【夕顔273-3】古文単語「まかづ」
大学入試の古文単語で問題になるのは、
多くは活用のある動詞・形容詞・形容動詞です。
特に、現代の活用と異なる言葉は、用言の活用から覚えましょ!
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【古典文法】とともに覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
日暮れて、惟光参れり。かかる穢らひありとのたまひて、参る人びとも、皆立ちながらまかづれば、人しげからず。
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今回出てきた古文単語
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■【暮れ】…ラ行下二段動詞「暮る」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【惟光(これみつ)】…光源氏の従者
■【参れ】…ラ行四段動詞「参る」已然形
※【参(まゐ)る】…「来」の謙譲(作者⇒光源氏)
■【り】…完了の助動詞「り」終止形
■【かかる】…このような
■【穢(けが)らひ】…人の死に触れたことによるけがれ
■【あり】…ラ行変格活用動詞「あり」終止形
■【と】…引用の格助詞
■【のたまひ】…ハ行四段動詞「のたまふ」連用形
※【のたまふ】…「言ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【て】…単純接続の接続助詞
■【参る】…「来」の謙譲(作者⇒光源氏)
■【人びと】…人々
■【も】…強意の係助詞
■【立ち】…タ行四段動詞「立つ」連用形
■【ながら】…~ままで(継続の接続助詞)
■【まかづれ】…ダ行下二段動詞「まかづ」已然形
※【まかづ】…「退く」の謙譲(作者⇒光源氏)
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【人】…人気(ひとけ)
■【しげから】…ク活用形容詞「しげし」未然形
※【しげし】…多い
■【ず】…打消の助動詞「ず」終止形
◇ 今回は「ながら」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「まかづ」 ☆
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日A暮れて、惟光B参れり。かかる穢らひありとのたまひて、参る人びとも、皆立ちながらCまかづれば、人しげからず。
問)傍線部ABCの説明として、間違っているものを一つ選べ。
1.ABCのうち、下二段活用が二つある。
2.ABCのうち、Bだけが活用の種類が異なる。
3.ABCのうち、BとCは謙譲語である。
4.ABCとも、已然形である。
5.ABCとも、動詞である。
よく、「古文単語を覚えれば7割はできる」
なんて言う人がありますが、
古文の中に出て来た言葉が、
自分の覚えた重要古語であることをきちんと認識するには
文法知識は必須なんです。
(ノ゚ο゚)ノ
たとえば、Bの「参れ」は、
あとに続く語が、完了の助動詞「り」なので
四段活用の「参る」だと分かります。
そして、今回のポイントは、Cの「まかづれ」☆
已然形の形が「まかづれ」なので、
上二段もしくは下二段活用動詞ですね!
【まかづ(罷づ)】
【自動詞:ダ行下二段活用】
①退き去る。退出する。おいとまする(「退く」「去る」の謙譲)
②出ます。参ります。出かけます(「行く」「出づ」の丁寧)
※Weblio古語辞典より
こういうふうに図式化したほうが覚えやすいですね♪
(●‘∀‘●)ノ"
【解答】…4
日暮れて、惟光参れり。かかる穢らひありとのたまひて、参る人びとも、皆立ちながらまかづれば、人しげからず。
● 過去記事リンク
■斯かる
■のたまふ
■人びと
■も
■ながら
■まかづ
■しげし
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