荒川区立第六日暮里小学校に いごいご に行って参りました。
いごいご というのは、荒川区立小学校の放課後すくーるで実施している
小さな碁盤と色のきれいな碁石を使う囲碁遊びのことです。
廊下のホールにある にこすく掲示板です。
にこすく というのは、にこにこすくーるのことで、荒川区の放課後スクールの愛称です。
六日小は比較的以前から学童クラブとにこにこすくーるを実施していて、
その経験の深さのためか、それとも見てくださっている先生方の能力が高いからか、
学校や保護者の方々の協力体制が整っているからか、
多分その全部だと思いますが、にこにこすくーるの内容が充実しています。
どこのにこにこすくーるでも作っている、こういう月間予定表を見ると、
そのにこにこすくーるの充実ぶりが表れている気がします。
例えば、工作遊びはどこでも実施しているようですが、
いつでもできる折り紙遊びでも、みんなで特別な作品を作る期間、と銘打ってイベントにすると
子どもたちは興味を惹かれるし、楽しめる工夫だと思います。
もちろん いごいご を導入してくださっていることも、
にこにこすくーるが大変良く運営されていて、子どもたちのことを深く考えてくださっている
ひとつの指標であろう、と確信しております。
現在、荒川区立小学校の中で いごいご をやっているのは
全体の約半分の10校です。
やがては全ての小学校で いごいご したいものだと思います。
小学校で いごいご が始まるきっかけはいろいろです。
小学校のPTA会長さんの集まりで、いごいごを紹介させてもらったのが始まりで、
PTA役員さん経由でお話しをいただくケース。
にこにこすくーるの運営を委託されている会社の担当者さん同士の横の繋がりから
お話をいただくケース。
にこにこすくーるは学校の先生方とは別の管理会社に委託されていて、
ひとつの会社が区内のいくつかの小学校を担当しています。
小学校のご近所で囲碁をなさる方からの紹介で持ち込み営業したところもあります。
六日小にこすくでは、子どもたちにこういうおたよりを配ってくださっています。
参加したい子は下の参加申込書を切り取って提出します。
が、参加したかったのに申し込みをし忘れちゃったり、
当日、友だちが参加するのを見てやっぱりやりたくなったり、
逆に、あんまりその気じゃなかったのに親御さんが、あら、囲碁いいじゃないの、と申し込みをしちゃったり、
と、いうようなケースが頻発するので、
来月からはおたよりを出すだけにして、参加申込の仕組みはなくすそうです。
当日、やりたくなった子が自由に加われるようにするそうです。
その方が良いと思います
六日いごいご はいつも人数がたくさんなので、
ランチルームをお借りしてやっています。
開始時間の少し前にやってきたふたりが、本日第一回戦を開始しました。
いくつかあるにこにこの部屋や校庭で遊んでいる子どもたちに、
にこすくの先生方が 「 囲碁始まるよ! 」 と声をかけてくださっています。
ランチルームに来た子から順に、どんどん遊び始めます。
広いテーブルに、子どもたちのいごいごチャレンジ帖が学年ごとに並べてあります。
オレンジ色の表紙は昨年度に始めた子の分で、
カラフルなのは今年度から始めた子の分です。
( 去年は全員同じ色の表紙で用意していました。 )
やってきた子どもはそれぞれ自分のいごいごチャレンジ帖を見つけてから遊び始めます。
手前に並べてあるのは、いごいご帖の中に貼り足していくシール台紙です。
本日いごいご初参加の子どもを集めて、囲碁の遊び方を説明します。
これは取られてしまいそうな仲間を助け出すやり方です。
赤い馬にアタリをかけた状態を作っておいて、子どもに赤い馬をひとつ手渡し、
「 取られちゃいそうな赤い馬を見つけられる? 仲間を助けに行かせてみて。 」 と問題を出します。
取られそうな赤い馬と同じ道、すぐ隣に置けたら正解です
ナナメのところは、隣のように見えるけど、道がつながっていないから失敗です。
碁盤の縁にいる馬でも、全部の道を通せんぼしたら取れる。
一匹じゃなくて二匹まとめてでも、全部囲めれば取れる、というのを練習した跡です。
取り方と、助け方がわかったらもう遊べます。
遊び方を覚えたら、まず 「 ひとつ ( ふたつ、みっつ ) 先に取れたら勝ち 」 ゲームをします。
これは石の取り方、逃げ方をしっかりとわかってもらうための練習なので、
りくのらはできるだけ子どもが石を取りやすいように置いていきます。
なかなか取れる石が見つからない時はヒントを出します。
遊び方はわかったな、と思ったら、
「 じゃあ他の子とやってみてね 」 と解放します。
まだちょっとわかってないかな、という時はもういっぺんやってみます。
りくのらと対局したい子に、
「 今日初めての子が先だよ。 」 と待ってもらおうとすると、
ええ~ ( 先に来ていたのに… ) とちょっと不満そうにしますが、
「 初めての子が遊び方を覚えれば、他の子たちとも遊べるようになるからね。 」 と言うと納得します
りくのらに対局を申し込んでくれた子には、いごいご順番カードを手渡します。
これです。
名前を尋ねて、書き込んで渡します。
周りに石がないところでアタリになっていれば
ほとんどすべての子があと一手で取れる、とすぐわかりますが、
こうやって石がたくさん並んでいる中でアタリになっているのは見つけにくいみたいです。
( 大人の初心者でも同じです )
相手の石が三角形に並んでいる中に置くと、普通は取られてしまう落とし穴だからです。
アタリになっていて、相手の石を取れる時には大丈夫です。
いっぺん相手の石を取ったところは、もう自分が取られることはないだろう… と安心はできません。
縦や横の道の上に、隣り合って並んだ石は手をつないでいるので取られません。
初めて参加した子と 「 ひとつ取れたら勝ち 」 をしています。
取られそうな石を上手に逃げたので、こんなに石が並んでもまだお互いにひとつも取れません。
一手で取れるところは見つけやすいけど、何手かかけて追い詰めて取れるところは見つけにくい。
( 大人の初心者も同じです )
なんか、一番見えにくいところをうまく見つけたようです。
3ついっぺんに取れて、子どもの勝ち
子どもが自分で考えて良い手を打てた時には、ちょっと待ってもらって写真を撮ります。
対局が終わったら石を片づけちゃうから、記録しておきたいんだよ、と言うと待っていてくれます。
これは黄緑から切られてアタリになりそうなところを
赤 ( 子ども ) がしっかりとつないだ良い手です。
これは二か所の黄緑石を一気に取ることができる会心の一手!
ここに打たれたら黄緑は投了です。
意味や狙いがしっかりとわかって置いた手ではなくても、
評価して、褒めて、写真を撮ることで
こういう風に置くのはうまいやり方なんだな、と印象に残るかな、と思います。
対局が終わったら、その一局の中で特によかったことをコメントして
いごいご順番カードを渡します。
このカードはお家へ持って帰って良いことにしています。
いごいごチャレンジ帖は学校に置いて帰るから、お家の人に見せられないからです。
碁石の色がきれいなので、女の子たちが喜びますね、と言ってくださいましたが…
男の子だって色のきれいな碁石大好きだと思います。
子どもたちの後ろに写っているのは、給食をこしらえるための巨大な柄杓とヘラです。
なぜか子どもたちがお気に入りの布石。
オセロとちょっと混ざっちゃっているかな…
覚えたてのふたりで対局しています。
ななろのご ( 7路盤 ) で遊べるようになったら、
9路盤にも挑戦してみます。
9路盤だと置くところがたくさんあって、逃げるところもたくさんあるので、
なかなか石を取れなくなってきます。
「 いくつ取ったら勝ちにする? 」 と尋ねて、
「 10個! 」 「 20個! 」 と言ってきたら、
そろそろ 「 石取り 」 から 「 陣地戦 」 にレベルアップする頃合いです。
たいていそんなにたくさん石を取る前に、自然に碁盤に陣地が作られてきて、
もう取れるところがなくなってしまうからです。
こうなったら囲んだ陣地のポイントを数えるやり方を教えます。
対局したらいごいごチャレンジ帖にシールを貼ります。
勝ったら2枚、負けても1枚です。
シールをたくさん貼りたいので、「 ひとつ取ったら勝ち 」 をふたりで延々とやった子たちがいました。
一日で45枚も集めたんだって
ひとりが全部勝ったとしても20局以上はやった計算です。
勝ったり負けたりしてたみたいだから、30回はやったんじゃないかな。
それはねえ、強くなりますねえ
....... りくのら朝学習プリント .......
今までのりくのら朝学習プリントをダウンロードできます。
No.61 記号を考えよう ( H ってヘリコプター? )
No.62 夢を思い出す ( 鉄錆色がかった血の色だってさ )
No.63 いくらぐらい? ( まちがえたって大丈夫だよ! )
No.64 はんこの文字 ( 鏡文字でもほめてくれた先生 )
No.65 なにで包みますか? ( ぼえむはいいからさあ )
No.68 はかる道具 ( はかれないものも考えよう )
No.69 筆記体に挑戦 ( 実はあんまり使われてない? )
No.70 間取りを書こう ( 不動産広告っておもしろいですね )
No.71 行きたい所 ( あなた降る夢の奥さんが素敵 )
No.73 恐ろしい妖怪 (宇宙最強にしてやることはそれ? )
No.76 どんなものを入れる? ( 本棚の上の桐箱の中には)
No.77 気持ちを想像する ( 黙って見ていてあげる能力 )
No.78 星座の記号 ( 日本人は占いが好き? )
No.79 早口言葉 ( 彼女が海岸で掘ったのは )
No.80 今までで一番 ( 忘れられないもぎたてライチ )
No.82 あなたが知っている… ( おかんアートができたわけ )
No.85 ふたをしめる ( マヨネーズのふたは二段式 )
No.86 本の綴じ方 ( 教科書の向きが揃いません )
No.88 ふえていくしりとり ( 先生、それ前からあるやつ )
No.91 粉と豆はすごい (焼きたてスコーンが食べたい )
No.92 おとこ、おんな、そのた ( いちばんえらいめんどりは )
No.94 鳴らしてみたい楽器 ( トロンボーンには短すぎ )
No.95 くりかえしの言葉 ( 自分の脳みその好みを知ろう )
No.96 お買い得はどれ? ( 白い玉が入っていたらアタリ )
No.97 アルファベットの略語 ( ピンクレディーが流行ってた )
No.99 種の入り方 ( 箱から取り出せない本 )
No.100 中には何が入ってる? ( シューベルトの鱒 )
No.101 何回折れた? ( 本のページを折っちゃだめ? )
No.103 コントロールボックス ( アキハバ~ラ、オモシロ~イ )
NO.104 色を塗ろう ( 教科書が読めない子どもたち? )
No.106 高さを想像しよう ( ある日窓からスカイツリーが )
No.107 思い出せる? ( 実は今もかなり時間が迫っているんです )
No.109 もっと思い出せるかな? ( ぼへ~だって )
No.110 名前をつけてね ( 子ども言葉を記録しておこう! )