上腹部(みぞおち)の痛みと膨満感の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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上腹部(みぞおち)の痛みと膨満感(機能性胃腸症=ディスペプシア)の整体治療
患者Mさん=36才-女性/主婦の症例
 
 
 
 
 
 
① Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、2週間ほど前から上腹部に膨満感を感じるようになったそうです。市販の胃薬で様子を見ていたそうです。1週間前から上腹部(みぞおち)の痛みも生じてきたそうです。今回の件で「食べ過ぎ」以外、思い当たる原因は無かったので、食事制限もされていたそうですが、1週間経っても改善しなかったので今回の来院となりました。
 
 
 
 
② Mさんの診察
・血圧はやや低めだそうです。今まで、血液検査で異常を指摘されたことは無いそうです。
・頭顔部や足の浮腫はありませんでした。怒張三徴もありませんでした。
・ゲップ、呑酸、胸やけ、吐き気、嚥下障害なども無いそうです。
・飲水、飲食で痛みの増減は無いそうです。
・めまい-立ちくらみや不整脈は無いそうです。
・動悸、発汗、振戦、焦燥感、不眠などの不安症状も無いそうです。
・軽度の便秘症ですが、下剤を服用するほどでは無いそうです。やや軟便ですが、血便は無いそうです。
・胸部聴診上、血管雑音・心音・呼吸音に異常はありませんでした。
・胸部触診上、心尖拍動は正常位置にありました。
・胸部打診上、肺肝境界、肺胃境界は正常でした。特段の異常所見はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音は聴取出来ませんでした。全般的に弱いグル音が聴取されましたが、D1~D2部(☚十二指腸の前半)にグル音の亢進がありました。
・腹部触診上、肝脾腫はありませんでした。腫瘤感や抵抗感もありませんでしたが、上腹部が若干膨満していました。また、D1~D2、およびD4~十二指腸空腸曲にかけて、著明な緊張と圧痛がありました。他に、特段の圧痛部位はありませんでした。筋性防御、反とう痛もありませんでした。
 
 
 
③ 治療目標と整体治療
    ⑴ 十二指腸のスパズムを解放する
・平滑筋テクニック
 
 
 
 
 
④ 経過と結果・・・
・初診治療後、診察時に聴取した「D1~D2部にグル音の亢進」は減弱していました。また、「D1~D2、およびD4~十二指腸空腸曲にかけて、著明な緊張と圧痛」も大幅に解消し、上腹部の膨満状態も大幅に解消していましたので、これで様子を見てもらう事にしました。
ただ、今回は病院での受診をされずに当院に来院されたため、念のために専門医での精査を勧めておきました。
 
 
 
⑤  今回の症例の概説、、、
・今回の患者Mさんの症例部位=上腹部(みぞおち)ですが、同部位は様々な臓器-組織が原因する部位です。「上腹部」とはいえ狭心症-心筋梗塞や動脈瘤などの異常、あるいは虫垂炎などでも上腹部痛が生じたりします。ですから、簡単そうに見えても念の為の精査は必要です。従って、当院でも整体師レベルで可能な検査をさせて頂いた後で整体治療に入らせて頂きました。

・その結果、理由は不明ですが、上記「③-治療目標」に記した様にD1~D2(☚十二指腸の前半)にスパズムがあり、それによる消化物の通過障害が生じていたのでは、それが上腹部痛と膨満感の原因では、との仮説を立てました。他の消化管のグル音は減弱気味なのにD1~D2部だけグル音が亢進していたり、同部位に緊張と圧痛があった事などが、その仮説を立てた理由です。
 
 

・この様なケースで最大の効果を発揮するのが、「平滑筋テクニック」です。同テクニックは消化管を構成している筋肉=平滑筋の緊張(スパズム)・疲労を改善する、最高のテクニックです。ですから、今回のMさんの上腹部痛にも著効があったのでは、と思います。
 

・整体治療で著効があったとはいえ、上記「⑷-経過と結果」でも記した様に、患者Mさんは今回の件で病院での受診をされていませんので、「念のための精査」を勧めておく必要があった事は、言うまでもありません。
 
 
 

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