最近リリースされた新譜から ㉘
レオンスカヤの新譜が出ていましたので、聴いてみました。よくカプリングされる二つの名曲のセットなのですが、このブログを始めてから、意外にシューマンを1回聴いただけでした。しばらく聴いていなかったということになります。久しぶりの鑑賞楽しみです。
【CDについて】
作曲:シューマン
曲名:ピアノ協奏曲イ短調 op54 (32:58)
作曲:グリーグ
曲名:ピアノ協奏曲イ短調 op16 (31:38)
演奏:レオンスカヤ(p) M.ザンデルリング指揮 ルツェルン交響楽団
録音:2023年3月27-29日 ルツェルン KKL
CD:5054197837838 (レーベル:Warner Classics)
【曲について】
グリーグのピアノ協奏曲は、1868年、作曲者が25歳のときの作品で、グリーグを代表する傑作となりました。グリーグは2曲目にも取り組みましたが完成されず、この曲を何度も改訂したとのことです。最終版は最晩年の1907年のもので、これが現行版となっているものになります。シューマンのピアノ協奏曲と似ていると言われますが、実際グリーグは、ライプツィヒに留学していた頃、にクララ・シューマンの演奏でこの曲を聴いていて、大きく影響を受けたと言われています。
【演奏について】
新譜のCDを聴くときは、ワクワクしますね。特に有名演奏家だと尚更です。まずは、開封の儀式から…。なんて、特別なことをやる訳ではないですが、最近はCDによってはなかなか外装の袋を開くことができない、というか開くための糸口が設置されていないのもよくあります。このCDはすんなり開きました。さすがビックネームのレーベルです。さて、そんなことはいいとして、聴いてみます。
まず、シューマン…。これはテンポが遅いです。レオンスカヤは美しい音で、たっぷり時間をかけて演奏している感じです。すごく表情をつけてとかいう感じではないと思うのですが、音楽を十分な時間をかけて、丁寧に大きく表現している感じでしょうか。ニュアンスはむしろオーケストラについていると感じるくらいでした。奏でられる音楽はとてもロマンティックで、シューマンのこの曲が凄く恰幅のいい堂々とした曲に聴こえます。最後まで聴き終わって、この巨大さは、たとえは変ですが、ベートーヴェンを聴き終わった感じといいますか…。
グリーグも同じようなテンポでした。これもこの曲をとても雄大に見せるのですが、このコンパクトで美しい曲が、こういった形で表現されると、何かショパンやチャイコフスキーのような濃厚なロマンティックな曲のイメージに聴こえてきました。シューマンがベートーヴェンに聴こえ、グリーグがショパンに聴こえるというのも、この2つの曲のルーツのようなものも感じて、勝手に喜んでいました(笑)。ちょっとおかしな感想になってしまいまってお恥ずかしい限りですが、ピアノの音が大変美しく、また堂々とした演奏であったと思います。
【録音について】
音は美しく、大きな音量で捉えられていて、演奏そのものがよく捉えられていると思います。
【まとめ】
リヒテルに師事し、時代を乗り越えてきたレオンスカヤですが、風格のある演奏でした。アルゲリッチの4つ下で、ポリーニの3つ下。ピリスの1つ下。同世代の名演奏家の一人ですね。これからも新しい録音を期待したいです。
購入:2024/01/14、鑑賞:2024/01/23





























