【帚木413-3】「思ひあはす」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木413-3】「思ひあはす」

源氏物語イラスト訳のあいですラブラブ 

 

さあ!今日は重要古語!

毎日、少しずつ入れていきましょぉ♪

(ノ´▽`)ノ

 

帚木413のイラスト訳はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

すぐれたることなけれめやすくもてつけありつる中の品かな隈なく見集めたる言ひことげに思しあはせられけり

 

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今回出てきた古文単語
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■【すぐる】…ひいでる。すぐれる

■【たる】…存続の助動詞「たり」の連体形

■【こと】…ところ。事

■【は】…提示の係助詞

■【なけれ】…ク活用形容詞「無し」の已然形

■【ど】…逆接の接続助詞

■【めやすし】…見た感じのよい

■【もてつく】…取りつくろう。装う

■【て】…単純接続の接続助詞

■【も】…強意の係助詞

■【あり】…ラ変動詞「あり」の連用形

■【つる】…完了の助動詞「つ」の連体形

■【中の品(しな)】…中流階級

■【かな】…詠嘆の終助詞

■【隅(くま)なし】…抜け目ない。精通している

■【見集む】…数多く見る。たくさん接する

■【たる】…完了の助動詞「たり」の連体形

■【人】…。ここでは左馬頭のこと

■【の】…主格の格助詞

■【し】…過去の助動詞「き」の連体形

■【は】…提示の係助詞

■【げに】…なるほど。いかにも。本当に

■【と】…引用の格助詞

■【思しあはす】…思い当たりなさる

※【思(おぼ)し―】…作者⇒光源氏への尊敬

※【思ひあはす】…思い当たる。合点がいく

■【られ】…自発の助動詞「らる」の連用形

■【けり】…過去の助動詞「けり」の終止形

 

 

 

単語の意味文法的説明です。

「重要古語一覧」もご参照ください。

 

 

――――――――――――
今日の古語 「思ひあはす」

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「思ひ―」という複合動詞☆

古文では非常に多く出てきます。


 

古文単語帳は、塾や学校でも使ってると思いますが、

 

今回のような複合動詞までは、

なかなか載っていませんよね;;


 

せひともこのブログで、

出てきたものから覚えていってください♪

(o^-')b

 

おもひあはす【思ひ合はす】
 (サ行四段活用動詞)

①考え合わせる
②思い当たる。合点がいく

 *「学研全訳古語辞典」より

 


「思」+「合わさる」→合点
 

まさしくイメージ通りですね♪

(*^m^*)

 

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私大マーク古文 例題

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私大マークレベルはピンキリですが…

 

 

   アップ
まずはこの問題をやってみて、

全体的な傾向をさぐるといいですよ♪

('-^*)/

 

「すぐれたることはなけれど、めやすくもてつけてもありつる中の品かな。隈なく見集めたる人の言ひしことは、げに」と思しあはせられけり

問題)本文と合致するものを、次の中から選べ。

1.伊予の若妻がすぐれていなかったとは言わないまでも、恋愛経験豊富な左馬頭の言葉通り、中流階級の女性は感じがよかったとことに思い至った。

2.数日前に、恋愛経験豊かな左馬頭が言っていた「中流階級の女性がよい」というのは本当だったのだと、光源氏はそれを経験して初めて合点がいった。

3.女性の扱いに精通していた左馬頭の言うように、中流階級の女は品は良いが決してすぐれているわけではないということを、妙に納得した。

4.伊予の若妻は見た目はよかったが、全体的には決してすぐれていなかったと分かり、左馬頭の経験談の通であったことが悔しく思われた。

5.数日前、女性に精通していた左馬頭が「中流階級の女には気をつけろ」と言っていたにもかかわらず、光源氏は伊予の若妻にのめり込んでしまった。

 


左馬頭の話は、きのうのイラスト解釈でもあげましたが、

 

【帚木(ははきぎ)】の始めの方の叙述だったので、

忘れてる人も多いかと…(;゚;∀;゚;)

【帚木】を始めから読んでくださる人はこちら⇒



まあ、今回の選択肢は、そこを見ずに、

「思しあはす」の語義だけで吟味してみましょ♪

('-^*)/


 

「思しあはす」は、

「思し―」「合はす」複合動詞


 

ですが…

「思し合はす」は、古語辞典には載ってませーん!

(;゚;∀;゚;)

 


おぼす

 

なので、尊敬の部分をとると、

「思ひあはす」☆

   アップ

これなら、辞書に載ってます^^

 

おもひあはす【思ひ合はす】
 (サ行四段活用動詞)

①考え合わせる
②思い当たる。合点がいく

 *「学研全訳古語辞典」より

 

 

で、

選択肢の「思ひあはす」の該当箇所に線を引くと…

 

 

1.伊予の若妻がすぐれていなかったとは言わないまでも、恋愛経験豊富な左馬頭の言葉通り、中流階級の女性は感じがよかったとことに思い至った(△)

2.数日前に、恋愛経験豊かな左馬頭が言っていた「中流階級の女性がよい」というのは本当だったのだと、光源氏はそれを経験して初めて合点がいった(○)

3.女性の扱いに精通していた左馬頭の言うように、中流階級の女は品は良いが決してすぐれているわけではないということを、妙に納得した(△)

4.伊予の若妻は見た目はよかったが、全体的には決してすぐれていなかったと分かり、左馬頭の経験談の通であったことが悔しく思われた(×)

5.数日前、女性に精通していた左馬頭が「中流階級の女には気をつけろ」と言っていたにもかかわらず、光源氏は伊予の若妻にのめり込んでしまった。(ナシ)

 

 

…なんか、

「思しあはす」の語義だけでも

解けそうな気がしてきますよね~;

(;´▽`A``

 


げにと思しあはせ

 

正解は……

 

イラスト訳を始めから読みたい人はこちら⇒

【帚木】を始めから読んでくださる人はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

すぐれたることなけれめやすくもてつけありつる中の品かな隈なく見集めたる言ひことげに思しあはせられけり

 

 

過去記事リンク

たり(助動詞)  たり②

は(係助詞)

ど・ども(接続助詞)

めやすし

もてつく

ても

て(接続助詞)

つ(助動詞)

中の品(なかのしな)

しな(品)

かな(詠嘆)

くまなし(隅なし)

見る

の(格助詞)

し(識別)

き(助動詞)

げに

と(格助詞)

思し~(複合語)

「思ひ~」の複合語一覧

れ・られ

けり(助動詞)


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今日もご訪問ありがとうございました☆

お役に立ちましたでしょうか?(o^-')b

 

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