【マンガ感想】
『ダイヤのA 25巻 (寺嶋裕二)』
ダイヤのA(25) (少年マガジンコミックス)
寺嶋 裕二 講談社 2011-03-17 by G-Tools |
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【あらすじ】
新生・青道の真価を問う、強豪・薬師との練習試合。先発を任された降谷は、「エースになる」という目標に向け力投。静かに燃える怪物が、圧倒的な意地、成長を見せた! 青道のエースになるために必要なのはライバル以上の結果‥‥! 重圧と共に、ついに沢村がマウンドへ向かう!!
野球名門校を舞台とした高校野球マンガ。
このマンガの特徴は、『野球名門校が舞台』であることです。
名門校だけが持つレギュラー争いの緊張感と、選手たちの野球に向き合う真摯な姿勢は必見。
他のマンガでは絶対に見れないであろうシビアな状況が素晴らしく読み応えがあります。
そして、そんな緊張感とは似つかわしいくらいの『熱血バカ』な主人公も素晴らしく、
彼の存在のおかげで、緊張感で張り詰め暗くなりそうな展開でも、コメディとして楽しめます。
もちろん、彼だけではなく、彼を囲む選手達や監督も全員魅力的ですので、
面白い野球マンガを探しておられる方は、ぜひともチェックしてみてください(^^ゞ。
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ここからは、25巻の感想。
25巻では、24巻から描かれている『青道高校vs薬師高校』という練習試合の続きが描かれつつも
その試合後の反省会までが描かれております。
そんな25巻のメインとなるのは、やはり『沢村栄純』の投球内容ですね。
このイベントは、『沢村栄純』のライバル・『降谷暁』が6回まで被安打2・四死球2・無失点という
ほぼ完ぺきな投球で投げ終えたところから始まりまして、満を持して、『沢村栄純』がリリーフとして
マウンドに立つこととなりました。
先発を希望するくらいに気合十分な『沢村栄純』であったのですが、ライバル・『降谷暁』と同じように
結果を残そうと気負い過ぎているのか思うような投球ができずに、自らが持つノーコン病と『薬師高校』
の強力打線により、あっさりと打ち込まれてしまいます。
そして、ワンアウトも取れず、『沢村栄純』はライバル・『降谷暁』にマウンドを譲ることとなります。
『沢村栄純』は、元々、ノーコンでありましたし、気負い過ぎていた部分もありましたし、『薬師高校』が
強力打線であることは間違いないのですが、通常の『沢村栄純』の実力であれば、ここまで酷い
内容になることはなかったと思われます。 では、原因は何かと言えば、ナント、『沢村栄純』が
得意とする気合のインコース攻めがあの決勝戦以来、出来なくなったからのようです。
この現象は、“イップス”という名前のスポーツ障害らしいです。 まあ、この“イップス”を簡単に説明
するならば一種のトラウマのようなモノで、『沢村栄純』は決勝戦の『カルロス』に与えてしまった死球
をきっかけに、それまで出来ていたインコース攻めを行うことが出来なくなったようです。 片岡監督は
秋の大会まで時間が無い点や、『沢村栄純』の不調の原因が精神的なものにある点から、現時点で、
『沢村栄純』にボールを触らせない下半身重視の練習をするように指示し、敢えて無理やりな解決
方法を選ばずに、自分自身で回復するように促すこととなりました。
恐らく、次巻以降は、チーム総出で、この『沢村栄純』の復活を助けていくのだと思われまして、
そのイベントを描くことで、よりチームの絆が強まっていくのではないかと思われます。
次巻も楽しみです。
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【総評】
о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。
敗戦が生む“良い面”と“悪い面”が描かれた巻であったと思います。
良い終わり方をしているので、大いに次巻に期待したいですね。
点数的には
100点
です。
では、ここまで。