【帚木197-3】文脈の着眼点「さりとも」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木197-3】文脈の着眼点「さりとも」

今日も勉強お疲れさま~ラブラブ


このブログは、難関大学受験から初歩の初歩まで、

古文を勉強していく方ならどなたでも、

「ふ~ん!」って思ってもらえる箇所があるように、

読み応えのある記事を心がけています。


ぜひ古文学習の日課としてご活用くださいね音譜

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【さりとも】…そうはいっても

■【日ごろ】…何日も、数日来

■【恨み】…憎しみ、怨恨

■【~は】…強調の係助詞

■【解く(下二段)】…解ける

(※ここでは、雪の縁語となる)

■【なむ】…きっと~だろう確述

※【な】…強意の助動詞「ぬ」の未然形

※【む】…推量の助動詞「む」の終止形

■【思うたまふ】…存じ上げますウ音便

※【たまふ(下二段)】…~ております謙譲の補助動詞

■【し】…過去の助動詞「き」の連体形

■【に】…~ので、~ところ順接

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

今日の古語詳解は、「さりとも」について☆

では行ってみよ~♪

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さりとも」は、「然りとも」という漢字をあて、

さありとも」が変化した形です☆


 

ありとも

訳)そうであるとしても

 

   ↓↓

【さりとも(然りとも)】

①そうだとしても、そうはいっても

②いくらなんでも、それにしても

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)


 

つまり、前述の内容を受けて、

逆接的なつながりになっていくんですね!

ヽ(゚◇゚ )ノ

 


今回の文脈では、

 

「いかが思へると、気色も見がてら、雪をうち払ひつつ、なま人わろく爪喰はるれど、さりとも今宵日ごろの恨みは解けなむ、と思うたまへしに、…」

源氏物語イラスト訳で古文・国語の偏差値20アップし大学受験に合格する勉強法
 

指を噛まれケンカ別れして、行きづらくなったとはいえ、

長年の夫婦生活からくる信頼感というのが強いわけですね♪

(*^m^*)


 

ところで、

「然り」という指示語を用いた連語がたくさんあるので、

この機会に一覧にまとめておきますねー!

(* ̄Oノ ̄*)

 

【「さり(然り)」を用いた連語一覧】

 

■【さり(然り)】

そのようである、そうである

 

■【さりげ(然り気)なり】

そのような様子、そうである様子

 

■【さりげ(然り気)なし】
そんなことがあった様子ではない、何もなかった様子だ

 

■【さりけれど(然りけれど)】
そうではあったけれど、しかしながら

 

■【さりけれな(然りければ)】
それで、そうであったから

 

■【さりとて(然りとて)】
そうかといって

 

■【さりとては(然りとては)】
それでも、そうとは、何とまあ

 

■【さりとても(然りとても)】

そうはいっても、それにしても

 

■【さりとは(然りとは)】
そういうのは、そうだとは、何とまあ

 

■【さりとも(然りとも)】
そうはいっても、それにしても

 

■【さりながら(然りながら)】
しかしながら、そうではあるが

 

■【さりぬべし(然りぬべし)】

そうなるはずだ、相当なものだ、立派だ

 

■【さりや(然りや)】

そのとおりである、まったくだ

 


 

全部を丸暗記する必要はありません。

ただ、せっかく今日一覧で見たのだから、

もう一度上から見直してみてください☆

 

できたら、声に出して、一度言ってみましょう♪


 

源氏物語イラスト訳でも、随時出てきますので、

徐々に頭に入れていきましょうね♪

(o^-')b

 

本日の「源氏物語」まとめ

 

■帚木197(原文)

「…さりとも今宵日ごろの恨みは解けなむ、と思うたまへしに、…」

     アップ

自力での現代語訳が難しい場合は、

下のリンクも復習してね♪

 

【帚木197-1】イラスト訳

【帚木197-2】イラスト解釈

 

 

本日の古語~過去記事リンク~

日ごろ

なむ①  なむ②

思うたまへ得

たまふ  たまふ②

し(識別)

き(助動詞)

に(助詞)

(※その他重要古語一覧はこちら

 

あいでしたラブラブ