【桐壺101-③】参る☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【桐壺101-③】参る☆

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■いたう(いたく)

■ぬる(ぬ)

■過ぐす

■御返り

■奏す

■参る

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今日は「参る」の意味で締めくくります。

 

【桐壺101-①】イラスト訳

【桐壺101-②】イラスト解釈

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【参る】は、自動詞の場合と他動詞の場合があります。

(自動詞、他動詞は、英語のgoやmakeで説明するほうがわかりやすいと思います)

 

【自動詞の場合】

「行く」「来」の謙譲語

 

【他動詞の場合】

①~を差し上げる

②(格子などを)お上げする、お下げする

③(食べ物などを)召し上がる

④(服や乗り物を)お召しになる

 

他動詞の場合については、いずれ出てきた時に解説いたします。

 

今回は「go」と同様の、自動詞

 

身分の高い所へ「行く」「来」という意味が基本になりますので、状況によって訳出の表現も変えていくべきです。

 

①(お寺へ)→お参りする

②(身分の高い家へ)→おうかがいする、参上する

③(宮中へ妃として)→入内する

 

今回のように、自分の来た宮中から、もとの宮中へと「行く」時は、

参上する」というよりも、「帰参する」といった表現のほうが適当ですね!

 

もちろん、ここ(更衣の実家)も身分が高い家ですので、「まかる」「まかづ」という表現をも使うべきでしょうが、それよりも、これから帰る宮中のほうが、ずっと身分が高い場所です!

 

なので、「参る」という表現1本にし、帝のいる宮中という場所への敬意を決定づけているのでしょうね♪


 

このような、謙譲語の用法は、深く考えるとかなり時間を費やします。

もうちょっと、敬語の訳出がスムーズになってから、敬意の方向を考えていくとよいと思います。


 

あいでしたラブラブ
 

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■いたう(いたく)…ひどく

■ぬる(ぬ)…~してしまった【完了】

■過ぐす…やり過ごす

■御返り…ご返答

■奏す…奏上する(帝に申し上げる)

■参る…参上する、帰参する

     ダウン

【原文】

泣く泣く、「夜いたう更けぬれば、今宵過ぐさず、御返り奏せ」と急ぎ参る

※重要古語一覧はこちら⇒

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重要古語が確認できたら、今日の原文と照らし合わせておいてくださいね♪

今日もお読みくださり、ありがとうございましたラブラブ