東洋医学にみる人体のしくみ | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

東洋医学で人体をどんなふうにみているか?東洋医学講座のNo.1にあるとおり、人体は小宇宙であり、有機的な統一体ですが、それがどんなしくみで成り立っているのか?あらためてみていくことにいたしましょう。

人体のしくみは、大きく分けると、気の類と形の類、経絡の類から成り立っていると考えます。

気の類は、生きていく上のエネルギー、活力として働くもので、精・気・神があり、三宝と呼ばれます。広い意味でくくれば、東洋医学講座No.23「またも気について考えてみる」にあるように、すべて気ということになるため、ここでは「気の類」としてまとめています。

形の類は、人体構造を形作っているもので、その中心は臓腑です。五臓六腑や奇恒の腑、皮膚、毛髪、筋肉、目や鼻などの器官が入ります。もっとも、これも気が凝集したものと考えますから、もっと広い意味では、気の類と同じと言えば同じなんですけどね。

広い広い意味での気を、目に見えるものと見えないもので分けて、見えるもの=構造物を形気(形の類)とし、見えないもの=活力を広義の神気(気の類)とします。これを陰陽でみれば、形の類は陰に入り、気の類は陽に入ります。

経絡の類は、からだ中をめぐる気血の通路であり、臓腑と五体・体表を連絡するものでもあります。

 気の類(生体の活力)
① 精…気や形の類の源となるもの。先天・後天の精(→No.24)、血・津液(→No.22)が入ります。
② 気…からだ中に満ちていて、活動を起こすもの。元気、宗気、営気、衛気、臓腑の気、経絡の気など(→No.20「またも気について考えてみる」「またまた気について考えてみる」「さらに気について考えてみる」)。
③ 神…生命活動を支配し、統率するもの。神、魂、魄、意、志など(→No.24「目は口ほどにものを言う」)。

  形の類(身体の構造)
① 臓腑…五臓六腑(→No.9No.10No.11No.12No.13No.15、 「あらためて五臓六腑って何? その1その2その3」)と奇恒の腑(→「あらためて奇恒の腑って何?」)。
② 五体・体表…頭、体幹、四肢、五体(筋・脈・肉・皮・骨)、五華(爪・面・唇・毛・髪)、五根(目・舌・口・鼻・耳)。

  経絡の類(気血の運行路)
① 経脈…からだを縦に流れる主要路で、十二経脈(→No.72)、奇経八脈(→No.74 )など。
② 絡脈…経脈から分岐する細い通路で、十五絡脈や孫絡など(→No.71)。
③ 経穴…いわゆるツボのことで、経絡上にあるもの。体表にあって、気が出入りする。

経穴に鍼灸を施すことで、経絡でつながる形の類(臓腑)の気の類(精気神)をととのえ、からだの陰陽を調節するのが鍼灸治療なんです。

一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。

 
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