【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
10年ぶりに蔵から出てこられた
三輪坐惠比須神社、本殿にいた狛犬は眼や脚が欠けていた。
その実物にとうとう出会えた後、
知っていそうで知らない『狛犬』というものの事を、
改めて調べていた私だった。
***
『狛犬』というもののルーツについて語られるとき、
『高麗犬』という言葉が出てくる。
高麗とは、朝鮮半島にあった昔の国の名前。
……だったり、「外国の」という意味で、
海外からやってきた存在という事でそう呼ばれたとか……
調べていると、いろんな説が出てくるのですが、
私がピンときたのは、この言葉。
降魔(ごうま)
『狛犬』の『こま』は『降魔(ごうま)』を指すというのを、
何かで読み、それが自分の中に残っていた。
降魔について、Wikipediaにはこう説明されている。
仏教においてマーラ(漢訳:天魔波旬、魔羅、天魔、悪魔)を降す(くだす)、
またはマーラの攻撃を避けてマーラに勝つという意味をもつ。
(中略)
俗には「魔を降臨させる」あるいは「降臨した魔の存在」という意味あいで使用されることもある。
菊「いつもの "こじ付け" なんだけどさー」
「降魔」を「去ぬ・居ぬ(いぬ)」ものとする存在
=「降魔」「いぬ」=「狛犬」
菊「みたいな!」
子狐1「ママのいつもの感じだよねー」
子狐2「こじ付けてくるよねー💧」
まあ、いろんな可能性はありますわな。というお話。
***
菊「……?」
近くで狛犬さまを拝見していた時に、気がついた。
菊「狛犬さま、口に赤色が……」
その赤色は本当に奥の方のみ、ようやく残っている感じで。
印象としては、自然の木の色で着色されていない彫刻と思っていたので、
もしかして最初の頃は全体的に所々着色もされ、
華やかな印象だったのかも……と思った。
この狛犬さまは、明治時代に奉納されたものらしい。
明治時代といえば、今から108〜152年前。
木製の狛犬は屋内に置かれている事が多いようだが、
この狛犬は外に置かれていたために、
風雨によって特に阿形の背は風化していた。
菊「お仕事されていた証拠でもあるよね……。
本殿でじっと、八重さまをお守りくださっていたんだ……」
三輪坐惠比須神社の冬の拝殿。
奈良の冬は底冷えする。
だから、ご祈祷を受ける方のために、暖房の設えもされている。
私はその風景を見ながら、本殿に置かれていた狛犬の姿を想像した。
冬の日も、春の日も。
ここで狛犬たちは八重事代主命と一緒に、
目の前に立つ祈る人々を見守っていたんだなあ……
ふと思い出した。
どこかで読んだ「狛犬は "火" を表す」という言葉。
菊「(火……狛犬は火を表す……)」
その時に、すっと頭に届いた言葉があった。
木 火 土 金 水。
菊「木火土金水?……八重さまですか?」
木 火 土 金 水
それは "五行思想" "五行説" と呼ばれるもの。
古代中国に端を発する自然哲学の思想で、
万物は "木・火・土・金・水" の5種類の元素からなるという説。
また5種類の元素は「互いに影響を与え合い、
その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」という考えが根底にある。
菊「木火土金水って、
バランスが大事なものって気がする……」
で、木火土金水……?
菊「……………」
境内の狛犬を見ながら、考えた。
狛犬の尻尾って
いつも "炎"🔥 みたいだな。
菊「‥‥‥‥‥」
万物は "木・火・土・金・水" の5種類の元素からなるという説。
また5種類の元素は「互いに影響を与え合い、
その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」という考えが根底にある。
菊「神社って、最高の場所であるはずだよね」
私は、もともと山歩きばかりしていた。
で、神社仏閣に行くようになって、ここは山と同じ空気感だと思った。
要するに、神社仏閣には建物があるけど、
とても自然だなと感じたという事。
もともと日本では「山」=「神のいる場所」だから、
当然といえば当然だけど……。
そういう意識もあってか、神社仏閣は私の中では、
自然の中でも整えられた "最高の自然" の場だと思っている。
という事は、そこにある五行は、
最高のバランスとして存在しているのではないだろうか。
菊「…………神社での "木火土金水" ……」
木 → 『鎮守の森』
土 → 『土地』
水 → 『手水舎の水』
金 → 『鈴・建物の装飾』
火 → 『?』
菊「お寺の場合は、灯明があるよね。
でも神社って……火を灯しているイメージがないな……
お祭りの時以外……」
子狐1「狛犬さんの尻尾は常に燃え盛ってるけどね」
子狐2「ね。ボーボーに燃え上がってるね🔥」
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180903/08/rokkoyamama/4a/08/j/o1080080914259482501.jpg?caw=800)
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180903/08/rokkoyamama/b5/80/j/o0809108014259482507.jpg?caw=800)
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180903/08/rokkoyamama/1f/8d/j/o0809108014259482479.jpg?caw=800)
菊「ほんまやな!💧
もう炎にしか見えなくなった!!!」
って言うか "ライオンの尻尾" って、
そもそもフサフサ系ちゃうよね!💧
獅子なのにこの尻尾はおかしいって!!!
菊「神社に五行をはめるとしたら、
"火" を表すのが "狛犬" ってことなんじゃ……」
"火" って……
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20191018/11/rokkoyamama/e3/1a/j/o1080080914617609889.jpg?caw=800)
なんか浄化するイメージ……
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20191018/11/rokkoyamama/39/a2/j/o1080080914617609945.jpg?caw=800)
画像は、六甲比命神社での護摩供養。
そうだ "護摩" も
"ごま" ……で、"狛" に通じる。
菊「護摩焚きって、祈願を天に届ける方法って感じだよね」
煙になって、その想いは天に届く。
"降魔" を抑え、
"護摩" として祈りも届けるような力。
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20190703/13/rokkoyamama/29/89/j/o1080080914490222267.jpg?caw=800)
そういえば、赤色は魔除けの意味がある。
狛犬の口に残る赤色が、魔を噛み切る赤のように思えた。
子狐1「稲荷の朱の鳥居の魔除け力!」
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180827/20/rokkoyamama/1f/34/j/o0809108014255579598.jpg?caw=800)
菊「お稲荷さまを欲深い感じで言う人っているけど、
あの朱色は、そんな欲も吸い込んで浄化する力なのかな」
お狐様の尻尾も炎に見えるけど、
シュッとしてメラメラ感が少ない分、
あの "赤い前掛け" が効果を発揮するのかも!
![image](https://stat.ameba.jp/user_images/20180622/12/rokkoyamama/dd/dd/j/o1080081014215621746.jpg?caw=800)
神社という場所は
その地の要。
そこにある均衡が保たれている事は、大切なはず。
神社での "火" を象徴しているのが狛犬……
だとしたら
菊「その地を守るためにも、
狛犬さまの持つエネルギーって必要だよね」
それと同時に……
狛犬ってどんな素材でも冷たく見えなくて、
そこに体温を感じるのは
"火" の象徴だからかもしれないと思った。
***
これから徐々に内容発信していきますね。
三輪のご神域の店舗・お宿にて配布の
『開運神札コレクション』カードデザインをさせて頂きました♪
配布店舗など、ぼちぼちお知らせ中です♪
三輪坐惠比須神社さまと、とろろ飯大和さん、
大正桜さんのことは書きましたー♡
また改めて書きますね!
*人気記事はコチラです♪
*2018年冬の連載『コトシロヌシ』はコチラです。
→ 【菊と稲荷】コトシロヌシ・1:届いたサイン
*2019年春の連載『ヒルコノミコト』はコチラです。
→ 【菊と稲荷】ヒルコノミコト・1:清め祓いし場所。
*2019年秋の連載『留守神様』はコチラです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190806/20/rokkoyamama/dd/7d/j/o0600056414524564951.jpg?caw=800)
毎月8日あたりに清高稲荷社境内・参道のボランティア掃除を実施中♪
次回は3月8日(日)。
もちろん菊田も参加します♡
お時間、ご予定の合います方は是非ご参加頂ければ幸いです。
集合場所:清高稲荷社境内
開始時間:13:00〜14:00の一時間程度
『御影カード』配布しています♪
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191025/17/rokkoyamama/46/cb/j/o0500074214623573142.jpg?caw=800)
★清高稲荷大明神blogはコチラです♪→【高野山】〜清高稲荷大明神〜