国立市にあるアトリエ ルーチェ クラッシカのデザイナー・光田みどりです。
花嫁が身につける小物の一つ「グローブ(手袋)」
レースやオーガンジー素材は手元に透明感を出し女性らしい印象に。サテン素材は品格のある改まった印象を与えることができます。
表情豊かな手指につけることで、気品を高めることのできる花嫁小物です。
(8枚の画像はPinterestよりお借りしました)
グローブは、原始人の時代のヨーロッパで鹿の角や鋭い骨などを武器にしてバイソンやサイ、野牛や狼などを狩猟する際に手を保護するために使用したのが始まり。
古代ギリシャ・ローマ時代には、料理の際にやけどや汚れを防ぐためにも手袋を用いていました。
紀元前14世紀の古代エジプトの少年王・ツタンカーメンの王墓から出土した副葬品には27組の麻製の手袋が発見され、現在も保存されています。
その優美さや豪華さは王様の権威の象徴をしのばせ、発掘された1922年に世界中で話題になったのだそう。
王の権威や象徴としてのきらびやかな装飾品の時代があったからこそ、現代でも改まった印象や気品を高めるアイテムとして使われていることを知ると、その歴史の長さや深さに思わずため息が出るような想いに駆られます。
下の4枚の画像はメトロポリタン美術館に所蔵されているグローブです。
そもそもは男性が身につけるものとして発展しました。
優美な刺繍やレースで飾られ、10世紀から11世紀頃には女性の防寒などを兼ねた装飾品として用いられました。
↓↓手首にフィットさせたデザインがほとんどですが、珍しい広がるタイプ。
清潔感のある白い皮に、植物の模様やレース飾りに想像が膨らみます。
歴史の長いヨーロッパのグローブは、とにかくシルエットの美しさに目を見張ります。
指先の形も丁寧にマチを入れて動きが滑らかにできること、指先にいくに従って細くなり手にはめた時にブヨブヨと余る部分が全くなくフィットするのを初めて見た時に驚きました。
↓↓革素材の白いグローブには美しい刺繍が施され、内側が沢山のボタンどめになっているのは自分で留めるのではなく、どなたかに身につけさせてもらうのが前提となっているスタイルかと思われます。
それにしてもエレガントですね。
イメージ写真などではグローブをつけないナチュラル感を出したものが多いのですが、実際の挙式やフォトウエディングではグローブをつけたシーンがあると非日常感を高められ、花嫁ならではの特別感が得られるのでおすすめのアイテムです。
下の画像のように手首の骨が出るくらいのショートグローブの場合、気品よりもカジュアルダウンした印象に魅せられるので、あまりキッチリと固い印象にしたくないという花嫁はあえて軽さを出したベリーショート丈のグローブがぴったり。
逆にグローブできちんとした印象を出したい場合には、手首までしっかり覆われているショートグローブもしくは肘が隠れるくらいのロンググローブがおすすめです!
追記ですが、13世紀のフランスでは手袋に香料を使用する習慣が始まったとのこと。
香料にはベンジャミン、ジャコウ、ジャスミン油、オレンジフラワー、レモンフラワーなど爽やかな香りが使われました。
また女性たちが自分の手袋を相手の男性に渡した時には、その女性の心をとらえたという意味が伝わるロマンスの小道具としても使われたそうです。
ロマンティックですね♡
今日も花嫁のためのブログにお付き合いいただきありがとうございました。
ps.桜のお花が見納めになった頃から、毎晩「フランダースの犬」を一話ずつ見るのが日課に。子供の頃から大のフランダースファンという夫のイチオシで見始めました。
私も小さい頃に夢中になって見ていた記憶がありますが、幼過ぎたせいか内容は全く覚えていませんでした。
楽しく子供らしい場面もありますが、思っていたよりもハラハラしたり悲しかったりでだんだん先を見るのが怖くなりました。
昨日は主人公の少年ネロと二人暮らしだったおじいさんが亡くなるシーンに思わず涙。
早くネロが元気で幸せになるのを見届けたいです。
「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」展に感動して以前書いたブログ
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