【帚木206-3】「思ひ~」の複合語一覧☆
勉強お疲れさま~あいです。
古文単語・文法覚えは、古文を読む必要条件☆
古文目線・慣れを積むのは、古文を読む十分条件☆
このブログで真の国語力を身につけてください
【本日の古文単語】
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【さりとも】…そうだとしても
■【絶えて~じ】…まったく~ないだろう
※【じ】…打消推量の助動詞「じ」の終止形
■【思ひ放つ】…見限る、気持ちを断ち切る
■【やう(様)】…~ようなこと
■【思うたまふ】…存じます
※【たまふ(下二段)】…~ております(謙譲の補助動詞)
■【て】…~して(単純接続)
■【とかく】…いろいろと、あれこれと
■【はべり】…~ます(丁寧の補助動詞)
■【し】…過去の助動詞「き」の連体形
■【を】…~けれど(逆接の接続助詞)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日の古語詳解は、「思ひ放つ」について☆
では行ってみよ~♪
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今回、「思ひ放つ」という複合語が出てきましたが、
【思ひ放つ(おもいはなつ)】
…相手に対する気持ちを断ち切る、突き放して考える
(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)
「思ひ~」という複合語も、
基本的に、「気持ちが~」という訳出の方向で、
間違わないはずです!
(ノ´▽`)ノ
しかし、古文と現代では、慣習や生活目線も異なるため、
現代的な感覚で、「気持ちが~」と訳出すると、
ちょっと意味不の場合もあるんですね~^^;
なので、今回もその一覧をあげておきますねっ♪
ヽ(*'0'*)ツ
【「思ひ~」で始まる重要複合語一覧】
■【思ひ明かす】…もの思いをして夜を明かす
■【思ひあがる】…気位高く持つ、自負する
■【思ひ当つ】…①推測して見当つける ②考えて割り当てる
■【思ひ扱ふ】…心をこめて世話する
■【思ひ集む】…あれこれ考える
■【思ひ合はす】…①結び付けて考える ②なるほどと思い当たる
■【思ひ侮る(あなづる)】…軽視する、軽蔑する
■【思ひ敢へず】…思い及ばない
■【思ひ余る】…思案に余る
■【思ひ出(い)づ】…思い出す
■【思ひ言ふ】…思ったことを口に出して言う
■【思ひ入る】…①思い込む ②気に掛ける
■【思ひ得(う)】…考えつく、悟る
■【思ひ移ろふ】…気持ちが他に移る
■【思ひ疎む】…嫌って遠ざける
■【思ひ倦(う)んず】…わずらわしく思う
■【思ひ掟(おき)つ】…あらかじめ方針を思い定める
■【思ひ置く】…①心中に決めておく ②未練を残す
■【思ひ起こす】…①気持ちを奮い立たせる ②想起する
■【思ひ遣(おこ)す】…こちらに思いをよこす、気遣う
■【思ひ貶(おと)す】…見下す
■【思ひ掛く】…①思いをかける ②予期する
■【思ひかしづく】…大事に世話する
■【思ひかぬ】…①恋しい思いに堪えきれない ②判断に困る
■【思ひ交はす】…互いに心を通わせる
■【思ひ構ふ】…心の中で計画を立てる
■【思ひ消ゆ】…気が滅入る
■【思ひ切る】…①断念する ②決心する
■【思ひ砕く】…①思い乱れる ②心を砕く
■【思ひ腐(くた)す】…軽蔑する
■【思ひ屈(くっ)す】…悲観的になる、ふさぎ込む
■【思ひ頽る(くずおる)】…気力が萎える、くじける
■【思ひ隈なし】…思慮が足りない
■【思ひ暮らす】…物思い、恋しく思って日を過ごす
■【思ひ消つ】…思うまいとする、軽蔑する
■【思ひ定む】…心を決める
■【思ひ醒ます】…心を静める
■【思ひ萎ゆ(しなゆ)】…元気をなくす
■【思ひ死ぬ】…恋いこがれて死ぬ
■【思ひ染(し)む】…心に深く感じる
■【思ひ知る】…了解する、悟る
■【思ひ過ぐす】…気に掛けないようにする、見過ごす
■【思ひ捨つ】…思い切る、放念する
■【思ひ澄ます】…一心に考える、信心する
■【思ひ初む】…恋し始める
■【思ひ立つ】…心に決める
■【思ひ頼む】…頼みに思う
■【思ひ戯(たは)る】…心を寄せて戯れる
■【思ひ絶ゆ】…きっぱりと思い切る
■【思ひ弛(たゆ)む】…気が緩む
■【思ひ撓(たわ)む】…心がくじける
■【思ひ付く】…心がひかれる
■【思ひ包む】…胸ひとつにおさめる
■【思ひ積(つ)む】…物思いが重なる
■【思ひ詰(つ)む】…思い詰める
■【思ひ連(つら)ぬ】…あれこれ思いを重ねる
■【思ひ解(と)く】…理解する
■【思ひ閉ぢむ】…思いを断ち切る
■【思ひ滞る】…決心が鈍る
■【思ひ取る】…理解する
■【思ひ流す】…思い続ける
■【思ひなす】…そうと決め込む
■【思ひ準(なずら)ふ】…思い比べる
■【思ひ慣らふ】…そう思うようになる
■【思ひ成る】…そう思うようになる
■【思ひ念ず】…①一心に祈る ②じっと我慢する
■【思ひのどむ】…気持ちをのどかにする
■【思ひ量(はか)る】…あれこれ思いめぐらす
■【思ひ励む】…心を励まし努める
■【思ひ果(は)つ】…①結論を出す ②思いを通す
■【思ひ放つ】…気持ちを断ち切る
■【思ひ離る】…思いが離れる
■【思ひ臥す】…物思いにふけって寝る
■【思ひ隔(へだ)つ】…心に隔てを置く
■【思ひ設(まう)く】…あらかじめ考えておく
■【思ひ紛(まが)ふ】…思い違いをする
■【思ひ増(ま)す】…思いが募る
■【思ひ優(ま)す】…他より優れていると思う
■【思ひ惑ふ】…あわてふためく
■【思ひ回す】…思案を巡らす
■【思ひみる】…いろいろ考えてみる
■【思ひ結ぼほる】…悩み事で胸が塞がる
■【思ひ睦(むつ)ぶ】…うち解けられると思う
■【思ひ休(やす)らふ】…ためらう、躊躇する
■【思ひ止(や)む】…相手を思う心が消える
■【思ひ遣(や)る】…①思いを晴らす ②思いを馳せる ③遠くの人を思いやる
■【思ひ寄そふ】…考え合わせる
■【思ひ寄る】…考えつく
■【思ひ弱る】…気弱になる
■【思ひ分(わ)く】…識別する
■【思ひ渡る】…恋い慕い続ける
■【思ひ煩(わづら)ふ】…あれこれ思案して苦しむ
■【思ひ侘(わ)ぶ】…悲しく思う
∑(゚Д゚)
いっぱいありますね~><
全部覚えなくていいので、ざっと目を通しておいてね♪
全体的に見ると、
「言ひ~」の複合語 の時と同様ですが、
●「気持ちが~」と訳出する場合
●「思ひ~」の部分を省いてもいい場合
●「物思い」「恋い慕う」の意味が付随する場合
などがあるようです☆
(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
古文は、勉強すればするほど、奥深く勉強したくなってくるものですが…
(;゚;∀;゚;)
入試まであとわずか!
できるだけ効率的に学習効果を上げていきたいものです♪
(*^_^*)
「思ひ~」の複合語は、こんなふうにざっと目を通しておいて、
あとは古文のなかで出てきたものから、
訳を押さえていきましょうね♪
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木206(原文)
「…さりとも、絶えて思ひ放つやうはあらじと思うたまへて、とかく言ひはべりしを、…」
自力での現代語訳が難しい場合は、
下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■さりとも
■とかく
■はべり
(※その他重要古語一覧はこちら )
あいでした