あらためて、奇恒の腑って何? | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

昨日の午後2時半頃、地震がありました。東北から関東・中部にかけて揺れたようです。千葉は震度4で、揺れ始めの感じが東日本大震災のときに似た感じだったので、ちょっと怖かったです。

東洋医学講座を補足するシリーズ、気や五臓六腑については少し前にお届けしました。それは↓こちら。
「あらためて気について考えてみる」(気の意味)
「またも気について考えてみる」 (気の種類)
「またまた気について考えてみる」 (衛気)
「さらに気について考えてみる」 (営気)
「あらためて、五臓六腑って何? その1その2その3

今回は、東洋医学講座No.15 の最後のほうにちょろっと書いただけになっている奇恒(きこう)の腑について、少し詳しくみていくことにいたしましょう。

奇恒の腑は、『黄帝内経(こうていだいけい)』の『素問・五蔵別論篇』に出てきます。黄帝が臓腑の解釈ついて問いただしたとき、岐伯が次のように答えます。

「脳、髄、骨、脈、胆、女子胞の六つは、地気を受けて生じたものであり、いずれも大地がそうであるように、陰精を貯蔵することができます。貯蔵して出さないので、奇恒の腑と名づけられました。
 胃、大腸、小腸、三焦、膀胱の五つは、天気を受けて生じたもので、天空がそうであるように、休みなく動き、出して貯蔵しません。五臓の濁気を受け取り、排泄するので、伝化の腑といいます。~後略~」

奇恒の腑は地の気、伝化の腑は天の気ですから、陰陽に分けると、奇恒の腑は陰、伝化の腑は陽になります。五臓六腑でみると、五臓が陰で、六腑が陽です。奇恒の腑は貯蔵して出さず、伝化の腑は出して貯蔵しない。奇恒の腑と同様に、五臓も貯蔵して出しません。

こう見ると、奇恒の腑は五臓に近いのがわかりますね。だったら、腑じゃなくて臓って言っちゃえばいいのに…って思いません?ところが、そうはいかないんだなぁ。だって、見た目が五臓とは違うんだもの。

胆がそうであるように、見た感じでは、箱や袋みたいに何かを入れる形をしている。どっちかっていうと、伝化の腑とされている胃腸や膀胱に近い。でも、飲食物が通り抜けていくワケじゃない。だから、腑は腑なんだけど、奇恒の腑として、伝化の腑と区別したんですね。

それで、東洋医学講座のNo.15や「あらためて、五臓六腑って何?」のその2その3に書いたように、形は腑に似ていて、機能は臓に似ているのが奇恒の腑ってことになるんです。

一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


水仙
東洋医学講座の目次→満月
ツボの目次→やや欠け月
リフレクソロジーの目次→半月
妊娠・産後・授乳・子どものケアの目次→三日月
アロマセラピーの目次→新月
『養生訓』の目次→星空
体操とストレッチの目次→夜の街
からだのしくみ・食・栄養の目次→打ち上げ花火
からだの不調と対処法の目次→お月見
養生法・漢方薬・薬草・ハーブの目次→桜
ブログの目的・利用法・楽しみ方の目次→観覧車
東日本大震災 関連記事の目次→富士山