3日間続いている腹痛と背中痛の整体治療 (食道裂孔ヘルニア? 急性胃炎?) | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

●当院は「整体治療」と、「2年制整体学校」を運営しています。
●各疾患・症状に対しての研究-治療成果、患者さんとのエピソード、コラムなどを掲載しています。
●当院での治療(左下欄参照)、又は学院への入学希望の方は専用メールか06-6180-6880までお電話下さい。

3日間続いている腹痛と背中痛の整体治療

(食道裂孔ヘルニア? 急性胃炎?)
患者Sさん=40才-女性/会社員の症例

 

● 機能性胃腸症の総合案内はこちら

● 逆流性食道炎の総合案内はこちら

● JHSC整体院の総合治験例はこちら

 

 

 

 

 

① Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、3日前の起床時に上腹部に痛みを感じたそうです。上腹部痛だけでなく、背中(T10付近)も痛むそうです。市販の胃薬を飲んで出勤されましたが、腹痛、背中痛はずっと持続していたそうです。翌日になっても痛みは続いていて、少しずつですが次第に痛みは悪化していったそうです。3日目になっても痛みが治まらないので、当院に来院されました。この件に関して病院には行かれていません。

 

 

 

② Sさんの診察
・発熱や、悪心・嘔吐、下痢、血便は無いそうです。しかし、今回の上腹部痛が生じる数週間前から、倦怠感が持続して、気怠い毎日だったそうです。
・顔色の血色は不良でしたが、貧血所見はありませんでした。
・前夜の食事も普段と同じで、特段変わった食事ではなく、他の家族に腹痛を訴えている方はいないそうです。市販の胃薬を服用すると少しだけ痛みが軽減するそうですが、数十分で元に戻るそうです。
・腹痛が軽減・悪化する姿勢などは無いそうです。
・血圧は上が100mmHgくらいだそうです(下は覚えていないそうです)。3か月前の定期検診(血液検査、胸と胃のバリウムX腺)では、異常は無いとの事です。
・食欲は普通で、食事をしても痛みに変化は無いそうです。
・胸やけやゲップ、呑酸も無いそうです。
・月経は1週間前に終わったそうです。
・腹部聴診上、血管雑音はなくグル音は微弱ですが聴取出来ました。グル音の亢進部はありませんでした。
・腹部打診上、鼓音と濁音が各所で聴取出来ました。肝腫、脾腫はありませんでした。
・腹部触診上、上腹部から左季肋部(左肋骨弓縁)と右季肋部(右肋骨弓縁)に著明な緊張と圧痛がありました。腫瘤感や抵抗感はありませんでした。肝辺縁は鋭・軟・平滑でした。オッディ括約筋部も緊張や圧痛はありませんでした。左胸骨左縁-(R5.6.7)で著明な緊張と圧痛がありました。
・肝臓とT10付近の巧打で上腹部に痛みが誘発できました。

 

 

 

③ 治療目標と整体治療
   ⑴ 胃-十二指腸(D1)平滑筋の緊張緩和と疲労回復
   ⑵ 下部食道括約筋の緊張緩和と疲労回復
   ⑶ 胃噴門部を下げて定位置に戻す(☚裂孔ヘルニアを想定した治療)
   ⑷ 横隔膜の緊張を緩和する(☚裂孔ヘルニアを想定した治療) 

・平滑筋テクニック
・下部食道括約筋解法テクニック
・裂孔ヘルニアテクニック
・横隔膜解放テクニック

 

 

 

 

④ 経過と結果・・・
・初診治療後、背中の痛みはほとんど解消していましたが、上腹部痛は4割程度までの軽減でした。そしてこれから数日は「おかゆの様な消化しやすい食事をしてください。」とアドバイスしておきました。また、念のために一度専門医での受診を勧めておきました。


・2診目来院時(☚初診より1週間後)、Sさんは「帰宅してから上腹部痛と背中痛は全く無かったです」と、仰っていました。慢性的な肩こり・首のコリも「マシな気がします」と、仰っていました。それだけでなく顔の血色も改善し、倦怠感も解消して、体調も良くなったそうです。またSさんは、「先生に言われた通り、この1週間「おかゆ」しか食べませんでした。おかゆがこんなにおいしい、とは思わなかった!」と、仰っていました。

 

 

 

 

⑤  今回の症例の概説、、、
・今回のSさんの腹痛-背中痛のケースではSさんが病院を受診されていないので、場合によっては整体治療せずに専門医へ紹介する事を視野に入れながら診ていく必要がありました。そこで診察を進めていく内にその過程で一番気になったのが急性膵炎または虚血性腸炎などの可能性でした。


・しかし、
  ⑴ 症状がこの3日間で少ししか悪化していない
  ⑵ 市販の胃薬で若干痛みが緩和する
  ⑶ 緊張・圧痛部が膵臓領域ではなく「食道下部(左胸骨左縁-(R5.6.7))と胃体部~十二指腸球部(D1)」にあった
事などから、膵炎や虚血性腸炎の可能性は低いのでは、と考えました。

 

・上記診察所見から一番考えられやすい病態として、元々逆流性食道炎状態にあったSさんが3日前の就寝中に何らかの理由で食道裂孔ヘルニアを誘発してしまい、その結果上腹部と背中に痛みを生じているのでは、と推定しました(☚緊張・圧痛部が「食道下部(左胸骨左縁-(R5.6.7))と胃体部~十二指腸球部(D1)」にあった)。胸やけや呑酸などの逆流性食道炎特有の所見はありませんでしたが、本症の半分は無症候性ですので、本症を全否定できないと考えました。

 

 


・この推定を元にして上記③の「治療目標と整体治療」のテクニックを施術しました。万が一、施術中に急性膵炎や虚血性腸炎。その他の病態が推定-確認できた時には治療内容を変更するか、あるいは整体治療を中止して専門医へ紹介するか、を常に念頭に入れて施術を続けました。ところが施術中に「逆流性食道炎の既往」について尋ねたところ、Sさんは「数年前にお医者さんから逆流性食道炎と言われたことがあります」と、仰っていましたので、ある程度自信を持ってそのまま続けることにしました。


・治療開始当初はSさんも痛がっていましたが次第に痛みが軽減していき、その内施術中に背中痛の方はほとんど感じ無くなっていったそうです。ただ残念ながら上腹部痛は初回の治療で完全に回復しませんでした(☚4割程度痛みが残存)。しかし、もし本当に逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアであれば一度や二度の施術で全快することはまず無く、二度、三度と数回治療を継続するとほぼ全回復するケースが通常なので、上腹部の痛みが半分程度残存している状態でも初診段階では「良し」として、その旨を患者Sさんに説明しました。


・今回の整体治療で上腹部痛と背中痛が改善しても、他の病態が潜んでいる可能性を完全否定する事は出来ませんので、再度念のために専門医の受診を勧めて、今回の整体治療を終了する事にしました。

 

 

 


・ところが2診目来院時、背中痛だけでなく上腹部痛もほぼ100%改善していたそうです。それだけでなく、今まで気怠くて倦怠感が強かった体調も改善し、顔色も血色よくなっていました。この1週間、朝昼晩とおかゆしか食べていないのに「ここ数年で最高の健康状態」だそうです。これらの事から察すると、1~2度の治療で100%改善しにくい「逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア」の可能性よりも、1-2度で改善しやすい「急性胃炎(☚胃-平滑筋のスパズム)」的な病態だったのかもしれません。


・有史以来、これだけ栄養に恵まれた食事を出来るのは「平成」を生きている我々日本人です。その一人であるSさんが、「おかゆ」ばかりの食事で最高の健康状態を得る事が出来ている、、、我々はこの事をゆっくり考える必要があるのでは、と考えさせられる症例だと思います。

 

 

------------------------------------------------------------------------------------------

上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

● 機能性胃腸症の総合案内はこちら

● 逆流性食道炎の総合案内はこちら

● 便秘症の整体治療=総合案内はこちら

● JHSC整体院の総合治験例はこちら

 

 

● 治療のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

付属治療室

JHSC整体治療室

●診療時間 【予約制】
 ・午前診…10時~13時
 ・午後診…15時~18時

●診療日
 ・月曜日~金曜日
 (水曜日=午前診のみ)
 ・第2土曜日、第4土曜日=午前診のみ

●休診日
 ・第1土曜日、第3土曜日、日曜日、祝日

●治療費
 ・初 診 7,500円
 ・2回目以降  5,000円
●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F

      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話 06-6180-6880 

メールでのご相談・治療予約はこちら



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

● 本学院-入学のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2年制整体学校

ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院


次の二つのコースからどちらかを選んで入学して頂けます。

1 本科2年課程 (一般の方が入学するコース)
2 プロコース (鍼灸師、理学療法士などのプロの方が入学かるコース)

 

●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F
      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話  06-6180-6880
●メールでのご相談資料請求体験入学…受付中


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

患者さんが通院される主な地域
大阪市、淀川区、東淀川区、西淀川区、大淀区、福島区、中央区、北区、旭区、都島区、此花区、大正区、東成区、城東区、住吉区、住之江区、平野区、守口市、門真市、寝屋川市、交野市、枚方市、東大阪市、大東市、八尾市、四条畷市、藤井寺市、柏原市、吹田市、豊中市、摂津市、茨木市、高槻市、箕面市、池田市、川西市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市、堺市、岸和田市、和泉市、泉佐野市、奈良市、生駒市、京都市、
亀岡市,向日市、長岡京市、松山市、岐阜市、広島市、横浜市、東京都、和歌山市、名古屋市、北海道-札幌市、鹿児島市、島根県