うけど、ボクが助けるわけにはいかないから我慢するしかないな。」

 南は「大丈夫よ。親切ないいお姐さんもたくさんいる。優姐さんからはとてもよくしてもらっているし。」と答えた。それを聞いて、達也は少しホッとした。どこの世界でも人間関係が一番大切で、しかも一番難しい。

 

 自宅が近いこともあり、達也は南の劇場への送り迎えを手伝った。遠征先へも同行した。

 しばらく経って、達也は車の中で、南に向かって言った。「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも」と告げました。南は「前にも聞いたことのあるセリフだわ」と内心くすっと笑ったが、気持ちのこもった達也の言葉がとても嬉しかった。二人はキスをした。

 いつしか、達也と南はめでたく結婚することになった。

 結婚式は身内だけで行われ、踊り子など劇場関係者には一切知らせなかった。ただ、結婚式には優姐さんから大きな花束が届いた。

 

                                    おしまい    

 

 

 

 

 

 

三村妃さん(ロック所属)の、大阪東洋ショー劇場のH30(2018)年12月頭における公演模様を、新作二つ「Bon Voyage」「a♡you ~premium ShowCase~」を題材に、「曲そのものが三村妃の血肉になっている」という題名で語りたい。

 

 

H30年12月頭の大阪東洋ショー劇場に顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①渚あおい(東洋)、②三村妃(ロック)、③有沢りさ(ロック)、④武藤つぐみ(ロック)、⑤あすかみみ(ロック) 〔敬称略〕。

 

 

 

さて、今週の出し物を私なりに紹介しよう。

今週の出し物は二つとも新作。それぞれ、妃さんが好きなミュージシャンである倖田來未さんと浜崎あゆみさんをモチーフにした作品。

1,3回目ステージは、倖田來未さんの曲を中心にした作品「Bon Voyage」。

ちなみにbon voyage〈ボン・ヴォヤージュ、フランス語〉というのは「〔これから旅行に出掛ける人に対して〕行ってらっしゃい、良い御旅行を」といった意味。

最初に海賊の恰好で登場したときは、てっきり漫画ONE PIECE がモチーフかなと思ったけど、違うようですね。なにせタイトル名を聞いた瞬間、フジテレビ系アニメ『ONE PIECE』オープニングテーマ曲がBon-Bon Blancoの「BON VOYAGE!」だったのを思い出しちゃった次第。(笑)

ネットで調べてみたら、倖田來未さんのアルバムにも「Bon Voyage」があって、本演目の一曲目「Let´s show tonight」はそれに収録されている。作詞:Sonomi Tameoka 作曲:UTA。

『Bon Voyage』(ボン・ボヤージュ)は、日本の歌手・倖田來未の11枚目のオリジナルアルバム。2014年2月26日にrhythm zoneから発売。前作『JAPONESQUE』から約2年ぶり、そして産休を経て初のオリジナルアルバム。

本作のコンセプト・テーマは、“出航”。旅に出るときの、なんともえいないドキドキわくわく感を書いたこれまでとは異なるクリエイターやフィーチャリング・アーティストと創作を重ねたことで、我々の知らない新たな倖田來未を表現していく内容となっている。バラエティ豊富な歌謡曲(「恋しくて」)や、レゲエ調(「LOADED」)、グルーヴ感(「Dreaming Now!」)などなど、新しい一歩を踏み出してほしいっていうテーマで書いた楽曲が多数収録されている。

インパクトのあるスタート場面。照明が点くや、盆前に、大きな黒い宝箱に腰かけた海賊の姿。白いガイコツが描かれた黒い大きな帽子が目に飛び込む。望遠鏡の筒を取り出して覗き込む。そして、おもむろに黒い宝箱を抱えて舞台に移動する。

改めて海賊衣装がすごい。茶色のコート状の衣装を羽織る。袖口が黒い。黒いベルトを腰に巻く。胸元の襟の合わせ目、そして下半身のコートの裂け目から、赤い生地がのぞく。足先には長い黒いブーツが見える。

腰に差していた、金の短剣を抜き、振り回して舞い踊る。

二曲目は、ドクター・ピー & アダム Fの「The Pit (feat. Method Man)」(2013年)。男性ボーカルのラップ調のノリノリな曲。

舞台の上には二つの黒い宝箱があり、そのひとつを開いて宝物を確認する。中から金貨を取り出して客席に配る。

白いガイコツが描かれた大きな黒い旗を振り回す。「ついに宝物を発見したー。ここを見つけたのは俺だー。」と言わんばかり。

 ここで一旦、暗転。

 インスト曲が流れる。

 照明が点くと、全裸の女性が黒い宝物に座っている。青い布を身体に巻いている。

 立上り、青い布を広げ、そのスクリーン越しに彼女のヌードが透ける。最初は前を向き、次に後ろ向きになる。なんて美しいヌードだろう。ビーナスの輝き。ごっくんと、生唾を呑み込んじゃう♡

 青い布がまるで青い海や青い空のように感じられる。はらりと布が下に落ちる。豊かなヒップラインが現れる。すぐに、黒い宝箱の中からドレスを取り出して羽織る。

 ベージュのワンピースドレスで、赤い花がたくさんプリントされている。胸元にある赤い花がワンポイント。大きな帽子をかぶる。衣装と同じ柄で、数個の赤い花がつばに飾られている。長い髪を後ろにひとつ結びしている。

 銀のハイヒールを履いたまま盆へ移動。最初に盆の上に立って踊る。

 べッド曲は、倖田來未の「TURN AROUND」。2014.8.6リリース。収録アルバム『HOTEL』作詞︰Koda Kumi・Atsushi Shimada・Raay・Marjetka Vovk. 作曲︰Koda Kumi・Atsushi Shimada・Raay・Marjetka Vovk

 盆の近くでアクセサリーを目で追う。ガラスのイヤリング。マニキュアがとてもステキで銀色に光り輝く。

 立上りも、倖田來未の「心からi love u」。バラードな良い曲だね。作詞:KODA KUMI・Hi-yunk 作曲:Hi-yunk。 最新のアルバム『DNA』に収録。2018.8.22 リリース。FANに向けての『AND』から半年、ついに『DNA』が完成。今まで培ってきた倖田來未のDNA、また未来への設計図“DNA”が詰まった集大成。これぞ倖田來未とも言えるバラード曲からダンスチューンまで、今までにないジャンルレス感満載アルバム。

 

 三村妃さんのお陰で、倖田來未の世界に触れることができて幸せです。

 改めて、倖田來未さんに興味をもってネットで調べました。情けないことに、倖田來未と云えば私には若い頃のセクシーなキューティハニーのイメージが強いのですが、倖田來未さんも既に36歳になられているのですね。結婚して素敵なレディとなり、現役のミュージシャンとして活躍されています。

 

 

倖田來未さんや浜崎あゆみさんの曲は、おそらく三村妃さんの身体にしみ込んでいて、血や肉になっているのだと感じます。「曲そのもの、イコール三村妃さん自身」。曲に自身の青春や生き方をかさねてきているのが伝わります。

 倖田來未さんや浜崎あゆみさんという素敵なレディに憧れる三村妃さんを、また私は素敵だなと思います。倖田來未さんや浜崎あゆみさんに重ねることで、三村妃さんの魅力を窺うことができました。

 

最近つくづく思うのですが、踊り子さんは、自分が感動した音楽・ミュージシャン、ダンス、映画・演劇などを我々観客に対して伝える表現者(アーティスト)・伝道師なんだと感じます。今回も、倖田來未さんと浜崎あゆみさんという素敵な音楽家との懸け橋になってくれたことに感激と感謝の念でいっぱいになりました。

 

 

平成30年12月                       大阪東洋ショーにて

 

 

 

 

 

 

 

【参考】出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

■倖田來未

倖田 來未(こうだ くみ、1982年11月13日 - 現在36歳)は、日本の女性歌手。rhythm zone所属。京都市伏見区出身。身長154cm。出生名は神田 來未子(こうだ くみこ)。同じく歌手のmisonoは実妹である。夫はBACK-ONのボーカルKENJI03。

<人物>

総合的に人を楽しませるエンターテイナーを目指している。

これまでに何度か歌手を辞めようと考えたことがある。1度目は7thシングル「real Emotion」で初めて大きなタイアップをもらった時で、それでも売れなかったら自分には才能がないので辞めた方がいいのではと考えた。2度目は失言騒動でテレビに出演できなかった時期、そして3度目は2011年の結婚のタイミングだった。結婚や出産は、実はそのまま“妻として、母として”だけの道を選んでいてもおかしくないタイミングだった。もともと自分では「10年くらいで“倖田來未”という人生を終えるのかな」と思っていた。ずっと流行についていけるのかという不安もあり、だったらそのくらいで辞めた方が格好良いのではないかと考えていたからである。しかし家族が「倖田來未としてこれからも走り続けるべきなんじゃないか?」と言ってくれたことと周囲の手厚いバックアップによって、自分自身でも「2ndステージのスタートを輝かしく切れたらいいな」と思えるようになり、復帰を決意した。

<音楽性>

エイベックスの中でもR&B・ヒップホップ系アーティストの多いrhythm zoneレーベルに所属。きっかけは「DOUBLEみたいなアーティストの曲を歌いたい」とスタッフに告げたことから。

マドンナ、ジャネット・ジャクソン、ビヨンセ、クリスティーナ・アギレラといった海外アーティストのように同性から支持を受ける女性アーティストになりたいと思っているが、デビュー前は洋楽を聴いていなかった。

洋楽寄りの曲も歌うがもともと歌謡曲も通ってきているので、トラックがカッコいいのは当たり前でやはり大事なのはメロディだと考えている。

世間的イメージとは異なり、自分ではバラードシンガーと呼ばれるようになりたいと思っている。

敬愛しているアーティストはDREAMS COME TRUEと岡本真夜。DREAMS COME TRUEのライブビデオを観て歌手に憧れて芸能界入りを志し、エイベックスのオーディションでは岡本真夜の「Alone」を歌った。

初めて買ったCDは広瀬香美の「ロマンスの神様」。

椎名林檎の「ギブス」について「女性像がすごくかっこいいと印象を受けた曲で衝撃的だったイメージがある」と語っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロックの踊り子/鈴木ミントさんについて、H31(2019)年3月頭の広島第一劇場の公演模様を、演目「銀河鉄道」を題材に語ります。なお、本レポートは鈴木ミントさんの「ストリップの妖精に恋をする」シリーズ(その13)になる。

 

 

 

 最初に、作品「銀河鉄道」。

 銀河鉄道と聞くと、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と松本零士の漫画「銀河鉄道999」が思い浮かぶ。どちらかがモチーフかな? ミントさんから「どっちかっていうと999の方のイメージです。宮沢賢治さんの方も作ろうと思っているのです。」とのコメントを頂く。

 宮沢賢治を敬愛する私としては、この作品「銀河鉄道」はいい加減なレポートを書けないし、これを機に、童話も書きたい。気合が入ってきたぞー。えいっ❢

 次のような内容である。

 最初に、ミントさんらしい斬新なデザインの洋服で登場。クリーム色の制服っぽいダブル釦の上着。腕輪の部分、そしてスカート部はバーバーリーのチェック柄。スカートはギザギザ生地。

 ポニーテールの髪型。金のネックレス。足元は黒いストッキングに黒いシューズを履く。

 音楽に合わせて、軽快に踊る。ときに銀の望遠鏡を取り出して覗く。

 一曲目は、SEKAINO OWARI 「スターライトパレード」。この選曲が光るねぇ。メジャー2枚目のシングルとして2011年11月23日にTOY'S FACTORYから発売。作詞:深瀬慧、作曲:中島真一。

文明が発達するたびに奪われていくものを「夜空の星の光」に例え歌った曲

2011年8月に発売された「INORI」以来3ヶ月ぶりとなるシングルとなった。第1回NHK・民放連共同ラジオキャンペーン「はじめまして、ラジオです。」のテーマソングというタイアップが先に決定していて、自他ともに認めるラジオ好きの中島(リーダーのNakjin(なかじん))が作曲を務めることになった。制作された頃、「以前作っていたメロディに詞を付けていく」というスタイルをとっていて、詞は2011年1月頃に付けられた。仮タイトルは「眠れぬ街」だった。作詞したボーカルのFukaseは、「絵本『おしいれのぼうけん』のような、眠れない夜に突然魔法の国に行くような、『眠れない時の幻想的な夜』というのを演出したかった。」と語っている。

一曲目が終わって、いったん暗転。

音楽が変わり、着替える。

今度は、銀河鉄道の車掌をイメージした格好。黒い社長帽をかぶる。黒い制服で、金のボタンが並ぶ。襟と袖とポケットが赤。肩から金のマフラーみたいなものを掛けている。黒いズボン。黒いシューズ。そして白い手袋。かなり衣装に凝っている。

音楽に乗って、踊る。おもむろに、盆前のお客に、切符を配る。「ミントからありがとう」と印字され、私には手書きで「アンドロメダ行き」と行先が記してあった。人によっては道後行きとあったようだ。ミントさんから「切符にかなりこだわりました(笑)」のコメントあり。

丸い懐中時計を取り出して銀河鉄道が出発する。

二曲目は、DAISHI DANCEの『FANTASTIC JOURNEY feat.Crystal Kay』。ミントさんから「平松ケイさんの引退の時の浅草で作った曲(2曲目)を使ってます~♪」とのコメントあり。Daishi Dance、3年振り待望のNewアルバム「WONDER Tourism」から。作詞:Lori Fine(COLDFEET)、作曲: DAISHI DANCE/Tomoharu Moriya。

ここで一旦、暗転。

音楽が変わり、着替える。

白いシャツを羽織って登場。黒い帽子に黒い紐ネクタイ。そして黒いパンティ、黒いストッキング、黒いロングブーツと、白と黒のコントラスト。更によく見ると、黒いマニキュア。

三曲目は、福耳の「星のかけらを探しに行こう Again」。初めて聴く曲だ。福耳という名前も面白そう。少しこだわって調べた。福耳の1枚目のシングル。1999年7月14日にキティより発売。作詞:K・Y・O・K・O 作曲:馬場一嘉 編曲:福耳Project 弦編曲:森英治。

もともと1995年に杏子のシングルとしてリリースされた「星のかけらを探しに行こう」をリメイクしたもの。1998年、Zepp Sapporoの杮落しライブ「福耳」に、杏子、山崎まさよし、スガシカオの3人で出演し、3人で杏子のシングル曲『星のかけらを探しに行こう Again』を合唱する。翌1999年、杏子・山崎・スガの3名が『星のかけらを探しに行こう Again』を「福耳」名義によるシングルとしてリリース。2001年には、3人の所属するオフィスオーガスタ所属アーティストの出演する野外コンサート「Augusta Camp」にて元ちとせを加えて「福耳」が復活。以後、ほぼ全員で構成するユニットへと成長し、不定期にシングル・アルバムなどをリリースしている。なお、結成のきっかけとなった一人であるスガは2011年にオフィスオーガスタから独立しており、以後の「福耳」の活動には参加していない。

ユニット名の由来が面白い。メンバーがラジオ番組などで語ったところによると、元々「福耳」はオフィスオーガスタ社長の森川欣信が、かつてより気に入っていた単語であり、最初は1997年の山崎のアルバムのタイトルにしかけたが、山崎に反対され、叶わなかったという(アルバムは『HOME』のタイトルで発売)。続いて、同年のスガのアルバムのタイトルに付けようとしたが、同じくスガに断られたという(アルバムは『Clover』のタイトルで発売)。 結局、使われずに来た「福耳」は、スペシャルユニットの名称として採用された。

杏子(きょうこ、1960年8月10日 - 現在58歳)は、日本の歌手である。オフィスオーガスタ所属。音楽活動の他にもラジオパーソナリティやテレビドラマ出演など幅広く活動している。本名は関原 京子。

そのまま、ベッドショーへ。

アクセサリーを目で追う。純金のネックレス、右手薬指に純金のリング。

立ち上がり曲は、[Alexandros]の「ワタリドリ」。これもノリノリサウンドのいい曲だな♪ この曲にも興味が湧き色々調べたよ。通算10枚目のシングルとして、2015年3月18日にユニバーサルミュージックから発売された。作詞・作曲:川上洋平 / 編曲:[Alexandros]。この曲はオリコンチャートでは、2015年3月30日付のシングルCD週間ランキングで初登場5位を獲得し、同バンド初のトップ5入りを果たす。これにより同バンドのシングルCD最高位を「Run Away/Oblivion」以来2作ぶりに更新した。この曲は、ショウゲート配給映画『明烏』主題歌。バンドとしての映画主題歌は初となる。また沢山のCMソングに採用されている。アサヒビール「アサヒ ザ・ドリーム」CMソング。日本テレビ系「Iwataniスペシャル鳥人間コンテスト2015」テーマソングSUBARU「XV」CMソング(2018年)。また大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクション「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」で乗車しながら聞くことができる。

[ALEXANDROS](アレキサンドロス)は、日本のロックバンド。所属事務所はUKPM[3]。所属レーベルはUNIVERSAL J/RX-RECORDS。2014年3月までの旧バンド名は、[Champagne](シャンペイン)。2001年に川上洋平が青山学院大学にてバンドを結成。幾度のメンバー交代を経て、2010年に現メンバー(川上 洋平、磯部 寛之、白井 眞輝、庄村 聡泰)となる。磯部以外同じ高校の出身であり、庄村は川上と白井の一つ後輩であった。

バンドのロゴは2009年9月頃にRX-RECORDSのHP上で一般公募された。[ ]をつけた理由はロゴをラベルのようにしたかったためということと、またこれも後付けの理由として、「格好つける」と「括弧つける」を掛けている、というものがあるが、本人はあまりそう考えていないらしい。

 

 

 私は、銀河鉄道には思い入れが深いので、まずここで、どうしても童話が書きたくなった。

 今回の広島遠征記念として、深夜バスに揺られながら、ストリップ童話「銀河鉄道999」の構想を浮かべた。ミントさんにプレゼントしたい。

 

 

 

 

 

 

 

ストリップ童話『銀河鉄道999』 

            ~鈴木ミントさん(ロック所属)の作品「銀河鉄道」を記念して~

 

 

鉄郎は、女に縁のない野暮ったい青年だった。三畳一間の汚いアパートに一人住まい。布団を年中敷きっぱなしにしているので、サルマタケと呼ばれるきのこが生えてくるほどだった。めっぽう細菌に強いのか病気も近づかない。ただ不潔だから女に縁がない。毎夜、週刊誌のグラビアを見ながらオナニーに耽るのが彼の日課であった。

そんな彼が場末のストリップ劇場にふらりと入った。劇場の受付嬢が、彼の汚い身なりを見て一瞬顔を歪めた。しかし、鉄郎が入場料3000円を払ったので黙って入れてくれた。

受付横の階段を上って二階の分厚い扉を開けた。大きな音量が耳をつんざく。

ピンクの照明を浴びた一人の踊り子がステージの上にいた。「なんて綺麗なんだろう~」鉄郎は彼女の姿を一目見た瞬間に身体が凍り付いた。

鉄郎は吸い込まれるように、空いているかぶりの席に座った。彼女がチラッと鉄郎を見たが、何事もないかのごとく踊り続けた。

踊り子は黒い衣装を着ていた。まるでロシアの女性が防寒着のコートを羽織っている感じであったが、外国の喪服姿のようにも見えた。

彼女の最大の魅力は流し目だった。鉄郎は彼女の視線に釘付けになった。

踊り子の名前はメーテル。

そして演じているのは「銀河鉄道」という作品だった。

彼女は途中から車掌の恰好に着替えた。車掌の帽子を小粋にかぶり、黒い上下の制服を着て、胸には金のボタンが整然と並んでいた。車掌はおもむろに切符を取り出し、かぶり席の客に配りだした。

メーテルは鉄郎の前に来て、彼にも切符を渡した。そのとき彼の耳元で「この切符は実際に使えますよ」と囁いた。鉄郎は一瞬「えっ!」という顔をした。切符を見ると‘アンドロメダ行き’と書いてあった。

鉄郎はストリップ劇場を出て、自分のアパートに戻った。そして、いつものように布団の上でオナニーに耽った。今夜は劇場で出会ったメーテルのことを思い浮かべていた。彼は、ふと渡された切符を取り出して眺めた。「メーテルと一緒にアンドロメダまで旅をしたな」と思った。彼は布団の上で果てて、そのまま寝入った。

夢の中にメーテルが現れた。彼の手をとって、じっと視線を合わせて「これから、私と一緒にストリップの旅に出掛けましょう!」と誘ってくれた。鉄郎は黙って頷いた。

 

鉄郎は翌日からメーテル目当てでストリップ劇場通いが始まった。

メーテルは全てが分かっているかのように、鉄郎を受け入れた。

「あなたを、どんな女性を前にしても動揺しないで相手ができるような、機械のように強い精神構造にしてあげる!」とメーテルは鉄郎に言いました。メーテルは身体の隅から隅まで鉄郎に見せてくれた。最初のうちメーテルが鉄郎の目の前でオープンした時には、後ろにひっくり返るほどに興奮していた鉄郎でしたが、次第にメーテルの性器に目が慣れるようになりました。「この世にこれほど綺麗なものはない♡」そう思って鉄郎はメーテルの性器を眺めていました。

 メーテルは頃合いを見て、鉄郎に言いました。

「そろそろ、私以外の女性も経験した方がいいわね。鉄郎は若いのだから、デビューしたばかりの初々しい女性の性器も見てきなさい。私よりも素敵な子がいたら鞍替えしてもいいわよ。」とメーテルは言いました。

「いやだ!ぼくはメーテルがいい。メーテルの側にずっと居たい!」と鉄郎は言いました。

 それに対して、「あなたは機械のように強い精神構造を持たないといけない。そのためには新しい女性をも経験しておく必要があるのよ。」とメーテルはきっぱりと言った。

 鉄郎には「自分はもっともっと強い男になりたい。そのためにもメーテルが言う‘機械のように強い精神構造’が絶対に必要なのだ。」という目標があった。

 メーテルは優しく鉄郎に言った。「たくさんの女性を経験してらっしゃい。そして私のことを思い出したらいつでも帰ってらっしゃい。私はあなたの古女房でいてあげる。新しい女房に飽きたら、いつでも私が迎えてあげるからね。」

 鉄郎はそのメーテルの言葉を胸に抱き、新たなストリップの旅に出掛けることにした。

 

 それから数年の月日が経った。

 鉄郎は新人の踊り子たちから慕われ、いつしか‘ストリップのお父さん’と呼ばれるようになった。もちろん、いろんな踊り子さんがいた。鉄郎と楽しいストリップLIFEを送り成長していく子がほとんどだったが、なかには鉄郎の足をひっぱるような恩知らずもいた。いろんなことを経験して鉄郎自身も強い男に成長していった。

 楽しいストリップLIFEではあったが、鉄郎の心の中にはいつもメーテルがいた。「やはり、ぼくにはメーテルが必要だ!」

そう決心して鉄郎はメーテルに会いに行った。

 メーテルは優しく鉄郎を迎えてくれた。以前は絶対的な美貌を誇ったメーテルも、今では美しさが影を潜めてきていた。

 メーテルは逞しくなった鉄郎の顔をじっと見つめて囁いた。「機械のように強い精神構造になったのね。」 それに対して、鉄郎は答えた。「いや、ぼくは機械になんかなりたくない。生身の人間の感情をもって、メーテルのことを愛したいんだ。」

鉄郎は以前メーテルにもらった切符を取り出した。彼はずっとその切符をお守り代わりに財布に入れて大切に持っていたのだ。「ぼくにとってのアンドロメダは、メーテル、君だったんだ!」そう言って、鉄郎はメーテルを抱きしめた。

メーテルの目から涙がこぼれ落ちた。

 

                                   おしまい

 

平成31年3月                           広島第一劇場にて

 

 

                                         

 

 

 

 

 

 

今回は、H29年8月中の大阪東洋ショー劇場での、ロックの踊り子・大見はるかさんのステージ模様を、演目「朧月夜」を題材にしてレポートします。

 

 

 H29年9月中の大阪東洋ショー公演の初日に顔を出す。

今週のメンバーは次の通り。①北川れん(道劇)、②鶴見つばさ(ロック)、③榎本らん(東洋)、④大見はるか(ロック)、⑤荒木まい(東洋)〔敬称略〕。

大見はるかさんは15日ロングなので、既に今週お会いしていて二度目になる。今週は三個出しだが、その中に演目「朧月夜」があった。実は前回6月結の東洋公演で初出ししたこの演目を拝見して気に入り、また観たいと思っていたので嬉しかった。

もうひとつ偶然が重なった。私は今年六月から源氏物語を読んでいた。前回ちょうど朧月夜のところを読書中で、また今回は最後まで読み終わったばかりで感動を引きずっていた。そのため今回はこのレポートを書く気満々だった。

 

さっそく演目「朧月夜」のステージ内容を紹介しよう。

盆前からスタート。白い上下セパレートの衣装で登場。上部は肩出しの吊るしでピンクのブラの周りをふわふわした白い布地が囲む。白い花を中央に置く。下部は前上がり後ろ下がりのギザギザした白い布。右頭部に白・ピンクの花飾り。数珠を垂らしたような白い首輪。両手首にも白い布地。

NEWSの曲「I・ZA・NA・I・ZU・KI」に乗って、ピンクの扇子を振り回して、裸足で舞い踊る。二曲目は切々と歌うFlowerの「初恋」。

次に、白い衣装に着替える。首の後ろで結んだワンピースドレスが足元までふわりと流れる。衣装は、白の中に赤と青の線が描かれている。胸元の赤い花がワンポイント。またFlowerの美しいバラード曲「熱帯魚の涙」に合わせ、スカートの裾を掴んで振りながら舞い踊る。

そのままベッドへ。黒い扇子を持っている。赤いパンティを脱ぐ。

立上り曲は中島美嘉の名曲「一番綺麗な私を」。とてもいい選曲だね。

最後に舞台に戻り、ピンクと黒の二つの扇子を丸く重ねてポーズを決めて終わる。

しっとりとしたいい演目である。大人の女性としてのはるかさんの艶やかさを感ずる。

 

「朧月」は霧(きり)や靄(もや)などに包まれ、柔らかくほのかにかすんで見える春の夜の月のことで、「朧月夜」は朧月が出ている夜のこと。私は今回の演目をてっきり唱歌「朧月夜」を代表とする風情をテーマにしていると思っていたが、はるかさんからのポラコメに源氏物語の朧月夜と書かれてあり驚いた。

 一体この作品のどこから源氏物語の朧月夜をイメージするのか。また、そもそも源氏が愛した数ある女性の中でどうして朧月夜に惹かれたのか、気になった。

 翌日、この観点からステージを観直してみた。ハッと気づいた。二つの扇子が月を意味しているんだ!これは朧月夜という女性の側の気持ちにならないと見えてこない。

 朧月夜は宮中の桜花の宴の夜に思いがけず源氏と出会い見初められ関係をもった。しかし、朧月夜の父親は右大臣で源氏の政敵にあたる。そのためお互い思いはあるものの、会いたくても会えない関係。まるでロミオとジュリエットの世界だ。これを踏まえて作品を観ると、二つの扇子が朧月夜の象徴的な気持ちを示す。最初のピンクの扇子は絶世の美男子である源氏に愛され抱かれた女の歓びを表現している。そして次の黒い扇子は愛する源氏に会いたくても会えない女の淋しさを表している。

 そのことが分かると、全ての曲が朧月夜の気持ちをよく反映している。Flowerや中島美嘉の美しくも儚く切ないバラード曲が朧月夜のイメージとよく重なる。特に朧月夜が最初に源氏と結ばれたときの気持ちがまさしく「一番綺麗な私を抱いたのは貴方」なのだろう。

 ここまで理解できて「朧(おぼろ)」が取れてすっきりしたよー。

 

最後に蛇足ながら、「私はストリップ界の光源氏になりたい」という話を聞いて下さい。

源氏は女性に手紙を出しまくった。卓越した和歌の才能もあった。当時は電話もメールもなく、手紙だけが恋の告白の手段として貴重だった。

私も源氏になりきって、踊り子さんに手紙を出しまくる。和歌は書けないが童話を書く。気分は光源氏なんです。(以前、灘ジュンさんは私の気持ちをよく理解してくれたなぁ~笑) しかしながら、なかなか恋は実らない。(涙)

 絶世の美男子とチビデブハゲの親父ではかくも違うものか・・・悩む日々。

 

平成29年9月                         大阪東洋ショー劇場にて

 

   

 

【補足】源氏物語の朧月夜について

 

 長い長い源氏物語を読み終えたときは思わずバンザイしたよ。

この源氏物語のテーマについては昔から様々な諸説がある。本居宣長が『源氏物語玉の小櫛』において「もののあはれ」論を主張したのは有名。しかし、『源氏物語』にはそもそも西洋風にテーマを論ずることには意味がないという説もある。

 私は、物語を読み終えたときに、「これは世にも稀な美男子であった光源氏の、王朝内における壮大なる近親相姦の世界だ」と思えた。

 光源氏は自分の周りにいた女性を、きれいだと思ったら片っ端から手を付けた。その見境なさはほとんど病気である。

 

最初に手を付けたのが継母なのだから驚くしかない。あまりに見境なく呆きれ果てる。

二人の関係を少し説明しよう。光源氏は父親である桐壺帝と桐壺更衣との間にできた子。桐壺帝は他の有力な妃を差し置いて桐壺更衣を偏愛し、やがて源氏が誕生するわけだが、更衣はその心労が祟って病死する。悲しみに暮れる桐壺帝を見かねた周囲のすすめにより、亡き桐壺更衣に瓜二つである藤壺(先帝の第四皇女)を入内させて寵愛し、第十皇子(後の冷泉帝)を産んだのを機に中宮に据えた。源氏は桐壺更衣がすぐに亡くなったので後ろ盾もなくなり王位に就くことができなかった。この冷泉帝は、実は光源氏と藤壺との不義の子であるが、桐壺帝はそのことを知らない。こんなこと考えられますか?

 

 光源氏と関係をもった女性はあまたいるが、親戚縁者が多い。思いつくままに挙げると・・・源氏に最も愛され後に正妻となる「紫の上」は継母である藤壺の姪。二番目の正妻「女三の宮」は源氏の姪。源氏の正妻候補に幾度か名前が挙がった「朝顔の姫君」は源氏の年上の従兄弟。源氏の父桐壺帝の妃を姉に持つ「花散里」。・・・また親友であり良きライバルであった「頭の中将」に関係した女性たちとも通じる。「夕顔」とは三角関係になるが、その夕顔と頭の中将との間に生まれた娘「玉蔓」を自分の養女にしながらも通じる。この他にもたくさんの女性と関係を結ぶ。まさしく光源氏はプレイボーイ中のプレイボーイでした。

 

 そのため、女性で痛い目にもたくさん遭う。その中で最大の事件が「朧月夜」との密通でした。彼女が源氏の政敵である右大臣の娘であったため、これが一因となり源氏は須磨に島流しになる。

ちなみに、この名「朧月夜」は、古今和歌集に10首入集された大江千里(歌人)の和歌「照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしく(似る)ものぞなき」に由来する。朧月夜をうまく表現した和歌ですね。もともと漢詩句「不明不暗朧朧月」を翻案したもの。

 

この機会に、朧月夜の一生を詳しく述べておこう。

朧月夜は当時権勢を誇った桐壺帝の右大臣の六の君(六番目の娘)で、桐壺帝の正妻である弘徽殿女御の妹という高貴な生まれだが、作中では珍しい艶やかで奔放な気性の女君である。姉弘徽殿女御の産んだ東宮(源氏の兄にあたる。後の朱雀帝)の女御に入内する予定だったが、宮中の桜花の宴の夜に思いがけなくも光源氏と出会い関係を持ってしまう。後にその関係が発覚して入内は取り止めになる。源氏の最初の妻である葵の上が死んでいたので、右大臣は源氏と結婚させることも考えたが、弘徽殿女御が猛反対し、源氏自身も既に紫の上を妻にしていたため実現しなかった。

朧月夜は始め御匣殿別当として登華殿にあり、後に尚侍(ないしのかみ)となって弘徽殿に移る。その美貌と当世風で華やかな人柄から朱雀帝の寵愛を一身に受ける一方、源氏との逢瀬も密かに続けていた。朱雀帝は自身が源氏の魅力に及ばぬことを認め、朧月夜を責めなかったが、彼女と源氏の関係が発覚したことが右大臣と弘徽殿大后の怒りを買い、源氏須磨流しの一因となった。

源氏の不在中に父太政大臣(元右大臣)が死去。朱雀帝退位の後、源氏の全盛時代には朱雀院に従った。朱雀院出家後に再び源氏と関係を持つが、最後は源氏にも告げずに院の後を追い出家、物語から退場する。

 

 

 

 

『着物の妖精 百花繚乱』 

~大見はるかさんの演目「朧月夜」を記念して~

 

 

 宮廷界の貴公子・光源氏が浮かない顔をしていた。

 心配した友人の陰陽師が声をかけると、光源氏はこんな話をし出した。

「私はたくさんの女性を愛してきた。いつだって本気だった。いい加減な気持ちで相手をしたことなんて一度もない。・・・しかし、振り返ると、たくさんの女性を不幸にしてしまったんではないかと悔やまれてならんのだ。」

 陰陽師は言った。「あなたは純粋に女性たちを愛した。そのことに嘘偽りはありません。側に仕えていた私がそのことをよく知っています。」「女性たちはあなたに愛されたことを誇りに思っています。最高の幸せと感じています。あなたが残した忘れ形見を大切に育てることに一生を捧げる方がたくさんいます。そのことをあなたが苦に感ずる必要はありませんよ。」

 それでも光源氏は納得がいかない様。

 陰陽師が言う。「それならば私がこの世の精霊たちにうかがってあげましょう!」

 

 エロエロエッサイム♪と唱える。

 この世の魑魅魍魎たちが虹の架け橋を伝って集まって来た。変な顔をした精霊も多かったが、話が光源氏のことというだけで、たくさんの花の精霊たちが多く集まってきて華やかだった。

 陰陽師が尋ねる。「光源氏は一時の性欲のために女性を愛したのか。その罪はいかばかりか?」

 精霊たちは口々に言う。「女性は光源氏に愛されて真に満足しています。女の人生において、本当に好きな男に抱かれることほど幸せなことはありません。光源氏は己の性欲に駆られて女を抱いてしまったことを悔いているようですが、そもそも男性の性の快感に対して、女性の性の快感は比べものにならないほど大きいのです。男女の性交の後、女性には出産という苦しみが待っています。その代償のためにも、性の喜びのご褒美が与えられているのです。」

 陰陽師が付け加える。「それでも光源氏は愛した女性たちに何か償いをしたいと考えています。何か良いものはありませんでしょうか?」

 花の精霊たちが言う。「光源氏が『この世には女性の数だけ美しさがある』と言っている気持ちがとても素敵だと思います。特に日本の女性は美しい。彼女たちに特別のご褒美をあげたいですね。日本の女性に似合う花柄の着物はどうでしょうか。私たちが提供してあげますよ。」

 

 こうして日本には着物の文化が興りました。

                                    おしまい    

 

 

 

今回は、H29年5月中の渋谷道劇における、立花散里さんのデビューについて、「捨てる神あれば拾う神あり。ストリップの神様、ありがとう!」という題で語ります。

 

 この六月には、長く応援してきた踊り子さんが次々と辞めていく。13年間応援してきたロックの灘ジュンさん、12年目のロックの豊田せりかさん、そして、ここ二年半の間で精力的に応援していた道劇の石原さゆみさんが引退していく。私としてはあまりにも大きな穴が開くことになる。

 ちょうど梅雨の時期。今年はきっと涙雨になるだろうな。そんな寂莫とした想いを抱きつつ、淋しさを紛らわすように、今週は渋谷道劇にやって来た。

 私はそこで新しいストリップの天使に出会った。私の中のSweet Spotが大きな音を立てて弾んだ。ストリップの神様は私を見捨てていなかった。彼女の名前は「立花散里」。

今週のメンバーは次の通り。①園田しほり(フリー)、②天羽夏月(九条OS)、③立花散里(道劇)、④さつき楓(晃生)、⑤新條希(道劇)&RUI(栗橋)、⑥平野ももか(道劇)〔敬称略〕。今週は、立花散里さんのデビューの他にも、平野ももかさんの初トリ、新條希さんとRUIさんのチームショーと話題が多い。

 

最初に、渋谷道劇から新人がデビューすると聞いて、昨年デビューした四人、橘メアリーさん、新條希さん、花咲はなさん、平野ももかさん、そして今年デビューして既に一週で消えた浜崎なおさん、白咲なるみさんと同じAV事務所の子かなと思って、散里さんに尋ねてみたら、なんと素人からの飛び込みだった。「私は岐阜出身で、まさご座でストリップを観て憧れてデビューしました。」「道劇のスタッフさんに声をかけてデビューさせて頂きました。」

驚いたのが1997年8月14日生まれの19歳であること。今この業界にこれだけ若い子はいない。彼女の初々しさに納得。しかも「ストリップ以外に学生をやってます。ストリップはたまにしか乗れないけど、できるなら続けたいです。」

私は初日に彼女に出会って離れられなくなった。今週はこの子に骨をうずめようと決心。

すぐさま私はスト仲間に連絡し、みんなで彼女を応援しようと呼びかけた。もうすぐ引退する石原さゆみさんの代わりを探していた仲間は皆やってきて、彼女の魅力に驚いていた。新しい我々のアイドルが現れたことにみな狂喜していた。

 

 デビュー週の模様を話しておこう。デビュー作はこんな感じ。

最初に、新人らしい清純なイメージの白いドレスで登場。舞台にパーッと花が咲いた雰囲気になる。まさにフレッシュな華をもっている女の子だ。

膝上までのワンピースドレスで、白地に金色のポチポチ斑点がある。白いVの字の襟首には、白にピンクが混じった首輪が見える。白い手袋、髪には白い花飾り。すらりとした脚に銀色のハイヒール。

斎藤由貴の曲「悲しみよこんにちは」にのって可愛らしく踊る。

次に、赤いロングドレスに着替える。肩紐で吊るしたドレスで、足元は二重の裾になっている。髪はセミ・ロングで、胸まで垂らす。

細川ふみえの曲「メロンの切り目」に合わせて裸足で踊る。

小林麻美の名曲「雨音はショパンの調べ」に変わり、白いパンティのみで盆に移動し、ベッドショーへ。

 十代の若いヌードが輝く。まぶしいほどの白い肌。すらりとしたプロポーション。手のひらサイズのバストに、ポチっとしたピンクの乳首がかわいい。丘の上に逆三角形でちょこんとのっている薄いヘア。小股の切れ上がった、白桃のようなお尻。なにもかもが可愛くそそる。心が洗われるような美しいヌードである。

3サイズを尋ねたら最近測っていないとのことで、「身長は154㎝、体重45kg、胸はAで・・・服は大体Sです」と教えてくれた。はい!十分ですよ。

 

デビュー作について、散里さんに尋ねてみたら、いろいろ教えてくれた。

「衣装は藤波社長と決めた」「振付はちなつ先生です。」「選曲は自分でやった」

特に選曲がよくて気に入った。AKB48などの最新流行曲でなく、全て古い曲である。彼女が生まれる前の曲である。1曲目の「悲しみよこんにちは」(斎藤由貴)は1986年3月リリース。2曲目の「メロンの切り目」(細川ふみえ)は1993年8-9月にNHK「みんなのうた」で放送された楽曲。3曲目の「雨音はショパンの調べ」(小林麻美)は1984年4月リリースした名曲。4曲目の「セシル」(浅香唯)は1988年8月リリース。浅香唯は80年代アイドルで、ヒット曲「セシル」は勇気付けられる歌の定番である。散里さんは「私は古い歌の方が心に受け入れやすくて好きなんです。」とコメントしてくれた。

 

私は、彼女の名前が気になった。「千里」という名前はよく見るが「散る」という字は使わない。何か意味があるのかなと思い、散里さんに尋ねるも返答なし。そこでインターネットで「立花散里」と検索してみたら、源氏物語にヒットした。

花散里という登場人物に出会った。彼女に対して光源氏が詠んだ有名な歌がある。

「橘の 香をなつかしみ 時鳥(ほととぎす) 花散里を たづねてぞ訪(と)る」

橘の花の香りを懐かしんで飛んできたほととぎすのように、私もこの橘の花が散る里を訪ねてきました、という意味。

私は「これだ!」と思った。橘を立花にして「立花散里」にしたのか。その瞬間に童話のストーリーが私の頭の中を流れた。童話「花散る里」はこうやって出来上がった。

楽日前日にプレゼントできた。散里さんの反応もよくて嬉しかった。「童話ありがとうございました。私がそういう風に出てくるとは・・・意外で笑ってしまいました。」デビューのいい思い出になってくれれば嬉しい。

次の公演、8月の渋谷道劇を首を長くして待っていますね。これからもよろしくね。

 

平成29年5月                            渋谷道頓堀劇場にて

 

 

 

 

H29.5

『花散る里』    

~立花散里さんのデビューを記念して~

                   

 貴族全盛時代の京都。

 宮中でプレイボーイとして知られた25歳の光源氏が京の街中を歩いていると、美しい少女が通りかかった。田舎から出てきたような旅装束をしており、不安気な表情を浮かべている。お供の者が付いているものの、どうも道に迷っている様子。

 源氏はすぐに声をかけた。少女が訪ねようとしていた家が源氏のよく知る人だったので道案内することになった。源氏は少女を案内がてら、どこから来たのか、親御さんの家系、年齢、などを聞いた。少女は19歳だった。京から三つの山を越えた村からやってきたようだ。源氏もその村のことを知っていた。

 目的の家に着いて彼女は源氏に丁重にお礼を述べた。お供の者も一緒にお辞儀をした。

 

 源氏は少女のことが忘れられなかった。都の女性とは違う、鄙の素朴な初々しさに強く惹かれた。

 源氏は、京から三つの山を越えた村に便りを出した。その村は、橘の花が咲く里として知られており、花見がてら訪ねることにした。源氏は彼女のことを「花咲く里」と名付けた。

 村に辿り着いた源氏はすぐに「花咲く里」を訪ねた。彼女は源氏を歓迎してくれた。食事をご馳走になり、夜も更けたので、泊まっていくことになった。

 プレイボーイの源氏は早速、彼女の寝室に夜這いする。彼女も源氏が訪ねてくるのを待っていたかのように快く迎え入れてくれた。二人は激しくお互いを求め、愛し合った。

 

 夜が明けて、部屋が明るくなって源氏は目を覚ました。すると、隣に寝ているのはあの「花咲く里」ではない。なんとなく似てはいるが、全く可愛くない。源氏は驚いて、彼女を起こして尋ねた。

「そなたは誰かな?」

「光源氏さま、今更何をおっしゃいますか。昨日から一緒にいるではないですか。私はお化粧を落とすとこんな顔になるのです。申し訳ありません。」声は間違いなく彼女のもの。

 念のため、源氏は年齢や家族のことをいろいろ尋ねたが、即座に答え、それは間違っていなかった。

 怪訝に思ったものの、一夜を共に過ごした責任を逃れるわけにはいかない。京に来て自分の妾にする約束を守ることにした。

 源氏は、この村にやってきた時には「花咲く里」とうきうきしていた気分が、帰りは「花散る里」の気分だった。

 

 実は、彼女には双子の姉がいた。姉は美男子である光源氏の大ファンであった。

 京で妹が源氏と出会った時に、姉は妹と一緒だった。源氏が勝手にお供の者と勘違いしていたにすぎない。源氏は妹ばかり見ていたし、姉は深く帽子をかぶって顔を隠していたのだった。

 姉妹は一計を案じた。夜更けに源氏が忍び込んできた時に、布団の中にいたのは姉の方であった。双子なので背格好は同じ。声も似ている。質問に即答でき正解を言えるのは当然であった。

 

 姉は源氏の言う通りに京に上り、源氏の妾となった。名前を「花散里」と呼んだ。

 しかし、源氏は花散里の顔を見るとどうも性欲がわかず、全くお忍びが無かった。

 ただ、花散里はとても性格のいい娘で、献身的に源氏に尽くした。機転の利くところがあり、なにかと源氏の相談相手になった。つまり、お役目は夜ではなく昼ばかり。それでも花散里は文句ひとつ言わず、大好きな光源氏の側にお仕えできることが幸せであった。

 いうまでもなく、源氏は女好きで浮気ばかりしている。そんな源氏の不誠実さに怒りもせず、いつも困ったときにやってくる源氏を温かく迎え入れた。初めから源氏は自分のものでないのだから、心変わりしたなどと憎んだり恨んだりする筋合いもない。二人は深い友情で結ばれていたみたいな関係で、すごく頼りにしていた。

 だからこそ、光源氏は花散里に、自分と正妻であった葵の上(夕霧を出産時に死亡)との子・夕霧の母親代わりを頼むのです。もちろん、花散里は子供を産んだことも育てたこともありません。(することをしていないんですから子供が出来るはずもない)

 それにしても、頼む源氏も無神経この上ないものの、素直に引き受ける花散里も実に人がいい・・・ちなみに、これに味を占めた源氏は、後にまた花散里に、夕顔の忘れ形見の玉蔓の後見人を任せたりします。

花散里はいつしか、並みいる女御達を押さえて、正妻・紫の上に次ぐナンバー2の座を勝ち得ていました。

源氏は、花散里を自分の館である二条東院の西の対に迎え入れます。そして、自分の権勢の証となる六条院を造営した折りには、紫の上の住む春の館に次ぐ夏の館の主として花散里を遇するのです。源氏の花散里への好意は変わることなく、生涯続きました。源氏の死後、花散里は二条東院を遺産として譲り受けます。

花散里は、源氏物語の女性の中では、もっとも平穏で幸せな人生を送った女性となる。

 

 とまぁ、姉の方は結果としては良かったのですが、問題の妹の方はというと、この時代の英雄であった光源氏を騙したわけです。神仏は彼女に島流しならぬ時代追放という罰を下しました。彼女をタイムマシーンにのせて現代に送り込みました。そして、罪滅ぼしとして、世の男性たちの癒しのためにストリップをやることを命じました。

 今、彼女は「立花散里」という名前で渋谷道頓堀劇場のステージに立ち、可憐な裸体を披露しています。

 

                                    おしまい