患者Hさん=56才-男性-会社員の症例
患者Hさんは、3~4か月前に耳の手術をしてしばらくしてから心窩部=みぞおちがムカムカと吐き気がするようになったそうです。最初は市販の胃薬を服用しても効果が無かっので、その後病院で精密検査をされましたが特段の原因は見つからず、「ストレス性の胃炎」との事で投薬治療をうけたそうです。しかし薬の種類を何度か変えても効果が無かったので、当院に来院されました。
・耳の術後の経過はややめまい感があるもののそれ以外の問題は無く、生活に支障はないそうです。
・耳の手術をするまでは食欲も非常に旺盛だったそうです。今は普通くらいだそうです。
・今までにも胃もたれ感がする事は暴飲暴食後などに時々ありましたが、しかしそれは長くても一日二日で治まり、今回程長期間も持続する事は無かったそうです。
・排便は通常の便が毎日あるそうです。
・血液検査で特段の異常は無く、血圧も正常値だったそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は無く、その他特段の所見はありませんでした。
・腹部触診上、腹部全般的に緊張と圧痛があり、特に左鼠径部上方、右季肋部、回盲部~左季肋部の緊張が顕著にありました。腫瘤感や抵抗感あるいは肝脾腫はありませんでした。
⑴ 消化管平滑筋の疲労と緊張を緩和する
・平滑筋テクニック
・施術中のHさんは、腹部のどの部位を施術しても痛がっていましたが、治療回数を重ねるごとにその痛みは緩和しだし、7診目来院時にはほとんど痛がることはなく、逆に施術中にある種の心地よさを感じるくらいまでに、消化管平滑筋の疲労と緊張は改善していました。
・9診目来院時には、「お腹も体調も絶好調です!!」と仰っていましたので、今回の治療を終了する事にしました。
・腹部の施術をしている時は、どのような患者さんも大なり小なり痛がるものです。それは、その施術部位が傷んでいるのですから当然な反応かもしれません。しかしその回復につれてその施術時の痛みは次第に緩和し、逆に心地良さが生じてきます。そして完全に回復すると、施術時には「ただ押しているだけで何も感じない」といった感覚になるのが一般的な治療経過です。
・今回のHさんについてもその整体治療のなかで上記の様な「痛み➡心地良さ➡何も感じない」といった経過を経てきました。しかしHさんには少し違った点がありました。それは最初の数回の施術時の痛み方が生半可ではなかったことです。普通の平均的な患者さんに比べて数倍も痛がっておられました。
・これは経験的に言って、消化管の平滑筋がかなり疲労して傷んでいるケースにみられるものでした。ですからHさんは「術後に胃もたれがしだした」と仰っていましたが、実は「術前のかなり以前から相当疲労して傷んでいたのでは」と感じました。一応Hさんは、今回の件で病院で精密検査を受けておられるので、現段階で腫瘍や変性、潰瘍(出血)、炎症、梗塞性病変、膠原病などの病態は見当たらなかったそうですから、この様に考えても妥当では、と思いました。
・ですからHさんには申し訳ないのですが、少々痛がっておいででも整体治療を継続しました。また、その必要性があったと思います、消化管平滑筋の疲労回復の為には、、、。そして面白いことに、相当痛いにもかかわらず、Hさんも嫌がるどころかむしろ積極的に次回の予約を取られて通院されていました。そして回を重ねるごとに少しずつでも痛みが緩和し、胃もたれ感が減少してきていることに安堵感を示しておられました(☚これは、他の痛がる患者さんでもほぼ同様の現象です)。
・一昔前までは「人生五十年」と言われ「定年後に(当時は55才)少し余生を過ごすと人生を終える」といった時代が長く続きました。しかし今は生活の安定や栄養状態の向上・医療の発達もあり「人生80年」から「90年」に近づこうとしています。ですから私たちはその人生の中で「同じもの」を50年ではなく80年、、、90年と大切に使用していかねばなりません。それは胃や腸といった「消化管平滑筋」も「同じもの」です。
・ところで胃や腸、あるいは膵臓や肝臓…など、私たちの身体には非常に「内気」な臓器・組織が存在します。
私が20代前半の頃(☚暴飲暴食を繰り返し、酔っ払って二日酔いを繰り返していた頃)、亡くなった祖母が二日酔いで苦しんでいる私によく諭して言っていました…「胃も身の内やで、、、。」と。今は、その祖母の言う事がよく分かる気がします。胃とか腸は内気な臓器なんです。私たちはそれをいいことにして胃腸などの内気な臓器を「欲望に任せて好き勝手にこき使ってきた」のですね。祖母はそれを諭して「胃も私たちの大切な身内なのでから、大切に気を使って飲み食いしてあげや」と、孫である私に言いたかったのでしょうね。
・ですから胃腸は、普段辛いことがあってもめったなことで「私たち自己」にメッセージを送らないんです。また、胃腸がたまりかねて「チョ、チョ、チョっと待っておくれやおす、最近少々食べ過ぎ・飲みすぎとちゃいまっか…」と時折メッセージを送っても、私たちはそれに懲りることなく翌日にはまた暴飲暴食を繰り返してしまうのです…「胃もたれが治ったわ!!」と。、。でも、この繰り返しが胃腸の平滑筋の「数十年分の疲労蓄積」につながっているんですね、(失礼ですが)Hさんの様に。。。胃腸は内気やから、あまり言えないんですね、私たちには。
・確かに「胃もたれ」といった症状は胃腸の疲労や不調だけで生じるものではありません。神経性も含めて他の重大疾患でも起こります。ですから、念のためにキチンと精査する必要はあります。でも、我々日本人の訴える「胃もたれ」を持つ多くの方は、知らず知らずのうちに(失礼ですがHさんの様に、そしてかつての私の様に)、胃腸に対して”ブラック企業家”してその胃もたれが生じているのでは、と感じます。特に、腹部の施術中に患者さんが痛がるのを見るにつけ、、、。
【胃下垂、胃もたれ、機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)の治験例紹介】
●胃下垂(胃弱、胃もたれ)
● 胃のムカムカと疲労感…萎縮性胃炎と逆流性食道炎の整体治療
● 胃腸の不調(胃のもたれ、軟便、消化不良、ガスがたまる、慢性胃炎)の整体治療と心理療法
● 慢性疲労(萎縮性胃炎と逆流性食道炎)の整体治療
● 胃と肋骨が癒着している?、、、慢性の胃痛と整体治療
● 上腹部(みぞおち)の痛みと膨満感の整体治療
● 胃もたれと整体治療
●胃下垂と腰痛・下腹部痛(骨盤痛)、残便感の整体治療
●機能性胃腸症(機能性ディスペプシア=FD)…胃もたれ、吐き気、腹部膨満感と整体治療
● 胃もたれ…心窩部(みぞおち)の鈍痛-気持ち悪さ=機能性胃腸症=と整体治療
● 胃もたれと整体治療
●その他の治験例
【その他の腹痛、下痢-軟便、吐き気＝当院の治験例紹介】
● 腹痛
● 慢性疲労、腹痛、下痢便、腰痛…リーキガット症候群=LGS(腸管壁浸漏症候群)
● 「逆流性食道炎!、と思いきや?」…みぞおちに1cmのしこりがある患者さん、、、触ると激痛が…
治療解説＝
● 急性膵炎?! みぞおちから左季肋部の腹痛と左肩の激痛の整体治療
● 腹痛の整体治療
● 5年間治らない腹痛と重度便秘=機能性ディスペプシア(FD)の整体治療
● 3日間続いている腹痛と背中痛の整体治療 (食道裂孔ヘルニア? 急性胃炎?)
● 治療のお問い合わせは下記まで
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
付属治療室
●診療時間 【予約制】
・午前診…10時～13時
・午後診…15時～18時
●診療日
・月曜日～金曜日
(水曜日=午前診のみ)
・第2土曜日、第4土曜日=午前診のみ
●休診日
・第1土曜日、第3土曜日、日曜日、祝日
●治療費
・初 診 7,500円
・2回目以降 5,000円
●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F
地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話 06-6180-6880
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
● 本学院-入学のお問い合わせは下記まで
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
2年制整体学校
次の二つのコースからどちらかを選んで入学して頂けます。
1 本科2年課程 (一般の方が入学するコース)
2 プロコース (鍼灸師、理学療法士などのプロの方が入学かるコース)
●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F
地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話 06-6180-6880
●メールでのご相談、資料請求、体験入学…受付中
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
患者さんが通院される主な地域
大阪市、淀川区、東淀川区、西淀川区、大淀区、福島区、中央区、北区、旭区、都島区、此花区、大正区、東成区、城東区、住吉区、住之江区、平野区、守口市、門真市、寝屋川市、交野市、枚方市、東大阪市、大東市、八尾市、四条畷市、藤井寺市、柏原市、吹田市、豊中市、摂津市、茨木市、高槻市、箕面市、池田市、川西市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市、堺市、岸和田市、和泉市、泉佐野市、奈良市、生駒市、京都市、亀岡市,向日市、長岡京市、松山市、岐阜市、広島市、横浜市、東京都、和歌山市、名古屋市、北海道-札幌市、鹿児島市、島根県