【帚木358-3】「されど」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木358-3】「されど」

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古文の勉強がんばってますかー!

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【今回の源氏物語】

ここ臥したる。客人寝たまひぬるいかに近から思ひつるされどけ遠かりけり
言ふ

 

【今回の古文単語】

■【に】…場所の格助詞

■【ぞ】…強意の係助詞

■【臥す(ふす)】…横になる

■【たる】…存続の助動詞「たり」の連体形

■【客人(まらうと)】…お客様

■【は】…提示の係助詞

■【寝】…ナ行下二段動詞「寝(ぬ)」の連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞

■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」の連体形

■【か】…疑問の係助詞

■【いかに】…どんなに、どれほど

■【近から】…ク活用形容詞「近し」の未然形

■【む】…推量の助動詞「む」の連体形

■【と】…引用の格助詞

■【思ふ】…思う、ここでは心配するニュアンス

■【つる】…完了の助動詞「つ」の連体形

■【を】…逆接の接続助詞

■【されど】…けれど接続詞

■【け遠し(けどほし)】…遠く離れた感じである

■【けり】…詠嘆の助動詞「けり」の終止形

 

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今日は、「されど」についてです☆

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【されど】
 
(逆接の接続詞)

…しかし、けれども

 

「されど」は、ラ変動詞「然(さ)り(=そうである)」に、逆接の接続助詞「ど」がついてできた接続詞です。


 

【され/ど】=【そうである/けれど】

   アップ

これがもともとの直訳ですが、

よく用いるので、【しかし】【けれども】などと訳するのが一般的。


 

実は、この「さり(然り)」というラ変動詞も、

「さ(然)」という副詞「あり」がくっついた

複合語なんです。

 

w川・o・川w


 


さり

 

「さ(然)」指示語のつく複合語は、よく使われるので、

イディオムとして押さえておくのがよいでしょう。


 

1.【さ(然)】の複合語

 

■【さて】=(副詞)そういう状態で、そのままで

■【さしも】=(副詞)あんなに。それほど(~ない)

        (接続詞)そうして、ところで

■【さても】=(副詞)そのまま

        (接続詞)そうであっても、それにしても

■【さしも】=(副詞)そのままでは

        (接続詞)それでは、それならば

■【さは】=(連語)そのようには、そうは

        (接続詞)それでは、それなら

■【さも】=(連語)そのようにも、そうも

       (副詞)いかにも。たいして(~ない)

■【さこそ】=(連語)そのように、いくら(~でも)

        (副詞)さぞかし(~だろう)

■【さばかり】=(副詞)それほど

■【さかし】=(連語)そのとおりだ


 

2.【さり(然り)】の複合語

 

■【さらば】=(接続詞)そうであるならば、それならば

■【されば=(接続詞)だから、それゆえ

■【されど】=(接続詞)しかし、けれども

■【さりとも】=(接続詞)そうであっても

         (副詞)いくらなんでも

■【さるべき】=(連体詞)しかるべき、ふさわしい、相当の

■【さるは】=(接続詞)それというのも、しかしながら

■【さらぬ】=(連体詞)そうでない、たいしたことでない

■【さらぬだに】=(連語)そうでなくてさえ、ただでさえ


 

3.【さ(然)】を含む慣用表現

 

■【さ言うふ言ふも】=そうは言っても

■【さてしもありぬべし】=そのままでよいだろう

■【さもあればあれ】=どうとでもなれ




 

(*^m^*)

 

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本日の「源氏物語」~帚木358(原文)

ここ臥したる。客人寝たまひぬるいかに近から思ひつるされどけ遠かりけり
言ふ

本日の古語~過去記事リンク

こ、これ、この(指示語)

に(助詞)

ぞ・ぞや

たり(助動詞)  たり②

は(係助詞)

たまふ  たまふ②

ぬ(助動詞)

いかに

む(助動詞)  

つ(助動詞)

を(助詞)  を②

けり  けり②

 

 

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