マーラー:交響曲第6番 ブーレーズ指揮 ウィーンpo (1994) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:マーラー

曲名:交響曲第6番イ短調 (79:20)

演奏:ブーレーズ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1994年5月 ウィーン Musikverein Groser Saal

CD:POCG-1848(レーベル:DG、販売:ポリドール)

 

【曲に関して】

マーラーは第2番から第4番までの歌入りの曲のあと、第5番から第7番まで、歌なしの曲を作曲しました。その中では、唯一の伝統的な四楽章構成で、演奏時間も80分と、巨大な曲になっています。純音楽のみで大編成のオーケストラを駆使して、劇的な表現を行なった、マーラーの最高峰の曲の一つなのです。

 

【演奏についての感想】

 歌のないマーラーの交響曲の中で、今まで一番聴かなかった曲に挑戦してみました。とにかく長いのですね。一度これとは別のCDを聞いてみたのですが、そのCDでは理解するに至らず、数回トライするも、途中でリタイアでした。それならこれでということで、このブーレーズ盤を取り出してみました。聴いていないCDだけはいっぱいあるのです(笑)。といっても、一発で聴いて感想を書けているのではなくて、ある程度馴染むまで、いつも遠出の時に車の中で流していたのですよ…。

 

で、感想です。まずは大変まとまりがいいですね。80分間ブレずに一貫している。この曲は、けっこう静かで動きの少ない部分も多いので、初心者的には気を抜くと眠りに誘われるのですが、そこはしっかり緊張感を持続させてくれます。そして、音がいいのです。ウィーン・フィルだからといって、必ずしもいつもいい音が聞けるとは限らないと思うのですが、これはかなり演奏自体も質が高いと思いました。その結果全体として、細部まで美しく表現され、淀みなく次へ次へと前進する推進力があり、全体的にしっかり仕上がった演奏になっていると思いました。どんな曲であるかが大変よくわかる演奏だと思います。

 

第6番は、四楽章という形式の中で、形としてもがっちりとまとまった曲なので、聴きごたえがある曲だと思います。いろいろなメロディが繰り返して再現されてくるのも、それぞれの意味を捉えて聴くと、また奥が深いのでしょうね。そのあたりは、まずはもう少し解説を真面目に読んで、じっくり聴いた方がいいかなと思いました。

 

【録音に関して】

 これは、大変いい録音だと思います。強弱の幅が大きい曲ですが、音が美しく完璧に捉えられています。

 

【まとめ】

 難関であったこの曲について、あやふやながらもやっと感想を残すことができました。これでもなかなか大仕事でした。マーラーはまだまだそんな曲がいっぱいあります(笑)。

 

購入:不明、鑑賞:2023/07/17