『びみょ~(微妙)』な違いが判る鈍行の旅(26・・・遺産を「相続」する街/岩手・平泉②)更新版
*本ブログ内「微妙な違いが判る鈍行の旅♪」関連記事
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■微妙な違いが判る鈍行の旅(25・・・東北本線・平泉の「遺産を相続?」する街並み①)
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平泉駅を発着するJR東日本の701系電車(盛岡版)車内*本ブログ管理者撮影
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今回記事は、
前回記事■微妙な違いが判る鈍行の旅(25・・・東北本線・平泉の「遺産を相続?」する街並み①)
からの続きです・・・
平泉周辺は、中尊寺、毛越寺、衣川古戦場等の歴史的文化遺産を中心に、奥州藤原氏の栄華を伝える歴史的な景観と、安倍氏やアテルイの歴史をしのぶ歴史的風土を感じさせる農村景観と、奥羽山脈と北上山地の山並みや北上川等の河川の自然景観が広がり、優れた景観を眺望できます。
しかしながら、この地域には、東北自動車道をはじめとする幹線道路や東北新幹線等の交通網が集中し、沿道、沿線には工場の進出や宅地の拡大が進み屋外広告物等が多く、この地域の景観を阻害する要因の一つとなっており、景観形成を阻害する要因を改善し、居住環境の向上や観光地としての魅力を向上させるまちづくりを推進する必要がありました。
この対策として、岩手県では、平成12年4月1日に我が国を代表する歴史的文化遺産が集積する平泉周辺地域の景観を、県民の郷土に対する愛着と誇りを育む共有の財産として、地域の発展との調和を図りながら次代に引き継いでいくため、平泉周辺地域を景観形成重点地域として指定し、地域特性に応じた計画的な景観形成を図ろうとしました。
とくに、平泉の中心部には、中尊寺や毛越寺庭園、観自在王院跡、あるいは発掘が進む柳之御所跡等をはじめとした優れた文化財、遺跡が集積し、現在の街並みは平安時代の街並み遺構のうえに立地しており、歴史的な景観を呈しています。
そこで、この区域内は、優れた歴史的景観の保全と景観形成への配慮により、歴史的景観の適正な保全、継承、再生を図るものとする「歴史特別景観区域」に指定されました。
「歴史特別景観区域」に指定されると、新規に計画される建築物は、
①幹線道路から3メートル以上後退して建てなければなりません。
また、
②建築物の高さは、13メートルを超えないものとし、
③生け垣を基本に敷地内はできる限り緑化し、植栽は在来種を基本とする・・・
さらに、
④建築物の色彩は、周辺の歴史景観と調和するものとし、彩度の低いものとするよう配慮すること。
看板も、屋外広告物で光源を用いるものにあっては、
⑤光源を白色系とし、動光又は点滅を伴うものを用いないこと。また、
⑥光源を内蔵する屋外広告物は避けること。
⑦表示面積が2平方メートルを超えないこと(自家広告物では、その全体形状の外郭線を
⑧高さ3メートル以下、巾3.6メートル以下、全体の高さを5メートル以下とする)・・・等の厳しい建築規制が掛かります。
もし、ご訪問の機会がございましたら、JR東北本線
*使用写真はすべて本ブログ管理者自ら撮影。
*なお、本稿は
「地図の旅通信(第27号)」向けに本ブログ管理者自ら執筆した文章に、
一部加筆修正を加えたものである。
*「地図の旅」・・・
この会は地図と旅を共に学び、楽しみ合う地図の旅愛好者の集まりで、
この世界では有名な大沼一雄会長が率いる社会人の(プライベートな)サークルであり、
東京都多摩市に本拠を置く。
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*大沼会長について・・・の説明↓↓
<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>大沼 一雄 (おおぬま・かずお)1923年生まれ |
1950年 東京高等師範学校地理学科(現筑波大学)卒業 |
桐朋中・高等学校教師を経てフリー。 |
地図と旅の執筆活動に専心。 |
●主要著書 |
『地図の見方』(開成館) |
『カッパ先生陸地を行く』(二見書房) |
『新地形図』(数研出版) |
『韓国・その人と生活』(古今書院) |
『日本列島地図の旅』 |
『続日本列島地図の旅』 |
『続々日本列島地図の旅』 |
『地図のない旅なんて! ―地図を読んで旅を二倍楽しむ』(以上、東洋書店)
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