【夕顔34-3】古文単語「心知る」
源氏物語イラスト訳の重要古語です
古文単語でよく出題されるのは、
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…受験生世代はほぼほぼ使わない語。
…ですが、今回の古語は、
また出た! 古文特有のフュージョン古語☆
はい、ではいってみましょぉ~♪
٩(๑•̀∇•́๑)و
【今回の源氏物語】
「憎しとこそ思ひたれな。されど、この扇の、尋ぬべきゆゑありて見ゆるを。なほ、このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
とのたまへば、入りて、この宿守なる男を呼びて問ひ聞く。
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今回出てきた古文単語
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■【憎(にく)し】…気にくわない
■【と】…引用の格助詞
■【こそ】…強意の係助詞
■【思ひ】…ハ行四段動詞「思ふ」の連用形
■【たれ】…存続の助動詞「たり」の已然形
■【な】…念押しの終助詞
■【されど】…けれど(逆接の接続詞)
■【この】…この(連体詞)
■【扇(あふぎ)】…扇(おうぎ)・扇子(せんす)
■【の】…主格の格助詞
■【尋(たづ)ぬ】…ナ行下二段動詞「尋ぬ」の終止形
■【べき】…義務の助動詞「べし」の連体形
■【ゆゑ】…訳
■【あり】…ラ変動詞「あり」の連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【見ゆる】…ヤ行下二段動詞「見ゆ」の連体形
※【見ゆ】…見える。思われる
■【を】…順接の接続助詞
■【なほ】…やはり
■【この】…この(連体詞)
■【わたり】…辺り
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【心知れ】…ラ行四段動詞「心知る」の已然形
※【心知る】…事情を知っている
■【ら】…存続の助動詞「り」の未然形
■【む】…婉曲の助動詞「む」の連体形
■【を】…対象の格助詞
■【召し】…サ行四段動詞「召す」の連用形
※【召(め)す】…お呼びになる(「呼ぶ」の尊敬:光源氏⇒光源氏)
■【て】…単純接続の接続助詞
■【問(と)へ】…ハ行四段動詞「問ふ」の已然形
■【と】…引用の格助詞
■【のたまへ】…ハ行四段動詞「のたまふ」の已然形
※【のたまふ】…おっしゃる(「言ふ」の尊敬:作者⇒光源氏)
■【ば】…順接の接続助詞
■【入)い)り】…ラ行四段動詞「入る」の連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【この】…この(連体詞)
■【宿守(やどもり)】…家の番人
■【なる】…断定の助動詞「なり」の連体形
■【男(をのこ)】…男
■【を】…対象の格助詞
■【呼び】…バ行四段動詞「呼ぶ」の連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【問ひ聞く】…たずね聞く
◇ 単語の意味と文法的説明です。
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今回の古文単語 「心知る」 ☆
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また出ましたね~!
フュージョン古語
【連語:名詞+動詞】
…事情を知る。物事を理解する
*『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より
「心」も「知る」も、
かなーり幅の広い古語ですよね。
(;゚;∀;゚;)
ですが、
「心―知る」となれば、
「心」の意味が特定されて
丸暗記でオケー!!
((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
「憎しとこそ思ひたれな。されど、この扇の、尋ぬべきゆゑありて見ゆるを。なほ、このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
とのたまへば、入りて、この宿守なる男を呼びて問ひ聞く。
問)傍線部の意味として最も適当なものを次の中から選べ。
1.扇の歌意を理解できる者
2.扇の歌の風情を解する者
3.隣家の住人よりも風情のある者
4.隣家の事情を知っている者
5.惟光よりも自分を分かってくれる従者
解答……4
「憎しとこそ思ひたれな。されど、この扇の、尋ぬべきゆゑありて見ゆるを。なほ、このわたりの心知れらむ者を召して問へ」
とのたまへば、入りて、この宿守なる男を呼びて問ひ聞く。
● 過去記事リンク
■こそ
■されど
■ぬべし
■なほ
■心
■のたまふ
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