源氏物語イラスト訳【夕顔273】日暮れて
日暮れて、惟光参れり。かかる穢らひありとのたまひて、参る人びとも、皆立ちながらまかづれば、人しげからず。
ーーーーーーーーーーーーーーー
【源氏物語イラスト訳】
日暮れて、惟光参れり。
訳)日が暮れて、惟光が参上した。
かかる穢らひありとのたまひて、
訳)このような人の死に触れた穢れがあるとおっしゃって、
参る人びとも、皆立ちながらまかづれば、
訳)お見舞いに参上する人々も、皆立ったままで退出するので、
人しげからず。
訳)人気(ひとけ)は多くない。
【古文】
日暮れて、惟光参れり。かかる穢らひありとのたまひて、参る人びとも、皆立ちながらまかづれば、人しげからず。
【訳】
日が暮れて、惟光が参上した。このような人の死に触れた穢れがあるとおっしゃって、お見舞いに参上する人々も、皆立ったままで退出するので、人気(ひとけ)は多くない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【暮れ】
■【て】
■【惟光(これみつ)】
■【参れ】
※【参(まゐ)る】
■【り】
■【かかる】
■【穢(けが)らひ】
■【あり】
■【と】
■【のたまひ】
※【のたまふ】
■【て】
■【参る】
■【人びと】
■【も】
■【立ち】
■【ながら】
■【まかづれ】
※【まかづ】
■【ば】
■【人】
■【しげから】
※【しげし】
■【ず】
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
☆本日の『源氏物語』☆
光源氏が参内もできずに自宅で療養している…
そう聞いて、お見舞いに来る人々もひっきりなし!
…ですが、『穢れ』のために…ということで、
ゆっくりしゃべって帰る人もいないわけです。