
【桐壺104-③】確述用法☆
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■いとどし
■しげし
■浅茅生(あさぢふ)
■露(つゆ)
■置き添ふ
■かごと(託言)
■聞こゆ
■つべし
■なむ
■~せたまふ
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今日は、【確述用法】についてです。
以前にも、説明したと思いますが、どこに書いたか分からなくなってしまったので^^;
■【桐壺104-②】イラスト解釈
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【確述用法】
推量の助動詞(「む」「べし」など)の前に、完了の助動詞(「つ」「ぬ」)が付く場合の用法です。
推量の前の「つ」「ぬ」は、完了ではなく、強意!
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具体的には、
「つべし」「ぬべし」「てむ」「なむ」などの形です。
※「らむ」「けむ」や、推定の「なり」「めり」などの前につく場合もあります。
託言も聞こえつべくなむ
訳)恨み言もつい申し上げてしまいそうで
「つ」は完了の意ではないので、「~てしまった」などとしてはいけません!
【つべし・ぬべし・てむ・なむ(確述用法)】
①きっと~だろう
②~してしまいそうだ
③~するにちがいない
こんなふうに、強意に訳出してください。
ただし、「む」「べし」等の推量の助動詞は、
「む」…ス・イ・カ・カ・エ・テ
「べし」…ス・イ・カ・ト・メ・テ
…たくさんの意味があります(x_x;)
訳出も、文脈に応じて、豊富にあるということですね。
(;゚;∀;゚;)
推量の前は、確述用法☆
この点だけは、きちんと押さえ、あとは文脈に照らし合わせて訳し分けをしてくださいね♪
あいでした
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■いとどし…いよいよはなはだしい
■しげし…多い、絶え間ない
■浅茅生…茅の生い茂った場所、荒れ宿
■露…「涙」のたとえ
■置き添ふ…(露などが)さらに加わる
■かごと(託言)…恨み言
■聞こゆ…申し上げる
■つべし…きっと~だろう
■なむ…(係り結びの省略用法)
■~せたまふ…~させなさる
【原文】
「いとどしく虫の音しげき 浅茅生に 露 置き添ふる 雲の上人
かごとも聞こえつべくなむ」
と言はせたまふ。
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最後に、本日の重要古語を、原文に照らし合わせて、自力で訳出できるようにしておきましょう♪
今日もお読みくださり、ありがとうございました