今回は、ロックの踊り子・徳永しおりさんについて、H30年9月中の大阪東洋ショー公演模様を、新作「花散里」を題材に語ります。
H30年9月中の大阪東洋ショー劇場に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①渚あおい(東洋)、②上野綾(東洋)、③秋月穂乃果(ロック)、④小春(ロック)、⑤徳永しおり(ロック) 〔敬称略〕。
徳永しおりさんは前回の東洋4月中から5か月ぶりになる。今回は少し間隔が空いたので、首を長―くして再来を待っていました。だから初日から会いに来ましたよ。
今週は1,3回目に新作「花散里」、2,4回目に「Young Hero」。さすがと云える和洋の二本立て。今やロックの看板としての風格十分。デビュー当時の「私がロックの看板でいいかしら」という遠慮は今や微塵も感じられない貫禄ぶりに圧倒されます。
そうそう、前回の時もここ東洋で新作「In the dark」を初出ししてくれたが、今週も新作をここ東洋で初出しとなる。東洋常連としては嬉しい事この上ない。
ちなみに私は、演目名が分からないまま初日から二日間ステージを観て、三日目に東洋公式ブログで演目名を確認した。「花散里」を目にして驚いた。今回の和物は源氏物語だったのか。しおりさんが初日のポラ撮影時に「今週もレポートを楽しみにしていますね」と声をかけてくれた真意が漸く分かった。思えば、ちょうど一年前のH29年9月中の東洋公演で、しおりさんの仲良しである大見はるかさんが源氏物語の「朧月夜」を題材にした作品を披露していて、私はそのとき原子物語を読んでいたこともあって、喜び勇んで観劇レポートしたことがあった。そのレポートをすぐに12月の東洋公演の時にしおりさんに見せている。だから、しおりさんは私の源氏物語好きを知っていてレポートを期待したのだと合点がいく。
今週はしばらく東洋に通うつもりだったので、和洋両方の出し物を十分に拝見し、曲名などを確認した上で、じっくりレポートしようと考えていたが、「花散里」の名前を見た瞬間に頭の中で渦が巻き始めた。
花散里に対して光源氏が詠んだ有名な歌を思い出す。「橘の 香をなつかしみ 時鳥(ほととぎす) 花散里を たづねてぞ訪(と)る」 橘の花の香りを懐かしんで飛んできたほととぎすのように、私もこの橘の花が散る里を訪ねてきました、という意。
勝手に妄想が働く。「花散里」への想いを吐き出さないと収拾がつかなくなったよー(笑)。
まずは、しおりさんの新作「花散里」のステージ模様を紹介しよう。
華やかな着物姿で登場。最初に、豪華な中にも品のある髪飾りに目がいく。頭の左側に大きな白い花飾り。中がキラキラ光っている。右側には小さな白い花飾り。こちらには白い羽根が立ち、二つの飾り紐が垂れている。
白い着物の上に、黄緑の打掛けを羽織る。インスト曲に合わせて、扇子をもって、白足袋で舞い踊る。銀色の扇子には赤い花柄が描かれてある。
音楽が変わる。二曲目は中島美嘉の「SEVEN」。ノリのいい曲。
黄緑の打掛けを脱ぐ。銀白の着物も華やか。帯は銀色で、赤い紐で縛っている。足元の着物の裾が割れると、ピンクの裏地が見える。
音楽に合わせ、二本の大きな白い羽扇子を持ってノリノリで舞い踊る。
今度はスローテンポの音楽に変わる。三曲目は、中島美嘉の「愛してる」。彼女のしっとりした歌声が心に沁みる。
舞台向かって右、袖の近くて、着物の帯を解いていく。緑の紐、銀白の帯、そしてピンクの帯と。そして白い襦袢姿になる。それも脱いで袖に入る。
四曲目でインスト曲が流れる。水色の襦袢姿で再登場。花柄の刺繍が施された上品な着物。
そのまま盆に移動し、ベッドショーへ。
いつもながら美しいヌードにため息。色白で適度にふっくら肉付きがいい完璧なヌード。パイパンがまぶしい。激しくそそられる♡
目尻が銀色に輝く。手足に白系のマニキュア。
立上りはKOKIA の曲「so much love for you」で締める。
まだ作品内容の理解が不十分で誠に申し訳ない。どのあたりが源氏物語の「花散里」をイメージしているのか分からなかった。教えてほしい。
本レポートは、まず「花散里」と聞いて、童話が先行して出来たのでお渡ししたかった。私の知っている史実の知識に基づいて、勝手に物語を創っております。読んで頂ければ幸いです。
平成30年9月 大阪東洋ショーにて
【徳永しおりさんのボラコメ】
レポートありがたや。
どの辺が花散里なのかは見る人それぞれの感じ方次第でよいのです。
H30.9
『花散る里』
~徳永しおりさんの新作「花散里」を記念して~
貴族全盛時代の京都。
宮中でプレイボーイとして知られた25歳の光源氏が京の街中を歩いていると、美しい少女が通りかかった。田舎から出てきたような旅装束をしており、不安気な表情を浮かべている。お供の者が付いているものの、どうも道に迷っている様子。
源氏はすぐに声をかけた。少女が訪ねようとしていた家が源氏のよく知る人だったので道案内することになった。源氏は少女を案内がてら、どこから来たのか、親御さんの家系、年齢、などを聞いた。少女は19歳だった。京から三つの山を越えた村からやってきたようだ。源氏もその村のことを知っていた。
目的の家に着いて彼女は源氏に丁重にお礼を述べた。お供の者も一緒にお辞儀をした。
源氏は少女のことが忘れられなかった。都の女性とは違う、鄙の素朴な初々しさに強く惹かれた。
源氏は、京から三つの山を越えた村に便りを出した。その村は、橘の花が咲く里として知られており、花見がてら訪ねることにした。源氏は彼女のことを「花咲く里」と名付けた。
村に辿り着いた源氏はすぐに「花咲く里」を訪ねた。彼女は源氏を歓迎してくれた。食事をご馳走になり、夜も更けたので、泊まっていくことになった。
プレイボーイの源氏は早速、彼女の寝室に夜這いする。彼女も源氏が訪ねてくるのを待っていたかのように快く迎え入れてくれた。二人は激しくお互いを求め、愛し合った。
夜が明けて、部屋が明るくなって源氏は目を覚ました。すると、隣に寝ているのはあの「花咲く里」ではない。なんとなく似てはいるが、全く可愛くない。源氏は驚いて、彼女を起こして尋ねた。
「そなたは誰かな?」
「光源氏さま、今更何をおっしゃいますか。昨日から一緒にいるではないですか。私はお化粧を落とすとこんな顔になるのです。申し訳ありません。」声は間違いなく彼女のもの。
念のため、源氏は年齢や家族のことをいろいろ尋ねたが、即座に答え、それは間違っていなかった。
怪訝に思ったものの、一夜を共に過ごした責任を逃れるわけにはいかない。京に来て自分の妾にする約束を守ることにした。
源氏は、この村にやってきた時には「花咲く里」とうきうきしていた気分が、帰りは「花散る里」の気分だった。
実は、彼女には双子の姉がいた。姉は美男子である光源氏の大ファンであった。
京で妹が源氏と出会った時に、姉は妹と一緒だった。源氏が勝手にお供の者と勘違いしていたにすぎない。源氏は妹ばかり見ていたし、姉は深く帽子をかぶって顔を隠していたのだった。
姉妹は一計を案じた。夜更けに源氏が忍び込んできた時に、布団の中にいたのは姉の方であった。双子なので背格好は同じ。声も似ている。質問に即答でき正解を言えるのは当然であった。
姉は源氏の言う通りに京に上り、源氏の妾となった。名前を「花散里」と呼んだ。
しかし、源氏は花散里の顔を見るとどうも性欲がわかず、全くお忍びが無かった。
ただ、花散里はとても性格のいい娘で、献身的に源氏に尽くした。機転の利くところがあり、なにかと源氏の相談相手になった。つまり、お役目は夜ではなく昼ばかり。それでも花散里は文句ひとつ言わず、大好きな光源氏の側にお仕えできることが幸せであった。
いうまでもなく、源氏は女好きで浮気ばかりしている。そんな源氏の不誠実さに怒りもせず、いつも困ったときにやってくる源氏を温かく迎え入れた。初めから源氏は自分のものでないのだから、心変わりしたなどと憎んだり恨んだりする筋合いもない。二人は深い友情で結ばれていたみたいな関係で、すごく頼りにしていた。
だからこそ、光源氏は花散里に、自分と正妻であった葵の上(夕霧を出産時に死亡)との子・夕霧の母親代わりを頼むのです。もちろん、花散里は子供を産んだことも育てたこともありません。(することをしていないんですから子供が出来るはずもない)
それにしても、頼む源氏も無神経この上ないものの、素直に引き受ける花散里も実に人がいい・・・ちなみに、これに味を占めた源氏は、後にまた花散里に、夕顔の忘れ形見の玉蔓の後見人を任せたりします。
花散里はいつしか、並みいる女御達を押さえて、正妻・紫の上に次ぐナンバー2の座を勝ち得ていました。
源氏は、花散里を自分の館である二条東院の西の対に迎え入れます。そして、自分の権勢の証となる六条院を造営した折りには、紫の上の住む春の館に次ぐ夏の館の主として花散里を遇するのです。源氏の花散里への好意は変わることなく、生涯続きました。源氏の死後、花散里は二条東院を遺産として譲り受けます。
花散里は、源氏物語の女性の中では、もっとも平穏で幸せな人生を送った女性となる。
とまぁ、姉の方は結果としては良かったのですが、問題の妹の方はというと、この時代の英雄であった光源氏を騙したわけです。神仏は彼女に島流しならぬ時代追放という罰を下しました。彼女をタイムマシーンにのせて現代に送り込みました。そして、罪滅ぼしとして、世の男性たちの癒しのためにストリップをやることを命じました。
今、彼女は「徳永しおり」という名前でロック座のステージに立ち、可憐な裸体を披露しています。
おしまい