【マンガ感想】
『ラストイニング 27巻 (神尾 龍, 中原 裕)』
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ラストイニング 27 (ビッグコミックス)
中原 裕 神尾 龍 小学館 2010-10-29 by G-Tools |
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【あらすじ】
汗と涙ぁ…そんなモンいらねぇ! かつて名門、今は弱小の私立彩珠学院高校野球部にやってきた問題児監督・鳩ヶ谷圭輔が、硬直しきった高校球界の常識を変える!!
高校野球マンガの傑作であり、監督マンガの代表格。
学校の経営方針で、もし今夏にある県大会で優勝し甲子園に出場できなければ、
私立彩珠学院高校の野球部は廃部となってしまうという状況の中、
彩学のOBであり詐欺師であった主人公・『鳩ヶ谷圭輔』が監督に就任する。
「今後一切、下手な奴と口をきくな!!」
「下手は伝染る!!」
というような過激な発言を繰り返しながらも、
「ひとつひとつのプレーを大切にな」
「じっくりしっかりミス無くやろう!」
「派手なことや特別なことをする必要は無ない!」
「出来ることを確実にやろう!」
という発言で、選手達や保護者達を自分のペースに巻き込んでいく。
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ここからは、27巻の感想。
27巻では、県大会の決勝・『彩珠学院vs聖母学苑』の試合の9回表と裏の攻防が描かれ、
前巻以上に、目が離せないほどに盛り上がっております。
そんな27巻のメインとなるのは、もちろん『ルールブックの盲点の1点』というイベントでしょう。
この『ルールブックの盲点の1点』とは、野球漫画の代名詞・『ドカベン』という作品で描かれた有名な
イベントのことでして(2年の夏の県予選の『明訓高校』vs『白新高校』の試合)、当時、この不可解な
イベントで『明訓高校』が勝ったことは大きな話題となったそうです。
そんな超有名なエピソードをこの作品はそのまま『彩珠学院vs聖母学苑』に挿入してきました。
具体的に、『ルールブックの盲点の1点(ラストイニング版)』を説明しますと、
ワンナウト2・3塁の状態で4番の『大宮剛士』が打った打球が、ショートの『新発田祐司』のファイン
プレーでアウトとなる(ライナー)。 明らかにヒット性の打球だったので2・3塁にいたランナーは飛び
出しており、ショートの『新発田祐司』は2塁に投げてダブルプレーが成立、ゲームチェンジ。
当然、そのまま『聖母学苑』はベンチに戻るわけだが、何故かスコアボードには追加点が表示されてた。
なんと、3塁ランナーが上記のダブルプレーが成立前にホームを踏んでいたことから、3塁ランナーが
生還したこととなったらしい・・・。 そのことに気付いた『聖母学苑』はアウトの交換を申し出るものの、
『彩珠学院』のアピールが遅いという主張が通ることとなり、そのまま『彩珠学院』に点が追加された。
という感じでして、まあなんというか、訳がわからないと思います(笑)。
(正直、『ドカベン』でこのイベントを読んだときは、理解できなかったです)
(↑『詩織ちゃん』が、このイベントの解説するシーン)
このイベントで判らないところは、「何故、点が入るのか?」というところだと思います。
まず、『フライでアウトになるとランナーは塁に戻らなければならない』という基本ルールがありまして、
もし、『ランナーが塁に戻る前に守備側がボールをその塁に戻すことができればアウト』となります。
ここで重要になるのが、このプレイがフォースプレイではなくアピールプレイである点なのです。
つまり、アウトとアピールしなければ、アウトにできない状況なのです。 例えば、ランナー1塁の状況で
打者がフライでアウトとなったときに、ランナーがリタッチをせずに進塁したとします。 当然、これは
上記の基本ルールなので、守備側はファーストにボールを送ればアウトとなります(アピールプレイ)。
しかし、守備側が、ランナーがリタッチしたと勘違いしてファーストに送らず、プレイを再開してしまったら
アピールされなかったとして、特に指摘されることなく、ランナー2塁の状況でスタートすることとなります。
こういうルールを踏まえた上で、このイベントを箇条書きで纏めてみますと、
・ランナーは2・3塁であった
・バッターはショートライナーでアウトとなる
・2・3塁はヒットであると思い、飛び出してしまう
・3塁にいたランナーはすでにホームに返っていた(←重要)
・ショートは、飛び出した2塁にボールを投げ、ゲッツーが成立、ゲームチェンジ
・スコアボードに追加点が表示される
・『聖母学苑』が慌ててアウトの交換を申し出るものの『彩珠学院』のアピールが遅いという主張
・審判は、『彩珠学院』のアピールを認め、追加点となる
となります。
ここで重要となるのが、ゲッツーが成立する前に、3塁ランナーがホームに生還していたところです。
守備側が、ショートライナーを取ったときに3塁に投げていれば(アピールプレイ)、何も起こらなかった
のですが、2塁に投げてしまいさらにゲームチェンジだと思い引き上げてしまったことが大問題で、
アピールプレイをされなかった3塁ランナーはそのまま『生きたランナー』となってしまい、しかも
ゲッツー前にホームに生還してしまったことから、追加点となってしまいました。
『聖母学苑』に大きなショックを与え、『彩珠学院』に大きな勇気や希望を与えることとなりました。
まあ、そのことが、試合に上手く反映されないのが、この漫画の特徴でもあるわけですけど(笑)。
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【総評】
о(ж>▽<)y ☆ 最高に面白いです。
野球漫画の代名詞・『ドカベン』の中でも超有名である『ルールブックの盲点の1点(という名前らしい)』が
そのまま描かれたのには驚きました。 まあ、『ラストイニング』なので、そのイベントも非常に面白く
仕上げておりまして、個人的には、非常に楽しく読むことが出来ました。 次巻も楽しみです。
点数的には
100点
です。
まあしかし、この『ルールブックの盲点の1点』というものは、何度読んでも理解できません(笑)。
なので、もしかしたら、上記の解説は間違っているかもしれません。 そのときはご指摘をお願いします。
では、ここまで。
