前回の記事

 

‐シリーズ 日韓会談反対闘争の展開とその歴史的役割 その21(日本の政治運動の問題点)‐

 

 

 

『日本国 国旗』

 

http://freesozai.jp/itemList.php?category=nation_flag&page=ntf_131&type=sozai

 

 

・運動の総括

 

主に国籍問題を筆頭に、在日朝鮮人の生活にも大きな影響を与えた『日韓会談』。

 

‐韓国メディアの朝鮮学校特集 その8 KBS①‐

 

‐韓国メディアの朝鮮学校特集 その8 KBS②‐

 

‐韓国メディアの朝鮮学校特集 その8 KBS③‐

 

1962年から1963年にかけて、最高度に盛り上がった日韓会談粉砕闘争は、事実上眠っていた安保国民会議を再開させたという意味では、日本人の安保闘争史上、偉大な役割を果たしたと言えるでしょう。

 

‐シリーズ 日韓会談反対闘争の展開とその歴史的役割 その18(ポラリス寄港問題と韓国の内紛)‐

 

‐シリーズ 日韓会談反対闘争の展開とその歴史的役割 その19(運動のオワコン化 その弱点とは)‐

 

‐シリーズ 日韓会談反対闘争の展開とその歴史的役割 その20(アンチ米軍運動の再開)‐

 

それはまた、アメリカ核潜艦(ポラリス)反対闘争への前段階的役割を果たしたものとされ、この際に、日韓闘争米核潜闘争も、内容的にみてそれ自体「安保闘争の延長」という認識であり、とりわけ日韓会談反対運動に至っては、1951年以来12年目と入る日韓交渉の成立時期を、さらに引き延ばしたという点では、大いに評価できる点でした。

 

韓国政情不安定化も、ひとつの要因には違いありませんが、少なくとも日本の池田内閣にとっては、反対運動の存在が、日韓妥結に踏み切るのを思いとどまらせた原因となり、また日本人の日韓会談反対闘争は、朝鮮人との共同闘争であり、アメリカによる帝国主義的な極東支配体制への抵抗線を強化し、さらにたたかいの中において、両国民の運動的友誼(ゆうぎ)をより確かなものにすることができました。

 

以上として、上記の歴史的意義のほかに、旧支配国家国民としての日本人の思想生活の上で、「深刻な反省の契機となった」という意味でも、日韓会談粉砕闘争は、間接的に大きな役割を果たしました。これらを詳しく検討する前に、運動の高揚・下降の過程を、もう一度まとめてしましょう。

 

 

・どの闘争にもある「波」と国民運動の在り方

 

既述のとおり、運動には「高揚期」があり、「下降期」があるのが通常の習わしです。

 

その意味では、日韓会談粉砕闘争にも起伏があり、1962年10月25日に安保共闘が『第三次統一行動』を開始するまでの間、つまり日韓闘争安保共闘の組織と統一戦線の思想の上に「のりきる」までの間、事実上、運動の担い手在日朝鮮人団体もしくは日朝協会および共産党のみでした。

 

※日朝協会について

 

‐シリーズ 日韓会談反対闘争の展開とその歴史的役割 その3(遅れすぎた朝鮮との接触)‐

 

そもそも、在日朝鮮人の運動は、本来的な意味において日本人の運動とは「関係のないもの」です。もちろん、相互に影響し合うものであるし、励まし合い、援助し合う必要がありますが、朝鮮人はあくまでも外国人であり、日本人は独自で責任のある行動を組織すべきだと、参考図書の畑田氏は指摘されます。

 

これは正論であり、実際あまり語りたくないですが、腐敗するまえの『レイシストしばき隊』が、その発足当初において、創設者である野間易道氏「ヘイトスピーチは日本の社会問題」と捉え、日本人自身の手で解決しなければならないとしたのですが、いつの日か、そこに李信恵氏らをはじめとする在日コリアンが加わることにより、あのような凄惨な出来事に発展する結末となってしまいました。

 

‐辛淑玉文書を読む その1‐

 

‐辛淑玉文書を読む その2‐

 

‐辛淑玉文書を読む その3‐

 

‐辛淑玉文書を読む その4‐

 

‐辛淑玉文書を読む その5‐

 

‐辛淑玉文書を読む その6‐

 

‐辛淑玉文書を読む その7‐

 

とりわけ日本のリベラル運動が、年末闘争や春闘をたたかう際、賃金要求・合理化反対闘争や『日韓会談』反対とを「機械的に結びつける」のではなく、それらを包括的に理解した上で「統一して」たたかうようになるためには、日韓会談促進が、日本の労働者生活にとって「どのような」結果をもたらすのか、また国民の生命に関する「戦争と平和」という角度からみた「影響」について、いろいろな教育と宣伝が徹底的になされなければならなかったし、とりわけ『中国封じ込め政策』との関係で、「北東アジア全体」で日本や朝鮮半島を位置付ける必要がありました。

 

‐シリーズ『日米同盟』の正体 その3(ケネディ時代のアメリカ極東戦略)‐

 

‐シリーズ『日米同盟』の正体 その3(ケネディ時代のアメリカ極東戦略②)‐

 

‐シリーズ『日米同盟』の正体 その3(ケネディ時代のアメリカ極東戦略③)‐

 

‐シリーズ『日米同盟』の正体 その4(「中国封じ込め」作戦の経緯)‐

 

そうしたマクロな視点、大局的に物事を俯瞰することが大切でしたが、当時は大衆への「周知活動」が未熟だったがゆえに、こうした問題は特定の朝鮮関係団体(日朝協会)か政治意識のもっとも高い政党(共産党)に限られる結果となり、イシューが一般化せず、周辺地域の平和と生活の向上を求める広大な民衆をとらえることができませんでした。

 

つまり、働きかけても働きかけても、容易には運動や言論戦を含めた「統一戦線」を構築することが出来なかったわけで、当然、こうした日本の大衆的な「団結」を阻止すべく、内外の分裂主義的勢力が意識的な妨害を加えていたことも否むことができない事実でした。

 

つづいて、『中国封じ込め政策』との関連においては、アメリカの極東戦略の要(かなめ)であり、本来日本のリベラル陣営は、これを主軸に北東アジアの政治・社会問題を語らなければならなかったが、それが出来なかったがゆえに、ただ「目移り的」に『米核潜艦問題』がクローズアップされると、そっちだけに意識が取られ、『日韓問題』はなおざりにされ、今度は南朝鮮(韓国)で政情不安が起こり始めると、日韓会談への警戒心が薄れる結果となりました。

 

物事の構造としては、中国の問題極東地域での「直系」であり、日本や朝鮮の問題「傍系」として捉えるのが正しいのです。

 

 

・現代こそ「啓蒙・情報戦」の社会である

 

2010年代後半。インターネットが普及し、はや30年近く経過しようとしている。

 

個々人が自発的に情報を摂取し、また発信することが可能となった素晴らしい時代だ。

 

しかしそれは、今までの「主流言説」を独占する側の人たちも同様で、彼らは権力や体制をバックに、数多くの資本や媒体を持ち、それまで以上の「拡散力」を得たことを忘れてはならない。

 

 

トップランキング『実在する極悪人5選』

 

https://www.youtube.com/watch?v=3ELTDRvQr0o

 

 

アシタノワダイ『金正恩はどんな生活をしているのか漫画にしてみた(マンガで分かる)』 

 

https://www.youtube.com/watch?v=BA8Cy472Bn8

 

主にYoutube動画において、なんちゃらランキングだとか、アシタのなんたらだとか、反米独立のドゥテルテ大統領を一方的に「極悪人扱い」し、北朝鮮の金正恩委員長と一般国民との差を論じる動画が、近い間で数百万回も再生されている。

 

Duterte is under attack of...

 

金や資本をぶっ込んで、一方的な情報を垂れ流すブラックボックスな団体よりも、個人が自発的な啓蒙心で、英語を駆使して世界の独立メディアや知識人たちの論評を渉猟し、実際に世界中の人々とコンタクトを取り、時には論争をしたり、そうした「生の声」を反映する英語ブロガーMichikoさんの記事から、それまでアキノ大統領以前までのフィリピン、とりわけアメリカのアジア支配戦略の中で、彼の国が地政学的に「どのように」機能してきたのだろうか。一度真剣に考えてみる必要がある。

 

もちろん、これはフィリピン以外にも、中東でのテロ集団の育成(ビンラディンやISIS、ホワイトヘルメットなど)や、中国のウイグル策動もしかり。この中での、北朝鮮バッシングもそうである。

 

日本の夏の終わりと、戦争の気配

 

‐「人権屋」ヒューマンライツウォッチの横暴(北朝鮮の『性暴力』と中国の『ウイグル問題』)‐

 

-「中国脅威論」「人権問題」「政府崩壊」の醜聞-

 

欧米は、自分たちの支配地域を維持するために、絶えず「人権問題」をちらつかせ、半ば当たり屋的にそれらにくみしない国を「内部から崩壊させようと」必死だ。

 

無論、上記の大義名分による「軍事介入」も。

 

 

・ネガキャン? 信用の失墜? 欧米世界の「倫理」が至上とされる言論の「ひずみ」について

 

‐2019年 画像で振り返る朝露首脳会談‐

 

‐都合が悪けりゃ「差別」と騒ぐ連中‐

 

‐自分が吹っかけた喧嘩の筋も通せないアメリカ‐

 

‐とうとうウィキペディアで「ロシア信者」扱いされるポール・クレイグ・ロバーツ氏‐

 

‐『良心』だけでは生きていけない世界‐

 

物質・言論・経済制裁など、ありとあらゆる面において、「正義の判定者」として振舞いつづけ、そのための資材や設備を兼ね備えている『欧米帝国』の全貌を、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

その中で、先の項目で触れた「主流言説」について、『マスコミに載らない海外記事』さまの記事を読みながら考えてみる。

 

マスコミに載らない海外記事 『スリランカ爆破攻撃:もう一つの中国同盟国を標的にしたテロ』

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-b6f9be.html

 

概ね欧米マスコミは、中国の『一対一路(シルクロード)構想』について、伝統的な自分たちの「権益」を脅かされる意味において、ミャンマーやスリランカで「揉め事」を引き起こし、文字の上では、数々のメディア(売女マスコミ)を使い、貶め、嘲笑している。

 

これは、「その集団に属する」日本の北朝鮮や中国に対する姿勢と変わりがないだろう。

 

スリランカの向けのアメリカ資金は、ワシントンが「インド太平洋の法の支配に基づく自由な開かれた国際秩序」を保証すべく、南アジアと東南アジアのために取ってある3億ドル・パッケージの一部だ。

 

AFP通信 戦略上重要な島に対する中国投資への対応で、アメリカはスリランカ軍に3900万ドル供与

 

同 『スリランカ爆破攻撃:もう一つの中国同盟国を標的にしたテロ』より


http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-b6f9be.html

 

この「インド太平洋の法の支配に基づく自由な開かれた国際秩序」は、あらゆる政策文書外交声明政治演説で、アメリカが定期的に、アジアでのアメリカ優位性に言及する手口だ。

 

同より

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-b6f9be.html

 

当記事中でもご指摘されていたが、無能な欧米にまともな競争をする心理はなく、絶え間ない政治干渉や暴力をもってでしか「邪魔する」手立てはなく、人々の生活に役立つ中国のインフラ投資とは、もはや比べることのできない劣悪さだ。

 

こうした範疇の中で、周辺地域の「宗教・民族対立」も然り。色々なところで差別問題を煽り、分断をつくることによって、アジア人たちを「団結させず」、互いに憎み合い、一方は自分たちの息のかかった活動家たちを使って、その陣営に引き込もうとしている。

 

とにかく、やることなすこと全てが狡猾で汚い。

 

リビアやイラクやベネズエラのように、石油埋蔵量が豊富だが、アメリカにくみしようとしない国々には、自由民主主義を、武力で、急いで押しつけようとすることが多いのに、例えばサウジアラビアのように、膨大な石油埋蔵量があっても、アメリカの軍事支配を認め、欧米やイスラエルにくみする国なら、どれほど好き勝手に非民主的であっても良いというのは奇妙だ。ベネズエラの民主主義は不完全だが、サウジアラビアより遥かに民主的で、人権実績でも、ずっとましだ。欧米メディアと政治家の偽善は驚異的だ。

 

同 『ベネズエラと二者択一』より

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-06cf3c.html

 

日本のマスコミでは一切報じられないベネズエラの事情もそう。

 

世界中で偽善と独善を振りまく人たちが、テレビ・新聞・雑誌インターネットだろうと、それらを強力な「発信源」として、資金や人材を投入し、これらの「主要言説」なるものを独占している。

 

その過程で、どのような矛盾や欺瞞が生じようが、上記の言論を洪水のように垂れ流し、人々の思考をマヒさせ、自分たちの「都合の悪い」ものに関心をいかせないようにしている。

 

このための「メソッド」に関する技術は、彼らの中で恐ろしく進歩しているから、もはや対抗する手段は、自分たちの心の中にある、ささやかな良心だけでしょう。

 

 

<参考資料>

 

・『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第3巻 勁草書房

 

・Youtube動画 トップランキング『実在する極悪人5選』

 

https://www.youtube.com/watch?v=3ELTDRvQr0o

 

・同 アシタノワダイ『金正恩はどんな生活をしているのか漫画にしてみた(マンガで分かる)』 

 

https://www.youtube.com/watch?v=BA8Cy472Bn8

 

・Cluttered talk blab blab blab 『Duterte is under attack of...』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12286932132.html?frm_id=v.mypage-commented-article--article--blog--1--cluttered-talk

 

・同 『日本の夏の終わりと、戦争の気配』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12401046188.html

 

・マスコミに載らない海外記事 『スリランカ爆破攻撃:もう一つの中国同盟国を標的にしたテロ』


http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-b6f9be.html

 

・同 『ベネズエラと二者択一』


http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-06cf3c.html

 

 

<ツイッター>

 

【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】

 

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