⛩【菊と稲荷】愛しの狛犬・9:獅子の姿で“狛犬”になった理由。 | 神仏広告代理店

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【菊と稲荷】

【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』

 
 
 

<あらすじ>

 

『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』 

 

その言葉と共に、六甲山の高取神社で

 

「神様」という存在に、接続してもらった私。

 

 

前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さま

 

子狐眷属の姿も確認できるようになり、

 

 
 
10年ぶりに蔵から出てこられた
 
三輪坐惠比須神社、本殿にいた狛犬は眼や脚が欠けていた。
 
 
 
その実物にとうとう出会えた後、
 
知っていそうで知らない『狛犬』というものの事を、
 
改めて調べていた私だった。
 
 
***
 
 
 
 
私は去年から『西宮神社 若えびす獅子舞保存会』で、
 
獅子舞を継承しようとしている。
 
 
 
 

今年の1月に、獅子舞の手を教えて下さっている、

 
奈良県御杖村(みつえむら)の
 
春日神社に、初舞台のお礼詣りをしてきた。
 
 
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平日のお昼頃。
 
 
広場になっている境内に併設された
 
宿泊施設も冬の間は休館で。
 
 
 
とても静かだけどズシッと存在感のあるご神域。
 
 
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この御杖村という地名は、
 
天照大神を祀る地を探していた倭姫が、
 
候補地の印として杖(御杖)を残したという伝承の地。
 
 
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秋には獅子舞の神楽奉納も行われる、
 
春日神社の主祭神は天津児屋根命。
 
 
 
 
天の岩戸開きの際に、作戦を立て見事成功させた、
 
祝詞を美しい声で奏上する神。
 
 
 
 
そして天孫降臨に同行し、
 
伊勢神宮を守れと言われた神。
 
 
 
 
私はこの「御杖」という美しい響きを解読しようと調べた。
 
 
 
 
ここには目立つ活断層はない。
 
だが、近くには太古に大噴火を繰り返した火山がある土地だった。
 
 
 
天津小屋根命は、岩戸を開いた力を持つ。
 
 
 
 
つまり、天変地異が起こり、太陽がその姿を隠した際に、
 
再び岩戸開きのする為に、そこに鎮座されていると感じた。
 
 
 
 
「杖」として。
 
 
 
 
国が倒れないように支える
 
大切な「杖」となる神を守っている場所。
 
 
 
 
それがこの『御杖村』なんじゃないかと。
 
 
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私は獅子舞は、天災を起こそうとする力(神)を、
 
神懸かりさせ、代わりに発散させるものだと思っている。
 
 
 
 
ここ御杖村で舞われている獅子舞は、
 
300年間ほど前に曽爾村(そにむら)で生まれた獅子舞を、
 
100年ほど前にここに伝えたものらしい。
 
 
 
 
その曽爾村が、もと火山帯。
 
 
 
 
約1300万年前にそこで激しい火山活動があり、
 
一帯は火山灰で埋め尽くされた。
 
 
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416年には、日本書紀に初めて残された地震の記録があり、
 
それが奈良県明日香村で起こった大和国の地震。
 
 
 
火山灰が堆積してできた地層は、地滑りを引き起こす。
 
土石流は、大和国を飲み込み、その暮らしから光を奪ったのではないだろうか。
 
 
 
 
だから近くに天津小屋根命を鎮座させ、
 
天の岩戸開きを行い、春の日のような日々を戻す力として、
 
永く永く祈りを通してきたのでは。
 
 
 
そしてこれからも、
 
その祈りは続けていく必要があるはず。
 
 
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火を噴く火山のように
 
赤い姿で舞う獅子舞。
 
 
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その力を借りて、この国の平安を祈り続けているのが、
 
御杖村の獅子舞だと感じている。
 
 
 
 
「御杖」という美しい地名と天災の記録を重ねると、
 
そんな解読に至り、私は獅子舞を継承する大切さ、重要さに触れた。
 
 
 
 
菊「名前や言葉には、
 
そのまんまの意味が映されてるなって思うよ」
 
 
 
 
私は御杖村の
 
春日神社で見上げた空を思い出した。
 
 
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獅子舞は獅子の顔をしているから「獅子舞」
 
 
 
 
 
"狛犬" は……
 
 
 
 
"狛犬" と今は呼ばれているそれは、
 
始まりのルーツは "獅子"(ライオン)だった。
 
 
 
 
今でも向かって右が「獅子」で、
 
 
 
 
左が「犬」とされている狛犬は多いようです。
 
 
 
 
よく見たらデザインが違います。
 
 
上の画像は西宮神社の狛犬。耳が(不思議な形ですが)違います。
 
 
 
 
左右が同じデザインの狛犬もいます。
 
 
 
 
左右とも、獅子のカタチであっても、
 
それは「狛獅子」ではなく「狛犬」と呼ばれている……
 
 
 
 
 
 
菊「獅子舞は "獅子" という名のままで……」
 
 
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でも「狛犬」は「狛獅子」とはならず。
 
 
 
 
菊「なんで "狛犬" になったんだろ。
 
たてがみもあるし……獅子の方が強そうなのにね」
 
 
恵比寿天(以下:恵)「ヒント欲しい?」
 
 
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菊「わ。びっくりした💧
 
……恵比寿天さま! ヒントですか??」
 
 
 
恵「ヒントっていうか、勘だけど(笑)
 
 
菊「か、勘??💧」
 
 
 
 
恵「時代的にさ、私より前のハナシだから。
 
でもいい感じで正解の自信あるぞ♪ ほれ!(笑)
 
 
 
 
菊「…………えびす大神さま? ですか??」
 
 
恵「もういっちょ。こちらは?」
 
 
 
 
菊「八重さまです。八重事代主命さま」
 
 
恵「八重さんだけどさ、
 
祝詞で読まれる時、なんて呼ばれてた?」
 
 
 
 
菊「……宮司さまが上げてはった時は、
 
"えびす大神" っておっしゃってました」
 

 

恵「そう。えびす神に限らないけど、そんな風に呼んでるだろ?」

 

 

 

 

 

えびす大神。

 

えびすおおかみ。

 

 

 

 

 

菊「……おおかみ。オオカミ?

 

"狼" ……ですか??」

 

 

 

 

 

ご神事で神様をお迎えする時に、

 

「おー」という声を神職が出し、御簾の上げ下げ(御扉開閉?)をされますが、

 

その声のことを狼の遠吠えと、神職から聞いたことを思い出した。

 

 

 

 

恵「狼と犬って似てるだろ? 同じなのか?

 

だからなんじゃないの♪(笑)

 

 

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なんか無邪気に軽く、

 

お伝え下さいましたが……

 

 

 

 

 

菊「ちょっと調べてみていいですか!?✨」

 

 

 

 

 

"犬" の始まり。

 

 

 

 

・おそらく1万5000〜4万年前に、狼から進化した可能性が高い。

 

・DNAの組成は狼とほとんど変わらない。

 

・おそらく野生の中でもおとなしい狼が人間との距離を縮め、共に暮らすようになった。

 

・7000年前までに、犬はほぼどこにでも生息するようになっていた。

 

 

 

 

菊「………要するに……」

 

 

 

 

"狼"(オオカミ:大神)の血筋であるのが "犬" なので、

"狛獅子" ではなく "狛犬" として

 

神の配下に付く存在になったのでは?

 

 

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子狐1「確かにライオンだと、狼のライバルっぽいもんね」

 

子狐2「なんだかトーンも違うしね」

 

菊「めっちゃストンと納得……!」

 

 

 

 

DNAがほとんど変わらないとか、

 

少し調べただけで出てきた事実に興味が深まり、

 

もう少し調べてみたところこんな事も見つけました。

 

 

 

 

古代中国では境界を守るための生贄になるなど、

 

呪術や儀式にも、"犬" は利用されていた。

 

 

 

 

菊「境界を守るためって、狛犬さまの役割と同じだね……」

 

 

 

 

昔々から、動物でありながら人間のパートナーとして、

 

"動物" と "人" の間にいて、

 

守るべきものを守る "境界に生きる存在" だったんだ。

 

 

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大神と狛犬。

 

 

オオカミと犬。

 

 

そのDNAはほぼ変わらない。

 

 

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菊「八重さまと狛犬さまの印象が似てるのにも納得。

 

狛犬さまというものは、守護する神様の分身みたいな存在なんだわ」

 

 

 

 

言葉を紐解くと、

 

そこにある意味にヒョイと繋がる。

 

 

 

 

菊「恵比寿天さま……さすが "神!" ですね✨」

 

 

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「"勘!" だけどな(笑)

 

 

 

そして ”狛犬" という名の響きからの解読は、まだ続くことになる。

 

 

 

《続く》

 

 

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これから徐々に内容発信していきますね。
 
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三輪のご神域の店舗・お宿にて配布の
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三輪坐惠比須神社さまと、とろろ飯大和さん、
大正桜さんのことは書きましたー♡
 
また改めて書きますね!
 
 
 
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【菊と稲荷】ヒルコノミコト・1:清め祓いし場所。

 

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『清高稲荷神社』さま☆『清高稲荷大明神・親善大使』にして頂きました☆
 

 

毎月8日あたりに清高稲荷社境内・参道のボランティア掃除を実施中♪
次回は3月8日(日)。

もちろん菊田も参加します♡

 

 

お時間、ご予定の合います方は是非ご参加頂ければ幸いです。

集合場所:清高稲荷社境内
開始時間:13:00〜14:00の一時間程度

 

 

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