【桐壺117-③】「見ゆ」
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■【かう】
■【しも】
■【見え(見ゆ)】
■【じ】
■【思し静む】
■【さらに~(打消)】
■【え~(打消)】
■【~あへず】
■【~させたまふ】
■【御覧じ初む】
■【し(き)】
■【さへ】
■【かき集む(掻き集む)】
■【よろづ(万)】
■【思し続く】
■【られ(らる)】
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今日は、いっぱい重要語が出てきましたよね~;;
でも、またいずれ、出てくる語ばかりですので、今回も1つだけ説明して締めくくります。
今日は「見ゆ」のお話です☆
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【見ゆ】
①見える
②感じられる
③見られる
④見せる
「見ゆ」と「見る」を、ごちゃまぜにしてしまう人もいるので、まずそこに注意が必要です。
「見る」
…マ行上一段活用
「見ゆ」
…ヤ行下二段活用
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「見ゆ」は、「見」に、上代の助動詞「ゆ(受身・可能・自発)」がくっついたものと考えられています。
なので、どの意が強く表れるかによって、意味が分かれるんですよね~><
さらに、使役の意もあるので要注意!
【見ゆ】
①見える
②感じられる
③見られる
④見せる
とにかく、「見ゆ」が出てきたら、基本的な「見える」の意で訳出してみて、おかしかったら、直前のつながりから、訳し分けしてみるとよいでしょう。
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■【かう】…こう、このように
■【しも】…(強調)
■【見え(見ゆ)】…見せる
■【じ】…~まい(打消意志)
■【思し静む】…お気持ちを静める
■【さらに~(打消)】…まったく~ない(全否定)
■【え~(打消)】…とても~できない(不可能)
■【~あへず】…~しきれない
■【~させたまふ】…~あそばす
■【御覧じ初む】…初めてお目通りになる
■【し(き)】…過去の助動詞
■【さへ】…~まで
■【掻き集む】…あれこれ集める
■【よろづ(万)】…すべて、いろんなこと
■【思し続く】…思い続けなさる
■【られ(らる)】…自然と~される(自発)
【原文】
いとかうしも見えじと、思し静むれど、さらにえ忍びあへさせたまはず、御覧じ初めし年月のことさへかき集め、よろづに 思し続けられて、
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最後に、今回出てきた重要語と本文を照らし合わせ、自力で訳出できるか確認しておきましょう。
あいでした