メンデルスゾーン:交響曲第3番/第4番 レヴァイン指揮 ベルリンpo (1988) | クラシックCD 感想をひとこと

クラシックCD 感想をひとこと

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1月はメンデルスゾーンで ①

1月になりました。今月は、最近自分的にプチブームになっているメンデルスゾーンを聴いてみようと思います。それで最初は代表作のこの2曲。このブログで登場するのは何回目?という感じですが、しつこく聴いてみましょう(笑)。

【CDについて】

作曲:メンデルスゾーン

曲名:交響曲第3番イ短調 op56 (41:26)

   交響曲第4番イ長調 op90 (28:45)

演奏:レヴァイン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1988年11月 ベルリン イエス・キリスト教会

CD:POCG-1028(レーベル:DG、発売:ポリドール)

 

【曲に関して】

メンデルスゾーンのイタリア旅行は、1830年5月にはじまります。この時に作曲が始まった交響曲は、旅行中には仕上がらず、ロンドン・フィルハーモニー協会の依頼にこたえる形で進められ、1833年の5月にメンデルスゾーンの指揮により初演されます。メンデルスゾーンは出来栄えに満足せず改訂を進めることにしましたが生前には完成されず、没後に初演時に近い形で1851年に交響曲第4番として出版されることとなりました。

 

【演奏についての感想】

レヴァインとメンデルスゾーンって、相性がいいのではないか?と思って聴き始めました。レヴァインの1980年代の一連のモーツァルト録音はとても美しく大好きでしたし、レヴァインの演奏は美音で滑らかな音を作っていくイメージもあるので、メロディの美しいメンデルスゾーンには合うだろうと思ったのです。ちょっと楽しみに聴いてみます。

 

まずは、第3番。ゆっくりと美しいメロディが流れて来て始まります。やはりレヴァインならではですね。演奏は流麗で美しい音作り。滑らかな流れで進んでいきます。ゴツゴツとしたところがなく、逆にさせないような絶妙なバランスで演奏していっているのでは?と思いました。そんな中で、メンデルスゾーンは、この時代の大作曲家とは違って、ウィーンでの活躍があまり見当たらず、ドイツでも中北部で活躍し、またロンドンで度々活動しているところから見ると、ベルリン・フィルというドイツのインターナショナルなオーケストラでの演奏もあっているのかなと思いました。本場はライプツィヒなのでしょうけど…。

 

第4番は、この曲ならではの颯爽としたスタート。これは、標準ですね(笑)。こういった曲なので、最近はどちらかと言えば、切れ込みが鋭く見通しの良い演奏が好まれるのかなと思いますが、こちらは往年の大きなオーケストラによる音楽。むしろぶ厚い響きかと思います。とはいっても、もたれることなく快調に進んでいきます。小細工な無くてまとまりがよく、伝統的なオーケストラの響きを楽しめる演奏だと思いました。

 

【録音に関して】

オーケストラの音が美しく捉えられている、いい録音だと思います。

 

【まとめ】

この頃はレヴァインが大活躍している時期だと思いますが、ポストカラヤンという時代で、次世代は?という風潮もあったかなと思います。そういう意味でも、かつての巨匠時代の伝統に美しく磨きをかけたような演奏ではないかなと、今になって思います。

 

購入:2023/12/13、鑑賞:2023/12/28

 

せっかくなので、これまでのメンデルスゾーンの交響曲の記事をまとめてみました。