Joon's blog -32ページ目

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

「『ウエスト・サイド・ストーリー』のプログラム一つ、お願いします」

「こちらですね、2970円になります」

「…えっ」

 

当ブログに足繁く寄ってくれる方はご存知でしょうが(←いないし知らねーよ)、俺ッチは映画館で観た作品の劇場プログラムは必ず買うようにしています。鑑賞履歴の一環も兼ねてね。

『ウエスト・サイド・ストーリー』を観に行った際にも、そんなマイルールに従ってプログラムを買おうと思っていましたが、ななんとお値段は2970円

お値段控えめの通常版はなく、この1種類のみの販売なんだとか……もうね、何言ってんの? 実際に観に行って↑のような事態になる前で良かったよ。

中身はどうあれ、一般的な鑑賞料金よりも高いプログラムなんか買うかい!って事で、今からBlu-ray(もちろん廉価版)待ちです。

 

…って事で、こっちでも十分以上に楽しめるオリジナル版の『ウエスト・サイド物語』を観ました。

 

▲ここで問題、この縦線の集合は何でしょう?

▲タイトル画面になっても分かりにくいけど…

▲正解はニューヨークの遠景でした(ここまで5分以上…)

 

少年たちが日々縄張り争いをしているニューヨークのウエスト・サイド。

その中でも1、2を争うのが、リフ率いるジェット団とベルナルド率いるシャーク団。お互いを目の敵にする彼らは、今日も小さな小競り合いを繰り返している。

ある晩、彼らは仲間と共に街のダンスパーティーに向かう。そこでトニーとマリアは一目で恋に落ちる。しかし、元ジェット団のリーダーでリフの兄貴分でもあるトニーと、シャーク団のリーダーであるベルナルドの妹であるマリアとの恋は許されるべきものではなかった…。

そして、ついにジェット団とシャーク団の因縁に決着を付ける時が来た。それぞれのグループの代表が1対1で対決し、シャーク団の代表がベルナルドである事を知ったマリアの願いを聞き、決闘を中止させようとするトニーだったが……といったお話。

 

言わずと知れた、ミュージカルのド定番たる作品です。

移民に始まる人種差別に根差す街のチンピラの抗争を描いていて、ストーリーだけを見ると意外とハードな内容に思えるんですが、ミュージカル部分=歌とダンスのシーンにより、そんな重さが払拭されます。

ミュージカルが苦手に感じる人は、こういう所がダメなんでしょうね。今さっきまで愛を語り合ったり激烈に怒っていたと思ったら、急に歌い踊り始めるというような(笑)。

▲ケンカの最中でも決めっ(ビシッ)!

感情が一定以上に高まった時に歌って踊って、これを体現するというシステムなんだと割り切る事から始めるのが、ミュージカルを楽しむための第一歩なのかもしれません。

 

そんなミュージカル部分がなくなってしまうと、血で血を洗うような少年ギャングの抗争になってしまうんだよね。

時として“戦争”という大袈裟なワードが使われますが、当事者である彼らにとっては喧嘩の度を越した“戦争”なんでしょうね。この辺がやっぱりガキなんですが。

▲小さいけど殺傷力抜群のナイフ

一般的な住民、特に大人からすればガキどもの小競り合いくらいにしか見えないものの、とっくに社会悪と化しつつある彼らを止めるのは、本来であれば大人の役目です。

とは言え、子供には子供の社会があるし、現実の日本でも小中学生のいじめ問題を解決できないのは、大人が介入できないからなんですよね。

 

喧嘩両成敗のごとく、双方に説教をしてみせるものの、あからさまに移民であるシャーク団を蔑視しているシュランク警部補は堕落した大人の象徴かもしれません。

子供を説教する前に、自分を正さねばならない大人の代表格ですよね。

シャーク団に対して(そこまで)偏見はないドクも不甲斐ないとは言わないけど、少年たちの抑止力にはなれませんでした。

少年たちのお話だから所詮は脇役とは言え、大人が大人として機能していなかったからこそ、ああいう悲劇が起きてしまったと言っても過言ではないでしょう。

 

結局、ジェット団とシャーク団との戦いに決着は付きませんでした。

でも、ラストで団の境なくトニーを抱えるシーンを見れば、その後がどうなるのかは分かるはずです。

こういう、この後は観た人の感性に委ねるという終わり方こそ、映画っぽくていいですね。

 

おそらくはマリア以上に相手を愛したトニーですが、結局は変な夢を見ていたに過ぎなかっただけでした。ジェット団から足を洗った直後というのもあり、ああいった幸せに貪欲だったんでしょう。

二人の愛があれば殺伐とした現実が変わるかもしれないと思うものの、変わりようのない現実があるのもまた現実です。

この後、僅かながらもトニーやマリアが望むような変化が訪れるでしょうが、そうは思えないまま、悔いを残して去って行くトニーが悲しいのです。

▲ネックレスにはあまり注目せぬよう…

 

************************

************************

************************

今回は吹替版での鑑賞でしたが、歌のシーンになるとオリジナル言語になるのは当然ながら、その頻度が多いという点で、だったらミュージカル作品はオリジナル言語で観る方がいいですね。

近年のミュージカル作品は日本語版の歌が作られているようですが、その辺の吹替版ってどうなっているんだろう?

 

ついでに言うと、トニーを担当するのが大塚芳忠さんという時点でミスキャストに感じます。

芳忠さんが演じるにはキャラが若すぎるでしょ(笑)。ベルナルドを担当している山寺宏一さんと逆であれば、ちょうど良かったんじゃないかな?

これと逆に、堀江美都子さんがマリアを担当するのは絶妙の極み! 歌うシーンはないけど…。

余ったエポキシパテで遊んでみました。

対比のために10円玉を使いましたが、ゼニクレージー感が漂う(笑)。

所詮は余り材なので、頭部全体までは作れなかったけど、おおよそ1/35スケールくらい。

アップにするとヘタクソっぷりが際立つ…。

 

…と、初めてフィギュアの原型らしきものを作ってみましたが、ただただ難しい…。

俺ッチは右利きなので、鼻が邪魔して、向かって左側の造形が上手くできません(笑)。

 

1/35スケールのフィギュアと言えば、タミヤを初めミリタリー系が多いけど、それ以外のジャンルのシリーズとか作らないかなぁ。

昔、アオシマが1/35スケールで徳川戦国絵巻というシリーズを発売していたらしいんですよ。鎧武者みたいなのが多かったみたいで。その中の、江戸の町民をフィギュア化した『江戸風情』ってやつは着眼点がいいなと。

国内よりも、日本人以上に日本の歴史を勉強している海外勢のほうが期待できそうなので、マスターボックスあたりがやってくんないかな?

『ファミリー・プロット』を観ました。

 

恋人のジョージとグルになり、ニセ霊媒師に成りすましているブランチは、レインバード夫人の亡き妹の霊と会話しているフリをしていた。老い先短いレインバードは妹が産んだ息子に自分の財産を譲りたい、その息子が見つかった際には1万ドルの謝礼を支払うと聞いたブランチはやる気満々。

一方、宝石店を営むアーサーとフラン夫妻は、誘拐・恐喝により高価な宝石を巻き上げていた。そして、そのアーサーこそがレインバードが探している甥、両親を殺して逃げた後に名前を変えたエドワードだった。

ブランチとジョージが自分の周囲を探っている事を知ったアーサーは、旧友のマロリーを使い、二人を殺そうとするが失敗。

どうにかレインバードの意思を伝えようとするジョージ&ブランチ、自分らの悪事の露呈を恐れるアーサー&フラン。二組が交わる瞬間が徐々に迫り……といったお話。

 

ストーリーだけ読めば犯罪映画っぽく見えますが、本作はコメディタッチで描かれます。殺人をコメディとして捉える(もちろん映画という娯楽として)ヒッチコックさんらしい、実にシニカルな作風です。

アーサーの悪事なんか露知らず、アーサーが(エドワードとして)手に入れる莫大な財産とは比べ物にならないくらいに些少な謝礼のため、エドワードである事を認めてもらうために奔走するジョージ&ブランチ。

そんなお人好しの善意を、自分らの悪事がバレてしまうのではと焦り、どうにか亡き者にしようと企むアーサー&フラン。

確かに、この二組の勘違いはコメディチックです。双方とも大マジになってるところが間抜けた感じで、愛おしくもあり滑稽でもありますね。

 

根底に笑いがあるとは言え、たまにヒッチさんお得意のサスペンス要素もあるんだから、一貫してコメディとは捉えにくいんですよね。普段はサスペンス要素の中に小さなユーモアを含めますが、本作はその逆で、ユーモアとサスペンスの比率が逆というか。

最もハラハラするのは峠道でのカーチェイス(追いかけらるわけじゃないけど)ですかね。特に対向車とすれ違うカットとか、避けるのがギリギリすぎでヒヤヒヤします。

そんな中にもコメディ要素はあり、助手席にいたブランチの体勢がどんどんおかしな事になっていくのが面白いです。

アーサーがブランチに麻酔薬を打ち込もうとするカット割りも、まるで『サイコ』のようなハラハラ感があります。

 

本作はヒッチコックさんの遺作でもあります。

これぞヒッチさん!と思えるシーンも随所にありますが、さすがに黄金期は過ぎている感は否めません。

俺ッチも初めて本作を観た際には、いつものようなヒッチコック作品を期待していたせいもあり、ビミョーどころかつまらないとすら感じていました。

が、何回か観ていると、そんな第一印象が次々に払拭され、だんだん面白く感じてくるのもヒッチコック作品の妙なんですね。とは言え、ヒッチさんのベスト作品とまでは言えませんが…。


======================

======================

映像特典はメイキング等、吹き替え音声もありで、Blu-rayソフトとしては及第点の仕様ですかね。

にしても↑のジャケット、何故これをメインビジュアルに持って来るかなぁ。主役でもなければ大したキーパーソンでもないのに。

アルゴファイル社製『ソニックウォッシャーUT』に関する、前回からの続きです。

*******************

*******************

 

機種を問わず、超音波洗浄機の使用感レビューは多々存在しているので、機能や性能はほぼ同等でしょうから、その辺に関する話はしません。

本品がそれらを凌駕するほどのズバ抜けた性能を秘めている事も、おそらくないと思います。

 

当ブログ独自の観点として、超音波洗浄機で試してみたい事が一つありまして。

大マジに作っている人にはおなじみの光景です(笑)。

一般的なPS材やABS材でも、ペーパー掛けをすればこういう毛羽立ちが生じます。その後、軽くカンナ掛けで削ぎ落としたり、歯ブラシ等でこすってやればほとんどは除去できます。

が、KPS材に関してはこれがなかなか捗らず、ペーパー掛け=整形よりも毛羽立ちの処理に時間が掛かってしまう時もチラホラ。合わせ目消し必須の武器類にKPSを使うなとあれほど…。

 

そんな削りカスの一掃はもちろん、超音波洗浄機でこういう毛羽立ちを落とせないものかな?と思い立ったのも本品を購入したきっかけです。

 

…って事でソニックウォッシャー、いざ起動!

パーツがプカプカ浮かんでくる事を想定して、付属のかごを落とし蓋として使ってみましたが、意味はありませんでした。水中で軽やかに踊ってくれます。

 

そして、期待を込めてパーツを引き揚げてみたところ…!

想定内でしたが、やっぱりダメでした…。

パーツ本体と完全に分離している削りカスは一掃できてキレイになりましたが、毛羽立ちは本体の一部ですから、これを分離させる事はないでしょうね。

今、気付きましたが、映り込むくらいにツヤピカになっているのは偶然でしょう。

 

結局、毛羽立ち落としはナイフによるカンナ削りや歯ブラシに加え、

スコッチブライトやスチールウールを使うしかなさそうですね。もちろん目が細かいやつ。

スチールウールはあんな極細な金属の繊維であっても、指に刺さる事があるから(痛みは感じないけど)あんま使いたくないんだよね。

 

なお、洗浄の際には数滴の中性洗剤を垂らしていますが、その後、真水に入れ替えてもう一度洗浄しています。

中性洗剤を含んだ液体の中にドブ漬けしている時点で、それって洗剤をコーティングしている→塗料を弾いちゃうんじゃない?という懸念があるんですよ。

なので、真水でのゆすぎ作業を加えています。

2度も洗うなんてメンド臭くね?とも思われるでしょうが、そこは転ばぬ先の杖。水を入れ替えるだけで、あとは機械がやってくれるんだから(せいぜい3分くらいで済むし)、そのくらいの手間は特に苦になりません。

中には洗剤を入れない方がいいという説もあるようですが、入浴の際、お湯だけじゃ皮脂を落としきれない事を知っているオジサンであれば、やっぱり洗剤は入れておいた方がいいと思うんじゃないかな?

 

――って事で、『ソニックウォッシャーUT』の実使用に関する話は終わりです。

ニッパー一丁で完結するパチラーには関係のない話ですが、全ての粉塵が一掃できると僅かながらも見栄えが良くなりそうなので、塗装はせずとも少なからずペーパー掛けはするという人にオススメしてみます。

洗浄後の水玉ならぬ、“水珠”を弾く表面を見るといい気分になれますよ?

整形後、付着した粉塵や皮脂を取り除くためにパーツを洗浄するのは塗装前の通過儀礼です。

流し場で1個1個、チマチマと歯ブラシでこすって洗ってますが、極小パーツになると指でつまめなくて実に大変。

その上、水や洗剤のために摩擦力が激減し、ツルッと滑り落ちる事もしばしば。

幸い俺ッチは未経験ですが、そのままブラックホール(別名、排水口)に吸い込まれてしまった方も少なくないようです。

 

そんな労苦にモチベーションを奪われるのは嫌なので、いよいよ超音波洗浄機を導入しました。

アルゴファイル社製、『ソニックウォッシャーUT』です。

思いの外、箱の小ささに拍子抜けしました(笑)。しかも軽い。

*****************

*****************

 

アルゴファイルというメーカーの製品は初めて買ってみましたが、どうやらホビー系工作ツールも多く発売しているようで、本品もプラモのパーツ洗浄に使用する事を売り文句にしているようです。

…の割に、外箱には

“ホビー用”という文言はひと言も載ってないという…。

 

プラモ界隈では、パーツ洗浄後の乾燥に使うなら山善の食洗器が有名ですが、

*****************

*****************

元々は食器を乾かすためのものを、プラモのパーツを乾かすために転用するというように、本来の目的とは違う使い方をするツールって多々あると思うんですよ。

この『ソニックウォッシャーUT』も、メガネや入れ歯に使えるのは当然ながら、ホビー用=プラモのパーツ洗浄も可能という文言をもっと前面に押し出せば、けっこう売れるんじゃないかな?

“超音波洗浄機っていっぱいあるけど、プラモ界隈でよく名前が挙がってるからコレにしとこう”と言われるようになるチャンスでもあるんじゃないかと。

“アルゴファイルで洗って山善で乾かす”みたいな風潮が、いつか生まれるかな?

 

できればタンク分離型が良かったけど、俺ッチが本品を選んだのはメーカーとしてホビー向けを謳っている事も後押ししていますが、容量が大きめ(750ml)っていうのと、デガッシング=脱ガス機能というよく分かんないけど良さげに聞こえる機能(笑)が備わっている点です。

 

本体は割とコンパクトで、意外と軽い(1kg未満)。

大きさとしては、

1/144スケールのロボットと比較するとこのくらい。

タンクが小さそうに見えますが、実際に使う時はまだ組み上がっていないバラバラの状態ですから余裕で事足ります。

1/32スケールの車のボディはギリギリ入りませんでした。

*****************

*****************

1/32という小さめのスケールで入らないから、一般的な1/24スケールのカーモデルは確実にムリですね。

まぁ、個人的に超音波洗浄機は小さいパーツを楽に&紛失しないように洗浄できる事に意義があると思っています。タンクに収まらないくらいのデカいパーツなら自分で洗えばいいですしね。

 

 

――と、外観のレビューはこの辺にして、まずは試運転としてメガネを洗浄してみましたが、多くで言われている通り、スッゲー汚れが落ちますね。フレームとレンズの隙間もかなりキレイになりました。

 

って事で、肝心のプラモ洗浄はまた後日に報告します。

現在、塗装直前まで進めているキットがないので、しばしお待ちを…。

 

そして、実使用編に続く…。

「原作もないのに思い入れなんか湧かねーよ、誰が買うんだ?」

と、発売スタート直後にはそんな批判が目立った30MMシリーズも、今や立派な看板商品に昇華しましたね。継続は力なり。

 

一切の設定がない方が想像力を掻き立てると思うので(下手すれば1/144スケールという情報すら不粋に感じる)、ネット上でオリジナルストーリーを公開する人とかジャンジャン出てくるのかな?と思いきや、ほとんど見ませんね。

空間転移ゲートが現れて、そこから色んな異星人がやって来るといったストーリーが公式として展開されているようですが、俺ッチの脳内ではあのロボット群は企業や国家が競合して開発する戦争特需品という設定から始まっているので、星間抗争といった大スケールなお話は飛躍しすぎていると感じるのです。

…ここ、小馬鹿にしてもいいところですからね(笑)?

 

それはさておき、レヴェルノヴァを買いました。

****************

****************

 
なかなか

なかなか遭遇できなかったので、この人は人気あるのかなーと思ったものですが、ガンプラに比べれば割と入手難易度が低いのも30MMシリーズの魅力です(笑)。

 

さっそく組んでみたけど、兄弟機みたいな設定のせいか、ガルドノヴァの外装ランナーの使い回しばっかで、残念ながらつまんないキットでした。

****************

****************

異形感がある分、こっちを後に組んだ方がいいかも?

 

――で、本題。

30MMを組んでいて、毎回気になるのがココ。

肩から肘にかけての関節ですね。

=肘パーツの、上腕に嵌め込む軸、キツくないですか?

説明書通りに組み終えて、いざ動かそうとした時にここ=上腕軸を回そうとすると、何かが破損しそうでおっかないんですよ。

なので、軸をペーパーでつまんで、グルグル回して削る事で軸径を細くする作業を毎回やってます。KPSはなかなか削れない上に、ペーパーがすぐ目詰まりするのがなぁ…。

 

これと逆に、=胸部ブロックとの接続のボールは緩い。

このせいで、レヴェルノヴァの標準装備であるロングライフルも片腕では構えられません。手首のボールにも問題があるけど。

 

これらは多くの30MMキットに使われる、関節パーツ用のBランナーのパーツです。

メーカーとしても、これさえ作っておけば外装用のランナーを替えるだけで無限に新製品が作れるんだから、今後もBランナーの金型は酷使される事でしょう。

Bランナーは可動に関するキモとなるパーツを集約したものですから、調整を欠かさないで欲しいんですよね。

↑のようにキツキツな箇所があればユルユルな箇所もあるから、そこの均一化がどうにかできないかと。

まぁ、近年のあのメーカーの態度を見ていると、そんな手間&金が掛かる事なんかやらずに、作りっぱなしで次に行くと思いますが…。

 

30MMと言えば、特にC型ジョイントに始まる関節の緩さが問題点として挙げられますが、体感的にKPSは可動=回転させるより、抜き差しを繰り返す方が緩くなるように感じます。

1回パチッと嵌め込んだら、もう絶対に外さないくらいのつもりでいれば、もう少し関節の寿命が延びる……んじゃないかな(組み換え遊びがウリになってるシリーズでそりゃないだろとも思いますが…)?

『ハリーの災難』を観ました。

 

林で銃声を聞いたアーニーは男の死体を発見した。

ウサギ猟をしていたワイルは自分が当ててしまったのではないかと思い込み、死体を埋めようとする。

そんなワイルを阻むかのように次々とやって来る村人たちは、今では死体となったハリーという男と因縁を持つ者ばかり。生前のハリーは人格に問題のある人物だった事が分かってくる。

ハリーに関わる村人らは責任を逃れようとしたり、自ら罪を被ろうとしたりと様々な思惑が交錯する中、ハリーを埋めては掘り返したりと大忙し。

ようやくひと段落しそうなところで、死体の存在を嗅ぎ付けた保安官代理のカルヴィンが彼らの行動を怪しみ始め……といったお話。

 

これだけ読めば、アルフレッド・ヒッチコック監督作品だし、スリル&サスペンスに満ちた作風だろうと思いきや、クスリとさせるようなコメディ作品です。コントとでも呼んだ方が正確かな(笑)?

何しろ、死体を発見しても誰も焦らないどころか、畏怖の感情が1ミリもないんだから皆さん冷静すぎます。生前はムカつく人間だったとしても、死体になればそれなりに神妙な面持ちになるものですが、リアクションも皆無というドライっぷり(笑)。

一般的には忌避されるべき存在である死体について、重々しく捉えていないあたりがコメディっぽいというか、正確にはブラックコメディかな?

 

難度も埋められたり掘り起こされたり、日本風に言えばなかなか成仏できないんだからこそ、確かにタイトル通りハリーの、死してなお続く災難なんでしょうね。

あれで万事解決したとは思いにくいな…。

 

サスペンス要素を多分に含んでいるはずだけど、そんな重苦しい空気や倫理観を忘れさせてくれるのが紅葉の美しさであり、本作の世界観作りにひと役買っています。

ヒッチコックさんのロケ撮影嫌いは有名ですが、あの自然の美しさの中で撮っておいて良かったと思います。

あれを見てしまえば、セットの出来が悪く見えてしまうのも仕方ないんじゃない?

 

絵描きのサムとハリーの妻だったジェニファー、元船長のワイルとハリーに襲われたというグレブリー。

小さな田舎町で、顔見知りではあるけどそんなに親しくもなかった二組の男女が、死体遺棄を巡って深い仲になるお話でもあります。

ここで不謹慎とか言っちゃうのは、本作への理解度が低いというか、不粋極まりないですよ?

特にワイルとグレブリーの老いらくの恋は、若さに任せてグイグイ行く事もなく、見ていてほっこりしますね。

 

二組が幸せになろうとするところに割り込んでくる、お邪魔虫的な存在が保安官代理のカルヴィン。

総じて気のいい人しか出て来ない作品の中(元々登場キャラも少ないし)、、唯一のイヤなキャラです。

アンモラルな作品の中で一人でクソ真面目をやっている悪役的なポジションなキャラですが、本来なら一番の常識人なんですよ(笑)。

 

***************

***************

***************

Blu-ray版の映像特典は当時を振り返るドキュメント。吹替版も収録しています。

画質もいいので、紅葉が美しい秋の景色も見どころです。

『戦争と平和』('56)を観ました。

 

皇帝となったナポレオンが率いるフランスがヨーロッパの侵攻を続ける19世紀初頭。
モスクワで軍人のアンドレイと放蕩を続けるピエールは、フランスの影がロシアにも迫りつつある事を予期していた。
出征先で負傷したアンドレイはフランス軍の捕虜となったが無事に帰還。ロスコフ家のナターシャと婚約するが、これに反対する父親との約束として結婚は1年後に延期させられてしまう。
アンドレイが遠征している間、アナトーリに口説かれたナターシャはアンドレイとの婚約を一方的に破棄。ピエールにより、アナトーリが結婚詐欺師であると知ったナターシャは結婚を諦める。
そしてついにフランスがモスクワへの進軍を開始。ロシア軍はこれを迎え撃つがフランス軍の敵ではなかった。
モスクワの住民が住処を捨てて避難をし始める中、負傷した兵士たちが帰ってくる。そこに重傷のアンドレイがいる事を知ったナターシャは……といったお話。

レフ・トルストイさんの『戦争と平和』は、名前やタイトルくらいは聞いた事がある人は少なくないと思います。
そこから調子に乗って、ああいうTHE文学とされる作品でも読んでみようかな?と思いきや、書店の小説コーナーで見掛けると1冊の厚みが別格すぎるどころか、それが何冊もあるという大長編らしいです(3000ページ前後とか…)。

********************

********************

↑は全4巻、全て600ページ越え……うん、無理(笑)!

 

それでも興味はあるので、こうして映画を観たわけですが、こちらも原作に負けじと208分=約3時間半というド長編なので、鑑賞には相当の覚悟や気合いが必要です。
しかもインターミッションはない(!)という強行突破ぶりには呆然。公開当時に映画館で観た人とはどんだけ忍耐強かったんだ…。

フランス軍がモスクワへの進軍を開始し、遠路はるばるやって来てしっかり占拠したのはいいけど、モスクワの住民は早々に避難を終え、街は既にもぬけの殻。支配する人民がいないだけでなく、物資や食料がないという死活問題に陥いった挙げ句、フランス軍は撤兵を始めます。
戦闘する気満々で敵地にやってきたけど戦うべき相手がいないし、やれる事がないからって撤退を余儀なくされるのって新鮮じゃないですか?
だいたいこういう時って、それでも俺たちは戦うぞ!と徹底抗戦を唱えるイキッた人(得てして少人数)が現れるものですが、それさえいないなら帰るしかないよね(笑)。
失うものはあったけど、戦わずして勝利した見事な作戦(?)です。輸送や補給の手段が容易になった近代ではできないよなぁ。

そして終盤、ロシア軍は帰路に着くフランス軍を追い討ちするわけですが、ここが過剰に長く感じます。
クッソ寒い中を帰路に就くフランス兵たちには敗残兵としての悲哀すら見えてしまうし、ロシア視点の作品なんだから、敵であるフランス軍に肩入れするかのような描き方はしなくていいと思うんだよね。

タイトルにもなっているだけあって戦争(戦闘)描写も多めながら、根っことしては人間ドラマです。恋愛ドラマと呼ぶ方が正確かな?
ナターシャとアンドレイ、そしてピエールのちょっとした三角関係が展開されますが、さほどメロドラマな感じはしません。
“遠征した軍人の夫の帰還を待つ妻”とか聞くと悲恋モノに思えがちですが、そんな薄暗そうなムードを払拭するのはナターシャを演じるオードリー・ヘプバーンさんの存在です。
愛どころか、恋を恋とも思わない無邪気なナターシャの少女感はこの頃のヘプバーンさんにピッタリで、もはや映っているだけで画面に華やかになります。
ヘプバーンさんの美しさを堪能するなら『ローマの休日』『麗しのサブリナ』に加え、初のカラー作品への出演作である本作も加えよう!

 

*****************

*****************

*****************

映像特典はナシ。

吹替版が収録されている程度ですが、3時間半という長丁場こそ吹替版のありがたみを感じられるかもしれませんよ?

…とタイトルにありますが、野球好きな方々にとっては1ミリも面白みのない記事ですので、他所を見に行った方がいいですよ。

祝、阪神タイガース優勝&日本一!

本来なら、テレビやラジオ番組を平気で潰す野球(中継)は子供の頃から大嫌いなんですよ。昨夜の『らじらー!サンデー』にも影響があってカッチーンと。
…が、この歳になって、阪神だけは一番応援したい気持ちになりました。何故なら、ジョーシンが気合を入れて売出しをやってくれる、ただそれだけです。

今日はたまたま会社を休んだので、さっそく行ってみました。ジョーシンと言うより、正確にはキッズランドですが(笑)。
店内は当然ながら、タイガース優勝のお祝いムード一色!
店員さんもハッピを着て、店内放送も『六甲おろし』流しまくり。
30分くらいウロウロしてたけど、NMB48の店内放送は全く流れなかった…。

そして肝心のキッズランドはと言えば、全品レジにて10%OFFってんだから、これはありがたいですね。
って事なら、たった1割しか割り引かないならもう買わなくていいやと思っていたガンプラも買っちゃうよね。
実質19%OFF程度ですが、今ならこれでも割り引いてる方かな?
ガンプラと野球は全く無縁に思えますが、ジョーシンで買う事を大前提とした上で、ガンプラを(安く)買いたいなら阪神を応援するべし

月曜の午前に行ったんだけど、そこで気になった事がありまして…。
まぁ俺ッチも同じ穴のムジナみたいなモンですが(笑)、こんなド平日の朝にガンプラコーナーに群がるオジサンの何と多い事よと。
さらに言えば、いちいちスマホを見た後に商品を買い物カゴにポンポン入れる人が一人二人ではない事に、少なからずの胡散臭さを感じるよね(あんな高っけー完成品フィギュア、そんなに買う?)。
近頃は減りつつあるようだけど、例の連中はまだまだ粘り強いなぁと。

ようやくガンプラコーナーの棚も復興し始めましたが、あるのはガンダムばかりなんだよね。notガンダムというか、ライバル機とか量産機はほぼほぼ皆無(というよりソッコー売れちゃうんだろう)。メーカー的にも、まず優先すべきはガンダムからって発想になるのも頷けるんですがね。
さらに言えば、割引率が低くなっているのも売れ残る要因の一つになっているんでしょう。値段なんか度外視で何でもホイホイ買っちゃう人もいますが、なら、そういう方々にお任せしときましょう…。

さらなる割引があるなら、たまにはスケールモデルを買うのもアリですよね(トータル28%OFFになるし)。
個人的には工具類も安くなるのがありがたいですね。
もう阪神には毎年優勝を義務付ける! 来年も頼んだぜ!

また『燃えよドラゴン』を観ました。

 

前回の鑑賞記はコチラ

 

何度観ても、ブルース・リーさんのアクションは隙がありません。

部分部分でありがちな、“あ、今のはちょっとキマッてないな…”と思わせるような動きがないんですよね。

ハンの島は銃の持ち込みNGという設定のおかげで、必然的に体術のみで闘うようになるのがいいんです。80年代の格闘系テレビゲームよろしく、最後のボスが銃を使いでもしたら興醒めだったろうなぁ。

 

ブルース・リーさんの主演作品ですからね、やっぱり我々はリーさんの活躍を一番の目当てに見ようとするわけですが、作品を観終えてみればリーさんに匹敵する魅力的な俳優&役も少なくない事に気付きます。

ローパー役のジョン・サクソンさんやウィリアムズ役のジム・ケリーさん(コテコテのアフロヘア―がカッコイイ!)を始めとする、武術大会を題材にしているだけあってアクションにキレのある俳優が多いんですよ。

そして本作最大の功労者は、ハンを演じたシー・キエンさん。

正直、あまり聞き覚えのない方ですが、リーさんを相手にあれだけの立ち回りができる時点で、もっと注目されていい俳優だと思います。年齢差もかなりあるし。

リーさんがあれだけの人ですからね、アクションがサマにならない=力量差のありすぎる俳優と闘ってもシラけちゃうだろうけど、観ているこちらがハラハラする時点でかなりの実力者なんですよ。


ハンに招待された人たちは格闘家という繋がりで、少なからず顔見知り程度の縁があるようです。旧知の仲のようであるローパーとウィリアムズが、島流しに遭いそうになる(あと3分もあれば沈没確定だったかも)パーソンズを知っていたりね。

本作の前日譚として、ローパーを主人公にした作品もやれない事はないけど……やらない方がいいよね。

 

つくづく、102分という短めの尺がいいですね。ストーリー上、しなければならない説明も最低限。

やろうと思えばハンの過去とか、左手を失った経緯も描けるだろうけど、そんな無粋な時間はないのが潔いんです。

 

逆に、説明不足のせいでチト疑問を感じる箇所もチラホラ。

鉄格子に囲われている男たちがいますが、ハン曰く“役に立たないクズ”との事で(監督曰く、街で誘拐した浮浪者だとか)、彼らは使い物にならない労働力だったって事でしょうか? ローパーに紹介された時は気が抜けた爺さんばかりだったのに、牢から脱け出した途端、スゲー元気に暴れ回るという(笑)。

ついでに言うと、クライマックスの大乱戦が始まった際、ハンは猫の爪を装着して闘いますが、大事そうに持ってきてる箱の中身がそれなの?と。

あれを着けてるハンさん、見慣れてくると可愛く見えて困るんです…(笑)。

 

別にギャグではないんだけど、笑ってしまうシーンもあります。

地下のアジトに潜入したリーが、先ほど捕まえてきたヘビを通信室にリリースしますが、この時の通信員の人たちのリアクションが最高ですね。

たった一匹のヘビを発見したからって窓ガラスを割ってまで逃げだすとか、どんだけビビリなんだよと(笑)。

リーの侵入を許した警備員やオハラ以上に、この人たちの方がよっぽど名誉を汚してますよ、ハンさん…。


あと、ハンが贔屓にしている手下の一人であるボーローはローパーとの決闘に敗れて(おそらく)死にますが、最後に受けた攻撃って急所じゃない?

急所をトドメに刺されて死ぬキャラって、映画史上においてもほぼ皆無なんじゃないかな…(笑)。

 

********************

********************

********************