【CDについて】
作曲:モーツァルト
曲名:ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K453 (28:57)
ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K467 (28:18)
演奏:ポリーニ(p,指揮) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2005年5月 ウィーン Musikverein Grosser Saal(ライヴ)
CD:00289 477 5795(レーベル:DG、発売:Universal Music)
【曲に関して】
モーツァルトが1784年に作曲した一連のピアノ協奏曲の一つ。第14番から第19番が作曲されています。第17番は、その中でも特に優れたものとされているとのこと。明るく伸びやかな曲でした。一方、第21番はモーツァルトのピアノ協奏曲の中でも、最も親しまれている曲ではないでしょうか。第二楽章が、「みじかくも美しく燃え」に使われているのは良く知られていますね。美しい映画でした。
【演奏についての感想】
ポリーニといえば、あまりモーツァルトのイメージはなかったのですが、かつてはベームとの協奏曲の録音などありました。そんなポリーニのライヴ録音を聴いてみたいと思います。モーツァルトの協奏曲の中でも有名な2曲の演奏になっています。ただ、こういった取り合わせになると、ポリーニとモーツァルトの組み合わせとは何ぞや?という固定観念からくる変な興味に支配されそうなので、それは極力避けたいと、心して聴きましょう。
まずは、第17番の序奏。ウィーンフィルらしいニュアンスを持った音楽が始まります。あたかも、ウィーンフィルの室内楽編成で聴くディベルティメントのような雰囲気です。そんな中に入ってくるポリーニのピアノ。美しい音色ではありますが、はて、ポリーニとは?と、やはり一瞬考えてしまいました。どうも輝かしい技巧のピアノを頭に描いてしまう訳です。いけません、固定観念は避けると先に申しておりました。そんな感じで聴き進みます。
ウィーンフィルの演奏は、自発的な室内楽的演奏に近い感じがしました。ウィーン八重奏団とか、そんな感じの雰囲気です。それにポリーニのピアノが乗って行きます。お互い絡み合い、溶け合いという感じで、モーツァルトが進みます。そんな感じで第21番の終楽章は早い部分もあるので、まったくぶれない技巧を楽しむこともできました。上質の演奏…という感じですね。
【録音に関して】
まとまりのいい録音という感じでしょうか…
【まとめ】
いい音楽と演奏にのって、稀有なひと時を楽しんだという感じでしょうか。ウィーンのモーツァルトですね。
購入:2023/07/18、鑑賞:2023/07/20