【帚木180-2】陳述の副詞「絶えて」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木180-2】陳述の副詞「絶えて」

勉強がんばってますかラブラブあいです。

 

【イラスト解釈】では、本日のイラスト訳に因んで、

解釈問題や文法・常識のツボなどを随時更新しています。

さあ今週もがんばっていきましょ~♪


↓今日の源氏物語はコレ↓

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「…例の腹立ち怨ずるに、『かくおぞましくは、いみじき契り深くとも、絶えてまた見じ。…」

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【源氏物語~これまでのあらすじ】

桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。左馬頭が具体的な女性体験談を語り出します。昔通ってた女は容貌は良くないが、従順で貞操を身につけていたけれど、ひどく嫉妬深い女だったとか…。

今日は、「絶えて~じ」の解釈☆

ではいってみよ~~っと♪

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『かくおぞましくは、いみじき契り深くとも、(1)絶えてまた見じ。』
 

問)傍線部(1)の解釈として正しいものを選べ。

 

1.再び目にすることはなかった

2.絶対に見たくはない

3.まさか逢わないだろう

4.もう二度とは逢うまい

5.すっかり行き来が途絶えてしまった


 

「絶えて」という語は、現代でもよく見かけますが、

陳述の副詞として、打消の語と呼応して全否定になるのは、

古文特有の用法です☆

(*^_^*)



【絶えて(たえて)】

①(打消と呼応して)全然、少しも

②すっかり、全く、はなはだしく

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)



打消を伴う陳述の副詞としては、ほかにも多くありますので、

この機会に目を通しておいてください☆

 

打消の意を伴う陳述の副詞【一覧】

 

●いさ~ず=さあ~ない

●いまだ~ず=まだ~ない

●よも~じ=まさか~まい

●あへて~ず=進んで~ない

●あへて~じ(まじ)=少しも~ないだろう

●え~(打消)=~できない(不可能)

●さらに~(打消)=まったく~ない(全否定)

●おほかた~(打消)=まったく~ない(全否定)

●つゆ~(打消)=まったく~ない(全否定)

●たえて~(打消)=まったく~ない(全否定)

●さながら~(打消)=まったく~ない(全否定)

●をさをさ~(打消)=ほとんど~ない

●必ず~(打消)=必ずしも~ない


また、出て来た時に、一覧を挙げていきますので、

いま覚えられなくても、だんだんと頭に入っていきますよ♪

ヾ(@°▽°@)ノ

 


絶えてまた

直訳)絶対に再び逢うまい


源氏物語イラスト訳で古文・国語の偏差値20アップし大学受験に合格する勉強法

 

センター問2などで、このような選択肢解釈問題が出て来ます。

 

解き方としては、一語一語、単語に区切って見ていき、

それぞれの要素がきちんと入ってるものを選びましょう!


 

1.再び目にすることはなかった

  ×「絶えて」・「じ」の訳出不十分

 

2.絶対に見たくはない

  ×「また」・「じ」の訳出不十分

 

3.まさか逢わないだろう

  「また」訳出不十分、「絶えて」「じ」用法ズレ

 

4.もう二度とは逢うまい

  

 

5.すっかり行き来が途絶えてしまった

  「また」不十分、「じ」用法ズレ




正解は……
 

(o^-')b

 

今回のイラスト訳はこちら→

あいでした音譜