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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

BS-TBSで放送中の『劇画アワー ゴルゴ13』を観ています。

♪ゴルゴサーティ~ン(パヤッパヤッ)♪

 

本作は1971年に放送されたもので、詳しい内容は番組サイトに載っています

素材を発見したからって、わざわざ令和の今に放送しようとする判断が粋です。カッコ良いぞ、BS-TBS!

新しいアニメは日々濫造された上で放送されますが、BSならばクッソ古いアニメ作品の再放送枠が一つくらいあってもいいと思うんですよ。

 

そんなBS-TBSとしては本作を“幻のアニメ”と呼んでいますが、正確にはアニメーション=絵を動かすわけではなく、漫画のコマをズームやパンといったカメラワークで動いている風に映し、そこに台詞や効果音を入れているにすぎない映像です。

 

一見、簡単&手抜きに思える手法ながら、ここで驚ける事がありまして。

得てして漫画にはシステム上、多くのコマに台詞のための吹き出しがあるものですから、これを一つも見せないようにして1話=10分の映像を作るのって、かなり難しいどころか不可能です。

それを映像化するために、ただ漫画のコマに色を着けただけではなく、そのままでは大写しに耐えられなさそうだったり吹き出しや擬音=オノマトペが邪魔なコマを模して、本作のためにわざわざ描き下ろしているんですよ。スタッフ表記に、何故か作画(担当者)がいるのも納得です。

つまり、

原作を隈なく探しても、↑と全く同じコマがあるかどうか分からないんです。これは地味に労力を使う作業じゃないですか?

当時は連載中でもあったし、さいとう・たかをさんがどこまで描いていたかは分かりませんが(笑)。

 

この記事を読まれる頃には放送は終わってるけど、どっかの配信サービスで追っかけ放送をやってるらしいので、興味ある人は冷やかし気分で見てみてもいいんじゃないかな? 1話分でも見ればもういいやって人が多いと思うけど。

チト早いながら、セルフクリスマスプレゼントを買いに行ってきました。

クリスマス時期のオモチャ屋のレジは地獄という話を聞いてしまえば、常連(ヅラをしている身)としては12月25日前後を避けるのが思いやりってものですからね。

 

って事で、買ってきたのは、

叩き売り上等、『境界戦機』まとめ買いです(笑)。

「『境界戦機』なんか安くても要らねーよ!」と常々より豪語する人もいるけど、ああいう連中の多くはガンプラしか視界に入らない、自分がガンプラを買えない理由付けor当て付けとして喚いているようにしか見えないものでね。

もう少し視野を広げればいいものに出会えるのに勿体ないなぁと思うんですよ。わざわざ薦めはしないけど。

 

以前にも綴ったように、個人的に『境界戦機』のキットは“HG”を冠せるレベルのクオリティを持った製品だと思っています。

過剰なスナップフィットの弊害として、細かいパーツの合いがイマイチ良くないのが難点かな(特に顔)。

 

『HG ニュウレン』に関して、

この細っせー指の造形には驚きです(ランナー径と比較すると分かりやすいかも)。

ガンダム系HGではお馴染み、カエルの指にある水かき(笑)がないだけでも感動モノじゃないですか?

ミサイルも、特に先端の尖り具合とかイイ感じ。

ガンダム系ならRGブランドでようやくこの程度ですかね。

 

実に良いキットと思えますが、境界キット最大のネックは価格です。

定価は総じて2000円台だからこそ、ここまで充実した内容なんでしょうが、まぁ見ず知らずのポッと出キャラ(ロボット)にいきなりそんなにお金を出す人は少ないでしょうね。

今いる境界キット支持者の多くは、スゲー割り引いてあるのを買ってみたら意外に良かったという、タナボタ的なところから始まっている人が多いと思うんですよ。

それ故、あの定価のまま割引ゼロだったら、現在の総売り上げの半分にも満たなかったんじゃないかな?

 

さらに言うと、値段設定には疑問を感じるところがあり、

パーツ(ランナー)量にこれだけの差がありながら、両方とも同じ値段ってんだから理不尽どころか、ふざけんなよと。

もっとパーツが少ないのにシリーズ中で一番高いのが、女子キャラのチャチな人形ってのも何だかねぇ。

プレバン品ならそんなのはザラにあるけど、あれはプレバン税を含んでいるから高いんだろうね(と思い込む)。

 

にしても、境界キットってどんなお店でも通常以上に割り引いているのに、いつまで経っても市場から消える気配がないですよね(笑)。既発売品って、未だに再生産しているんでしょうか?

近頃のガンプラ事情を鑑みるに、数年前に叩き売っていたやつを買っとけば良かったと後悔する機会が増えたのでね、安くなってれば今のうちに買っとくのが正義!

近年はバンダイ以外のメーカーも、接着剤レスのプラモデルを多々生産しています。

 

パチラーならば一度パーツを嵌め合わせてしまえばそこで完結ですが、それでもパーツを分割しなきゃならない場面は稀にありますよね。ガンプラで例えるなら、武器の持ち替えのために手の甲を外したりとか。

今回は、そんな時には何を使ってますか?という話です。

 

「そんなの、パーツセパレーターに決まってるじゃん?」

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という人も多そうだし、それも有効なんでしょう。

個人的には、よく金属製のセパレーターなんか使えるなーと思っていますが…。

 

…って事で、俺ッチが使うのはコレ。

ただのランナー&ランナータグを、粗い金属ヤスリでゴリゴリ削っただけ。

先端をキンキンに尖らせられるし、素材も腐るほどあるから、どんだけ失敗してもオッケー。費用対効果は抜群どころか、こんな程度で十分でしょ。

長めor太めのランナーや大きめのランナータグがあったら、片手間程度にでも加工しておけば後々に使える工具になると思いますよ。

 

それまでは親指の爪を少し伸ばし気味にしてセパレーター代わりに使っていましたが(笑)、容易く傷や凹みが付いてしまう繊細なKPS材には使えない…。

ハセガワの『1/72 リガード(標準量産型)』をパチ組んでみました。

おおー、いいじゃないですか。主観たっぷりな我の強いアレンジもなく、フツーにカッコ良い。

部分部分としては、エッジが利いているのが良いんですね。

年々エッジがダルく&面取りがデカくなりすぎて、総じてカッコ悪くなってきたガンプラと比べてしまうと、造形美に関しては比べ物になりません

「合わせ目が出てるからカッコ悪い!」とか言っちゃう人は、ここではお呼びじゃないですよー。

 

作りやすさとしてはガンプラを追い越す事はまだまだ先でしょうが、追い付きそうなくらいには近付いている感じがします。

ガンプラは製品化しやすいように形状をアレンジ=デザインの改竄をするのが常ですが、こちらはあくまでデザインを重視(もしくは尊重)しているから、多少作りにくくなっても仕方ないんでしょう。

プラモなんだから合わせ目が出るのは自然&当然、段落ちモールドだらけになる方がよっぽどカッコ悪いじゃん(笑)?

 

本キットを作った人たちが真っ先にボヤくのはアンダーゲートでしょうね。

親の仇のごとくアンダーゲートを敵視する人が多めに散見される中、個人的にはそこまでヒドいものに思えませんでした。組み終えた後には確実に見えなくなるフレーム的な部分にまで、これを採用しているのは謎に思えましたが(笑)。

そもそも&元々、これがあるのは接着面なんだから、

↑の、①をすっ飛ばして②で切り取った後で整面して終わりです。接着や合わせ目消しでどうにかなるものだし。

あ、整面には平面の当て木じゃなく、

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を使うといいですよ。

 

他に見栄えが良い所として、本来なら(ほぼ)同一面=ツライチになる箇所を色分け=パーツ分割する際、各パーツを面取りしていないんですよね。

これがガンプラの場合だと各パーツに面取りを施すせいで、組んでもV型の溝ができてしまって、本来ならツライチになるべき面がデコボコに見えてしまうのが本当にカッコ悪い。

最近だとHGCE版(リバイブ的な?)インフィニットジャスティス胸部の、黒&緑の部分にそう感じました。ああいう場所こそシールが正解だと思うんだ。

 

顔に当たる、白と青のパーツの勘合精度()がイイ感じですが、

パーツ分割の弊害として、僅かながらも隙間()ができてしまうのは仕方ないですかね。

こういう隙間埋めやチリ合わせができる人こそ巧い人なんだろうなぁ。

 

立たせても関節が弱いせいで、倒れたりお辞儀をしてしまうという意見もよく見ます。

俺ッチも関節の軸径や材質を気にしましたが、頭でっかちに細っせー脚→超トップヘビーなという元々のデザインに始まる事だから、キットに難癖を付けるのはチト大人げない事なのかもしれません。

せっかく関節(軸)や可動範囲も増えている事だし、なるべく”ハ”の字に立たせるようにして重力の方向を散らすようにすればどうにかなるかな? 

脚の関節云々も大事だろうけど、顔の外殻の位置決めやゆがみを防止するための“梁”に当たるパーツを減量してみる方が肝要かもしれません。

 

…という事で、久々にnotバンダイ製のプラモを楽しめました。

これをダメ呼ばわりする人のほとんどはガンプラビルダー(笑)なんでしょうね。

確かにアンダーゲートはメンドくせーなーとは思いますが、このおかげで鋭利なエッジや美しい稜線を出せているんだから、ガンプラなんかよりも遥かに造形美にこだわった良キットだと思います。

久々に全塗装……やるか?

 

 

☆ 追記 ☆

敢えてハの字にはせず、関節が一方向(平行)になるように立たせておきましたが、3日経っても不動のままでした。


俺ッチが買ったのは発売から半年くらい経ってからでしたが、この間にポリの材質が初回ロット分と変わっているんでしょうかね?

発売間もない頃に買った知り合いに触ってもらったところ、確実に関節の硬さが違うと言っていたので、現在お店で売っているものは安心して良さげ?

『トラック野郎 突撃一番星』を観ました。

 

UFOや宇宙人との遭遇に憧れる桃次郎の前に、えり子という女性が現れる。えり子を宇宙人を思い込んだ桃次郎は、またも一目惚れ。

その後、桃次郎と金造は、三重県の鳥羽へ向かうフェリーで二人を騙した玉三郎を発見する。以前はトラック野郎だった玉三郎に情けを掛けた金造は、助手として雇ってやる事に。

そんな玉三郎の元に、東京でトラック会社を開業したという嘘を信じた父親から手紙が届く。玉三郎の親孝行のため、トラック仲間の面々は社員の振りをする羽目に。

一方、仲間を出し抜き運賃をダンピングまでして仕事を取ったがために、桃次郎からも突き放された金造は仲間の元を去る。そんな折、ジョナサンはマリーという踊り子と出会い……といったお話。

 

ジョナサンを演じた愛川欽也さんはシリーズを振り返り、第7作である今作が一番好きだと言っていたというのもあり、金造=ジョナサンとマリーとの淡く切ない恋物語こそが今作の見どころに思います。時間は少ないけど、深く印象に残るエピソードです。

ここ数作ではやけに浮気願望が強かったし(笑)、ようやくジョナサンに恋バナがキターッって感じ?

奥さんともお見合い結婚だったそうだし、ジョナサンって恋愛経験に乏しいと思うんですよ。それ故、下手すれば自分の子供くらいに歳が離れてそうな小娘に入れ込んでしまうのも、やはり経験不足ゆえのものなんでしょう。

オジサンと小娘との恋と聞くと、体の関係に直結するのがほとんどなんでしょうが、ジョナサンとマリーの関係はそんなものを超越した、もっとプラトニックなものなんですよね。ストリッパーであるマリーの裸を他の客たちに見せたがらないあたりが純情であり、かなりガチめです(笑)。

でも家族を捨てられないどころか、やっぱり家族を愛しているのがジョナサンの人の好さなんですよね。

確実に両想いだったのにああいう決断をせざるを得なかった、再び孤独になるマリーもまた哀しく切ない…。

 

今作から次々作=9作目まで、三番星=玉三郎というキャラがレギュラー入りします。その名の通り、桃さん&ジョナサンに続くトラック野郎ですね。

…が、個人的にはあまりウェルカム感はありません。

テキトーばかりやってるお調子者で、強い者にはゴマを擦り、陰では悪口を言うようなキャラで、第1作『~御意見無用』に登場した千吉の二代目のような感じ。

演じているせんだみつおさんも、当時のお茶の間では人気者だったようですが、後年になってから観てみるとわざとらしくて苦手です(役者としては長めのセリフをキチンと覚えてくるような真面目さはあったようですが)。

そんなウザキャラな玉三郎であっても、生粋なクズにしないのがトラック野郎シリーズの優しい世界観です。

運送会社の社長になったと言っていたのがウソだったと知ってしまった父親が、気付かぬ振りをしながら宴会で陽気に振る舞うシーンは胸が痛みますね。玉三郎が憎み切れないキャラになっているのは、ああいうシーンがあるからこそなんです。

 

今作でマドンナを演じるのは原田美枝子さん、そして桃さんにフラれるサブマドンナは樹木希林さん。そして今作にはワッパライバルが存在しませんが、それに相当するキャラを川谷拓三さんが演じています。

原田さん演じるえり子らは、イルカや真珠の研究者だったりと、海に関わる職業に就いています。

それ故、泳ぐシーンが少なからずありますが、このお三方(と菅原文太さん)が吹き替えナシに、フツーに海に“飛び込む”芝居を見せるのは驚きです。

役者魂というか、さすが昭和というか、芝居という嘘の中に真実を見せるのは古い作品ならではですね。

 

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Blu-ray版の映像特典は予告編のみ。この頃の、いちいち煽り文句が出てくる予告編は味があっていいですね。

 

 

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観た、『トラック野郎 御意見無用』

観た、『トラック野郎 爆走一番星』

観た、『トラック野郎 望郷一番星』

観た、『トラック野郎 天下御免』

観た、『トラック野郎 度胸一番星』

観た、『トラック野郎 男一匹桃次郎』

観た、『トラック野郎 突撃一番星』

観た、『トラック野郎 一番星北へ帰る』

観た、『トラック野郎 熱風5000キロ』

観た、『トラック野郎 故郷特急便』

よっぽど時間を潰したく、珍しくハードオフに寄ってみたんですよ。

 

相変わらず足元を見るようなガンプラの値段の付け方には、今やガンプラへの興味が薄れているせいか、怒りの感情なんか1ミリも起きず、むしろ失笑して終了です。パチ組み完成品でほぼ定価とか、何を言ってんだよと。

notガンプラのキットも、この値段なら買ってもいいかなと思えるような値段ではないですね。

 

…が、中にはお買い得品がないわけでもなく、個人的にはそれこそがお宝です。安いは正義だからな!

中でも、破損品は意外と安くなるのかな?

欠品だったら買わないけど、多少の破損であれば修理すればいいですしね。

 

未組立品で550円は怪しいだろ?と思いつつ、お店で中身を見せてもらったところ、なかなかいい状態だったので、『HG  1/60 M9Dファルケ』を買いました。

定価3740円なんだってよ……俺ッチからすれば手が届かない(つーか出さない)超高額キットです(笑)。

 

で、中身はというと、

まぁ、本体が組み上がっている上に破損も見当たらない。これはラッキー&クッキー。

 

こういう中古品って、作った人の個性を感じるところが好きなんだよね。ちょっとしたプロファイリングもできるし(笑)。

いちいちランナー記号を見やすくしたり、

説明書にある不使用パーツに✕をくれたり、初心者さんである事が伺えます。武器の欠品がないのもありがたいです。

こういう中古品って、初心者が作った物ほどありがたいですね。真面目にゲートの二度切りもしてあったし、あくまで説明書に忠実に作っている感が微笑ましい。

できればダボの斜めカットまでやってくれてると、引継ぎ作業がスゲー楽になったんですが…。

 

ここからそれぞれのパーツを整形するわけですが、破損せずにバラすのが難しいんですよね。ダボ&受けがなかなか外せずにポッキリ、というシーンは毎度の事です(笑)。

さらに言うと、ポリキャップを使用するキットで良かったです。関節をKPS(やABS)だけに頼ったキットは、その辺にも手が掛かりますしね。

…さて、どこまで進捗する事やら…。

 

 

『買った、中古『HG M9D ファルケ』

『HG M9D ファルケ』~その1~

『HG M9D ファルケ』~その2~

『HG M9D ファルケ』~その3~

『HG M9D ファルケ』~その4~

『HG M9D ファルケ』~その5~

『HG M9D ファルケ』~その6~

『HG M9D ファルケ』~その7~

『HG M9D ファルケ』~その8~

 

 

『プリキュアコスチュームクロニクル(20周年アニバーサリー版)』を買いました。

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主に歴代プリキュアさんたちの、特にコスチュームに関する紹介に重きを置いたムック本です。

アパレルやメイクの用語が容赦なく飛び交う、ちょっとしたファッション誌と言っても過言ではないかも。

ペーバーアイラッシュだのパフスリーブだのバックシャンだの、ファッションに疎いオジサンには何の事やら…。

 

ちなみに、5年前にも15周年アニバーサリー版が出ていましたが、本書はその増補改訂版です。

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前作=15周年版は『ふたりは~』から『Hugっと!~』までを掲載していますが、20周年版はそこから現時点での最新作『ひろがるスカイ!~』分までを追加。

それ故、ページ数もアップ。

←が15周年版、→が20周年版。約80ページが追加され、255ページです。

値段も1650円→2420円と値上がっていますが、これは仕方ないですね。重さもかなりズッシリしてるし、これぞ紙の本の醍醐味よ。

 

単に『スター☆トゥインクル~』以降を追加しただけじゃないの?と思っていましたが、各キュアの紹介ページの特別イラストが全て差し替わっています。

15周年版のそれらはエンディング等で使われるようなCGモデルですが、20周年版はなんと、各キャラクターデザイナーによるわざわざの描き下ろしに差し替えてるんですよ。

各キャラデザさんが原画を描いてた『ハピネスチャージプリキュア!』のオープニングのような豪華さじゃないか……ならば買い替えor買い足し必須でしょ!

にわかでゴメンナサイですが、一番分かりやすいのは馬越嘉彦さんかな? 相変わらずのダイナミックな筆描き!

 

キャストによるコメントが全員分が掲載されているのも売りの一つですが、人によって温度差があるので、こちらにはあまり期待しない方がいいかも(笑)。

 

プリキュアの衣装って、配色のセンスが好きなんですよ。

各キュアにはイメージカラーがありますが、仮にピンクだったとして、一着に3種類くらいの濃淡差があるピンクを使い、そこに差し色として意外な色を使っていたりして、その組み合わせの妙が見た目を楽しませるんですよ。


デザインとしても安直にヒラヒラを増やしとけってものでもなく、何かしらのモチーフがあったり、その辺の解説もしてあるのがいいですね。

スゲー毛量のキュアさんもいますが、マントのような視覚効果を狙ってるとか、なるほどって感じ。

 

あくまでTVシリーズのレギュラーの網羅を目的とし、一人あたり2ページを使って各キュアを平等に扱ってるのもいいですね。

資料性が高く、確実に大きなお友だちに向けた一冊ゆえ、読み応えはありますよ。

『タイタンの逆襲』を観ました。

 

クラーケンを倒してから数年。息子へレイオスと共に暮らしているペルセウスの元に、父であるゼウスがやって来る。

数多の魔物を閉じ込める冥界の迷宮タルタロスの異変が生じるが、今や人間の信仰も薄れて、力が弱まってしまった神々の手ではどうにもできないという。力を貸して欲しいと頼まれるものの、人間として暮らしていたいペルセウスはこれを断る。

ゼウスはポセイドンと共にタルタロスに向かうが、クロノスの復活を目論むハデスとアレスの罠により、ポセイドンは殺され、ゼウスは捕らわれの身となってしまう。

解放されたタルタロスより現れた魔物は、ペルセウスの住む村を襲う。

ポセイドンの息子アゲノールや王女アンドロメダらと共に、ペルセウスは冥界に向かう。息子へレイオスを守るため、父ゼウスを救うために……といったお話。

 

↑の通り、『タイタンの戦い』の続編です。

前作ではたった一人だったのに対し、今作では自分と同じ半神のアゲノールや、王女アンドロメダが仲間として加わり、プレイヤーセレクトが可能となったゲームのようです(笑)。

アンドロメダなんて王女でありながら前線で陣頭指揮を執ったり、ペルセウスの冒険に同行したりと、国のシンボルという立ち位置をスッぽかすあたり、いかにもゲームや漫画っぽい設定じゃないですか(笑)? その割には、せっかくの(貴重な)女っ気でありながら、活躍したシーンを思い出せないくらいに影が薄かったけど…。

 

「神とか言いつつ、姿は人間と同じじゃん?」と思う人も少なくないでしょうが、人間は神が自分らと同じ姿として創ったと思いましょう。旧約聖書もそうだったし。

そんな神々ですが、英知や力を感じさせた前作とは異なり、今作ではずいぶん人間に近く描かれます。えっ、神が死んじゃうの?とか(笑)。

 

そんな感じで、神も死ぬくらいですから、ペルセウスが半神だと言われても、なら人間と何が違うの?という疑問は残ります。

ちょっと前までミュータントが活躍する映画を観てたものですから、半神→要は無敵なんじゃない?と思いきや(笑)、実は大した特殊能力もないんですよね。神器を使えたりペガサスに乗れたりする程度で。

たとえ半分であっても、神であるメリットとか見せて欲しかったかな。

 

そんなペルセウス、今作では子供もできたせいか、性格が少々丸くなっている感じです。キャラ変というほどでもないけど、ようやく人間的な感情が身に付いたというか(笑)。

ゼウスへの確執も薄れているように見えるのは、自分が父親の立場になったからなのかもですね。

常にイライラしていてような前作に比べて、ようやく感情移入できるキャラになったと思います。

 

前作の見どころの一つであった、リーアム・ニースンさんとレーフ・ファインズさんが続投してくれたのは嬉しいですね。このお二方の共演というだけでも、十分以上のトピックだし。

かつて憎み合っていた頃の確執も消え、2人で力を合わせて兄弟パワー炸裂!という展開はグッと来ます。ペルセウスも含め、確執の解消が本作の裏テーマにあると思います。

 

前作のクラーケンも強烈でしたが、今作のラスボスであるクロノスのビジュアルも、それ以上ですね。緻密・豪快・滑らかなCGも相変わらず。

存在感も圧倒的で、どこに逃げても助からなさそうな絶望感しかないんですよ(笑)。これは劇場で観ておきたかったな~。


神々の戦いがストーリーの根幹になったせいか、クリーチャーの出番が減ってしまったのはオリジナル版のファンにとってはチト残念ですね。

オリジナル版に出てきたケルベロスは今作でも欠勤のままでした。ブーボーはちゃんと出すのに…(笑)。

 

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映像特典は前作のBlu-ray版と同様、フォーカスポイントと呼ばれる、本編を見ている最中に要所でメイキング映像が流れるタイプのもの。これって本編をもう一度見なきゃならないのが煩わしいんですね。

本編は本編、メイキングはメイキングで分けて欲しいんだけどねー。

『タイタンの戦い』を観ました。2010年版ね。

 

神が人間を創った時代。

神々への冒涜を繰り返す人間らに業を煮やした天界の王ゼウスは、冥界の王ハデスにそそのかされ、人間へ罰を与える事を許す。

アルゴスの兵士が神の裁きを受けた際、ペルセウスが乗った船が巻き込まれ、両親と妹を失ってしまう。救助されたペルセウスはアルゴスの都に連れて行かれ、ケフェウス王が催する宴に参加する。

その中で、妃カシオペアが神を侮辱したところにハデスが現れ、王女アンドロメダを生贄として差し出さねば、10日後に魔物クラーケンを放ち都を滅ぼすと宣告する。そこでペルセウスは、自分がゼウスの子である事を知る。

自分が生まれた時より陰で見守って来たイオより出生の謎をを聞いたペルセウスは、半神と揶揄されながらも、数人の兵と共にクラーケン打倒の手段を求める旅に出る……といったお話。

 

ギリシャ神話をモチーフにしたお話です。

若い頃に学んでおけば、こういうのがスッと入ってくるんだろうなーと、いい歳こいてから後悔。他にも、映画のモチーフになりやすい聖書とか三国志とか忠臣蔵とかね。

将来、洋画を楽しめる大人になりたいと思う中高生の諸君は、世界史をよく学ぶといいと思いますよ。

本作に関しては、そんな小難しい背景なぞ気にせずに楽しめる、典型的な娯楽作だとは思います。

適度な尺(106分)で、かったるいシーンも少なく、その日のうちに次作が見たくなるテンションで観終えらました。

 

2010年版と加えましたが、同名タイトルのオリジナル版は1981年に作られました。

知る人ぞ知るレイ・ハリーハウゼンさんの手によるダイナメーション=コマ撮りにより、クリーチャーを動かしていました。

本作でのクリーチャーは、映画技術の進化の象徴であるCGにより表現されますが、オリジナル版を知っている身としてはやはりダイナメーションが恋しくなりますね。

だからってCGにも良いところはありますし、緻密・豪快・滑らかに動くクリーチャーは見応えがありますよね。いかにもテレビゲームっぽいというか、ひと狩り行きたくなるような感じにも見えるんですが(遊んだ事はないけど)。

本作を面白いと感じる人の多くは、ゲームをよく遊ぶ人だろうと推測しますが、はてさて…。

 

CGにより生まれ変わったクリーチャー群の、緻密な質感や滑らかな動きは見どころの一つです。

クライマックスのクラーケンなんて、オリジナル版を至上とする年寄りでも舌を巻くような迫力です。必殺のアイテムを持ってはいるものの、もはやどこから手を付ければいいのか分かんないくらい。

…そうそう、オリジナル版に登場したクリーチャーはほぼ登場していますが、ケルベロスは欠勤(遅刻?)のようです。

 

本作の主人公ペルセウスは常に怒っているような感じで、あんま近付きたくないというか、好感は持ちにくいですね、正直。

それと言うのも、自分に関しての色々と受け入れ難い状況を抱えすぎているが故の苛立ちから来るものなのかもしれませんね。ただ、せめてゼウスにはもう少しの情を見せても良かったかな。

イオといい仲になるのは結構だけど、あんま好いてる感じじゃないし、ラストのゼウスの配慮もそこまでありがたく感じていないんじゃないかな…(笑)。

反面、ヒーローとしては逞しく心強い存在です。黒いペガサスを駆る姿もカッコ良いんですよ。


神は人間の信仰により生き永らえ(不老不死と言っちゃうレベル)、そんな神の加護により人類は存続できるといった関係性が描かれます。どちらかが増長すればこの関係のバランスが崩れ、本作のような争いが起きてしまうというね。

本作を観て思うのは、まぁ神も人間も好き勝手やりたくなる時があるんだよなと(笑)。

この辺、無宗教国家で科学的根拠ばかりを追いかけたがる日本人にはピンと来ないというか、絵空事や他人事くらいに思うんでしょう。どちらかと言えば俺ッチもそちら側ながら、我々の運命を司る見えない力のようなものは少なからず感じますが、それこそが神の力なのかなと。

余談ながら、アルゴス国の王女カシオペアが、娘アンドロメダの美しさは美の女神アフロディーテに勝っているとかチョーシこいた事に神が怒りますが、そこにハデスが出てくるのはチト違うよなぁ。ここはオリジナル版の描写の方が恐怖です。

 

キャスト的な見どころとしては、両氏ともに神を演じるリーアム・ニーソンさんとレイフ・ファインズさんですね。しっかり共演しているのも熱い! 久々に『シンドラーのリスト』が観たくなるなぁ(そして観終えて重い気持ちになる)。

 

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↑3番目は、次作『タイタンの逆襲』との2枚組セット。お買い得でオススメだったんだけど、もう売ってないね…。

 

にしても、レビュー数がとんでもない数字になってますが、そんなに注目された作品だったのかねぇ。

ああいうレビューって、100や200を超えてる時点に書き込んだところで、自分のレビューを読んでもらえると思ってるのかなぁ。

『アメリ』を観ました。

 

幼い頃から独りぼっちだったアメリは他人とのコミュニケーションが上手く取れず、空想の中に自分の居場所を見い出していた。そんなアメリも成人し、カフェで働くようになる。

ある日、アパートの壁から古い子供の宝箱を見つけたアメリは持ち主を捜し出す事を思い付く。何とか宝箱を持ち主に返せたアメリは、他人への親切に喜びを感じるようになる。

その後もアメリは寂しい者には幸せを、意地悪な者には小さな困り事を与える。

ある日、駅で出会った青年ニノにひと目惚れしたアメリ。しかし、自分の事となるとなかなか勇気が出せず……といったお話。

 

“カワイイ”が満載で、2001年の作品ながら今の若い女子にも受けそうな作品です。

ファッションやパリ(のモンマルトル)の街並みや小物に至り、オシャレ感に溢れたビジュアルが見た目を楽しませてくれます。さすがフランス映画。

まぁ、いい歳こいたオジサンが思う“カワイイ”が、どこまで女子に通じるかは分かりませんが(笑)。

起承転結の“結”がないまま終わるような(笑)、難解なイメージのあるフランス映画の先入観を払拭できるような、もう少し万人向けな作品です。

 

 平たく言えば、アメリがニノに告白するまでを描いた話ですが、実態としてはアメリの奇行を見守るお話です。お相手であるニノの方も、通報されやすい趣味を持った奇特な人ですが(笑)。

アメリが想いを伝えるために様々な策を練る一例として、ニノを呼び出し、そこかしこに描いてある矢印を辿って自分を探させます。チト古臭い手ですが、そんな程度の作戦しか思い付けないほどにアメリは奥手であると同時に、回りくどい仕込みに時間を掛けるのが趣味の域に達しているような感もあります(笑)。

よく通う八百屋のアルバイトがイビられている事にカチンと来たアメリは、店長への報復として小さなイタズラを仕掛けます。合い鍵を作ってまで部屋に潜入した上で、ちょっとした嫌がらせをしますが(地味にストレスが溜まる!)、だからって警察が登場しない作風が小粋です。

 

端から見れば大きなお世話であっても、自分の行動のおかげで他人が幸せになるのは嬉しいものです。

アメリはそこに快感を覚えたんでしょうね。アメリは幼い頃から引きこもりのような、他人との接点が皆無に等しい生活を送ってきましたから。

アメリを取り囲む人々が幸せになる様を見てほっこりするのも、本作の楽しみ方の一つだと思います。

 

何やかんや、文字通り紆余曲折を経てアメリはニノと結ばれますが……あれだけ奥手だった割に、そこから先の行動は早いな!

 

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Blu-ray版の映像特典はメイキングやインタビュー等々、まぁまぁの分量。野沢那智さんや池田昌子さんが出演している吹替版もいいですね。

 

…が、どうやら現在は絶版に近い状態のようです。

そんなタイミングで(?)、近々リマスター版としてリバイバル上映するようです(not関東圏でも順次上映するそうな)。オサレ女子は観に行ってくるべし!